2011/08/30 - 2011/09/02
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春風ねこ丸さん
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トリエステ駅から列車に乗ると、2等車のせいか冷房が入ってなくてやたらと暑い。
しかも窓も壊れていて開かない。
しかも水を買い忘れた。
そんな罰ゲームのような状況の中、列車は北イタリアの農村地帯を2時間ひた走り、いよいよ最終目的地ヴェネツィアへ。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
ヴェネツィアのサンタルチア駅に到着。
宿泊ホテルのカールトンカプリは駅から徒歩5分と聞いて、なんだすぐ近くかと思っていたのだけれど、駅からは大運河を渡った向こう側。橋を渡らないといけない。
しかもヴェネツィアの橋は船を通すため、歩道橋みたいに高く階段状になっている。
ということは、重いスーツケースを橋の上まで持ち上げて登るしかないわけですよ。
さらに、ほんとうにこっちでいいのかと不安になるような狭い路地を抜けてようやくホテルに。
苦労してたどりついた宿は、駅に近い割りには静かでバスタブもある、なかなかいいホテルでした。 -
ほんとはこの日に、フェニーチェ劇場のオペラ「椿姫」を観たいと思ってたのだけれど、何時にヴェネツィアに着くかわからず予約をとってなかったので、観ることはできませんでした。
悔しいので外観の写真だけ。 -
夕暮れのサンマルコ広場に行ってみる。
ヴェネツィアはどこへ行っても観光客だらけで、すでに食傷気味。 -
鐘楼に登って夕景を見る。
なんかやっぱりごちゃごちゃした街だ。 -
ドゥカーレ宮。
翌日に中に入ったけど、財力と権勢を誇示しまくった建物で、なんというかおなかいっぱいという感じです。
ただ、中に飾ってあったヒエロニムス・ボスの絵画はよかった。 -
それから、武器コレクションはなかなか燃えるものが。
-
ドゥカーレ宮中庭。
ヴェネツィアは、基本的に内部は撮影禁止の場所が多いので、紹介が難しい。 -
有翼の獅子はヴェネツィアの象徴。
-
カーニバルの仮面を売る店の店先にいた中世のペスト医者。
クチバシのところに香料を入れて、屍体の悪臭を和らげていたそうな。
わたしはこの仮面がたいへん気に入っているので、おみやげにひとつ買ってきました。
コスプレしてみたい。 -
そのお土産がこれ。
右のはイギリスのガイ・フォークスの仮面(映画『Vフォー・ヴェンデッタ』で有名)でヴェネツィアとは全然関係ないけど、なぜか売ってました。 -
溜息の橋のところへ行ったら、こんな状態。
ロ レ ア ル め !
(いやロレアルが悪いわけじゃないのはわかってるんだけどね) -
なにはともあれサン・マルコ寺院は見ないとね、と思って長蛇の列に並んでいると。
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だんだん広場に水が出てきてこんな状態に。
これがヴェネツィア名物アクア・アルタか!
しかも、ようやく中に入れると思ってたら、背中に背負ってたリュックを、広場の脇道のところにあるクロークで預けて出直してきやがれ(意訳)と言われ、もう一度並ばせられた!
