2011/01/23 - 2011/01/24
364位(同エリア484件中)
Toshさん
ハロン湾では、クルーズが終わり、予定通りに事が運んだ。翌23日は、バスで1時間半ほど行った「Cam Pha」という所に住んでいる友人を訪ねてみることにした。彼女とは17日にハノイで会ったばかり、ハロン湾に着いたら連絡するようにとの事だった。前日22日、バイチャイの宿から電話をかけたところ、明日は会えるとのこと。「明天見(また明日)」と言って電話を切ったので多分会えるだろう。
体調:
ハロン湾からラオスのパクサンまでほとんど徹夜で行ったためか、途中から頭が痛くなった。ベトナム−ラオスのボーダ−を越えてからパクサンに到着した時は特酷かった。寝不足と気圧の変化が原因だろう。
1月16日現在の状態:
左脳にあった鈍い痛みは消えつつ有る。調子が悪いと起きる。左脳が調子良いとき、ごくたまに右脳に痛みが走る。こちら側は痛みと言うよりも、シビレと言った方が良いかもしれない。左側の頭、背中、肩のリンパ球がうずく。
時折起こる症状:
眼の奥が痛くなり、痛みが歯に達することがある。左腕裏側の筋肉が痙攣することがたまにある。仰向けに寝転がると、左腕の親指が痺れてくる。背中のリンパ球が圧迫されるからだろうか?
感覚:
「寒い」という感覚が戻った。ということは、きっと「暑い」と言う感覚も戻っているだろう。この感覚は、後にラオスに行った時に確かめよう。
感情:
喜怒哀楽の全てが戻った。加えて「つまらない」とか「飽きた」という感情も戻ってきた。
出費合計: 275,000VND+137,000K
出費内訳
宿:
野宿(1月23日)
「Manolom Hotel」(1月24日)1泊40,000K
必要条件未満:インターネット無し
交通費: 265,000VND+72,000K
バイチャイ・バスターミナル−カム・ファ(Cam Pha)
15,000VND
カム・ファ(Cam Pha)−ハノイ(My Dinh) 100,000VND
ハノイ(My Dinh)−ビン(Vinh) 150,000VND
ビン(Vinh)−チャン・タム(Trung Tam) 50,000VND
チャン・タム(Trung Tam)−ベトナム側ボーダー(Cau Treo) 50,000VND
ラオス側ボーダー(Nam Phao)−ラック・サオ(Lak Sao) 22,000K
ラック・サオ(Lak Sao)−バクサン(Paksan) 50,000K
飲食費: 50,000VND+25,000K
雑費:10,000VND
円換算は下記URLにてお願いします。
http://ja.exchange-rates.org/
旅する"ワケ"
http://4travel.jp/traveler/ichayaiouno/album/10448441/
- 旅行の満足度
- 3.0
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 2.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
23日、バイチャイのバスステーションから友人がいるカム・ファへ。前日、窓口で下調べをした結果「Cua Ong」行きに乗ればいけるとのこと。料金は15,000VND。アリヤンさんのブログ通り、バス・ターミナルのおばちゃんは英語が話せた。
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前日、10時に写真のバス(No.1)に乗れば行けるとのことだった。早めにバス・ターミナルへ行った。9時15分ころだったろうか。窓口で聞くと、もうバスはあるとの事だった。だが、どこにもこのバスはなかった。どれに乗っていけば良いのか尋ねると、乗合ワゴンの番号を書いてくれた。なるほど、ベトナムの地方では乗合ワゴンを"バス"と言うわけね。
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ホンガイからカン・ファまでは裏寂れた街並みがずっと続いた。どこで降りれば良いのか分からない。車掌には降りる場所を言って置いたのだが、いつになっても知らせてくれない。不安になって来た。その時、窓の外を見ると、ビルに「Cam Pha」の文字が見えた。どうやらカン・ファに到着したらしい。この建物がなかったら、街を通り越していただろう。ラッキーだった。
