恐怖！　脊柱管狭窄症で　初めての入院　　初めての手術！！！　

2011/06/28 - 2011/07/06

今年1月下旬頃スキーから帰って4，5日したら左下肢の痺れと痛みが出てきました。
どうやら網張スキー場で腰くらいの深雪の練習をしていて転倒して左の股関節を痛めたのがきっかけのようです。

治療院でマッサージをしたり、整形外科で鍼、温熱、筋肉注射等の治療をしたけれど全く効果が無く、某大学病院のMRI撮影による精密検査で『腰部脊柱管狭窄症』との診断を受けました。


腰の中には下肢の歩行機能や排泄機能を司る神経が通っていて、その通り道を脊柱管といいます。

加齢などにより骨や靭帯の変形が起こり脊柱管が狭くなり、神経を圧迫して坐骨神経痛や痺れの症状が出ます。
ちょっと前ですが、みのもんた氏がこの病気で手術しました。

その頃の症状はひどい時は痛みと痺れで一睡もできなかったり、起床時、痺れと痛みで10分位立ち上がれないほどひどくなっていました。

しかし　どこの病院も薬や神経の根っ子にカテーテルで薬を注入するブロックとかをやるばかりで症状は一向に改善しませんでした。

このブロック注射、X線透視画像を見ながら麻酔無しで生身の体にカテーテルで腰の神経を探し当てるのですが、神経に到達したときの強烈な痛みは一生忘れられません。　七転八倒の苦しみで悶えてしまうので何人もの看護師さんに体を押さえつけられてしまいました。

何故麻酔を使わないのですかと看護師に聞いたら麻酔をしたらカテーテルが神経に届いたかどうか？わからないでしょ！と言われて納得？しました。　とにかく生まれて初めての衝撃的な苦痛でした。

その後いろいろと情報収集して義父の友人が同じ病気で手術したことを知り、病院を紹介していただきました。
そして東京渋谷にあるN病院に辿り着き 脊椎外科のK部長の診察を受けることになりました。

この病院では麻痺がひどい時や日常生活に支障をきたして尚且つ患者が希望する場合に手術を選択するそうなので、覚悟を決めて手術をお願いしました。

手術を決めてから入院まで約1か月、急遽ベッドが空いた旨主治医から連絡がありました。

入院記なんて言っても基本的に病院食の紹介ですね、一応最先端の医療施設の食事をご覧ください。

エリア 渋谷(東京)

• 同行者: その他
• 交通手段: タクシー 新幹線 JRローカル 私鉄

6月28日　午前中　入院　以前から知っていたN病院が華麗に変身してびっくりしました。　ここはホテルのロビーか？　と思えるほどです。

病室は8階の窓側、窓側は差額ベッド代2,100円/日が必要です、ここで10日くらい過ごすことになるんだ……。

4人部屋です。

右に液晶テレビ、個別エアコン、2種類の照明等の調節が可能で、クローゼットも多くあります。

ベッドの左右に大きな収納と左下に金庫と冷蔵庫があります。　冷蔵庫とテレビは1000円のプリペイドカードを使います。

冷蔵庫は　200円で２４時間使えます。

入院して最初の昼食です、鯖が光っています、朝食を食べずに来たのでとても美味しかった。　でも美味しいと思ったのはこの時だけだった……。

病室から。

午後から心臓エコー、肺機能検査、退院後必要になるコルセットの型取り、CT撮影、循環器科問診と忙しい、
循環器の先生から「明日の手術頑張ってください！」と言われてちょっとジーンときました。

そして次から次とあちこちから先生や看護師さんが病室に挨拶に来てくれたのですが、名前なんか覚えられません。

全身麻酔をするので麻酔科の説明は入院前にありました。
所謂　インフォームドコンセントに神経を使っているようです。

ちょっとアップ、ランドマークになるビルが見つからず方角がわかりません。

手術前夜の夕食

そろそろ食欲もなくなりました、でも牛乳だけは美味しい。
明日の手術のため食後１時間ほどで強制的に全て体外に排泄されました、食事する意味ないじゃん。

手術当日履くように言われた　『コンプリネット』、手術後の血栓症（エコノミークラス症候群）を防ぐために履く白いストッキングです、　これ履いて踊るか？　　俺はバレリーナか？

手術着　到着！！　あーいよいよだ！　

執刀医と助手の先生による手術の方法とリスクの説明があり数枚の書類に同意の署名をしました、いよいよ俎板の鯉です。

6月29日　手術当日　

8階のラウンジです。
なかなか眠れませんでした、　４時前に目が覚めてNHKのラジオ深夜便を聴いていました。

でも既に覚悟を決めた敏じぃです、手術着の下はすっぽんぽんです。

見舞客との面会はこのラウンジを使います、ゆったりしたスペースです。

インターネットコーナーもありますが、メールのやり取りは出来ません。

朝8時ころ奥さんが来ました、８時半前に手術室へ。

まだ元気、歩いて手術室に向かいます、朝の手術室は行列が出来ていました、歩いてオペに向かうのは私だけ、でもこの手術着の行列、ガス室に向かうアウシュビッツを彷彿」とさせるものでした。　

