2010/10/10 - 2010/10/10
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ころっつさん
西脇市高田井(こうだい)町にある春日神社の秋祭りは、「暴れ太鼓」と呼ばれる屋台が登場することで知られており、近隣では有名です。「暴れ太鼓」は、宮入りなどの際に男衆が担ぐ屋台を繰り返し左右に大きく横転させる勇壮な動きを行うものです。毎年体育の日を含む3連休の日曜日に行われるこのお祭りの旅記です。
- 交通手段
- 自家用車
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春日神社は西脇市高田井町にある創建約1100年を誇るといわれる宮で、近隣の3町の住民が氏子となっています。普段は静かなこの神社で行われる秋祭りに通称「暴れ太鼓」と呼ばれる2基の屋台が練り出します。近隣では結構有名で毎年新聞記事となり、テレビでも何回か紹介されたことがあります。
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屋台が通る参道の両側には、幟が建てられています。
春日神社の秋祭りは、130年近く続いており、平和な暮らしと農作物の豊穣を願って行われるものです。 -
背の高い神社の幟のほかに、「あばれ太鼓」という文字をあしらった小さな幟も立てられています。屋台を出す集落の文化遺産とも書かれています。
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屋台の宮入りに先立ち、午前中に神社の本殿で行われる神事、奉納の巫女の舞です。氏子となる3つの集落の小学生の女の子が務めます。
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地元の氏子代表や神社の当人、そして先ほど奉納の舞を行った巫女たちが順に玉串を捧げ、1時間ほどで神事は終了しました。
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暴れ太鼓の宮入りに先立ち、氏子集落の3基の子ども神輿が宮入りしていきます。
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いよいよ暴れ太鼓が参道に登場しました。宮入りの時間は昼過ぎとなる午後1時前後に氏子である和田町と高田井町の2基の屋台が順番に入ってきます。屋台の宮入に先立ち、御神体を掲げた袴着の当人が参道を清めます。
宮入りの順番は、毎年交互となっており、今年は和田町が先となります。 -
神社前の通称馬場先と呼ばれるところまで、先に宮入りする和田町の屋台がやって来ました。屋台の担ぎ手は腰巻きに足袋姿で、屋台には牽引用の車輪が付いていないため、朝10時過ぎから夜7時過ぎの下向まで担ぎ通しという過酷な祭りです。
ちなみに前日には集落内を巡回し、別の神社へ向かう宵宮もありますが、今年は雨天のため中止となりました。 -
播州地域には各地で秋祭りがあり、多くの屋台が練り出しますが、その大半は屋根が付いた飾り屋台、いわゆる布団屋台といわれるものです。
暴れ太鼓はそうした屋台とは異なり、太鼓を乗せた木枠に担き棒を縄で結んで組んだ質素な屋台です。また、布団屋台の乗り子の多くは小学生ですが、暴れ太鼓の乗り子は高校生以上の青年です。 -
もう1基、後からの宮入りとなる高田井町の屋台も追って来て、2台の屋台が神社の前で激しい練り出しをはじめました。ゆっくりと近づき、2基の屋台の担ぎ棒の先端同士が合わせられた後、再び離れていきます。春日神社のシンボルである「下がり藤」をあしらった烏帽子のような帽子をかぶった4人の乗り子が懸命に太鼓を打ち鳴らします。
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「暴れ太鼓」と呼ばれる由縁は、太鼓が乗る木枠と平行に取り付けられた担ぎ棒を支点に激しく横転させる動作を繰り返すからです。
合図となる太鼓の右側の担ぎ棒が打木で数回叩かれた瞬間、進行方向右側の担ぎ手が肩を抜き、左側の担ぎ手が右側に横転させます。 -
次に右側の担ぎ手が左側に横転させます。屋台が横倒しになっても4人の乗り子は片手で屋台の木枠を握りながら、体勢を保ち、もう一方の手で必死に太鼓を打ち鳴らします。また乗り子が屋台から落ちないように横転させる際には、乗り子の足を持つ役と飛び出さないように背中を支える役がつきます。
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2基の屋台が馬場先で同時に横転しています。ここで宮入り前に、前後に何度か移動しながら激しく横転を繰り返します。「暴れ太鼓」の名前の通り、その勇猛な暴れぶりを観客に存分に披露します。
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ほぼ直角に傾く屋台。乗り子が転落することはないのか…と心配になりますが、今年は大丈夫でしたが、そうしたハプニングもたまにはあります。本番までには体勢の整え方の練習を実際に太鼓が乗った木枠を横転させながら、何回も行っています。
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必死に耐える4人の乗り子たち。和田町の屋台の4人の乗り子は、それぞれ「天下」「泰平」「五穀」「成就」の文字が背中に入った青い着物を着ています。
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高田井の屋台の乗り子の着物には、和田町のような文字は書かれていません。激しい横転が続いたため、乗り子の1人の烏帽子が脱げています。
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馬場先での練り合わせを終え、いよいよ宮入りです。幅が狭く天井が低い神社の仁王門を乗り子たちは、太鼓の上で太鼓を叩くバイを合わせ、頭を低くしながらくぐっていきます。
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仁王門をくぐり神社の境内に屋台が入ってきました。ここから屋台奉納に向け、それほど広くはない境内を周回します。
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屋台は体勢を整え、まずは境内左手にある奉納相撲が行われる土俵をゆっくりと周回していきます。
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土俵を一周すると、位置を整え、また横転を繰り返します。
横転には十分注意が必要なため、担ぎ手の中で指示役がきちんと決められています。 -
土俵の反対側に移動して、もう何回目になるのかわからない横転。ここは観客から最も近い場所なので、近くで見るとその迫力が伝わってきます。
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屈みこんでいる腰巻姿の2人が乗り子が飛び出さないように支える役。どんなに横転が続こうとも、太鼓を打ち鳴らすことが乗り子の使命となります。
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土俵の周回を終え、屋台は反対側の場所に移動します。