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降りた地点は、バス・ターミナルを過ぎてチョット行ったところだった。「BA XE(本来"BEN XE=バス・ターミナル”)」の文字を書き、人に見せると、指で方向を示してくれた。
-
何度か聞き、やっとターミナル??に到着した。とても裏寂れている。どうやら、自分はこのターミナルを越して1kmくらい行ったところで降ろされたらしい。
さて、待ち合わせの場所に着いたので、友人にまず電話を…だが、電話が無い…ベトナムで公衆電話を探すのは至難の業。
ハノイのような大都市に行けば、郵便局でかけられる。だが、バイチャイでは郵便局ではかけることが出来なかったので、仕方無しに宿でかけた。泊まれば宿で掛けられる。そして、ここでは???切符売場で尋ねると、電話はあるが貸してくれない。バス停の前で店を出しているオバちゃんの携帯でかけるようにとの案内だった。
…なんか、いやな予感…ベトナムは、組織ぐるみで人をハメるからなあ…しかし、彼女に携帯を借りなければ他に通信剃る方法はないしなあ…
仕方無しに、彼女の所へいき、電話を借りる。
「どこへかける?」と中国語で効いてきた。
「カン・ファの友人の所だ」と応え、電話番号を彼女に見せた。
彼女は電話番号をプッシュし、呼び出し音が鳴ったところで渡してくれた。
「もしもし…」と友人が出た。
「いまカン・ファのバス・ターミナルに着いた…」というと、
「○×△…□△○」とえらい勢いで中国語を話し始めた。
…???…ティン・プー・トン…ボン・ノイ・カイ・チー…何言ってるか分からない…
「何行ってるの?」と聞くと、ゆっくり話し始めた。
「…オートバイが無い…行けない…」
それだけ聞き取れた。
…まあ、バスで来ればいいだろう…
「あ、いいよ、待ってるから…」と言うと、
「待つ必要はない…」とのこと。
…ココニキテ、ヤラレタ!!…いつものスッポカシ…いつの間にか、気が変わっていた…腹が立ったけど、まあしゃあない…ここではコレが常識…
「分かった、"再見"と言って切ろうとすると…」
「○×△!」なにやら言った。
「あ?」というと、なにやら身体に気を付けてと言っているらしい。
「ウン」とは言ったが…何を言ってるのやら…アキレタ…ガックリ!
サヨナラを言って、電話を切った。
すると、今度は、
「10,000VND」とオバちゃんが追い打ちをかけた。
ハノイの宿で1分2,000VNDだった。相場を知っていた俺は、5,000VNDを出した。
オバチャンは
「違う。それじゃあない。」と強い言葉でゴネる。
「お金が無いんだ、じゃあねえ」と言って5,000VNDを台の上に置いて退散した。
すると、
「本当にケチ(小心)な人だ」と吐き捨てた。
…「そうです、俺はケチなヤローです」…
オバチャンは、追って来なかった。
ラッキー!
ベトナムに入ってから、ジャブを打たれてダウンしかけていたが、ここで友人に裏切られ、カウンターパンチをもらってしまった。おれはもうノックダウン。更に、床へ倒れかけている最中にオバちゃんからジャブをもらった。リベンジどころか返り討ちにあってしまった。
精も根も尽きてしまった。
…もう、ベトナムを出よ…ろくなこと無い…
予定では、この街に一泊するつもりだったが、急遽変更し、1時発のバスにのることにした。 -
出発まで、時間があるので腹ごしらえ。味も何も覚えていない。単に食ったというだけ。20,000VND。
-
揺られること7時間。やっとハノイ(「My Dinh」駅)に到着。外はもう真っ暗、ハノイでも1泊するつもりだったが、どこで聞いてもホアンキエム湖へ行くバスを教えてくれない。タクシーかバイタクを利用するように言われた。
…どうしようもないな…ハノイに行くのはヤメ!…
仕方ないので、ビエンチャンへの国際バスに乗ることにした。しかしながら、窓口で聞くと国際バスはないとのこと。 -
「じゃあ、ラオス、ボーダーへは?」
と聞くと、周りにまとわりついていたイカサマ野郎が、
「ディエンビエンフー」と言った。
…もう、いいや、多分ボルんだろうけど、考えるのが面倒くさい…
言うがままにバスに向かった。
「300,000VNDだから、安いから」そう言いながら連れていき、有無をいわさずバスに乗せる。
だが"不運?"なことにバスは満杯だった。
出てきて、バスのフロントガラスを見ると 265,000VND と書いてあった。
…ヤッパリねえ…やってくれるよ…倒れてもジャブを打ち続けるものなあ…俺はもうノックダウンしてるんだよ!…勘弁してくれよ!!…
もう一台バスがあったが、これも満杯だった。
…どうしよう… -
…と考えているうちに…
Vinh行き!!
