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2日目   11月10日(水)<br />                                                              7時20分、朝食に行く。みんなそろっていたが、席がなかったので、一人で食事をした。ブッフェスタイル。わるくない。フロントでダンボールを買い、昨日買った陶器、幅広のショールなどを宅急便で送った。<br /><br />8時20分にお迎えが来るので、ロビーに下りて待っている。今日のジャンボタクシーは唐津の昭和タクシー。わざわざ唐津から迎えに来てくれる。昨日、渋滞した高速道路を鳥屋までそこから長崎自動車道を行くのだ。昨日、工事がネックになって渋滞が続いていると聞いていたので、運転手さんにそれを伝えたあ。とはいえ、渋滞はなかなか解消されない。だいぶ時間のロスをした。波佐見町を通り、有田に着いた。有田焼、伊万里焼、唐津焼については参加者全員が「日本のやきもの」を回し読みをして、基本的な理解はしているはず。私は有田は2度目。でもすっかり忘れている。<br /><br />                                              <br /><br />◇有田焼:佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器である。その積み出しが伊万里港からなされていたことにより、「伊万里(いまり)」とも呼ばれる。泉山陶石、天草陶石などを原料としているが、磁器の種類によって使い分けている。作品は製造時期、様式などにより、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式、金襴手(きんらんで)などに大別される。また、これらとは別系統の献上用の極上品のみを焼いた作品があり藩窯で鍋島藩のものを「鍋島様式」、天皇家に納められたものを「禁裏様式」と呼んでいる。江戸時代後期に各地で磁器生産が始まるまで、有田は日本国内で唯一、長期にわたって磁器の生産を続けていた。1977年(昭和52年)10月14日に経済産業大臣指定伝統工芸品に指定。<br /><br />                                              <br /><br />まずは泉山陶石採掘場へ。もちろん、もう使われてはいないが、抉られた採掘跡を見ると、ここの陶石が有田焼となって、世界へ散って行って、王侯貴族の部屋部屋を飾ったのだと思うと、感無量になる。有田や伊万里の華やかな壷や皿を飾ってあるのを、ヨーロッパの館などでずいぶんと見ている。陶石のかけらを拾ってきた。<br /><br />                <br /><br />佐賀県立陶磁器文化館で11月14日まで、開館30周年記念の特別企画展が行われているの調べてきた。見ごたえがあった。ここもいいものがあるが、国立博物館や他の美術館の所蔵品も展示されている。いい作品が並んでいる。あちこち行かなくてもここで見られたから、ほんといいときに来たものだ。文化館の地下は柴田夫妻コレクション。二階にカフェがあり、お茶を注文すると、柴田コレクションの古伊万里で出してくれるとフロントで説明があったので、お昼もここで食べることにする。私はスパゲッティのポモドーロと紅茶。もちろん食器はすべて有田焼。<br /><br /><br />通りを歩きながら見学することにする。源右衛門窯に寄った。素敵な作品が並んでいる。う〜ン、陶器に比べたら10倍はする。なぜ高価なのも知らないわけではないが、なかなか手がでない。                                 <br />                 <br /><br />続いて今右衛門窯。陳列室は応接間のようなところ。15代の雪紋様がみごとだった。MOA美術館にも同じようなのがあるが、わ達しは小地位の方が好きだ。なんか宇宙に引き込まれるような感じがする。<br />今泉今右衛門公式ページ:http://www.imaemon.co.jp/ironabeshima/<br /> <br />今右衛門の隣にある、古陶磁美術館器に寄りたかった。そこに私が会いたがっていた皿があるはずだから。14代今右衛門が所蔵品を紹介したコラムがおもしろくて、読んでいた。そのコラムで紹介された数点、見たかったのだが、その中の1点、色絵笹輪文皿は特に見たかった。入館するや、ひとり一気に3階まで駆け上がり、2階、1階とお目当ての皿を探す。ない。どこにもない。そこで受付に「私の見たい皿がない」と聞きに行く。「どんなのですか?」「笹の葉模様の・・浜田庄司もこのデザインは受け継ぐべきだとほめたと書いてあった、あの斬新なデザインの皿。ネットでは見ているけど実物を是非見たかったんですよ」「今回は特別展なので、陳列してないのです」「え〜、でもここにあることはあるのですね」「はい」「あれがみたくてはるばる来たのに」「どちらからいらっしゃったのですか」「神奈川県よ」「あ〜、それは申し訳ありません。ぜひまたいらしてください」そんなわけで、会えずじまいになってしまった。コラムに載っていた彫三島も・・なかった。残念!!<br />                                              <br /><br />今右衛門古陶磁美術館:http://www.imaemon.co.jp/museum/index.html<br />この中にあるコラムはとてもおもしろい。<br /><br />                                             <br /><br />近々開店する赤絵のお店によって、最後に、香蘭社のショールームを見た。紅茶のカップがほし かったんだが、気に入ったのがなかった。源右衛門のところで買えばよかったかな?まぁ、今は砥部焼を使っているからいいとしよう。車に乗ると、さっきの泉山磁器採掘場の横を通った。<br /><br />                                              <br /><br />大川内山に着いた。かつてここは色鍋島、鍋島藩窯。献上品を作るため高度の技術がみがかれていった。ヴェネツィアのムラノ島同様,陶工はこの地から出ることは出来なかった、という。緩やかなスロープの両側に窯元の店が並んでいる。わき道にも両側に店。下から店をゆっくりと覗きながら上っていく。墨はじきで描いたユリの花の皿があった。次には違ったものがあるだろうと、歩く。染付けの紅茶の茶碗があったが、持つと重い。気に入ったものはなかなか見つからない。とうとう買わずに車に乗った。夕日がゆっくりと地平線に沈んでいく。                                <br />予定通り、唐津の虹の松原に近い「松の井」に着いたのは5時半ごろ。車が着くと、女将を始めスタッフが迎えてくれた。磨き上げられた素敵な旅館。ここに泊まるのは今回の旅の目玉の一つ。懐石なのだが、食器に唐津焼を使っているからだ。どんな風に食器が使われているか、使い方の勉強にもなる。しかもここはもてなしには定評がある。<br /><br />                                              <br /><br />玄関を入ると右の棚に唐津の器が並べられている。中里無庵さんのもある。部屋は3室。二人、二人、三人に分かれる。私はKさんと六番、鳳凰丸の部屋。窓に下には池に丸橋をかけた庭が見える。仲居さんがお茶を入れてくれた。「美味しいお茶ですね」というと、ブレンドしているのだという。宿帳を書く。ホテル使用が多いので、久しく忘れていたことだ。食事を何時にするか、相談のため、他の人の部屋に行く。二人組の部屋は9番上杉謙信の兜。窓からライトアップされた唐津城が見える。食事を6時半に決め、3階に行こうとすると仲居さんがお知らせしてきます、というので、3階には行かなかった。部屋名を見ながら、オクンチの曳山の名前ではないかと気がつく。<br /><br />                                                  <br /><br />食事はたのしかった。お品書きを見ながら、味わっている。お酒は「古唐津」の吟醸と「太閤」の純米をとった。吟醸は口に合わなかったが、太閤はまずまずだった。<br /><br />

