
2010/11/09 - 2010/11/09
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ANZdrifterさん
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JR浦和駅の南西、約500m(さいたま市浦和区岸町3-17-23)にある調神社には、狛犬ならぬ狛ウサギがいます。
本殿は安政年間の建立ですが、1733年に建立された小型ながら見事な旧本殿は総ヒノキ造りで、調神社の隣の稲荷社に転用されているので必見です。
律令制の「租庸調」により伊勢神宮に納める貢物の調をあつめる倉庫があった場所のようで、武蔵の国からの貢物の搬入・搬出にじゃまになるので鳥居がありません。これがこの神社の第一の特徴です。
第二の特徴は調(ツキ)神社の名前です。調神社と書いて地元では「ツキノミヤジンジャ」と呼んででいます。そして中世に「調」と「月」が同じ読みなので月待信仰と結びついて、ウサギを神の使いとするようになったそうですが、それで神社の入り口に「狛ウサギ」が子ウサギを抱いて座っています。かわいいので睨みをきかす境界神の迫力はありません。
さらに、「ツキノミヤ」から「ツキの宮」となって、繁栄・成功を祈る対象にもなっています。
ご祭神は天照皇大神、豊宇気姫命、スサノオノ命の三柱で、いずれも税金を取り立てる側のアマツカミです。この地が東国経営の貢物・税金の集積場所だったのでしょう。
訪れたときは七五三の季節で、拝殿には着飾った子供と家族が入っていました。
現在の本殿は安政年間の建立ですが、それまでの本殿は1733年に建てられた一間社流造りで、現在は稲荷社に転用され、調神社の隣の赤い鳥居を潜り抜けたところにあり、正面の破風の上部にもウサギが彫られています。
小さい社なので簡単に一回りできるのですが、社殿の両側の廊下?の突き当たりにも透かし彫りでウサギがいます。欄間からのぞくと顔が見えますが、外側から見たのではウサギの丸い尻しか見えません。
古い記録と構造が一致しているので古い建築物と解るらしいのですが、風雨にさらされていて良いのかと心配になるような見事な建築です。
調神社を訪れたら、元来の本殿だったこの稲荷社を拝観されることをお薦めします。
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