2011/08/23 - 2011/08/31
63位(同エリア132件中)
関浩成さん
ミンダナオ島中央から西部の村々に行ってきました。
ミンダナオ中部から西部は、独立闘争を行うゲリラが複数存在し、
現在でも政府軍と散発的な紛争を行っています。
しかし、そんななかでも子どもたちは元気に生きています。
今回やってきたことは、村の子どもたちへの本の読み聞かせや
物資支給活動への参加、そして保育園の開所式参加などなどです。
この地に行くたびに様々なことを考えさせられます。
私たちはどうして目的も理由もなく発展しなければならないのか。
文化の多様性はどうして重要なのか。
太平洋戦争で見捨てられた、ダバオ残留日本人はどうなったのか。
そして・・・
本当は忘れてはいけなかった、脆弱だけど大切なものを思い出します。
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今回 バランガイのマノボ族の村(アポカポク)周辺。
その2 マギンダナオ州(イスラム文化圏)のタリタイ周辺。
http://4travel.jp/traveler/sakiyama/album/10597511/
その3 マキララのバゴボ族のアポイアポイ周辺。
http://4travel.jp/traveler/sakiyama/album/10597564
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この内容は社会教育NPO、STUDYUNIONの事業である
ミンダナオプロジェクトの報告を兼ねています。
http://www.studyunion.or.jp/
なお、拠点はキダパワン市にあるMCLというNGO団体です。
次回は3月を予定しています。興味ある方はご一報を。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 3.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 2.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩 バイク 飛行機
- 航空会社
- ANA フィリピン航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
8月23日(火)24日(水)アプローチ
マニラ−ダバオ間はdelay(飛行機の遅れ)が多いので、
その日のうちに移動ではなく、マニラで1泊することを薦めます。
今回もやはり2時間ほど遅れました。
以前は6時間ほど遅れて日本行きの飛行機に乗れませんでした。
マニラ市内イザベルガーデンホテル泊。
1泊2500円くらい。一見きれいだが、ゴキブリが多い。
また、空港まで行くのに道がかなり込む。
持ち物の中で便利だったもの
・ハイビーム懐中電灯(日本製の強力な懐中電灯)
停電や無電で力を発揮します。
・長ズボン、長袖シャツ
夜間は意外と寒いところがあります。
・激安ミニノートとか、小文具
プレゼントに絶大な人気です。 -
ダバオからタクシーでSMモールへ(40分約900円)。
そこからバンバスに乗ってキダパワン市へ(120分約350円)。
キダパワン市のバスターミナルからは、トライシクルでMCLまで行く。
実は「ガイサノモール」からの方が少し安かったです。
キダパワン市は、既に「渡航延期(外務省)」の地域で、日本人は
まずいなさそうで、市街に出れば注目度が高いです。
物資は安く(大まかに、日本の1/6以下)、なんでも売ってあります。
別名「高原の学園都市」。
日本の夏よりは過ごしやすく、街中には学生が多いです。 -
トライシクルは、こうやってガソリンをいれます。
道端でコカコーラの薄いやつを売っているなあと思ってたら、ガソリンだったんですね。
なお、このトライシクルは、営業ルートがあり、タクシーのようにどこまでもお客を乗せて行ってくれるわけではありません。 -
MCL着。なんだか我が家に帰ってきたような気分です。
MCLはミンダナオ子どもライブラリーというフィリピン政府公認のNGO団体。
松居友さんという童話作家の方が、骨をうずめる覚悟で活動されています。
これは、家庭環境がヘビーな状況にある子どもたちを預かっている寄宿舎。きれいでしょう? -
まずは大歓迎を受けます。歌にダンスに祝辞。
子供たちの出身は様々。マノボ、テルライ、イロンゴ、ヴィサヤ、ムスリム。
MCL内で最も多く使われるのはヴィサヤ語。学校では英語とタガログ語を習うため、子どもたちは4つの言葉を話せる、なんていう子どもが多数派です。
今回もいろんな言葉を教えてもらいました。 -
26日(金)バランガイ、バンカル村からマノボ族のアカカポク村へ。
朝です。ちょっと曇り。
ここからミンダナオ島最高峰のアポ山が見られるのですが、今日は残念。 -
MCLの寄宿生達。いつもは学生服なのですが、今日は民族服で登校。
ムスリムの服やマノボ族の服、ヴィサヤの服など、色とりどりでした。
写真の彼女達は14歳の「高校生」。
フィリピンは、6年間の小学校と4年間の高校で義務教育が終了です。
参考までに、子どもから聞いたここの高校の時間割を書いておきます。
<月曜日から金曜日まで同じ>
1英語
2タガログ語(フィリピン語)
3理科相当科目(学年で異なる)
4社会相当科目(上記に同じく)
休憩(みんな家へご飯を食べに帰ったりします)
5数学
6芸術・スポーツ(曜日で異なる)
7技術家庭科相当科目(学年で異なる)
教科書は私物ではなく、年度が代わったら譲り受けられていきます。
テストは年4回。最終学年で卒業検定のようなものがあります。 -
車の荷台に乗って現地へ向かいます。
今日は、マノボ族のアポカポク村の子どもたちへ物資(遊び道具プレゼント)を届けに行くのですが、山間部にあるため、一旦、バランガイのバンカル村にアクセスしてから向かいます。
ちなみに荷台はかなり揺れます。面白いほどに・・・。 -
バンカル村着。
ここに車を留めさせてもらって、徒歩で現地へ向かいます。
暖かい村の人たち。
しかしいきなりいけるのも、既に交流と支援実績があるから。
通常だったらこうは行かないでしょう。 -
100分程度の山登り。
時間的にも距離的にもたいしたことがないはず(僕は、元ワンゲルですので)なのですが、道はごらんのとおり。ちょっと間違えば足首以上埋まってしまう泥土が続きます。雨上がりでさえこれなら、雨の中ではどうなるのでしょう?
