『燃える大地』＜ゴンドワナの大陸を旅して＞（７８）トレンス川の小鳥と水鳥。

2010/04/25 - 2010/05/10

人口密度が日本の１０分の１にも満たないオーストラリア。こんな綺麗に整備され、公園の中の畔のような散策路も殆ど遊歩者は見当たらず、ほぼ一人での貸し切りの状態であるが、それを知ってか知らずか、川面に浮かぶ水鳥、河岸の芝の上で餌を啄ばむ小鳥たち。そのどれも人を怖れる風もなく、近づき、カメラを向けても飛び立って、逃げていくこともない。

自然の楽園。それはここに住む人間だけに言えることではなく、鳥や動物、草木にも言えることかも知れない。長い年月、と言っても僅か１００数十年足らずであるが、ここに住む人々のたゆまぬ努力の結果、この地に、「山川草木悉皆仏性」の楽園を作り上げたのだ。

僕は、豪州に来る以前、第２次世界大戦で破れた日本軍が連合国軍の豪州兵に散々痛めつけられ、その酷さは、他の連合国軍兵とは比べ物にならない、とどこかの本で読み、嘗ての島流しの大陸、ならず者集団の末裔であればさもありなん、と想像していたが、今こうしてこの国に来て、その認識を大いに改めた。

それ以前の大分前、今村均大将のラバウルに於ける捕虜記を読んででいて、それまでの豪州兵、豪州人に対する認識をやや変えていたが、今回、シドニー、タスマニア、アデレード各都市を回ることにより、むしろ野蛮ではない、イギリスの伝統を引き継いだ、最も紳士的な、且つ文明的な民族と思うようになった。

手元に小鳥に与える餌もなく、ただ近づきカメラを向けるだけであるが、それでも鳥達は人を保護者と見るがごとき仕草で、近づき、離れ、又啄ばんでいる。子供達の情操教育には勝れた環境で、又、精神的に疲れた大人達の気持ちも和ませてくれるものだった。

エリア アデレード(オーストラリア)

• 旅行の満足度: 4.5

大きなスワンが川もを泳いでいる。

良く見ると、黒スワンの番いのようだ。

鳥は番いになって夫婦の仲が良い。

近づいて行っても人を怖れることもない。

こんなのも、渡り鳥として日本のどこかへやってくるのだろうか・・

陸上には又仲の良い小鳥が。

これは又変わった鳥。日本では見かけない。

こんな鳥もいます。

川と小鳥。これも又点描になる。