2011/02/02 - 2011/02/03
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muccさん
京都には古くから伝わる伝統的な節分行事が数多くあります。
特に有名なのが、京都御所からみて表鬼門(北東の方角)に位置する吉田神社と裏鬼門(南西の方角)に位置する壬生寺、そして「鬼踊り」が行われる蘆山寺です。
今年は2月2日〜3日にかけて、吉田神社、八坂神社、熊野神社、須賀神社、蘆山寺の節分を見てまわりました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- タクシー 徒歩
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まずは一番混雑のひどい吉田神社へ。
ここのメイン行事は夜なので、昼間の空いているうちに軽く下見をしに行きました。
吉田神社の節分祭は、室町時代に始まったとされる宮中行事の追儺式の形を残すといわれているそうです。
節分祭は3日間続き、連日大混雑します。
《吉田の節分祭》
2月2日 午前8時 節分前日祭
本宮・大元宮/疫神祭 大元宮中門
午後6時 追儺式(鬼やらい神事)
本宮前舞殿
3日 午前8時 節分当日祭
本宮・大元宮
午後11時 火炉祭(古神札焼納神事)
本宮前火炉 -
吉田神社には、節分の3日間で約100万人が参拝するそうです!
写真は吉田神社大鳥居前の様子。
今まで夜しか来たことがなかったんですが、昼間もかなり賑わっています。 -
吉田神社参道。
なんと舞妓さんも来ていました!
お母さんらしき人につれられて数人で来ていたから、本物の舞妓さんだと思われます。 -
賑わっています。
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屋台がいっぱい出ています。
だいたい1000店くらいの屋台がでるそうです。
ちなみに右手に見えるのが京都大学の校舎です。 -
めずらしい屋台もたくさんあります。
京都では、この節分祭の屋台が一番バリエーションが多い気がします。 -
参道の突き当たりにあたる、この石段の上に本宮があります。
石段から先は一方通行の規制がかかっていました。 -
京土産で有名な大安の漬物屋さん。
節分沢庵って何だろう??? -
本宮前へ向かいます。
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吉田神社の節分祭では、福当り抽選券付きの厄除福豆が売られます。
景品は住宅用火災警報器や靴べらといった?なものから、トヨタのヴィッツや旅行券10万円分などの豪華なものまで様々なものが用意されています。
今年も運試しに2枚だけ買ってみましたが、やっぱりかすりもしませんでした。
残念! -
3日の夜には、節分祭最大のイベント火炉祭(かろさい)が行われます。
旧年のお札や神矢などが積み上げられた直径5メートル、高さ7メートルという巨大な金網式の炉を燃やすため、かなり迫力があるという火炉祭。
23時過ぎに点火され、夜中燃え続けるそうです。
この炎は参拝者に無病息災をもたらし、新春の幸運を授け、人々が待ち望む春(立春)を呼ぶそうです。
なかなか遅い時間なので見に行ったことはないのですが、いつか見てみたいなー!
今年も泣く泣く断念しました。 -
あちらこちらで厄除け祈願がされています。
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吉田神社は、貞観元年(859年)に藤原山蔭が一門の氏神として奈良の春日大社四座の神を勧請し、平安京の鎮守神として吉田山に祀ったのが起源とされています。
かつては皇室の崇敬厚い神社として、また藤原氏の氏神三社の一つとして栄え、後に神職吉田兼倶が創設した吉田神道の総本家として絶大な権威を持っていたそうです。 -
追儺の矢受付所。
巫女さんが神楽を舞い、その後で追儺の矢(ついなのや)といわれる厄除けの矢を頂きます。 -
節分の三日間は、くちなし色の神符や疫神斎(えきじんさい)、厄除守、開運守、節分神矢などの特別神符が授与されます。
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鬼の面。
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きれいに飾られた鰹節。
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節分祭では、普通のおみくじだけでなく「だるまみくじ」というおみくじも引くことができます。
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だるまみくじ。
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大元宮への参道。
大元宮は節分詣発祥の社とされ、節分前後には厄除けを願う多くの人が参拝します。
吉田神社の下見はこれぐらいにして、八坂神社に向かいます。 -
八坂神社に到着!
