８月のパリ

2010/08/14 - 2010/08/15

８月のパリは悪くない。騒々しさやアグレッシブ感が減少していてなんだかゆる〜いのだ。セーヌ川沿いでもパノラミックに眺めてみてもひたすら開放感があふれている。それでもロマンティックであるところにパリの真価があり、街の色はパリ特有のアンプレッショニスムを放っている。住んだことがない人には見極めにくいような微細な色の変化が８月のパリには漂っている。

エリア パリ(フランス)

パリに入る前にこんな朝靄の中を駆けていくと清清しい気分になってくる。

何気ないアパルトマンからの景色もやはりユニークで、巴里らしい。こういう景色はブリュッセルやロンドンにはないのだ。

やはり何気ない河岸の景色も、ロマンチックでドラマツルギーなのだ。かの伝説のアルピニストですら巴里に長居した時期があるのは、素朴で雄大な山々の中にある『孤独な自由』とは対極にある『雑踏の沈黙』に対する憧れと『人肌への恋しさ』ではなかったろうか。

パースペクティブな空間の広がりを確保しながらも、

映画『カサブランカ』で主人公に言わせる台詞
「僕には君との巴里での思い出がある」
に象徴される、伝説的にロマンチックな巴里。8月は特にこの効果が強い気がする。

「君の瞳に乾杯！」
なんちって。