バクテー（肉骨茶）発祥の地で本場のバクテーを食す@スランゴール州クラン（Klang/Kelang）

2010/09/04 - 2010/09/05

たかがＢ級グルメ。されどＢ級グルメ。
本場・クランバレーのバクテーはやはり美味しいのだろうか？
なんて考えてる内に足が素直にクランへ向っていた。

朝→昼→晩→朝と立て続けにバクテーのオンパレード。
さすがにやりすぎの感は否めなかったものの、これでいい加減自分もバクテーに懲りるかと思いきや、すっかりクランスタイルのバクテーの虜にされ、今後も時流に屈しない豚骨精神をもってまい進していこう♪と決意を新たにした旅となった。

*為念・・・いつもこんな食生活をしているわけでありません*

エリア その他の都市(マレーシア)

ファミリーホテルにチェックイン。クレジットカードで支払い済みだったのに、お支払い方法は？とチェックイン時、翌朝、チェックアウト時と計３回聞かれた。大丈夫ですかい？ワタクシ、不安です。

荷物おろしてちょっと一眠り。

クランのパンダマラン（Pandamaran）のバクテーが一番だということらしいので、早速ホテルからタクシーでバクテーを食べに出陣。そもそもホテルとパンダマランの位置関係がわからない。途中、道路工事やら何やらで交通渋滞。

到着した先は・・・
Bak Kut Teh Mo Sang Kor （毛山稿肉骨茶）

住所：145 Jalan Chan Ah Choo
Pandamaran, Klang

周囲にランドマークがまったくない。

目印はこの看板ぐらい。

営業時間。

さすが華僑、大人数です。

バクテーのタレをゴハンに沁み込ませています。

愉しそうに食べてるなぁ。

ライスが運ばれてきました。いよいよです。

バクテー登場。お肉も上質（そして巨大！）。これはいわゆるドライタイプのバクテーらしい。スープというよりも濃厚なタレ。これまで食べたあらゆるハーブ系バクテーの中でも一番美味しかった！ハナマル。

バクテー＋ライス＋お茶＝8.9リンギなり。

毛山稿は１９７２年の創業。このおばちゃんは初代オーナーだ♪

ここのバクテーは本当に美味しい、こんな濃厚なバクテーは初めて！と大絶賛すると、「濃厚なのは福建スタイルだからね。」と看板娘が教えてくれた。

お鍋の中を覗く。

上品な料理ではないけど、味はサイコー。

これからはご家庭でも毛山稿のバクテーが手軽に召し上がれますよってやつですが、実際にはそう上手くはいかない。特にここの味はなかなか再現できないと思います。

１日と１５日はお休み。
日曜日は通常通り営業。

カレンダーは旧暦かな・・・・

親子でバクテーを食べながら有意義な語らい？

お店の前でタクシーを待っていたけどなかなか拾えない。見かねたお店の看板嬢がお店に食べにきていたタクシーの運ちゃんに声をかけてくれた。で、写真は私をクラン駅まで送り届けるためにバクテーを打包する羽目になったタクシーの運ちゃんのウツロな目。私でもウツロになると思う。

パンダマランでもう一箇所バクテー屋さんに立ち寄ってみたのが、亜火夜市肉骨茶。こちらはショップハウスではなく、夕方から営業している屋台。

場所は・・・・
パンダマランのJalan Polis沿いに出る屋台群の中（Lorong PolisとJalan Binjaiの間）という全体的にうろ覚えな住所。満腹感で住所などどうでもよくなってしまった。・・・・

ちょっとガーリックが混じってる。

ここのバクテーも間違いなくとっても良いしいんだけれども、毛山稿に比べると何かが物足りない。物足りないといっても、隣国シンガポールで食べるクランスタイルのバクテーのどれよりも美味しいのでいずれにしてもハッピー。

厨房は意外に若い人に任せてるのね。

ここでもお鍋を覗かせてもらう。

こちら、全員亜火夜市肉骨茶のお客様です。大繁盛のお店。

クランの駅前からバクテー屋さんに向う。

クラン駅から徒歩数分のJalan Stresen 1。

かつて日本人や中国人の娼館があったというJalan Stresen 1（旧マラヤストリート）。

今村昌平監督の渾身のドキュメンタリー「からゆきさん」を取り寄せて何度か繰り返し観た。映像に映されたクランの20番娼館を目に焼き付ける。からゆきさんに登場するおキクさんこと善導菊代さんが話すところによれば、当時は「20番娼館」とは呼ばず、ただ単に「20番」と呼ばれていたらしい。駅前の道よりも細め。