予定ではココでも1泊するつもりだった。
…仕方ない、ここで1泊してからラオスに行くか!…ということで乗り込んだ。ベッドがあるので明日の明け方頃にでも、時間を見計らって上手く到着してくれるんだろう… -
…と思っていたが…甘かった…さすがベトナム。
午前2時に到着!
バスから降りると、霧雨が降っていた!
真っ暗じゃんか…それに、バイタクと白タクがうようよ寄ってきた!
おおーい!なんだこれはー! -
駅はすぐそばにので、中で休もうとした。まあ、とにかくここに泊まるにしても、明るくなってから歩いたほうがいいだろう。
でも、シャッターが降りていて中に入れない。
シャッターの前に建っていると、数人の警備員らしき人がやってきてて、門の外へ出て行けとの合図。
参ったなー!
ニッチもサッチも行かない!
…しかも、気温は10度前後と寒いし!
仕方無しに門の外へ出ると、バイタクの兄ちゃんが英語で話しかけてきた。 -
…色々話しかけてくるんだよな…ホテルに案内するとか…ビエンチャンへのバスが出ているターミナルに案内するとか…
この店に炭火があった。腹も空いたし、火にあたりながら飯でも食べようと思い、
「いくら?」と聞くと、横からバイタク野郎が口を出し、
「20,000VND」といった。
…オメーに聞いてねーべよ!…
「嘘つけ、10,000VNDだろ?俺は知ってるんだ…」と言うと、
「いや、10,000VNDだよ」と言って、店の婆ちゃんになにやらブツブツ。きっと、20,000VNDと答えろと行っているのだろう。
空腹と寒さに負けて20,000VNDで食物と場所をゲット。
…こうなりゃ、2時間くらい堂々と座ってやらあ!…
出てきたのは、もち米とソーセージの半分×2。
ご飯をチビリチビリ食べ、炭火にじっと当たる。
バイタクの運転手は食べている間も攻撃をやめない。
「俺はビエンチャンまで行くバスが出るターミナルを知っている!連れて行ってあげる!」と再び言った。
…誰がお前に連れて行ってもらうか!…
イカサマ野郎なんて、意地でも利用したくない。
炭火に当たっているうちに3時半を過ぎた。
すると、今度は白タクの運転手を連れてきた。そして、彼は立ち去った。
運転手は、
「このターミナルは、7時からしか開かない。4時になったら開くターミナルを知っている。案内するけどどうだ?」
と言った。
どうせ、イカサマ野郎が連れてきたイカサマ野郎。俺は、
「俺は、嘘つきは嫌いだ、アンタの友達は飯を食べる時、10,000VNDでいいのに、20,000VND払わせた。そういう友達が居るアンタを信用できるはずがない。それに、俺はメータータクシーしか乗らない。」
と言うと。とても衝撃を受けたような顔をして棒立ち状態になった。何も言い返してこない。ベトナム人にしては珍しかった。
ターミナルの待合室の前をみると、シャッターの前に人だかりが出来ていた。
…あれ?中に入ってもいいの?…
と思い、棒立ち状態の彼を残してシャッターの前に行くと、
ガラガラッ!
