2010/09/16 - 2010/09/17
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costinさん
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スダックには城塞があると聞いてはいた。
だが、こんなにすごい物とは想像もしなかった。
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この手足を纏めてちんまりしてる座り型を『箱座り』と云うらしい。
日本人なら・・・正座みたいなものかも知れないw
「短い間だけど、よろしくな!」 -
ロマンチックな夜の正教塔。
どこかアラビア風だったりする。 -
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この宿の奥さん、とても優しい人で、
「良かったら、召し上がれ!」
と晩飯を作ってくれる。
「あれ?・・ここ賄い付きでしたっけ?」
「そうじゃないけど・・w」
と笑っていた。
顔さへ見れば、
「こっちいらっしゃい!」
とスイカをご馳走してくれたり・・・。 -
トイレとシャワーは離れになっている。
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オープン・キッチン
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ポーランドから来たふたり組。
「ポーランドにも海はあるだろ?何でこんなとこまで来たんだ?」
「あるにはあるが・・何かとねw」
「そんなに汚いのか?」
「まあ、きれいじゃないねw」
2晩一緒に酒を酌み交わした。
仕事は鉄道の機関士をやっているとの事。
「いいなぁ、いつも大好きな列車に乗れて。」
「え?w いいのか?」
「結構 羨ましいぞw」
日本の鉄っちゃん事情を簡単に説明したら、
「ほう、そんなもんかねぇ? 日本の鉄っちゃんとやらに伝えてくれ。ポーランド鉄道は断固、協力すると!」
そんな有難いお言葉も頂戴した。 -
最初、姉妹かと思ったが・・・どうやら母娘らしい。
ここの飼い猫ではなく野良だとの事。 -
スダックのバスターミナルから、町外れの城塞までバスに乗る。
2UAH -
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町外れの城塞が終点らしい。
『ほほう! 見えてきた。』 -
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二瘤だからゴビ方面から連れて来られたんだろう。
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【メイデンの伝説】
昔々、ここがソロダイアと呼ばれていた頃の話だ。
このソロダイアの知事アルコンには、それはそれは美しい娘がいた。
ただ美しいだけではない。城の家臣、家来、侍従に至るまで彼女を誉めない者はいない。
ある者は、「古賢のように聡明だ。」と、そして別の者は「慈母のごとく慈悲深い。」と口々に語った。
噂はクリミアばかりか、黒海を飛び越えビザンチンにも届いた。
白っぽい坂道に陽が差している。
特段に暑いわけではない。
左手に城壁を見ながら坂道を登っていると、老婆がひとり椅子に腰掛けじっとしている。
老婆の横を通り過ぎようとした時、彼女の首にぶら下がった特徴のあるペンダントが眼に飛び込んで来た。
「ばあさん、そのペンダント・・ばあさんのかい?」
「・・・・・」
「もし、お前さんのなら・・どうだろう、この金貨5枚で譲っちゃくれないか?」
「・・・・・」
「どうかな? ばあさん・・・そんじゃ金貨7枚でどうだ?」
「・・・欲しいのかい?」
「あぁ、そのペンダントの紋章は、・・俺の家族の紋章なんだ。何であんたが・・これを持ってる?」
「法螺吹くんじゃないよ・・・この紋章は、ここの元知事家の紋章さ。メイデンお嬢様の紋章さ。お前さんとは関係ないね。」
『メイデン』その名は家中親戚筋じゃ知らない者は居ない。
我等が一族を苦境に追いやった悪女として、今でも語り継がれている。
「ほう、ばぁさんはメイデンをご存知か?」
「・・・・・」
「知ってたら、教えてくれないか? 彼女の悪行の数々を !」
老婆はギロッと薮睨みすると、
「悪行? そう、お前は何も知らないのさ。」
知事の娘はメイデンと云った。
ある日、メイデンの侍女が窓辺から空を眺める彼女を見つけ、
「姫様、何をご覧になってらっしゃるのです?」
「あの雲を御覧なさい。近いうちにきっと悪い知らせがこの城にもたらされるでしょう。」
黒海に低く垂れ込めた鉛色の雲を切り裂かんばかりに、メイデンのしなやかな指先は鞭のようにハッシと指差すのだった。
およそ数学と違い、文学は解を求めない。
最初の数行を読んで、結末を予想できたからと云って投げ出してはいけない。
人生の結末が墓場だとして、それが判ったからと云って喜ぶ事も悲しむ事もない。
二十歳の或る早春の深夜、俺は貪るように小説を読み漁っていた。
『何かあるはずだ !』
と勝手に思い込んでいた。
俺にとって『文学』という学問は非常に難解だった。
『どこに、どういった解が隠されているのか?』
必死になって探した。
幻聴・幻覚を感じるほどまでにのめり込んでいた。
今考えると・・『二十歳の知恵熱』 そんな類のものかもしれない。
だだ言えることは、この知恵熱をけみした前と後では物の考え方が違ってくる。
例えば或る小説の文章を通して、その作家の人となりが見えてくる。
頭の良い奴、悪い奴(ここでいう頭脳は文章の構成がうまくいっているか否かを云う。)
偉大なる凡人、精神的不倶者、怪物、それぞれの文体からそれらが見え隠れする。
『その作家の人となりが見えてくる。』
これは、結果的にそうなったのであって見えるように訓練した訳ではない。
卑近な例を挙げれば・・・w
性欲を感じたときの対処法として幾つかを上げると、
①オナニーをする
②SEXをする
③夢精を期待する
④我慢する
生理現象と考えれば男性の場合、射精すればどちらも事足りる。
だが時として、『射精』が到着点に感じられない場合が発生するw
『到着点』である筈の『射精』など二の次、相手の表情、うめき、よがり、発色、発汗、収縮、弛緩・・
それら全てを、それこそ嘗め回すように吟味するw
ご理解頂けただろうか?w
要は、そんな要領で文学を楽しめば自然と普段見えないものまで見えてくるw
そう! 大切なものは『相手への興味』であり、それは取りも直さず『自分への興味』でもある。 -
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「costin、今浜辺でのんびりしているから良かったらお昼でもご一緒しない?」
黒海に突き出たブェフェで待ち合わせ。
タチアナはウクライナ北部の町に住んでいる。
俺が此処スダックを知り得たのも彼女が俺を誘ってくれたからに他ならない。
絵心があり、彼女が描いたその絵画の品評から付き合いが始まった。
今年は、母親と友人家族と一緒にここスダックに来ているみたいだ。
俺は友人や母親とは初対面だった。
挨拶を済ませ、一緒に軽い昼食を摂った。 -
「クリミアには、正教の聖地があるのよ。私達、明日ツァーでいくつもりだけど、・・良かったら一緒に行かない?」
「異教徒のこんな俺でも聖地の中に入れるかね?」
「平気よ・・・多分w」
そんな訳で、明日は正教の聖地とやらに行くことになった。 -
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俺は未だに熱海の良さを十分理解できていない気がする。
「熱海行く位なら下田に行こう。」
どうしてもそう思ってしまうのだw
それと同様、此処スダックは一発で気に入った。
少なくともヤルタよりはw -
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今では野良猫の敷布代わりに成り果てた『ハンマーと鍬』
熱狂は、或る意味熱病と大差無いようだ。
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