手術着の下はスッポンポン、術後に付けるように看護師にT字帯（ふんどし）を渡してあります。

川柳を一つ　　　まだ元気　歩いて向かう　オペルーム

手術室に入ってから出るまで約５時間でした。

病室に　帰る私は　管だらけ……くだ（管）を決して『かん』と読まないで！

午後手術を終えてベッドに戻りました、傷口が痛い、当たり前ですね。

鬱陶しい酸素マスクを付けて体から小水、傷口から血の管が出ています。　そして点滴も。
一時間おきの血圧測定と検温でほとんど眠れません。

そして手術は概ね順調に終わったと執刀医から説明がありました。

7月1日
30日の画像はありません、起き上がれるようになったので撮影開始です。

この日は午前中にCTの撮影がありました。

これは夕食ですが食べやすいように小さなおにぎりにしてくれましたが、なかなか喉を通りません。

鰆照り焼き、野菜と茸のカレー炒め、胡瓜もみ、牛乳


術後２日で傷口と小水用の管が外れてほっとしました、夕方義母が見舞に。

この日特注のコルセットが出来上がりました。

7月2日　術後３日目　　定点撮影。

朝食です。　おにぎりではなく常食にもどりました。

味噌汁、厚焼き卵、大根と豚の煮物、もやし和え物、漬物

午前中先生が回診、痺れを伝えたら術後に良くあるとのこと。

CTの結果は狭窄が無くなっていて手術は成功したと説明がありました。

翌週の食事のメニューは二者択一で希望のものが選択できます。

１枚くらい撮っておこう。

昼食、牛焼肉、豆サラダ、冬瓜の生姜あん、牛乳、フルーツ（キウイ）　


テレビで放送していた男子ゴハンのイタリアンを退院したら作ることに決めたのです、　暇なこっちゃ、主夫の準備です。

義母が持ってきてくれたおかか梅、食欲が無いので助かりました。

１４時過ぎにシニアクラブの指導者Iさんが来てくれました。
このIさん、懐の深いヒューマニストで良き飲み友達でもあります。

Iさん差し入れの書籍の数々。

初めて見たサライ、内容が新鮮でした。

文春の内容が悔いなき死の特集、　内容が暗くて読む気になれませんでした。

２日の夕食、
アジフライ、オクラポン酢和え、千切りキャベツ、山菜とさつま揚げ煮、

アジフライは衣がちょっと硬くて口内炎になりそう。

車椅子から歩行器に変わりました、どうやら早く追い出そうという魂胆のよう、復帰へのテンポが速すぎるような気がするなあ……。

７月３日　術後４日目

シャワーはダメなので朝シャンをする、気持ちいいーー！

朝食、今日はパンです。
でもバターはなくいちごジャムが付いていました。

チリコーンカーン、コンソメスープ、ブロッコリーサラダ、ベビーチーズ、さつま芋レーズン煮です。

昼食です、
ごはん、味噌汁（かぼちゃ、ねぎ）、鮭の照り焼き、切り干し大根の煮物、中華風和え物、フルーツ（スイカ）

デザートのスイカが嬉しい！

義父の差し入れの房州ビワと奥さんが持って来た佐藤錦。

３日の夕食、

ごはん、タラのチリ蒸し、インゲンの胡麻和え、がんも煮、牛乳。

７月４日　術後５日目

両足の痺れは続いている。

朝食。

ごはん、鯵の干物、味噌汁（じゃが芋、インゲン）、ほうれん草和え、絹さや炒め、漬物。

両足の痺れは続いている、午前中30分　リハビリ、主としてストレッチ、5か月間　運動らしいことは何もしなかったので筋肉がカチカチ。

綺麗に焼けている鯵の干物！　これは美味しかった。

この日の昼食から主食をパンに変えてもらいましたが、バターは無し、ジャムのみ。　
これからパンとおかずとのミスマッチに苦労するのです。

入院前に本屋の立ち読みで探した伊集院静のエッセイ集、競輪狂の破天荒な作家だけれど何故か惹かれる。

午後甘いものが欲しくなり、歩行器を使って１階にあるタリーズコーヒーに。
冷たいチョコラテが美味しかった！

洗濯したり本を読んだり、CDを聴いたりでゴロゴロする。

おやつの時間に奥さんがケーキ持参で来院しました。

差し入れのTAKAGIのケーキとぬれ甘納豆。

４日の夕食。

今日入院した同室の患者がベッドに着くなり携帯電話で酒を注文しだした、エーー、なんじゃ、携帯は室外でやってください！　と注意したらすぐに止めてくれた。

看護師との話を聞いていたら東急沿線某駅付近の寿司屋の主人だった。

１９時半頃、先生が来ていきなり　『あさって退院でどうでしょう？』だって、びっくり、心の準備や物理的な準備だって必要じゃないですか！
急に言わないでよ、　　至急、家に連絡を取りました、家でも大騒ぎだったようです。