八坂神社は”祗園さん”の呼び名で親しまれ、厄除け・疫病退散・商売繁盛のご利益を授けてくれる神様として信仰を集めています。
毎年7月1日からほぼ1ヶ月かけて行なわれる祇園祭は有名です。 -
八坂神社では「祇園さんの節分祭」として、2日・3日の2日間にわたり、4つの花街の舞妓さんの舞踊奉納と豆まきが行われます。
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節分祭のポスター。
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15時からの宮川町の舞踏奉納にギリギリ間に合いました。
吉田神社でゆっくりしすぎたなー。
境内はものすごく混雑していました。 -
舞殿では舞妓さんが舞踏の奉納をしていました。
京都の花街の中でも、宮川町の舞妓さんは特に美人揃いらしいですね。 -
当日は甘酒の接待もあります。
境内の喫茶室では「厄除けぜんざい」が頂けるそうです。 -
八坂神社舞殿のちょうちん。
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舞殿のそばには、男装した舞妓さん・芸妓さんが控えていました。
毎年節分の時期に様々な扮装をすることを『節分お化け』といい、いつもと違う扮装をすると厄祓いができる、という意味があるそうです。
京都の花街ではこの風習がちゃんと守られていて、舞妓さん・芸妓さんに限らず、男性も女性も扮装を楽しむそうです。
2月の2・3・4日の3日間限定なので、これを見れたのはラッキーでした!
八坂神社では、この扮装をした舞妓さん・芸妓さんたちも豆まきをしてくれます。 -
豆まきが始まりました!
舞妓さんや芸妓さん、年男や年女の氏子さんたちが、豆を撒いてくれます。 -
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こういった豆まきは初めて参加したんですが…怖かった!!!
みんな必死すぎて怖い!!! -
押されてもみくちゃにされて、厄除けどころか怪我をしそうでした…。
ただでさえ平日でお年寄りが多いのに、大丈夫なのかな??? -
こうして豆まき終了!
宮川町の舞妓さんが舞殿から降りてきました。
黒紋付きに金の帯は舞妓さんの正装なんだとか。 -
きれいだなー!
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豆撒きで撒かれた福豆。
こういった豆まきって、意外に少ししか撒かないんですねー。
2〜3割の人しかもらえないという話もあるなか、私はなんと、見事福豆を手にできました!!!
やったー!!! -
豆まき後の八坂神社境内。
すごい混雑。 -
八坂神社本殿。
八坂神社は素戔嗚尊、櫛稲田姫命、八柱神子神を祀る神社。
京都の人からは祇園さんの名で親しまれています。
京都三大祭の一つ祇園祭で有名です。
現在の社殿は承応3年(1654)に徳川家綱が再建したもので、重要文化財に指定されているそうです。 -
八坂神社の節分祭には、行事に参加した舞妓さん・芸妓だけではなく、同じ花街の舞妓さんたちもたくさん駆けつけていました。
他にも置屋のお母さんらしき人、祇園の料理屋さんのおかみさんといった、普段会えないような人たちがわんさかいて、とても華やかでした! -
節分祭では御剣秘符、串札、空クジなしの福豆などが授与されます。
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大年社は、本殿の西側に位置している八坂神社の末社。
大年社は「祇園古宮」とも呼ばれ、例祭日が節分の日であることから「節分の神」とも言われています。 -
ハズレなしの福引付き福豆を買ってみました!
福引券付きで300円です。 -
このテントで三角くじを引きます。
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引いてみました!
中に番号が書いてあります。 -
賞品はワンカップの日本酒でした。
ハズレではないけど、うーん…。 -
八坂神社からの帰り道、熊野神社前がなにやら賑わっていました。
熊野神社でも節分祭が行われているのを発見! -
熊野神社は京都熊野三山の1つ(他は新熊野神社と熊野若王子神社)。
紀州の熊野大神を勧請した神社で、鎮座1200年を迎える由緒ある神社です。 -
熊野神社の鳥居。
縁結び、安産、病気平癒、火除けにご利益があり、節分の日は「火除護符」の札が授与されるそうです。 -
熊野神社のシンボルマーク、八咫烏。 -
福豆が授与されていました。 -
熊野神社・社殿。 -
この日は境内に無料休憩所が開設され、茶菓の接待もありました。
熊野神社辺りは京都土産の定番・八つ橋の発祥の地。
(境内には八つ橋発祥の碑もあります。)
このため、休憩所では生八ツ橋と緑茶が出されていました。 -
聖護院方面へ。 -
続いて須賀神社・交通神社に立ち寄ってみました。
須賀神社は869年に創建された神社。
縁結び・学問・諸事必勝・病気平癒の神様として親しまれています。
また、境内にある交通神社は名前の通り、交通や旅行の安全、旅館業の守り神として信仰されています。
小さな神社ですが、節分祭で有名な吉田神社や聖護院から近いので、なかなか賑わっていました。 -
須賀神社・交通神社では境内で追儺招福豆まき祭りが行われます。
縁結びの神様にちなんで、翁と媼姿で豆まきが行われるそうです。
また、ここで有名なのが懸想文売り。
烏帽子水干姿の懸想文(今でいうラブレター)売りが、縁結びの文を授与してくれます。 -
懸想文売り。
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節分の日のみ売られる「懸想文」は、人に知られないようにして鏡台やタンスの中に入れておくと、美人になり良縁を授かるとされています。 -
節分祭の案内。 -
節分祭のポスター。 -
須賀神社・境内。 -
須賀神社・境内。 -
境内では須賀多餅が売られていました。
須賀多餅は大徳屋本舗さんで作られているお菓子で、節分の2,3日のみ販売されます。
境内で福茶と共に頂くことができるほか、持ち帰り用として1個から販売してもらえます。 -
須賀多餅はゆずと白餡の2種類の味があります。
御幣の絵が刻印された牛皮の中に餡が入ったお菓子です。 -
夜になったので、再び吉田神社へ!