・・・・っていうか、ここは小学生の子たちの通学路では?! -
途中、ゴムの樹が良く栽培されています。幹に斜めにぐるりと傷をつけていって、白いゴムの樹液が集まるのを待ちます。
ちなみにゴムの樹の栽培ということで、とある政治的な意味を持っているという、うわさがあります(内緒)。 -
山登りやトレッキングが好きな方にはたまらないコースかもしれません。
トンボやチョウの種類も面白く、植生も実に多様です。湿度があまり高くなく、曇り気味であるせいか、日差しもいい具合です。 -
イチオシ
急な沢へ降りれば、川には橋がかけてありました。
吊り橋です。
このくらいの流量であれば渡河できるのですが、周囲の状況をみると、この河はこの橋の高さくらいまで上昇することがあるようでした。 -
先に快適ルートと書きましたが、それは物理的な話。
なんといってもこのような方々がうろうろされているのがいまいちです。
狩人やハンターではないですから。念のため。 -
ようやくアポカポク村へ。
靴と足元がやばい。ドロドロです。
ここは伝統的マノボ文化がまだまだ色濃く残っている地域。
前の市長さんがこの周辺から出た模様で、あえて残す方針が決まったらしい。 -
まずは子どもたちにプレゼント。
手作りの袋にたくさん入った玩具や文具。
ここだけでも50袋以上あげたと思います。
子どもたちは一列に並んでおもちゃの袋をもらうのを待ちます。
おもちゃをあげるのはMCLのスタッフボランティアです。 -
それではこのおもちゃの袋はどこから誰が?
それは日本の立正佼成会さんです。
立正佼成会では「一食運動」というのをやっておられ、
一食抜いたそのお金を貯めていってこのような活動を
やっているそうです。
僕はそれを渡しただけ。
しかも、別に僕が渡さなくても渡す人は十分に足りています。
しかし、より多くの人が加わるということが重要なのです。
ここが★ポイント★
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企業活動では、
仲介コストが増加していき、値段が高くなります。
NPOでは、
参加意識が増加していき、インセンティブが高くなります。
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中に入っていたのは、ボールやコップ、ぬいぐるみ、ビーチボールや縄跳び、その他いろいろ。さっそく子どもたちは遊び始めます。
浮き輪もありました。
こんな山奥でどう使われるのかわかりません。 -
村長さんとツーショット。
日本人の特徴を残す顔立ちに、
ダバオの日本人町や旧日本軍の人々が多数、
山奥に逃げ延びたという事実を思い出させる。
ダバオ第百師団のAB作戦。
我々日本人はマノボ族等の山岳民族に、大きな借りがあります。 -
マノボの人たちの一般的な家屋。
間取りの多くは、二間。台所と寝室。
ここに普通に10人以上が住んでいます。 -
アポカポク村長の家で食事をいただく。
メニュー:水、カエルの煮付け、ライス、カサバイモのふかし、塩、酢。
食後にはコーヒーと砂糖。
もう、大盤振る舞い。水とカサバイモは常食。カエルもよく食べるらしいが、他はかなり贅沢品。酢は、バナナ酢。 -
企画(1)マノボ村宿泊体験
電気もガスも何もない。言語も通じない伝統的なマノボライフスタイルを体験する。
マノボ村の平均的、あるいは貧しい家に一晩泊まらせてもらう。
その家に1000P(=2000円)と村全体に1000P払う。
これで村のインフラ修繕などができるはず。
ちなみに
マノボの村の推定月給 4000円
キダパワン市内大卒月給 10000円
ダバオ市内大卒月給 18000円
高給公務員月給 30000円
★インドムンバイのスラム 15000円
ムンバイの極貧生活家庭の1/3以下の月収でもやっていけるのは、
食料が豊富だからでしょうか。 -
帰りは村の人が数人、一緒に下山しました。
あんなに大変に思っていた道も余裕です。 -
赤ちゃんなんか抱いて下山します。
道はかなり急で、ぬかるんで滑りやすいのに。
彼女の祖父も日本人だったそうです。 -
バンカルの村に戻ってきたら、タイヤがパンクしています。
これだけの悪路ですから、よくあること。
修理が終わってから、キダパワンまで戻りました。
= その2へ続く =
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