シャッターが空いた。時刻は午前4時。
…ここも4時に開くベヨ!…
今回は、
近づく者はイカサマ野郎!
という教訓を守れました。
自分にハナマルをあげよう。
そして、この時、ビンには立ち寄らず、一刻も早くベトナムを出る決意をしたのだった。 -
さて、ビエンチャンへのバスはと…
ルアン・バ・バンは 350,000VND か…
無いので、窓口で尋ねた。
すると、ココからビエンチャン行きは出てないとのこと。 -
…ルアンパバンでもいいけど、地図を見ると、ビエンチャンより遠いな…それに、ずーっと長い間ベトナムの領土内を走らなきゃいけないし…
-
ということで、ビエンチャン行きのバスが出ているターミナルを尋ねた。
すると、親切に地図?らしきものを書いてくれ、
「目の前の通りを右方向にどこまでも行くと市場に突き当たる。左折してすぐ右折し、真っ直ぐ歩いて行けばよい。ここから2kmです。」と説明してくれた。
アリガトー!
バイタクも白タクにも乗りたくない俺は歩くことにした。それに、寒いので歩けば暖かくなるだろう。
白タクも -
市場だ。建物の前には人が固まっている。
…あの前を通っても大丈夫か?… -
市場の横の道に入ると真っ暗だった。
さっき固まっていた人達が襲ってこないかと心配だったが杞憂に終わった。たぶん、彼らは市場で雇われている人夫だったんだろう。良かった。そして疑ってゴメン。
道沿いにドンドン行くと、なにやら牢獄の門のような場所に出た。
コンクリートの広い敷地には、奥に建物があるもののバスが停まっていない。
門の所に女性の守衛がいたので、「Ben Xe」と書いた髪を見せると、こっくり頷いて奥の建物を差した。 -
この小さな建物が切符売場?だった。
-
お、ヤッタ!
ビエンチャンという文字がある 220,000VND か…でも、出発は…9時か…遅いなあ…
ボーダーまでのバスを聞いてみると、「Trun Tam」がそうだと言った。5時半発となっていた。
この方が早く行ける!それに 25,000VND と安い!
と思った俺は、早速切符を買おうとした。
だが、受付は運転手から買えとのこと。
…切符を占い切符売場ってベトナム以外ねえべよなあ… -
5時半チョット前に受付嬢?から呼び出しがかかる。
やはり、バスでなくワゴン。 -
ワゴンは定刻にターミナルを出発した…
と思ってたら、運転手と車掌が朝御飯を食べ始めた。
「6,000VNDだから食べたら?」と呑気。
…まあ、いいや…なるほど、麺類はベトナム人だったら6,000VNDなのか…だもの、カオニャオとソーセージで20,000VNDするはずないわな! -
Vinh の街を出たのは結局6時半頃。
景色がガラリと変わり、雨が大粒になり始めた。 -
どうやら終点に到着した模様。
お金を支払うときが来た。
「70,000VND」と車掌が言う。
…来た!ジャブ!…
基本料金を知っている俺は、
「25,000VND」だろうと反論。
すると、一緒に乗っていたお客が、
「70,000VND」と車掌の援護射撃。
…おおい!オメーには関係ねーだろ?…一緒になって騙すんでないよ…北ベトナムの人達はコレだから嫌なんだよ…
結局、中間を取って50,000VNDを渡して車を出た。車は走り去った。
…黙って去っていくということは十分なお金をあげたと言うことだよな…なるほど、交渉するだけ無駄なのか…次からは、まとまらないときは、自分の言い値のお金だけ置いて立ち去ろう… -