ちなみにバクテーのパイオニアでもあるお店がこの通りの一番奥にある。

Jalan Stresen 1に続く道。時代が時代なら、着物姿のからゆきさんが歩いていたのだろうなぁと想像してみる。

ここだ・・・。
途中、おキクさんが働いていた20番娼館跡地でしばし佇む。

『からゆきさん おキクの生涯』によれば、おキクさんは十七歳のときから二十歳までここで働いたことになっているから、1906年から1909年までの話か。なんと100年以上も前だ。

町を歩いてざっと建物の年号をみたけれど、おキクさんの時代、すなわち1900年代初頭の建物は一旦すべて取り壊されているみたいだ。

現在の２０番地。当時の面影はまったくなし。どんな外観だったのか自分の目で確かめたかった気もするし、と同時にそういう建物は当事者からすれば早く取り壊して欲しいものなのかとも思ったり、これはこれで良かったのかもしれない。

数軒先は古そうだったけど・・・

これまた古い理容室の看板。

看板の字がすでに潰れている。実はここがバクテーパイオニアのオリジナル店らしいと聞く。すでにこのおじさんで三代目、70年の歴史。このお店の名前は？？と尋ねてみたところ、「徳地」だそうです。

パイオニアのお店ならもっと偉そうにしてても良さそうなものなのに（？）、ひっそり営業しているのが良い。

朴訥そうなオーナーに好印象を抱く。ラーメン屋さんもこういうオヤジさんが調理してると美味しく感じられちゃうものなのだ。このオヤジさんは笑うと可愛いです。ぜひ、笑わせてみてください。

非常によくお客さんを観察していて、私が食べ終わると間髪いれず、ムスコさんに指示してスープの追加を持ってきてくれました。

一人ですべての湯のみを使う私。大したことないけど、なぜか気分が良い。

美味しかった〜。ここのスープは自分の胃と相性がよかった！

直球勝負って感じでごまかしのない味。むかーし、北海道旭川の蜂屋のラーメンを食べたときの感覚を思い出した。

お客さんは全員常連さんっぽいね。年齢層も他のバクテー屋さんと比べて、年配者が多い。それにしても、このガスコンロ（？）の構造が合理的すぎてかえって怖い件について誰かと語りたい気分だ。

パイオニアの仕事場。奥にある巨大鍋３つ分のバクテーが一日のノルマなんだそうで。

お鍋の中を覗く。

最後のバクテーはクラン駅前の通りJalan Besarにて。駅改札を出て右に２００メートルぐらい歩いたところにある橋の下にあるバクテー屋さん。

Seng Huat Bak Kut Teh（吧生盛発橋底肉骨茶）

営業時間：7:30-13:00/17:30-20:30

台湾や香港のメディアにも登場しているパイオニアと謳われているバクテー屋さん。ただどうやらこのお店は厳密にいうとパイオニアの親戚であって、オリジナルではないらしい。

この香港食神の正体は？地元では有名なんだろうねぇ。でも食神さん、注目すべきバクテーはパンダマランにありまっせ。

いずれにしてもスゴイ繁盛ぶり。

これがメディアにも登場しているらしいオーナー。

四軒廻って、バクテー以外のものも出していたのはこのお店だけ。他はほとんど豚肉一本勝負でした。それが本来のバクテー屋さんのスタイルで、むしろこのお店のほうが例外らしい。

バクテーが運ばれてくる前にこれを飲んでほっこりしてしまったがために、珍しくメインのバクテーを撮り忘れるという大失態をおかしてしまった。ハラペコだったに違いない。・・・・　確かにどんなに思い出そうとしても、記憶がここで止まっている。・・・　ちなみにここのスープは徳地とは違って甘みがありました。

ここのバクテーも悪くない。シンガポールでトップ５に楽々ランクインすると思う。

外側にも席が溢れかえってる。

駅を出て左へ歩くと、歴史地区があったけれど、当然、時間がクランの町を覆い、風化してしまっている。ＫＬの中華街のほうがよっぽど建物の保存状況が良い。

ちょっと残念だね・・・

こういうお店もいずれなくなってしまうかも知れない、とパシャリ。

この町は概ねこの年代らしい。からゆきさん時代の建物はすべて取り壊されてない。

なぜか飛んでいかない。飛び方を忘れてしまったのかしら。

悪霊に乗り移られたガンダムって雰囲気？ホテル近くにて。

食べすぎだよ、クレージーガンダム。

こう考えれるとお盆は地球には優しくないですな。

うーん・・・・。このセンスだけは一生かかっても理解できないかも。正面からのショットはあまりにインパクトがありすぎて、ちょっとこれってどうなの？という感じだったので掲載控えます。