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次は担ぎ棒を押して屋台を回します。
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結構なスピードで何周か屋台を回していきますが、担ぎ棒の先をまわしている担ぎ手たちは円周が大きくなるので、結構しんどそうです。
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回る屋台の動きが止まり、「さっせー」のかけ声とともに、担ぎ手たちが一斉に屋台に集結し、担ぎ上げます。
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先に宮入りした和田町の屋台が散々に暴れたのを待ち、高田井町の屋台が入って来ました。高田井町の屋台も同じように、境内で激しい横転を繰り返します。
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暴れっぷりを披露した和田町の屋台は神社本殿に続く、狭い石段を登っていき、屋台を奉納する場所に入っていきます。
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奉納場所に移動した屋台。3度の練り合わせを行った後、担ぎ手の「めでとう祝って、さっしませ〜(=愛でたくお祝いして、差し上げます)」のかけ声とともに、全員で屋台を頭上に持ち上げます。
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頭上に屋台を持ち上げたまま、乗り子のうち2人がゆっくりと太鼓を8発ずつ打ち鳴らします。時間にして1分半くらいだと思われますが、何度も落ちそうになる屋台を懸命に声を出し合いながら、担ぎ手たちは頭上で支えます。
最後の16発目の太鼓は乗り子全員で打ち鳴らし、担ぎ手たちはその音の直後に屋台から一斉に離れ、屋台を一気に地面に落とします。観客からは大きな拍手が湧きました。 -
先に入った和田町の屋台奉納が終わった後も、後から宮入りした高田井町の屋台はまだ境内で激しい横転を繰り返しています。
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激しい横転に耐え、太鼓を打ち鳴らす音を合わせる乗り子たち。
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高田井町の屋台の奉納。担ぎ手たちが持ち上げたまま、奉納の太鼓を打ち鳴らすしばしの間を耐えます。高田井町の乗り子全員で最後に太鼓を打ち鳴らした後、肩を組み合った状態になって地面に屋台が落とされます。
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乗り子は地面に足が着いてはいけないので、屋台奉納の後、担ぎ手に背負ってもらい社務所に向かって行きます。
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宮入りを終え、しばしの間休息する屋台と担ぎ手。宮入りは午後1時過ぎに終え、下向は子ども相撲やもち投げが終わった後の午後3時ごろになります。
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下向を前に屋台に乗りこむ乗り子たち。宮入りの時とは違い、浴衣のような羽織を着て屋台に乗りこみます。
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乗り子たちは、祇園囃子、または伊勢音頭といわれる歌を口ずさみながら太鼓を打ち鳴らします。そして太鼓を打ち鳴らしながら、出発するまでの間に、担ぎ手が上に着ている羽織を脱がせ、白布の長い鉢巻を頭に捲き、背中で綾襷を結んでいきます。
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屋台の下向に先立ち、子ども神輿が先に出て行きます。
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午後3時前に、後から宮入りした高田井町の屋台が先に石段を下りて行きます。これから暗くなるまで再び担ぎ通しとなります。
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続いて和田町の屋台が神社を後にします。和田町の屋台に乗った枕には、前側には「天下泰平」、後側には「五穀成就」の文字が書かれています。
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目の前を通り過ぎていく屋台。下向のときは、乗り子は常に伊勢音頭を歌いながら太鼓を打ち鳴らし、担ぎ手は担ぎながら音頭の節に合いの手を入れながら担ぎます。
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2基の屋台はそれぞれの道を分かれて帰るのですが、昔から和田町の屋台は石段と手洗場の隘路を通っていきます。
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太鼓の真上で乗り子4人が手を合わせ、花を形づくってから太鼓を打ち鳴らします。まだまだ祭りの終りまで、先は長い道のりです。
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何事もなかったような静けさに戻った春日神社の境内。
2基の屋台は一度は分かれますが、この後西脇市の中心市街地である中央通りで再会し、市街地の道路で最後の激しい横転を繰り返し、それぞれの町内に帰っていきます。ここでも多くの観客に勇壮な姿を披露します。
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この旅行記へのコメント (2)
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- zzr-cさん 2010/10/20 14:55:42
- どちらも大変。
- ころっつさま こんにちは!
こちらの暴れ太鼓、秋祭りは上に乗る人も大変ですね。
振り落とさんばかりの暴れ神輿のようです。
そして回るところでは外の人はかなりしんどいでしょうね。
それにしても凄い人出です。
じぃ〜
- ころっつさん からの返信 2010/10/21 08:19:25
- RE: どちらも大変。
- zzr-cさん、おはようございます!
「暴れ太鼓」、実は近年は少子化と過保護?の影響もあり、乗り子になりたくないとかいう子や乗せたくないという親もいたりして、その確保に大変な年もあります。また、年によっては、怪我や極度の疲労のため、急遽途中で乗り代わり…なんてこともあります。
担ぎ手は、原則として氏子と決まっているので、飛び入りで参加することはできませんし、横転させる場合にも、決まったルールがあるので、慣れていない人は、横転させる場合には、担ぎ棒から離れて見守ります。
実をいうと…私も氏子で担ぎ手なのですが、今年は神社の世話役に当たっているので、ほとんど参加できませんでした。なので写真を撮って、旅記を作成し、紹介することができました。「暴れ太鼓」は地元誇りのお祭りです。
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