窯元をたずねて2 有田 伊万里 唐津

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2010/11/09 - 2010/11/11

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buchijoyce

buchijoyceさん

2日目   11月10日(水)
                                                              7時20分、朝食に行く。みんなそろっていたが、席がなかったので、一人で食事をした。ブッフェスタイル。わるくない。フロントでダンボールを買い、昨日買った陶器、幅広のショールなどを宅急便で送った。

8時20分にお迎えが来るので、ロビーに下りて待っている。今日のジャンボタクシーは唐津の昭和タクシー。わざわざ唐津から迎えに来てくれる。昨日、渋滞した高速道路を鳥屋までそこから長崎自動車道を行くのだ。昨日、工事がネックになって渋滞が続いていると聞いていたので、運転手さんにそれを伝えたあ。とはいえ、渋滞はなかなか解消されない。だいぶ時間のロスをした。波佐見町を通り、有田に着いた。有田焼、伊万里焼、唐津焼については参加者全員が「日本のやきもの」を回し読みをして、基本的な理解はしているはず。私は有田は2度目。でもすっかり忘れている。

                                              

◇有田焼:佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器である。その積み出しが伊万里港からなされていたことにより、「伊万里(いまり)」とも呼ばれる。泉山陶石、天草陶石などを原料としているが、磁器の種類によって使い分けている。作品は製造時期、様式などにより、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式、金襴手(きんらんで)などに大別される。また、これらとは別系統の献上用の極上品のみを焼いた作品があり藩窯で鍋島藩のものを「鍋島様式」、天皇家に納められたものを「禁裏様式」と呼んでいる。江戸時代後期に各地で磁器生産が始まるまで、有田は日本国内で唯一、長期にわたって磁器の生産を続けていた。1977年(昭和52年)10月14日に経済産業大臣指定伝統工芸品に指定。

                                              

まずは泉山陶石採掘場へ。もちろん、もう使われてはいないが、抉られた採掘跡を見ると、ここの陶石が有田焼となって、世界へ散って行って、王侯貴族の部屋部屋を飾ったのだと思うと、感無量になる。有田や伊万里の華やかな壷や皿を飾ってあるのを、ヨーロッパの館などでずいぶんと見ている。陶石のかけらを拾ってきた。

                