子豚ちゃんたちの丸焼き。うーん・・・。苦悩。

さてと。帰るとしますか。
クランの駅からKLを目指します。
そういえば、この駅のベンチに座って今村昌平監督が善導菊代さんをインタビューするシーンがあった。駅は様子は映像の中で見たものとかなり変わってしまっていた。

ＫＬまでは3.7リンギ。これまた、安い。

ホームで物思いにふける少年。おっと、それとも早くも恋煩い？

ちょっと寄りたいところがあるので、セントラルのもうひとつ先で下車することにする。

電車を待っている間、華僑のおじさんが話しかけてきた。母曰く、私は話しかけやすい顔をしているらしい。

「で、君は何をしにクランに来たの？」
「バクテーを食べに・・・」
「おほっ・・・・？」

なんて会話から始まり、おじさんの現役最後の仕事だったというＫＬのツインタワーの建設プロジェクトに話が及ぶ。実はあまりツインタワーに興味がなかったのだけど、話を聞いているうちにいつかいってみよう、という気になった。

ありがとう、クラン。
美味しかったよ。

この旅行記へのコメント （13）

• nakamasananiwaさん 2017/04/15 21:13:39

  7年越し（笑）行きました。

  徘徊してきました。FBみてね(￣▽￣)

  茶柱タツ子さん からの返信 2017/04/15 22:08:54

  RE: 7年越し（笑）行きました。

  実は今日、ごはんを食べながら覗いたら、懐かしの徳地のおやぢさんが7年経っているのに若返ってることに驚き、見入ってました！恐るべしバクテーのミラクル！きっとムスコさんが手伝っているのが大きいんでしょうね！でも全く変わってなくてホッとしました。
  
  あそこ、全体的にタクシーがないとお手上げのエリアなのに、本当にお疲れさまです！！
  タイチョーの脚力、桁外れ。
  
  そして孤独のグルメ以上にＦＢが面白い！笑
  お気をつけて戻って来てくださいまし！
  
  茶

  nakamasananiwaさん からの返信 2017/04/15 22:33:45

  RE: RE: 7年越し（笑）行きました。

  笑顔見れたでしょ୧(๑•̀ɜ•́๑)૭✧
  
  今回行きが大変やったし、バスターミナルがあんなに遠いとは知らなんだからあんまし動けんかった、ちょっと残念。バクテもはしごする気満々やったのに15日休みでしょ、おすすめん所。帰りも階段昇る気あったのに雷雨で意気消沈。帰りのバスもまさかの出発一時間遅れ。
  ただこのバス充電できるからup出来て良かったぜ。オメメしょぼしょぼやけど。
  また行きます！

  茶柱タツ子さん からの返信 2017/04/16 05:37:53

  RE: RE: RE: 7年越し（笑）行きました。

  あああ！本当ですね！15日お休みです！(^◇^;)
  ナンテコッタ！
  
  でもあの徳地のおやぢさんのとびきりの笑顔は最高でした！
  可愛いなあ。。。( ^ω^ )
  
  今日はcedarで充電してからの国境越えでしょうかね？
  
  あ！そうそう、数週間前、ドランクントラベラーの⚪︎⚪︎さんってくだり、読んでいて勝手にドランクントラベラーって旅行代理店の人かと思い、何てけったいな名前の旅行代理店なんだ？と。あとで間違いに気づき大笑い。
  
  茶

  nakamasananiwaさん からの返信 2017/04/16 10:11:05

  RE: RE: RE: RE: 7年越し（笑）行きました。

  
  >
  > 茶さん おはようございます。昨夜はJB泊まりました。
  今からアガベで鶏飯いただいておやつにﾜﾝﾀﾝﾐﾃﾞｼﾒﾃ帰ります。
  FBキャプション書き足したりしてたらなんかまだ眠たい。ほなまた

• nakamasananiwaさん 2010/09/17 10:50:49

  毎度すんません

  
  おはよおございます
  
  あの〜お教えいただきたいのですがどおやったら土曜日の朝９時にクランに着けるんですか？
  
  夜行バス？飛行機じゃ９時はむりみたいやし、ＫＴＭの寝台かな？
  
  　　　　　　　　　　　
  
