Mexicoの独立記念日にはシティーを避けて郊外のマリナルコへ

2010/09/16 - 2010/09/16

　今年は独立200周年とかで、独立記念日前後のメキシコシティ中心部はアチコチ道路がブロックされ大変な事になっていましたので、祭日には市内を避け日帰りで郊外へドライブに出かけました。
　当地の日系旅行会社「ビアヘス東洋」が発行する月刊誌「Tabi Tabi TOYO」8月号に掲載されていた、マリナルコ（Malinalco）には遺跡もありこじんまりとした良い町だと記事が乗っていた事と、馬術コーチのLuciaの両親が引退生活を送っている町だとの事で、行ってみる事にしました。
　標高は1700m程度とメヒコよりも低く（当然空気も濃い）クエルナバカに似た常春の穏やかな気候の町です。チアパスのサン・クリストバル・デ・ラスカサスをうんと小さくした様な、ゆっくりと滞在すると良さそうな町です。確かに引退生活には良いかもしれません。
　ビアヘスの記事では詳細な町までのアクセスには触れていませんでしたが、その途上は舗装道路と呼ぶのもおこがましい穴だらけの道路とクネクネした山道の連続で、運転が大変でした。
　それでもマリナルコにはメキシコ唯一の一枚岩の岸壁を彫って造られたピラミッドと神殿があり、登るのは大変でしたが中々良い遺跡公園でした。

エリア その他の観光地(メキシコ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 家族旅行
• 旅行の手配内容: 個別手配

メキシコシティからはトルーカ方面への途中La Marquesaを左に曲がって行きます。(Cuotaでは無くLibreで）
この辺りまでは道路の状態も良く、道路脇には時々この様な馬に乗ったおじさんを見かけます。

もう、ハロウウィーンの為のカボチャを模した陶器のランプが路上で売られています。

メキシコから車で1時間も走ると、こんな景色は日常です。

デコボコ穴だらけ、カーブの連続した道の果てに、漸くマリナルコ付近までやってきました。ここまで2時間半も掛かりました。Tabi Tabi TOYO　の記者さん！道路事情をわざと書かなかったでしょ？
遠くの山の頂上や尾根筋に沢山の十字架が見えますが、多分あれは町を見下ろす場所に埋葬された人々の墓なのでしょう。

マリナルコの町の入り口付近では独立記念行事のパレードか何かを仕切る地元の青年団風の人が馬に乗っていました。
後でもう一度通り掛かった時には、何だか酔っ払ってピストルを空に向かって撃っていました。危ない危ない！

遠く山の上にマリナルコ遺跡が見えてきました。
遺跡公園の入り口からあそこまで登ることになりそうです。

遺跡公園入り口付近までの道は石畳です。この先の駐車場に車を駐車して後は歩きです。

車から降りて、こんな石畳の路地を入っていきます。
他の遺跡とは違って、何だか素朴な感じです。

路地はクランクに折れ曲がっていて、遺跡公園入り口は未だ先のようです。

遺跡公園の入り口が見えました。
INAH（国立人類学歴史研究機関）の看板が出ているので、国が管理する重要な遺跡であることがわかります。
入場料は1人43ペソですが学生は学生証を見せれば無料です。

さてこれからが山登りです。日本なら自動販売機の一つもあるのでしょうが、此処には屋台や立ち売りの人さえ見かけません。水を持ってきて正解でした。

緑に包まれた石畳の道。風情があって良いですねえ。
雨季の今は緑が綺麗ですが、乾季には赤茶けた風景になるのかもしれません。

石段になってきました。

未だ登るの？だんだん息が切れてきました。

つづら折れの急な山道になりました。ヒーッ！
これもビアヘスの記事には載ってなかったぞー！

遺跡の案内図がありました。

山道から見下ろす渓谷の対岸にはビラタイプのホテルらしき建物が見えます。
マリナルコにはいくつかの高級ブティックホテルや安宿があるそうです。
家内の友人の中にはこの町に別荘（ウィークエンドハウス）を持っている人もいるそうです。

さてこれが一枚岩から掘りだしたピラミッド神殿です。階段が非常に急で昇り降りが怖いです。

ピラミッドを登ったところにある神殿入り口です。
壇上のスペースも狭く、譲り合いながら進まないと、急な階段を転げ落ちそうです。

この神殿でアステカの戦士がジャガーやワシの戦士となる為の修行をしていたのだそうです。
日本の山伏や忍者の様なトレーニングでもしていたのでしょうか？
それともジャガーの精と一体化する為に怪しげな麻薬植物を使って瞑想していたのでしょうか？

