2010/09/11 - 2010/09/19
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あーや@パンダさん
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2010年9月、「スペインに憧れて9日間」というツアーに娘と一緒に参加しました。
イスラムの栄華とカトリックの融合などスペインらしさ漂うアンダルシア地方や
古都トレド、プラド美術館や各地のピカソ美術館をたずねる欲張りなコースです。
12年ぶりにグラナダのアルハンブラ宮殿を訪れました。
イベリア半島に約800年間続いたイスラム支配終焉の地、グラナダ。
北アフリカからやってきた砂漠の民によって築かれた「赤い城」という名の
アルハンブラ宮殿は、13世紀半ばナスル朝ムハマンド1世の時代に着工し、
14世紀の終わりに完成したイスラム建築です。
キリスト教徒軍によるレコンキスタ(国土回復運動)により、イベリア半島の
イスラム勢力は追いやられ、半島南端のグラナダ王国を残すだけという時代に栄えた
アルハンブラ宮殿も、1492年グラナダの陥落により無血開城となり、
イスラム一族は追放されたのでした。
スペイン最高のイスラム建築といわれるアルハンブラ宮殿は、
イスラム最後の王たちの栄華を今に伝える世界遺産です。
12年前、異民族によるイベリア半島支配の歴史をよく知らなかった私が訪問したアルハンブラ宮殿は、
タラガ作曲によるギターの名曲「アルハンブラの思い出」そのままに
“イスラム王朝滅亡の哀愁がそこはかとなく漂う辺境の史跡”でした。
しかし、アルハンブラは、昨今の世界遺産観光ブームで世界各地から
観光客が大挙して押しかける“活気ある世界遺産”に変貌を遂げていました。
**********************************
ツアーの日程は、
①午前成田発→チューリッッヒ乗り継ぎでマドリードへ(マドリード泊)
②マドリード観光(プラド美術館・ソフィア王妃芸術センター鑑賞、
スペイン広場)→
(専用バス)世界遺産の古都トレドへ(トレド泊)
③トレド観光(大聖堂、サント・トメ教会、パノラマ展望)→
(専用バス)ラ・マンチャ地方(丘の上に風車が並ぶコンスエグラ)
→アンダルシア地方のコルドバへ(コルドバ泊)
④コルドバ観光(ユダヤ人街と花の小径、世界遺産のイスラム大寺院メスキータ、ローマ橋)
→(専用バス)グラナダへ。
世界遺産アルハンブラ宮殿観光。
夕食後、洞窟のタブラオで
フラメンコショー鑑賞とライトアップされたアルハンブラ宮殿の夜景。(グラナダ泊)
⑤(専用バス)→ネルハの鍾乳洞見学→
スペインで最も美しいといわれる白い村フリヒリアナ散策→
(専用バス)マラガへ。ピカソ美術館鑑賞→
(専用バス)コスタ・デル・ソル地方へ(ベナルマデナ泊)
⑥マラガより航空機でバルセロナへ。
バルセロナ観光(サグラダ・ファミリアとグエル公園。
ピカソ美術館鑑賞(バルセロナ泊)
⑦終日自由行動
⑧朝バルセロナ発→チューリッヒ乗り継ぎ
⑨朝成田着
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.5
- 交通手段
- 観光バス 飛行機
- 航空会社
- スイスインターナショナルエアラインズ
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
アルハンブラ宮殿のチケット売場:
チケット売場は、バスの駐車場からは歩いてすぐですが、敷地の一番奥にあります
一日の入場者数を制限しているので、事前予約しないと入場できない場合もあり、
午前入場の人は14時までしかいられないなどの入場規制があります
特に、王宮の見学時間はチケットに書かれている時間から30分以内に入場
しなければなりません(予約時間によって見学ルートを考慮する必要があります)
ツアー用と個人用は別枠とのことですが、ハイシーズンだと王宮内を見学
できないこともあるとか -
アルハンブラ宮殿の模型:
宮殿内各建物の位置などや地形を把握できるものが展示されていました
宮殿の敷地は広く、各スポット入口でチケットをチェックする仕組みです
ツアー客はここで添乗員さんからレクチャーを受けて入場するのですが、
12年前にはこんなものはありませんでした -
アルハンブラ宮殿エントランス・パビリオアン前:
壁の中側は、広いお土産売場になっているようでTシャツなどが吊されているのが見えました。
宮殿模型のある場所は、アンダルシアの強い日差しをさえぎる葡萄棚になっています -
現地ガイドさんと一緒に、入場口めざして歩き始めました
写真左端に見えるのは、グラナダの中心街からでているミニバス(グラナダ市街は狭い道が多い) -
歩き出して7-8分
右手に私たちの入場口が見えてきましたが、前回とは違う入口のようです -
イスラムの風情が漂う「裁きの門」:
1348年に建てられた馬蹄形の門
門の上部に彫り込まれた手のひらはコーランの5つの戒律を表しているとのこと
前回(1998年)、”ここからイスラムの世界に入るのだ”と感慨深かったのですが、
今回は「裁きの門」を通りませんでした
タクシー乗り場はこの門の近くにあるようです -
敷地内へはいるとたくさんの観光客の姿がありました
正面に見えるのは、「裁きの門」? -
昔の砲台(本物?復元?)
