2011/01/15 - 2011/01/15
793位(同エリア1495件中)
風 魔さん
今日は、静岡の安倍川を西に渡り、葵区・羽鳥地区にある久住川沿いを上がり、観梅で有名な曹洞宗・洞慶院の梅園を訪ねる。
享徳元年(1452年)に建立された歴史ある寺院で、お寺の前には梅園があり、梅の開花はまだ(2月から)ですが、蝋梅の花がほのかな甘い香りを放っていました。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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洞慶院(トウケイイン)の周辺案内板。
洞慶院は静岡市民に「おとうけんさん」として親しまれ、観梅の名所でもある名刹です。 -
ここから、県道29号線(美和街道)を北に上がると、遠藤新田という地名があります。
武田信玄(晴信)公は、かって安倍川上流の梅が島(温泉)に金山を所有しており、甲州と駿河との物流、交通要路の街道(安倍街道・美和街道)がありますが、武田家・家臣の遠藤氏一族がこの地を開墾し移住したため、遠藤新田の地名が付けられました。
私の以前の勤務先の大先輩であり、古武士のような風格をもつ遠藤晴信氏(信玄・別名)は、ここに居住しておられました。
遠藤家の当主は、代々この名前を襲名することとなっておられます。 -
この日は風花が舞う寒空で、梅園には観光客がほとんどいませんでした。
2月から梅が開花し、観梅の時期には多くの人出で賑やかです。 -
黄色い蝋でできたような花弁をもつ蝋梅の花。
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冬の椿と蝋梅の花。
現役のサラリーマンの頃は、忙しさで花の鑑賞など関心もありませんでしたが、リタイアしてから国内外の旅行を通して、気持ちの余裕をもって自然風物、花鳥風月を眺め、目と心の癒しとなりました。
また、寺社仏閣や歴史、由緒ある建造物、風土などを見て、その時代に想いをよせることに興味をもちました。 -
モーレツ・サラリーマン時代の回顧。
1番多忙な時代は、’80年代〜’90年代のバブル期、事務処理が完全コンピューター化される以前で、事務机の上には電話機が3台あり、絶えず呼び出し音が鳴り、1台を会話中、もう1台を置いたまま別件処理、さらに本社より直通電話(衛星回線電話)が入り、その間に顧客の応対など、自分の手が4本も欲しいと思ったくらいでした。
だから、いろんな場面での瞬時の決断は、日々ずいぶんと試練をうけました。
今、花鳥風月を眺め、穏やかに暮らしていることが、当時を思うと別世界のようです。 -
寺へつづく小道には、両脇から蝋梅の甘い香りが漂っていました。 -
近づくと、ほのかに甘い香りがしました。 -
春を告げる菜の花が一輪、寒そうに咲いていました。 -
安倍城址のハイキング・コースの登り口。
安倍城は、南北朝時代の建武3年(1336年=延元元年)に、南朝方の狩野貞長氏により築城された山城で、ここを居城として北朝方の今川氏に対抗しました。
この山頂(435m)には、安倍城址と久住砦跡があります。
静岡市・葵区の北部にある一部地域には、今でも狩野姓の名前の方がかなり住んでおられます。 -
山頂までは、およそ1時間のハイキングです。
登山道には、当時の石積みと土塁があり、城址には3つの堀切と曲輪が残されています。山頂からは、静岡市街地が一望でき、昔の城砦は天然の要害の地の利を考えて、不便な山頂に築かれたことに感心しました。 -
洞慶院(久住山洞慶院)の沿革が記された看板。
古い寺院は建立された後、仏教宗派を改め寺院の名称を変えて、再建する場合がしばしば
あります。
○ 洞慶院の宗派の変遷 (当初) 真言宗 ⇒ 曹洞宗
○ 寺の名称 喜慶院 ⇒ 洞慶院 -
境内の入り口。 -
南無梅花観世音菩薩。 -
本堂。 -
建立されてから、およそ550年間風雪に耐えた鐘楼。 -
境内の風景。 -
境内の風景。 -
梅花流詠讃歌・発祥之地の石碑。
梅花流詠讃歌とは、ひとことで言うと「仏教の賛美歌」であり、お釈迦様、観音菩薩、地蔵菩薩、達磨大師、道元禅師などへの讃歌や,故人の供養のための歌があります。歌詞は五七五七七(詠歌)または七五七五七五七五(和讃)になっており、節は基本的にゆったりとした4拍子、長調も短調もあります。楽譜は線の角度と長さで音を表し、左手で鈴,右手で鉦を打ちながらお唱えします。またご詠歌(ごえいか)とも呼ばれます。
曹洞宗では真言宗から導入するかたちで始まり、約50年ほどの歴史があります。道元禅師が愛されていた梅の花にちなんで、梅花流と名乗っています。
しかし近年、会員には女性と高齢者が多く、次第に会の存続がむずかしくなってきています。 -
南天の木の生垣。
南天の木が、お寺に植えてあるのは …
南天⇒ 難転 ⇒「難を転ずる」の意味合い …
から昔の人は、陰陽道、風水学などを研究して寺の繁栄と人びとの安心、安全を祈願していることからだといわれています。 -
南天の赤い実は、冬の訪れを感じさせます。
南天の薬効は、のどによいとされます。
春に採取した南天実は乾燥させると、利尿、鎮咳、解熱作用があり、民間では鎮咳薬として用いるほか、扁桃炎等に含嗽料、浴湯料等として用いられます。 -
和花である南天の赤い実は、お寺の敷地の景色によく似合います。 -
高い杉木立を通り抜ける風は、冷たかったが清々しい霊気を感ずる。 -
お地蔵さんが、二人並んで仲良く笠をかぶり寄り添っていました。 -
寺院へは、この橋(龍門橋)を渡り参詣する。 -
山門代わりに植樹された2本の大杉は、樹高40mもあるスギの巨木で、樹齢およそ400年です。 -
大杉の歴史が書かれた説明板。 -
赤い「よだれかけ」をかけて、一列に並んだお地蔵さん。 -
季節ごと、この周辺に生息する野鳥の図鑑。
木々の間に、ウグイス、ジョウビタキ、ヤマガラの姿と鳴き声を確認できました。 -
梅園には、およそ1000本余り梅の木があります。
梅の花は、2月から開花して園内は甘い香りで満ちています。
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