境内は昼間以上に混んでいます。 -
吉田神社の節分祭で1番の目的は「追儺式」。
追儺式は「鬼やらい」とも呼ばれています。
2日の午後6時から本宮で行われる神事で、山奥から出現した青・赤・黄の三匹の鬼を盾と矛を持った方相氏が追いつめ、退散させるという内容です。
平安朝の趣を現在に伝える数少ない神事の一つと言われています。 -
午後6時になり、神事が始まりました!
でも、神事開始の10分前到着では遅すぎました…。
境内はすごい人だかりで、まともには見えません。
背伸びしてなんとか鬼を探しました。
良い場所を陣取るには、最低3時間前には行かないと無理らしいです…。 -
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追儺式をしてる間は全く何も見えないうえに、人に押しつぶされるばかり。
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すぐ近くに黄色い鬼が来ました!
愛想のいい鬼です。 -
この鬼に触ってもらった子供は健やかに育つと言われています。
もちろんほとんどの子供は号泣ですが。 -
方相氏発見!
方相氏は鬼を倒す正義の味方の様な役なのですが、かなり怖い顔です。
どっちが悪者なのかわかりません…。 -
鬼と方相氏は大元宮の方に移動していきました。
メインの本宮前には近付けなかったので、肝心の退治する場面は見られませんでしたが、一応鬼が見れたので満足です!
でも疲れた〜! -
節分の福豆袋。
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神事が終わったので、境内の散策へ。
菓祖神社へ行ってみました。 -
菓祖神社は田道間守命、林浄因命を祀る神社。
お菓子の神様として、製菓業者の信仰を集めています。 -
豆茶とお菓子がいただけました!
お菓子は数種類ありましたが、今回はそばぼうろを選びました。 -
寒い中火鉢にあたっていただくお茶とお菓子。
ほっこりしました!
ごちそうさまでした! -
続いて大元宮にお参り。
ものすごく混んでいます。 -
大元宮は吉田神道の斎場であり、根本殿堂です。
神社建築としては珍しい八角形の形の建物で、1601年に造営されました。
祭神は天神地祇八百萬神(あまつかみくにつかみやおよろづのかみ)とされ、江戸時代には一度お参りすれば全国の神社にお参りしたのと同じ効果がある、といわれていたそうです。 -
大元宮には厄塚が立てられています。
厄塚は社殿と注連縄で結ばれています。 -
厄塚は白木に縄を巻き、上にススキの穂を、下に榊と百日紅の若芽が添えられ藁で包んだもの。
厄を一身に引き受けてくれるそうです。
また、ここは節分に追われた鬼が封じ込められる場所なんだそうです。 -
しっかり結ばれています。 -
木彫りの方相氏像。 -
鬼のお面が売られていました。 -
参拝を済ませたところで、お腹が空いてきたので屋台巡りを開始!
美味しそうな匂いに釣られて、まずはつぼやき屋さんへ! -
ビールと一緒に。
いただきます! -
厄除け酒の試飲・販売も。 -
年越しそば屋さんを発見! -
もともと節分の翌日である立春は、一年の初めである新年と考えられていました。
そのため、新年の前日=大晦日にあたる節分に、前年の邪気を祓う追儺の行事が行われるようになったそうです。 -
節分は大晦日にあたるということで、毎年吉田神社では年越しそばのお店が建ちます。 -
年越しそば屋さんのテントの中。 -
つい2ヶ月前に食べたばかりの年越しそばを再び食します!
