1997/06/03 - 1997/06/05
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yasyasさん
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高速船でヘルシンキへ
九時半ごろになるとヘルシンキからの船便が到着したらしく、どやどやと乗客が上陸してくる。それがやっと終わると、係官がOKの合図を出して出国手続きが始まる。列に並んでパスポ−トにスタンプを押してもらい、岸壁に停泊している高速船に向かう。その写真を一枚撮っておこう。この船は、日本にもあるジェットフォイルの高速船である。ヘルシンキ行き乗客は少なく、船内には空席が目立つ。誰もいない前の方の窓際の席に腰を下ろす。
十時に港を出航した船は、バルト海の一番奥まったところにあるフィンランド湾を横切りながら、対岸のヘルシンキへ向かう。今日は曇りで厚い雲が垂れ込めているが、海上はベタ凪ぎで航海にはもってこいの日和である。昨日、陸地から見た海上には白波が立っていたのだが、今日の海面は鏡のような静けさである。美しいタ−リンの海岸線を横に見ながら、船はスピ−ドを上げていく。
やはりバルト海コ−スを選んだのは大正解であった。ヘルシンキへはペテルブルクから陸路を列車で直行できるのだが、それでは趣向がないので、わざわざタ−リン経由のバルト海コ−スをとったのだ。船舶で入国するのは、香港からマカオへ行く時に次いでこれが二度目である。
ウェイトレスが注文を取りに回ってくる。そこでコ−ヒ−を頼み、窓を流れる海上の景色に見とれながらコ−ヒ−の味と香りを楽しむ。沖合に進むにつれ、海上は油を流したようにいよいよ静かになっていく。厚くほの暗い雲が静かに垂れ込めていて、その中に水平線が溶け込み、海と空の境目が霞んでよく分からない。こんなに静かな船旅とは予想外である。
出航してから一時間を過ぎると、水平線の彼方に陸地が見えてくる。あれがフィンランドなのだ。それがみるみるクロ−ズアップしてきたかと思うと、やがてヘルシンキ港へ入港だ。ここは長崎港によく似た港だが、よく見ると港の入口を塞ぐように大きな島が横たわっている。だから入出航する船は、その細い水路を上手にすり抜けないといけない。この港には数万トン級の大型客船が出入りしているのだが、よく事故がないものだ。
いよいよフィンランド上陸である。北欧四ヶ国のうち、デンマ−ク、ノルウェ−、スウェ−デンの三ヶ国はすでに旅しているので、このフィンランドで全部土を踏むことになる。森と湖の国フィンランド。北は北極圏の厳しい自然、南はバルト海やボスニア湾に面した美しい海岸線が続くといった多彩な顔を持つ国である。スウェ−デンに約六〇〇年、ロシアに約一〇〇年と、この両国による支配の時代が長かっただけに、スウェ−デン語がよく通じたり、ロシア正教の教会が多く見られたりと、いまだにその影響が随所に見られる。
またこの国は、ト−ヴェ・ヤンソン女史が生み出したム−ミン童話や大作曲家ジャン・シベリウスを生んだ国でもよく知られている。ヘルシンキから二時間ほど列車で走ったところにあるフィンランド第二の都市トゥルクの郊外には、実物大のム−ミン谷まで造ってム−ミンの世界に浸れるようになっている。
首都ヘルシンキは、三方を海に囲まれた人口約五〇万(長崎市の人口四十三万)の街である。ロシア皇帝アレキサンダ−一世がスウェ−デン寄りのトゥルクに都があるのを嫌い、一八一二年、サンクトペテルブルクに近いこの地に遷都して以来、首都として、また貿易港として栄えてきた街である。
ヘルシンキ上陸
船が岸壁に着いて上陸すると、いち早く入国手続きを済ませ、電車で中央駅へ向かう。ここではホテルの予約をしていないので、駅にあるホテル案内所で今夜の宿を手配しなくてはいけない。近くの売店のお嬢さんに駅へ行く電車の番号と切符の買い方を教えてもらい、海岸通りを走っている電車の停留所へ急ぐ。この街には二両連結の長い市電が走っているが、料金は一律九マルカ(二〇〇円)と高い。
やってきた電車に乗り込むと、海岸通りを走ってすぐに繁華街の方へ曲がって行く。中心街は海岸に近いところにある。乗客に教えられながら三つ目の駅で下車する。賑やかな商店街を横切って行くと、塔の建つ中央駅の駅舎が見えてくる。
駅のコンコ−スはすっきりとして広く、小ぎれいな店舗が並んでいる。モスクワの駅のように人込みもなく、ひっそりした感じである。北欧の国に行くと、どこでもそうなのだが、街には人出も少なく、しっとりと落ち着いた北欧特有の雰囲気が漂っている。だから北欧にくるとホッとするのである。
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- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 船
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ヘルシンキ行きの高速船
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ターリンからヘルシンキへ向かう途中のバルト海の風景(厚い雲が垂れ込めて水平線は霞み、ベタなぎの海面は油を流したよう : 高速船上より)
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ターリンの町外れの遠望(高速船上より)
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ヘルシンキ港に近づく
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ヘルシンキ港へ入港
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ヘルシンキ中央駅
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シベリウス公園のパイプのモニュメントとシベ リウスの肖像(右側)
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美しいシベリウス公園
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自然の岩をくり貫いて造られたテンペリアウキオ教会
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市民の憩いの場・エスプラナーディ公園
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公園のステージではバンド演奏が・・・
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バルト海の乙女像”ハーヴィス・アマンダ”
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観光客で賑わうマーケット広場
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野菜・果物・鮮魚・衣類・みやげ品などの出店が並ぶマーケット広場
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ヘルシンキ港の全景(前方が港口
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ヘルシンキ港には北欧めぐりの大型船の出入りが多い
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第二次大戦で使われたという潜水艦
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スオメンリンナ島の美しい入江
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スオメンリンナ島の美しい入り江のほとりに民家が建つ
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スオメンリンナ島からバルト海を望む(ヘルシンキ港外にある昔の要塞が残る島。海の向こうはターリン。)
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散乱したマーケット広場にカモメが舞う
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元老院広場で行われた陸軍記念日のパレード
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エスプラナ−ディ公園前のポホヨイスエスプラナ−ディ通り
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ヘルシンキの目抜き通り・アレクサンテリン通り
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セウラサ−リ野外博物館のある島へ渡る架け橋
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人なつこい島のリス
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人なつこいカモたち
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展示されている昔の建物
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同 上
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セウラサ−リ野外博物館に展示されている昔の家
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あちこちに美しい芝生が広がる
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子供たちと戯れるリス
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ヘルシンキ港外に広がるバルト海を望む(ガイヴォプイスト公園からの展望)
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緑陰が美しいガイヴォプイスト公園(ヘルシンキ港口に広がる美しい公園)
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ヘルシンキ空港ロビー
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バルト海沿岸上空を飛行中
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モスクワ郊外の上空を飛行中
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