降りたのはいいものの、これからどうやってボーダーを越えたら良いのか分からない。
さっき、ボッタクリに協力した、写真に映っている怪しげな?女の人が声を掛けてきた。
「ラオボーダー?こっち。私もラオまでいくの。ここだよ!」とえらいたくさんの荷物を指で差して言った。
…帽子をかぶり、マスクで顔を隠していて、とても怪しげだが、交通手段が分からないので、彼女の言葉に従わざるを得なかった…
写真の場所には、バイタクの運ちゃんがたむろしていた。
「ボーダー、100,000VNDだったら連れて行くよ!」と言った。
「いや、50,000VND」と言うと、真面目な顔をしながら首を振った。
…なるほど、相場をだいたい掴んだぞ…バイタクの相場はその中間か… -
目の前の店には、ローカル・ピープルがたむろしていた。
店の中から、こちらを見ている。
田舎が好きで、そこで出会う素朴な人達との出会いを楽しむ俺だが、北ベトナムに限っては例外だ。誰にも会いたくないし、話しかけても欲しくない。もし、話したとしても必要以外は話したくない。 -
やがて、ワゴンがやってきた。
「これだよ!」と言って教えてくれるが、彼女は乗らない。
…ラオスに行くのに、なんで乗らない?車には立った1人の青年が乗っているだけ。荷物を置く場所は十分ある。…今度は、このワゴンにボラせようとしているのか?…
まあ、ボッてきても50,000VNDだけしかやらなけりゃいいや!
早く、ベトナムを脱出したいよ!! -
お?キレイに澄んだ川がある…
北ベトナムの自然は美しいんだが…
人々の習慣はキタナイ…よな…
だんだんカスミがかかってきた。
やがて霧で視界がなくなってきた。
車は、急な山の腹を這うように登りつめていく。
なんだか、"姥捨山"にでも行きそうな感じがして、とても不気味だった。 -
霧の中に突如として現れたガソリンスタンド。
同行の少年?はココで下車。
お金が無いのか、外へ出て、出迎えに来た男性に借りている。
少年は 150,000VND を差し出す。
運転手はそれをひっつかみ、
「○×△!」と叫ぶ。
いつの間にか助手席に仲間?らしき人間が2人乗っている。
少年は、帰ろうと思っても帰れない。
「○×△!」運転手が再び吠える。
少年は恐る恐る 50,000VND を差し出す。
運転手はそれをひったくり、何か叫んだ。
少年は肩を落としてすごすごと帰って行った。かわいそうに。 -
今度は俺の番だ!
ガソリンスタンドから、5分もしないうちに車は停った。
乗車してから30分。どうやらボーダーに到着したらしい。
霧が深くて、よく分からないが、
「ラオ」と言って、何も見えない霧の中を差した。
そして、
「100,000"ドーン"」と、"号砲"が鳴った。
自分に取っては最後の戦い。もはやノックダウンしてるが、まだ、この国では"負け"ではないらしい。
競技者の意識があるうちはまだ、競技が続いている様子。
…ジャブをもらったが、顔に当たるところですり抜けた…
「お金が無いんです。これだけです。」とへつらいながら、50,000VNDを渡し、手を合わせた。
すると、勝ち誇ったようにゲラゲラ笑いながらお金を受け取った。
そのまま何も言わずにドアを閉めて歩き出した。
…なるほどねえ…お金が無いと言っても終わるのか…
ボーダーを越える頃になって、どうやら北ベトナムの習慣に対応してきたようだ。 -
何だ?