なんだか変な感じですが、いただきます! -
年越しそばのテント前に建つ山蔭神社。
こちらは吉田神社の創始者で料理人の藤原山蔭を祀っており、料理の神さまとして信仰されています。 -
シロコロホルモンの屋台。 -
美味しそう! -
南禅寺湯豆腐の屋台。 -
ラーメンの屋台。 -
こちらはラーメンバーガー(?)の屋台。 -
トッポキの屋台もありました。 -
夜遅くまで騒ぎ、帰宅。
お土産として、聖護院八つ橋の節分限定のお菓子を買って帰りました。 -
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翌日は廬山寺へ!
廬山寺は京都御所の隣にあるお寺で、源氏物語の作者・紫式部の邸宅跡に建てられています。
紫式部は生涯をここで過ごしたといわれているため、紫式部ゆかりのお寺として有名です。 -
この廬山寺で行われる「追儺式鬼法楽」は、通称「鬼踊り」と言われ、赤・青・黒の鬼に紅白の餅と豆を投げて悪霊退散を祈願する法会行事です。
もともとは平安時代に廬山寺の開祖である元三大師良源が、護摩の力で悪い鬼を降伏させたという故事にちなんでいるそうです。 -
前日の吉田神社の反省を活かし、行事開始の1時間ほど前に到着!
ところが、境内はすでに人で一杯になっていました…。 -
舞台の周りは人でいっぱい。 -
鬼踊りの開始前に、「鬼のお加持」が行われていました。
なんとも愛嬌のある鬼です。 -
「鬼のお加持」は、身体の悪いところを伝えると、鬼が手に持っている剣をその悪いところに当てて治してくれるというもの。 -
鬼のお加持を受けるために、長い行列ができていました。 -
祈祷中。 -
なぜ鬼が治してくれるのかは謎です。 -
どや顔! -
鬼のお加持を見ていること1時間、ようやく「鬼踊り」が始まりました!
福餅、蓬莱豆撒きをする方々が続々登場。
十二単がきれいです。 -
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邪気払いの法弓をする追儺師。
追儺師が東・西・南・北・中央の5箇所に向って矢を射ることで、悪鬼邪霊を降伏させ、世界平和、福寿増長などを祈願します。 -
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本堂で読経が始まると、赤・青・黒の3匹の鬼たちが太鼓の音にあわせて登場! -
登場する3匹の鬼は、人間の持つ三毒(貪欲、怒り、愚痴)を体現しているそうです。
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「貪欲」を表す赤鬼は左手に松明と剣、「怒り」を表す青鬼は斧、「愚痴」を表す黒鬼は槌を持っています。
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「鬼踊り」の行事には、貪欲・怒り・愚痴の三毒を年の変わり目である節分の日に追い払い、新しい年をより良く迎えようという意味が込められているそうです。 -
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独特の踊りを披露中。 -
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鬼たちは踊りながら本堂に入ったあと、苦しそうな様子で再び登場。
読経や法弓で退治されてしまったようで、そのまま奥に逃げて行きました。 -
鬼たちがいなくなった後は、お待ちかねの福餅、蓬莱豆撒きです! -
蓬莱豆は砂糖菓子でくるんで紅白の色を付けた豆。
紅と白の豆を、それぞれ一粒づつ食べると寿命が延びるといわれています。
福餅は普通の白餅。
食べると開運出世が出来るといわれています。 -
一生懸命手を伸ばしましたが、今日は惨敗…。
拾えたのは白の豆一粒だけでした。
残念! -
鬼踊りや豆撒きが終わると、再び鬼のお加持が始まりました。
メインの行事が終わったので、みんな続々と帰って行きます。 -
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廬山寺の拝観をしていく人たち。
廬山寺は、白砂と苔で描いた美しい曲線で雲を表した源氏の庭が有名です。 -
廬山寺境内。
それほど広くないお寺が、この日ばかりは大混雑です。 -
廬山寺の授与品。
蓬莱豆や福餅は売り切れていました。
残念…。 -
角大師のお札。
天台宗のお寺でよく見かけます。
角大師(つのだいし)は鬼の姿をした元三大師を描いたもの。
災いを祓うため、鬼の姿になったとされています。
また、元三大師が美男子だったため、女官に騒ぎ立てられないよう鬼の姿に変身したとも言われています。 -
2日間にわたって節分行事を満喫したあとは、豆まきと恵方巻き!
2011年の恵方である南南東を向きながら、太巻きを丸かぶりしました。
良い1年になりますように!!
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