神殿脇には見張り台跡や建物の跡があります。

かなり時間を掛けて岸壁をくり貫いて造ったように見えます。
この遺跡は16世紀半ばにスペイン人がやってくる少し前から建設が始まったそうです。
ですから約４６０年程前の建設と言え、メキシコの遺跡としては比較的新しいものに属します。

遺跡の見張り台から見下ろすマリナルコの町です。
町と言いましたが、規模は「村」でしょうか？

天気が怪しくなり雨が降りそうになったので、遺跡を後にして山を下り始めます。

帰りもまた、長いくだり坂です。

遺跡から降りてきたらかなり汗をかきました。
おなかもすいたので、もう一つの観光地である町の中心広場（ソカロ）に面した旧アグスティン会Divino Salvador修道院跡見学は後にして、先ずは昼食。
修道院跡の脇にカフェと土産物屋が並んでいたので、そのカフェに入る事にしました。

カフェの入り口。

カフェではカボチャの花のスープと名物の鱒料理を食べました。
と言っても、メキシコの田舎の名物は大体鱒料理かウサギか羊のバーベキューと相場が決まっています。

このカフェは1808年から営業しているらしい。

隣の店は手織物製品を主に売っていました。

店の奥は建物の中庭に向かって大きな出窓があり、庭の木々が見えます。
中庭があるのはスペイン建築の影響で、メキシコでは一般的です。
日本の京都の町家、東南アジアのショップハウスやペラナカンハウスも同様に中庭がありますが、その関係はどうなっているのでしょうか？

店を出た通りを歩いて、左手の壁の中の修道院跡に向かいます。

町の中心広場に面していますが、敷地が広く奥に入れば静かな佇まいの修道院跡です。

礼拝堂は今でも使われています。

此処は修道院跡の壁のフレスコ画が有名です。

回廊一杯に描かれています。

二階の回廊の天井にも幾何学模様が描かれています。

礼拝堂への通路です。

前庭に面した廊下の天井です。

礼拝堂入り口に時計台がありました。
後年に取り付けられたものでしょう。

Malinalli（マリナリ）と言うアイスクリーム屋さんで
名物のマリナリアイス（カボチャ、松の実、リンゴやその他の乾燥果実が入っている）を食べました。
色はピンク色と俗っぽいですが、味はミルキーな感じとフルーティー、ナッティーな感じが合わさっていて美味しい味でした。トルコ風アイスの様にネットリとしています。

これが店の中とマリナリアイス。１スクープ１０ペソでした。２スクープは１５ペソ、３スクープは２０ペソと安いのですが、サイズが大きく２つは食べ切れません。（次女だけはサッパリしたソルベを２スクープ食べました）
恐るべし！デザート食い倒れのメキシコ人！

観光客も地元の人もみんなマリナリアイスを食べてます。

小さな町でしたが、なかなか居心地がよさそうな町でした。
Luciaのご両親（米国人の母とメキシコ人の父）が此処で引退生活を送っている訳が解ったような気がします。

帰り道もこんな山道に雲が掛かっていました。
メキシコ市（標高2400m）からトルーカへの峠（3030m）を超え、アップダウンを繰り返してマリナルコ（1700m）まで降りた後、又山を登ったり降りたりしながら帰った日帰りの旅でした。

この旅行記へのコメント （3）

• ビアヘス東洋さん 2010/11/09 13:20:50

  最後に…

  先日コーディネーターとして行ってきたのですが
  観光省のプエブロ・マヒコに選ばれたため、
  9月末より12月末まで電線を地下に埋める作業をしているそうで
  セントロあたりが封鎖されていました。
  ぎりぎり良い時期に行って頂いたようです。
  
  今後も何かございましたら
  ぜひ編集部までご意見頂ければ参考になりますので
  ご連絡頂ければ幸いです。
  
  よろしくお願いします!
  
  Tabi Tabi TOYO
  http://tabitabitoyo.blog94.fc2.com/

• ビアヘス東洋さん 2010/11/09 13:17:05

  またまたすみません。

  それなりにキツイけど、テポストランなどに比べるとまだまだかな、という判断で特に触れませんでした。が、まあ確かに上るのは大変な道ですよね。失礼しました!
  
  Tabi Tabi TOYO記者より

• ビアヘス東洋さん 2010/11/09 13:14:52

  すみません

  弊誌に載せた地図のルートより、チャルマ方面から入った方が道が良かったかもしれません。両方のルートから3回訪れているのですが、あまりそういう印象を受けなかったもので…。もっと悪い道と比べてしまったかもしれません。気をつけます。