なんか、三途ノ川を渡って行く前の行列ってきがしてきた。
近づいていくと、係員が、
「ラオボーダー」と指で方向をを示してくれた。
ココで、固まって何してるんだろう? -
ああ…なんか嫌な感じ…お化け屋敷に入っていく感じ…これがベトナムを締めくくる最後の建物か…
予想は当たった。
中は、入り口左側に両替所、正面に二人係員がいた。
係員が左腕を揚げ、指で差しながら、右手奥に進むように行った。
しばし通路があり誰もいない奥のどん詰まりに、孤立するように一人ポツンと、無愛想な顔をした中年男がいた。彼にパスポートを渡すと、
「ワンダラー」
ココで、手を合わせて頼み込んだが無視された。
…クソッ!…
両替所に引き返す。
しばらくベトナムドンを見たくないので、手元にあった 150,000VND 全て出した。
「ドルでお願いします」と言うと、
「ドルが無い!」と言いながら、
電卓に7ドルを打ち込んできた。かなりレートが悪い。
…クッソー、いくらなんでも7.5と打つだろう?為替は1$が19,500VND前後で取引されてるんだから…
でも、一刻も早くベトナムを出たかったので、それで良いと答えた。
すると、4ドルしかくれなかった。後の3ドルが無いとのこと。
じゃあ、ラオスキープにしてくださいと言うと、ベトナムドンから換算するのではなく、ドルから換算した。
なので、本来、70,000VND残っているはずだから、35,000KIP弱はもらえるはず。ところが3$だから24,000KIPしかもらえなかった。約10,000KIP前後の損。
…最後まで、やってくれるよな…まあ、いいや…これが北ベトナムの象徴だろう…役人が腐ってるんだから庶民も腐るはずだわな…これぞ、ドン引き…オヤジギャグ?!
お金を受け取り、孤立男に、無言でパスポートと$1渡した。
彼は判を押し、バスポートを返し、ちらりと俺の顔を見たが、無視して早足に出て行った。
…ああ、やっと、ベトナムから解放された… -
今度はラオス側。
ラオス側は舗装の坂道をしばらく下っていったところにあった。
…なんか、この雰囲気だとラオス側もベトナムに呑まれていそうな感じ…
ラオスは一般人はいいけど、お役人は腐ってるからな。カンボジアーラオスのボーダーではそうだった。
判を押してもらった後、予想通り、
「ワンダラー」
…やっぱし…
で、
「日本人は、お金がかからないハズなんですけど…」と$1を出しながら言ってみた。
すると、"ギクリ"としたものの、サッとドル札を奪いとり、中にある自分の机に座って、ソソクサと仕事を始めた。 -
建物を出て、今度は乗り物を探す。
…ウウッ!寒い!…
マジ寒かった。多分10度は楽に割っていたろう。ブルブル震えていたくらいだから多分5度前後だったに違いない。
しばらく行くと、70才位に見えるおっちゃんが声を掛けてきた。
「50,000KIP」
手元には先ほど両替した24,000KIPだけ。それをチラリと見せて、立ち去ろうとすると、
「それでいい」との事。
他に交通手段がなさそうだったので、乗ることにした。
乗っては見たものの、なかなか出発しない。
どうやら一人だけでは出発してくれないらしい。
30分程経ったころだろうか?
やっと2人やってきた。どちらも青年。
一人は助手席に座った。 -
もう一人は自分の前に座った。
やっと"地獄"の国境から脱出できる。
そう思うと、とても嬉しかった。
車が動き出した。
車はドンドン下へ降りる。
隙間から吹き込む風は、ドンドン暖かくなっていった。それと共に、少し頭が痛くなった。多分寒さと気圧の影響だろう。だが、まだガマンできる痛さだった。
ほっとして、彼に話しかけた。
彼は、ベトナムとラオスを行き来しながら仕事をしているらしい。
英語は片言しゃべれるものの、何をしているのかまでは説明できなかった。 -
車は、あちこちに立ち寄りながら、進んでいく。
川ラップ地で、板を貼りつけただけの掘っ立て小屋で生活している人もいた。
決して豊かとは言えない暮らしかただった。
20分も過ぎると、霧が晴れ、綺麗な川が道路と並走した。 -
走り続けて1時間後には快晴になった。
気温も25度くらいあるだろうか?
先程の"地獄"からわずか1時間で"天国"に来た。
これぞラオスの天気!!
さっきまで冬だったのに、もう夏かい?