前の人もリュック持ってたので安心してたのに!(前の人も同じこといわれてました) -
ようやくサンマルコ寺院の中に入り、二階から見下ろすと広場は水浸し。
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このサン・マルコ寺院。中に入るだけならただなんですが、2階に上がったり奥に入ったりするごとに料金がかかります。
入るときはやさしいけど、中に入ると何かにつけて金を搾り取られる、まるで宗教そのもののようだ、と思ったことです。 -
ホテルから近いので訪れたサン・ロッコ大信徒会。
内部は撮影禁止だから写真はないけれど、それはもうきらびやかな装飾に満ちあふれていて、富と権力を誇示するかのように物凄いもの。
ヴェネツィアはこんなのばっかりだなあ。
貴族の館でも教会でも、信仰心よりもとにかく富と権勢を競うような建物ばかり。 -
そしてその近くにある聖パンタロン教会。
一見小さくて地味な教会に見えるのだけど、中に入ると天井一面を覆い尽くす巨大な絵が描かれていて圧巻。 -
リアルト橋。いちおう有名だし。
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橋の上は土産物屋だらけで閉口。
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それでもまあ絵になる街ではありますね。
どこ行っても人だらけだけど。 -
夜景もきれい。
むしろ汚い部分が目立たなくなるだけ夜の方がいいかも。 -
さて、実は私はヴェネツィアに来たら行ってみたかった場所があります。
サン・ザッカリアの停留所からヴァポレットに乗って10分。 -
サン・セルヴォロ島という小さな島に到着。
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この島がほかの島と違うのは、船着き場以外は煉瓦の塀で囲まれていること(右側の戦車はアート作品)。
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ヴェネツィアという都市は、狭い島に建物がぎゅうぎゅうにつまった過密都市なので、ガラス職人(火事を出す)とかユダヤ人とかアルメニア人とか、迷惑な集団や施設を、全部周辺の島に隔離してきた歴史があります。
精神障害者もそうで、ヴェネツィア本島の沖合いにはかつて精神病院島だった島がふたつあるのです。
ひとつはサン・クレメンテ島。ここは病院閉鎖後は五つ星ホテルに改装され、宿泊客しか入れません。
もうひとつが今回訪れたサン・セルヴォロ島(赤い丸のところ)。ここには今はヴェネツィア国際大学のキャンパスがあり、精神病院博物館もあります。 -
船着き場から本島を眺める。
精神病患者は、こうして海によって物理的に本島から隔離されていたのでした。 -
ガイドさんの説明を聞きながら博物館を回ります。
壁の右側に展示されているのは、実際に使われていた拘束具。 -
これは入院患者の入院時(左)と退院時(右)の写真。退院時はすこしでも見栄えをよく見せるため、髪を整えいい服を着せて写真を撮ったのだとか。
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電気ショック療法の機械。
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当時実際に使われていた薬局。
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薬瓶には、ヴェネツィアの象徴である翼ある獅子が描かれています。
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島が病院だった当時からあった教会。
サン・セルヴォロ島の精神病院が閉鎖されたのは1978年のこと。
1978年のバザーリア法の施行によりイタリアの精神病院はすべて閉鎖され、現在、イタリアには精神病院は存在しません(司法精神病院と総合病院の精神科病棟を除く)。 -
ヴェネツィアン・グラスで有名なムラノ島にも渡ってみた。
本島に比べれば人が少なく、ちょっとほっとした。
ただし、どこへ行ってもガラス製品の店ばかり。 -
こういう静かな広場というのが、ヴェネツィア本島には少ない。
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ヴェネツィアはヴィヴァルディが活躍した街であり、『椿姫』が初演されるなどオペラも盛んな街なので、毎日のようにどこかでクラシックのコンサートが行われています。
観光客向けとはいえ、クラシックの演奏家にコンスタントに仕事があるというのはすばらしい。日本だとなかなか食べていけないしね。 -
スクオーラ・グランデ・ディ・サン・マルコ。
現在は市民病院になっている。
なんというすばらしい門構えの病院。 -
その隣にはサンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会があるのだけれど、ここは撮影OKだったので、心ゆくまで撮影。
豪華絢爛な天井画と彫刻。
顔に直接羽根が生えてる天使はほかの絵画や彫刻でも見かけたけど、ちょっと不気味ですよね。 -
扉の造形も豪華。
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結局ヴェネツィアには3泊したのだけれど、あまりに観光客が多すぎて個人的には息が詰まるような感じでした。しかも物価がおそろしく高い。
あと、これほどどこへ行ってもレストランと土産物屋しかない街も初めて。しかも料理のジャンルがイタリア料理しかない(中華料理屋は1軒だけみたけど)。
もし次に来ることがあったら、オフシーズンに来たいものです。
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