2002/09/24 - 2002/09/26
5位(同エリア108件中)
エンリケさん
旅行10日目。
メルセ祭の渦中のバルセロナを離れてフィゲラスへ。
目的はもちろん、ダリ美術館。
高校のとき美術の教科書でその奇抜さに仰天して以来、ずっとファンだった彼の美術館へついに行くことができました。
館内では次から次へのシュールな発想の展示に大興奮&大満足。
彼が根っからのエンターテイナーであることを再認識させてくれ、今回の旅のしめくくりとして本当にいい気持ちにさせてくれました。
<旅程表>
2002年
9月15日(日) 成田→アムステルダム→ニース
9月16日(月) ニース→エズ
9月17日(火) エズ→アンティーブ
9月18日(水) アンティーブ→マルセイユ→アルル
9月19日(木) アルル→アヴィニョン
9月20日(金) アヴィニョン→ポンデュガール→ニーム→モンペリエ
9月21日(土) モンペリエ→バルセロナ
9月22日(日) バルセロナ
9月23日(月) バルセロナ
○9月24日(火) バルセロナ(メルセ祭)→フィゲラス→バルセロナ
○9月25日(水) バルセロナ→アムステルダム→
○9月26日(木) →成田
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- KLMオランダ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
9月24日(火)
実質最終日の午後はバルセロナのメルセ祭の喧騒を離れ、パセジ・ダ・グラシア駅からフランス国境に近い街フィゲラスへ。
目的はもちろんシュールレアリスムのアーティスト、サルバドール・ダリ(Salvador Dali、1904-1989)の“ダリ美術館”。
フィゲラスはバルセロナの近くだと思っていたら電車で1時間半ほどかかり、けっこうな時間を要します。
さらにダリ美術館へは駅から徒歩で15分ほど。
途中あまり見るべきものもないので、時間が長く感じられるかも。
美術館に到着したのは16時近く。しかも、こんな小さな街の美術館なのに入口にはたくさんの人が並んでいます。ダリの人気はすごいですね。
ようやく中にはいってみるとパティオ(中庭)があり、中央にはコインを入れると中で雨が降るという“雨降りタクシー”とその上に立つ印象的な女性の像が待ち構えています。
その脇で車の中をのぞきこんでいるおばさんたちもアートの一部のような体型です(笑)。
四方にもたくさんのアートなしかけがほどこされていて、いきなり最初からシュールな世界のお出ましに大感動です。
【ダリ劇場美術館HP〜Museum's central patio 】
http://www.salvador-dali.org/museus/figueres/en_visita-virtual_1.html
【同HP〜The "car-naval",1978】
http://www.salvador-dali.org/museus/figueres/en_visita-virtual_2.html -
この美術館は正式には“ダリ劇場美術館”(Teatre-Museu Dali)と言い、彼の故郷であるこのフィゲラスで、1974年に古い市民劇場を改修し設立されたものです。
ダリは1989年に亡くなるまで1万点を超える作品を残していますが、ここには彼の多くの作品が展示されており、彼のファンにとってはたまらない美術館です。
【ガラ−サルバドール・ダリ財団HP】
http://www.salvador-dali.org/
さて、パティオの一方の壁を見ると、中央になにやらリンカーン大統領のモザイク画のようなものが見えますが・・・。 -
近づいてみると、ダリの最愛の妻、ガラの後ろ姿のヌードが現れます。
ガラをモチーフにした絵はこのほかにもたくさん展示されており、50年間寄り添った、ダリのガラへの愛が伝わってきます。
なお、1982年にガラに先立たれるとダリは激しく落胆し、ひきこもりの生活になってしまったそうです。
【ダリ劇場美術館HP〜Gala Nude Watching the Sea which, at a Distance of 20 meters, Turns Into the Portrait of Abraham Lincoln (Hommage to Rothko), 1976】
http://www.salvador-dali.org/museus/figueres/en_visita-virtual_3.html -
途中、絵画だけではなく、彫刻やオブジェなど様々なダリの作品が展示された部屋を通っていきます。
どれも彼の発想に驚かされます。
そして、ちょっと広い、なにやら奇妙な赤いソファと暖炉(?)のある部屋にやってきました。
これはもしやと思ってぐるっと回って正面に来ると・・・。 -
アメリカの女優“メイ・ウェスト”(Mae West)の顔が現れました。
マリリン・モンローではありません。
ここはどのガイドブックにも掲載されている有名な部屋で、一度見てしまうと“なんだ〜”と思ってしまいますが、遊び心たっぷりのダリの精神をよく表していて、この美術館の象徴ともなっています。 -
さらに階段を登りレンズを通して見ると、こんな感じにカーテンが髪の毛のようになって見えます。
レンズ越しなので少しボケてますが、下のHPの写真の方がはっきり見えるかもしれません。
【ダリ劇場美術館HP〜Mae West room】
http://www.salvador-dali.org/museus/figueres/en_visita-virtual_4.html -
さらにこんな“だまし絵”の部屋もあります。
ダリとガラが天に昇っていく様子を表現したもので、ダリの体は引き出しのようになっています。
ダリの絵にはこんな引き出しがよく出てきますが、この引き出しは、“秘密”を暗示していて、どんな人にも秘めたる気持ちや過去などがあることを意味しているとか。
【ダリ劇場美術館HP〜Palace of the Wind (central panel), 1972-73】
http://www.salvador-dali.org/museus/figueres/en_visita-virtual_6.html -
ズームアップしてみても本当に天井が高くなっているように見えますが、平面の絵です。
ダリは遊び心だけでなく、絵画の技量も超一級です。
当たり前か・・・。 -
最後に卵のお城のような美術館の外観をパチリ。
ダリ美術館、大満足でした。
1時間半くらいあれば全部の作品を見て回ることができると思いますが、時間があれば、彼の作品の解釈についていろいろと思いめぐらせたりしながらゆっくりと過ごしたいところですね。
バルセロナに戻って翌日、早朝カタルーニャ広場のエアポートバス乗り場からプラット国際空港へ。そしてアムステルダム経由で成田へ。
今回の旅行はアムステルダム運河クルーズから始まって、ヴァカンス気分に包まれた南仏のコートダジュール、プロヴァンスを巡り、最後はエンターテイメントシティ・バルセロナの魅力にはまった12日間の長い旅でした。
次から次へとやってくる魅力的なスポットへの興奮で疲れ、途中、体調を崩すこともありましたが、未知の魅力への期待に元気づけられた旅でもありました。
またいつか、ヨーロッパの魅力的な都市を電車で巡るこんな盛りだくさんの長い旅をしてみたいものです。
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