ヤッパ、夏はいいよ! -
長距離バスサービスのあるラック・サオ(Lac Sao)に到着。
文字を見てもどこ行きか分からないが、一緒にやってきた彼は、
「パクサンへはこのバスで行けるが、午後5時に出発だ。テンソウを利用してみてはどうか?」
と言う事なのでその通りにした。
出発まで時間がある。緊張で喉が乾いた。ジュースを勝手飲む。
あー、やっと楽園にやってきたという感じ。
でも、待てよ?ジュース10,000KIPだったなあ…あとから気づいた。
8月はもっと安かったハズ…案の定彼に聞くと4,000KIPボラれた。
まだ、ベトナム文化はここにも存在してていた。 -
テンソウに揺られ、パクサンに到着。5時間のドライブは長かった。それに運転手に言われるがままに50,000KIP支払ったが、果たしてコレが本当の値段かどうかは分からない。あー、もう駄目だ、ココで宿を取ろう。
5時間の行程では、更にに気温が上昇した。途中からパクサンまでは30度前後だったろう。気温とは反比例して、更に頭が痛くなってきた。パクサンへ着く1時間前栗らいまでは割れるように痛かった。いつものように発生場所は左脳だった。
足が冷たくて仕方なかったので、靴を脱ぎ、靴下を脱いだ。床はエンジンの熱で暖かく、とても心地良かった。
…まあ、足が臭かったので周りの人には迷惑を掛けたろうが、自分のことは豚と思ってもらうようにして、勘弁してもらった…
途中で、いろいろな人が乗って来た。自家製揚げパンを持って乗り、中で販売したり、家畜の飼料を積んで乗り混んで来たり、はたまた、活きたままの魚とかエビが入ったバケツを持って乗り込んできたりしてたなあ。
途中でフードをかぶった彼が下車。別れ際にさよならを言ったが、頭が痛くてあまり良い表状は出来なかった。ごめん!そして、ありがとー!
…マジ到着するまでは、寝てはいなかったが、痛みに耐えながら死んだように目を瞑っていたなあ…でも、何故かパス・ターミナルに到着するまでには痛みが消えたんだよな…ヤッパ気圧の変化に脳の毛細血管が従いて行けないんだろう…
さて、宿探しだ -
さて、宿を探そう!
バス停には2人の外国人カップルがいた。
声をかけると、彼らもこれから宿を探すとのこと。
3人で道路沿いに歩いて行くと…あった!
早速建物の中に入り… -
部屋を見せてもらった。
洗面所がなく、シャワーは水だった。
この要素と、3人泊まると言うのを主張して、50,000KIPのところをディスカウントし40,000KIPで泊まることにした。 -
1日身体を洗っていないので、まずは水シャワーを"エイヤッ!"と浴び、夕食を求めて"繁華街"へ繰り出す。
宿を出ると、外は真っ暗。
暗いよー!! -
田舎の夜の"繁華街"になりうるところには、必ずと行っていいほど、夕方に串焼屋がずらりと並んでいる。"なりうる"と言ったのは、暗くなると、その周りに更に店ができるからだ。パクサンではバスターミナルにあった。
行ってみると、テントを立て、ビッカビッカに灯りを点けて、その中に色々な店が並んでいた。CDショップ、アパレル?ショップ、靴屋、焼きめし屋などココに来れば何でも揃う。
ひと通り店を廻り、さて、飯にしよう。
…オカズを選ぶ…
同じものが店先に並んでいる場合、自分は次のようにして選ぶ。
1.客さんの流れを見る
2.品物のツヤ、ハリ、大きさを見る
3.何件か的を絞ったら、値段を聞く
4.値段が違うなら安い方、同じなら大きい商品を売っている方
こんなふうにしている。 -
朝起きると、部屋の前はこんな感じだった。結構イイじゃん!
昨日洗った洗濯物を部屋からだして干す。
昨日一緒に宿に入ったカップルも外に出てきた。彼らはメコンを船で遡り、ビエンチャンまで行くと言った。
彼らと話をしながら、1時間ほど日向ぼっこをしているうちに乾いてしまった。
服をたたんで、いざ首都へ!
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