スロベニアからヴェネツィアへ(1) ブレッド湖

2011/08/27 - 2011/08/28

ウィーンからアドリア航空の小さな飛行機に乗り換え、わずか50分程度のフライトでリュブリャナに到着。
リュブリャナの街はすでに夜10時近くで真っ暗。
ここに1泊してから、翌朝はバスに乗ってブレッド湖に向かいます。

エリア ブレッド湖周辺(スロベニア)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 高速・路線バス
• 航空会社: オーストリア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

リュブリャナ駅はホテルから数分歩いたところにあるのだけれど、なんだか一国の首都の玄関口とは思えないほどこぢんまりとした駅。
チケット売り場で乗車券を買ってバスに乗る。
車窓から眺める風景は、木々に覆われたなだらかな山が続く、どこか日本の田舎にも似た懐かしい景色。
スロベニアは高速道路も発達していて、なかなか快適なバスの旅。

バスに揺られて1時間15分、ブレッド湖に到着。
スロベニア有数の観光地らしく人がいっぱい。
それでいて湖の水は澄んでいてきれい。
いいところだ。

ちょうど翌日からボート競技の世界選手権が行われるところで、選手たちが盛んに練習をしていた。

古い民家もなかなか味がある。
そしてどの家にも窓に花が飾ってある。

さて、まずはこの崖の上のブレッド城を目指す。
とはいえ歩くとけっこうたいへんなので。

観光用の馬車に乗ります（けっこう高いけど。城までで40ユーロくらい）。

ブレッド城はいかにも中世の古城といった雰囲気の城。

眼下の眺めは最高（湖にはボート競技のボートがいくつも浮かんでます）。

ここで結婚写真を撮影しているカップルもいた。

城からおりたところにある聖マルティヌス教会を彩るフレスコ画。
古いものではないけれど、独特の色づかいやドラマチックな構図が気に入りました。
Slavko Pengovという画家の作品とのこと。

さて続いては、手こぎの渡し舟でブレッド湖に浮かぶ島を目指す。
ブレッド湖では環境保護のため、モーターつきの船が禁じられているのだとか。
この渡し舟、一定の人数のお客さんが集まらないと出発しない（船頭としてはなるべく定員まで乗せた方が収入と労働量の効率がいいわけだ）。
このときはなかなか客が集まらず30分くらい待つはめに。

島に渡ると、教会へと続く99段の階段がある。

海の少ないスロベニアではこの湖は海水浴場も兼ねているようで、日光浴をしたり泳いだりしている若者も見かけた。
この島まで泳いで渡ってくる人もわりと多いよう。

そして階段を上がったところにあるのが聖母被昇天教会。
なんでも鐘楼の鐘を鳴らすと願いが叶うと言われているのだそうだけれど、この日は結婚式が行われていて教会の中には入れなかった。
そういえば、伝統的には花婿は花嫁をかついで99段の階段を上らなければならないのだそうだけど、この日の新郎はかついだんだろうか？

島から岸辺に戻ってきた頃には空が曇ってきた。
でも、そのおかげで雲間から光が差し込む美しいヤコブの梯子を見ることができた。
教会の真上にきたらもっとよかったんだけどね。

ホテル・パークの喫茶店では名物ブレッド・クリームケーキをいただきました。
カスタードクリームと生クリームをパイ生地で挟んだケーキで、甘すぎなくて絶妙においしい。
これは、ここに来たら絶対食べるべきでしょう。

本物の写真は撮り忘れたので、看板の写真で勘弁してください。

夕暮れ時の光を映すブレッド湖もなかなか美しい。

さて本日泊まるのはここヴィラ・ブレッド。
ユーゴスラビアを建国したチトー大統領が、かつて別荘として使っていた建物を改装した四つ星ホテルであります。

泊まったのはスイートルーム（ここしか空いてなかった）なのだけれど、豪華というよりは無駄にだだっぴろい。
この感じがいかにも旧共産主義圏らしくてなかなか味わい深いものがあります。

こちらはベッドルーム。
もちろん冷房なんてありませんよ。暑かったら扇風機。

エレベーターホールも無駄に広い。

この旅を通して、スロベニアでは旧社会主義国らしさはほとんど感じられなかったのだけれど、このヴィラ・ブレッドが唯一社会主義っぽさを感じられる空間でした。

世界選手権の開会前夜のためか、鮮やかな花火で彩られるブレッド湖。

そして翌朝、すっかり静けさを取り戻したブレッド湖。

湖を見下ろすテラスで朝食。

しかし静けさもつかの間、朝9時過ぎにはすでに競技が始まっていた。

私たちは、競技を横目に歩いてバスターミナルへ。これからリュブリャナまで戻るのだ。