佐賀県立陶磁器文化館で11月14日まで、開館30周年記念の特別企画展が行われているの調べてきた。見ごたえがあった。ここもいいものがあるが、国立博物館や他の美術館の所蔵品も展示されている。いい作品が並んでいる。あちこち行かなくてもここで見られたから、ほんといいときに来たものだ。文化館の地下は柴田夫妻コレクション。二階にカフェがあり、お茶を注文すると、柴田コレクションの古伊万里で出してくれるとフロントで説明があったので、お昼もここで食べることにする。私はスパゲッティのポモドーロと紅茶。もちろん食器はすべて有田焼。


通りを歩きながら見学することにする。源右衛門窯に寄った。素敵な作品が並んでいる。う〜ン、陶器に比べたら10倍はする。なぜ高価なのも知らないわけではないが、なかなか手がでない。                                 
                 

続いて今右衛門窯。陳列室は応接間のようなところ。15代の雪紋様がみごとだった。MOA美術館にも同じようなのがあるが、わ達しは小地位の方が好きだ。なんか宇宙に引き込まれるような感じがする。
今泉今右衛門公式ページ:http://www.imaemon.co.jp/ironabeshima/
 
今右衛門の隣にある、古陶磁美術館器に寄りたかった。そこに私が会いたがっていた皿があるはずだから。14代今右衛門が所蔵品を紹介したコラムがおもしろくて、読んでいた。そのコラムで紹介された数点、見たかったのだが、その中の1点、色絵笹輪文皿は特に見たかった。入館するや、ひとり一気に3階まで駆け上がり、2階、1階とお目当ての皿を探す。ない。どこにもない。そこで受付に「私の見たい皿がない」と聞きに行く。「どんなのですか?」「笹の葉模様の・・浜田庄司もこのデザインは受け継ぐべきだとほめたと書いてあった、あの斬新なデザインの皿。ネットでは見ているけど実物を是非見たかったんですよ」「今回は特別展なので、陳列してないのです」「え〜、でもここにあることはあるのですね」「はい」「あれがみたくてはるばる来たのに」「どちらからいらっしゃったのですか」「神奈川県よ」「あ〜、それは申し訳ありません。ぜひまたいらしてください」そんなわけで、会えずじまいになってしまった。コラムに載っていた彫三島も・・なかった。残念!!
                                              

今右衛門古陶磁美術館:http://www.imaemon.co.jp/museum/index.html
この中にあるコラムはとてもおもしろい。

                                             

近々開店する赤絵のお店によって、最後に、香蘭社のショールームを見た。紅茶のカップがほし かったんだが、気に入ったのがなかった。源右衛門のところで買えばよかったかな?まぁ、今は砥部焼を使っているからいいとしよう。車に乗ると、さっきの泉山磁器採掘場の横を通った。

                                              

大川内山に着いた。かつてここは色鍋島、鍋島藩窯。献上品を作るため高度の技術がみがかれていった。ヴェネツィアのムラノ島同様,陶工はこの地から出ることは出来なかった、という。緩やかなスロープの両側に窯元の店が並んでいる。わき道にも両側に店。下から店をゆっくりと覗きながら上っていく。墨はじきで描いたユリの花の皿があった。次には違ったものがあるだろうと、歩く。染付けの紅茶の茶碗があったが、持つと重い。気に入ったものはなかなか見つからない。とうとう買わずに車に乗った。夕日がゆっくりと地平線に沈んでいく。                                
予定通り、唐津の虹の松原に近い「松の井」に着いたのは5時半ごろ。車が着くと、女将を始めスタッフが迎えてくれた。磨き上げられた素敵な旅館。ここに泊まるのは今回の旅の目玉の一つ。懐石なのだが、食器に唐津焼を使っているからだ。どんな風に食器が使われているか、使い方の勉強にもなる。しかもここはもてなしには定評がある。

                                              

玄関を入ると右の棚に唐津の器が並べられている。中里無庵さんのもある。部屋は3室。二人、二人、三人に分かれる。私はKさんと六番、鳳凰丸の部屋。窓に下には池に丸橋をかけた庭が見える。仲居さんがお茶を入れてくれた。「美味しいお茶ですね」というと、ブレンドしているのだという。宿帳を書く。ホテル使用が多いので、久しく忘れていたことだ。食事を何時にするか、相談のため、他の人の部屋に行く。二人組の部屋は9番上杉謙信の兜。窓からライトアップされた唐津城が見える。食事を6時半に決め、3階に行こうとすると仲居さんがお知らせしてきます、というので、3階には行かなかった。部屋名を見ながら、オクンチの曳山の名前ではないかと気がつく。

                                                  

食事はたのしかった。お品書きを見ながら、味わっている。お酒は「古唐津」の吟醸と「太閤」の純米をとった。吟醸は口に合わなかったが、太閤はまずまずだった。

同行者
その他
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
タクシー JALグループ
旅行の手配内容
個別手配

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