アルハンブラ宮殿の敷地内は小さな城郭都市なのでモスクや市場、浴場もあったそうです -
「カルロス5世宮殿」のパティオ:
王宮の前に建つルネッサンス様式の宮殿は、レコンキスタ完了後のカルロス1世(神聖ローマ帝国カール5世)
の時代に建造されたもの
※カルロス5世は、スペイン王国の祖となったイサベルとフェルナンドのカトリック両王の孫
正方形の建物の内部が円形の中庭になっており、1階は博物館になっていますが、
私たちは中庭を見学しただけです -
王宮北側の「アルカサバ」から見た「アルバイシン地区」
「アルカサバ」はレコンキスタに備えて13世紀中頃に建てられた城塞
もともとイスラム教徒の居住区だった「アルバイシン地区」は、アラブ時代の面影が今も残っています -
王宮の「メスアールの間」:
ようやく私たちの入場時間となり、王宮に入場することができました(チケットのバーコードで入場者をコントロール)
「メスアール」は政庁を意味し、かつては執務や裁判が行われていた場所ですが、
キリスト教王の支配下になると礼拝堂に改築されました
(木製の欄干は聖歌隊席の名残)
写真右端の現地ガイドさんは流ちょうな日本語で宮殿内を案内してくれました -
「メスアールの間」の天井:
美しい絵タイルと細かいアラベスク模様の壁に圧倒されますが天井も見逃せません -
「メスアール」の中庭:
請願する者や呼び出された人々が王に接見する場所だったそうです
写真の正面左側の扉は王たちが公務を行う「コマーレス宮」の入口
写真には写っていませんが、中庭には大理石の丸い噴水がありました -
イチオシ
「コマーレス宮」の「大使の間」:
上部の窓から差し込む光が幻想的
諸外国の大使たちによる王への謁見や、レセプションなどの公式行事が行われた宮殿最大の部屋 -
「大使の間」天井:
透かし彫りの様な天井から柔らかい光が差し込んでいます -
「コマーレス宮」の「大使の間」:
壁面を埋め尽くすアラベスク模様とタイルの装飾のバランスが絶妙 -
イチオシ
「アラヤネス(天人花)の中庭」:
コマーレスの中庭には、淡紅色の花弁が美しいフトモモ科の常緑樹、天人花
が植えられていたのでこの名前がつきました
写真中央の「コマーレス塔」が水面に映っています -
「アラヤネスの中庭」と「カルロス5世宮」:
コマーレス塔の反対側は、先ほど中庭を見学した「カルロス5世宮」 -
「ライオン宮」:
14世紀後半に造られた「ライオン宮」は王の居住空間でした
楽園を再現した中庭には水路が配され、124本の白大理石の列柱が取り囲んでいます
中庭と庭を囲むいくつかの部屋や施設は、王のハーレムだったので王以外の男性は立入禁止でした
(一番豪華に造られている宮殿なのに工事中のため一部しか見学できませんでした) -
「ライオン宮」の「ライオンの噴水」付近:
現在ライオン宮は修復工事中でおなじみの「ライオンの噴水」にもシートがかかっていました -
「ライオンの噴水」(1998年撮影):
ナスル王朝の時には、中庭には花や草木が植えられた美しい庭園だったそうですが、
今は石が敷き詰められています
現在12頭のライオンは修復工事中で、この写真のような状態で見ることはできませんでした
事前に、”現在ライオンは1頭もご覧になれません”と言われていましたが、
別室で修復なってすっかりきれいになったライオンたちに再会することはできました