７月５日　術後６日目　　今日も暑そう。

朝食です、ロールパン、ゆで卵、コンソメ煮、ピクルス、牛乳、もやしのカレーソテー。

今まで術後順調だったのですが、微熱があります、氷枕をもらいました。

今日も30分リハビリです、歩行器なしで歩行、階段の上り下りもやりました。

昼食、

パン、味噌汁（油揚げ、ナス）、かじきのオイスター焼き、長芋の煮物、山菜おろし、フルーツ（パイン）

枕元のマスコット　『ティーニュ君』　スキーが出来るようになるんだろうか？　と不安もよぎる。

アマゾンで注文して病院に届いたタイ関連の本。
元気になったらぜひ行きたいところ。

さてさて明日の退院が決まりました、荷物の整理をしなくちゃ。

午後遅く嘗ての会社のOB　OGが来てくれました。

でも病院近くのおしゃれなビストロを予約済みらしく、時間調整で見舞に来たらしいのだ、まっ　いいか……。

今日もTAKAGIのケーキを食べました。

皆さん　入院を経験したことがある人ばかり、私は初心者です。

仲間が帰ってから部長先生の説明がありました。術後に撮ったCTの画像を見ながら狭窄症の手術としては120％成功したとのこと、ただし両足の痺れは1か月余り残るとのこと。

夕食ですがケーキを間食したので食欲無しです、
パン、カニスープ、牛すき煮、大学芋、

明日の朝食も無しにしました。

７月６日　術後１週間

いよいよ退院の朝です、手術は上手く行ったらしいのですが両足の痺れはかなり残っています、これが治るのか不安な状態での退院です。

お世話になった看護師さん達にお菓子を持ってゆきましたが、受け取りません、緩和ケア病棟に集約するそうなので了解して渡しました。

迎えに来てくれた義母と昼からやっている町田の居酒屋で乾杯！　しました。

夜は自宅でミニ快気祝いです、有難い、我が家は義父夫妻が元気なのが素晴らしい！

また４人揃いました。

生々しい画像で恐縮です、手術跡です、医療用のホッチキスで留めるんですね。

併発していたので除去してくれたヘルニアです、執刀医がくれました。

まだまだ完治には程遠い状況です、これから長いリハビリが待っています。

手術＋入院＋検査費用等　で約15万円（3割負担で）でした。

ご覧いただき有難うございました。

この旅行記へのコメント （2）

• YUMEさん 2013/08/20 16:03:30

  はじめまして

  敏じぃさん
  
  昨日、千畳敷に行っていたのでブログを拝見させて頂きました。
  山スキー経験が豊富でもこのような事故があるのですね。
  それにしても九死に一生ですね。
  
  私自身も蔵王でスキー事故でちょっとした気の緩みで頭を怪我してから
  スキーは危険と思うようになりしなくなってしまいました。
  
  おまけに脊柱管狭窄症で同じように手術もしたことがあり
  不謹慎にもこのブログも拝見させて頂きました。
  非常に速い退院で驚いてます。
  私の場合、10年以上も手術が嫌で鎮痛剤で誤魔化していた分酷く
  3、4週間ほど入院してたような気がします。
  
  ブログを始めたのはこの入院がきっかけでした。
  
  健康が一番ですね。
  
  夢
  

  敏じぃさん からの返信 2013/08/23 08:47:01

  RE: はじめまして

  YUMEさん
  
  初めまして
  書き込み有難うございます。
  
  同じ病気でしたか！　私の場合　東日本大震災の頃が一番症状がひどく、余震があってもすぐに起き上がれないほどでした、狭窄を受けているのは神経だけでなく血管もそうでしたから、起き上がる時に上半身の血液が一気に下肢に流れる時の痛みはひどかったです、15分位じっとしてから起き上がる毎日でした。
  某病院の部長先生の紹介でベッドが空いたからと連絡があり、心臓病や脳の重症患者の部屋に特別に入院させてもらいました。
  
  この某病院は急性期医療病院で重症患者最優先ですから術後の経過が良いからと術後１週間で退院させられました。
  
  先月　術後2年の診察も終わり無罪放免になりましたが、痛みは完全に無くなったものの両足の痺れはまだ残っていますが仕方ありません。
  
  スキーも以前どおりに出来ますし、山歩きもなんとか続けられるのでお医者さんに感謝しています、
  
  スキーの事故は2回目ですがスキー場と山スキーではリスクが全く違います。1回目の事故はスイスのダボスで人工雪に突っ込み５，６ｍ飛ばされて胸を強打して肋骨を2本折りました。
  
  これからは十分注意して　来シーズンからはヘルメットを被ることを決めました。
  今後とも宜しくお願いいたします。
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敏じぃ