(展示場所は、博物館のような部屋で撮影禁止になっていました) -
「二姉妹の間」:
二階建ての夏の住居
この部屋の見所は天井です -
イチオシ
「二姉妹の間」鍾乳石飾りの天井:
アラブ民族は寝そべってくつろぐ習慣なので視線は天井に向けられることになります
今にも垂れてきそうな立体的な鍾乳石飾りは、イスラム建築独特のもの
小さな曲面を集めて蜂の巣状になっています -
「二姉妹の間」鍾乳石飾りの天井:
ムカルナス(モカラベ)の精緻な模様が美しい八角形の天井は二段になっており、
天窓から差し込む光が彫刻に反射して宝石のように輝きます -
「二姉妹の間」鍾乳石飾りの天井(拡大):
当時のハーレムでは、みな大理石の床に横たわって優雅な時間を過ごしたので、天井の装飾模様も良く見えたのでしょう -
「リンダラハの中庭」:
囚われの身の二姉妹が二連窓からこの中庭を見下ろしたという伝説があるそうです
花が咲き乱れる中庭は、16世紀に全面的に作り直されています -
ライオン宮殿から出て「パルタール庭園」を通って、「ヘネラリーフェ離宮」に向かいます
-
背の高い糸杉がたくさんある”緑の散策道”
-
「パルタール宮」:
王の私的な区画です -
「パルタール庭園」:
花と緑に包まれた池に貴婦人の塔が影を落とす明るい庭 -
「パルタール庭園」
-
「ヘネラリーフェ離宮」(遠景):
左手に離宮の建物が見えてきました -
「ヒエロ門」?
-
「新しい庭園」:
1931年に新しく造園された庭
毎年夏にコンサートが行われる野外劇場もあります -
何となくアジアンチックな池がありました
-
「ヘネラリフェー離宮」入口:
ここでチケットチェックされるのですが、マシントラブルで、係り員が手作業で対応したため行列ができました -
「アセキアの中庭」:
ネバダ山脈の雪解け水が引き込まれ、いたるところに泉水や水路が設けられた「水の宮殿」
おなじみの写真撮影スポットは混み合っていました -
イチオシ
「アセキアの中庭」:
城に囲まれた細長い中庭に美しい花が咲き乱れ、堀の両側から噴き出す水がアーチを描いています
夏はアフリカ大陸からの熱風で気温が上がり、空気が乾燥するアンダルシア地方の夏を快適に過ごすために”水”は不可欠でした -
「スルタナの糸杉の中庭」
コの字形の小さな池の周囲には夾竹桃が植えられています
スルタナとは王妃のことですが、ここで王妃が若者と密通していたと伝えられているとか -
ヘネラリフェー離宮から見た「アルハンブラ宮殿」:
これでアルハンブラ宮殿の見学は終了
王宮とカルロス5世宮は、平日夜間公開されていますが、
今夜は、アルバイシン地区の洞窟のタブラオでフラメンコ鑑賞の予定 -
「アルバイシン地区」:
ダロ川を挟んでアルハンブラ宮殿の北に位置する丘に広がるアルバイシン地区は、グラナダで最も古い地区
アルハンブラ宮殿ができる前はこの丘の上にグラナダ王の居城があったそうです -
「アルハンブラ宮殿」の夜景:
アルバイシン地区でフラメンコを鑑賞したあとで、宮殿の夜景が見えるスポットに行きました
これがアルハンブラ宮殿の見納め・・・
グラナダ陥落で城を追われたイスラムの王はどんな気持ちでこの城をあとにしたのでしょうか
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