  
  
  
  　　　　　　　　バクテ食べたいおっさんより

  茶柱タツ子さん からの返信 2010/09/17 12:24:20

  RE: 毎度すんません

  隊長、
  
  毎回、際どいツッコミをありがとうございます。^^
  夜行バスです。が、オススメいたしません。
  早朝５時頃に叩き起こされ、ここどこ？といった感じの場所（人里離れたクランの長距離バスターミナル）にほっぽり出されます。涙
  一番良いのはやはりＫＬからの日帰りでしょうね。セントラルからでしたら１時間弱でクラン駅に到着です。
  食べたら最後、シンガの真っ黒バクテーでは物足りなくなってしまいますヨ。
  
  昨日小太ロ君がボーンインジャパンだということを遅ればせながら昨日知った私でした。はるばる日本から毛皮着てやってきたんですねぇ。しみじみ。
  
  茶柱

  nakamasananiwaさん からの返信 2010/09/17 13:09:31

  RE: RE: 毎度すんません

  師匠、おおきに
  
  ほなラーキンから？バスオンラインではナイトバスないみたいやし。
  
  それともゴールデンマイルいったら１１時半ごろのがあるのかな？
  
  はやめに格安航空で予約したら飛行機でもええね、って飛んでバクテ〜♪
  
  めんどやからシーズン今年ははやくおわりそなティオマンかＰｕｌａｕＢｅｓａｒにしよかな？ん〜もう今年は来月はやめから波高くなるらしいし今月行き収めになるかも？あっＲａｗａはやってるから大丈夫やね、高いけど(^ω^)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

  茶柱タツ子さん からの返信 2010/09/17 13:37:08

  RE: RE: RE: 毎度すんません

  隊長
  
  ゴールデンマイル発デス。
  ブギスそばのバスターミナルからはもうクランへ向うバスは一切廃止となりました。ゴールデンマイルからもfive starsのみ運行。Grasslandは頭数が十分に集まらない場合は一旦ラーキンまでお客さんを運んで総まとめ（？）にしてからクランへ向うのだとか。（危険）
  
  私も今月の鬱憤を晴らしに１０月半ばは海へ行くことに決めました。
  思い出す度ににやけが止まらず。
  またニアミスになるかしらん。
  
  茶柱

  nakamasananiwaさん からの返信 2010/09/17 14:54:09

  RE: RE: RE: RE: 毎度すんません

  そおでしたか、貴重な情報おおきにです。
  
  しかし夜中６〜７時間かけていったわけやな、寒かったでしょうに夜のバス。お肌に悪いよ
  
  朝から部屋開いててよかったね、ほんで寝起きにバクテ
  
  クランのバクテはおすすめどおりKLいったときにオプションでいくようにします。
  
  せやけどいつも忙しそうにしてはんのに疲れきった頭でわざわざそんなとこいかんでもきれーな海のきれーなリゾートでスパ三昧とかのほうがええんとちゃうん？プーケットとか早めにとったらすんごい安くてのんびりピカピカになるんちゃいますか、イランお世話でございましょうが。そやねすんません

  茶柱タツ子さん からの返信 2010/09/17 16:44:59

  RE: RE: RE: RE: RE: 毎度すんません

  
  本当にそうですよねぇ。お肌に悪い。
  
  でも私の場合、一日中座りっぱなしなのでオフのときに意図的に歩いて疲れるっていうのも気晴らしになったりもするんです。「あー、疲れた、職場のいたほうがましかもしれない」ぐらいのほうが良いんです。これが反対にビーチに行ってリラックスしすぎると職場に戻ったときの反動のほうが恐ろしい。むしろ行かなければ良かったんじゃないかと思えるぐらいで。笑　周りを見ていても初日は颯爽と戻ってくるんですけど、数時間座ってるとみるみる生気が失って休み前より老け込んでしまったりとか。＾＾；
  
  そんなもんで、毎日お肌のためにお酢を飲み始めた茶柱です♪（コレ一番確実）
  隊長のお通しは酢の物系が大好きな私にとっては最高です〜☆☆
  お鉢に入っているものはタッパーに詰め込んで持ち帰りたいぐらいです。
  
  おっと、たった今、「マラッカ　からゆきさんで検索したらオマエのブログが出てきた！」と父からメールが・・・。（冷や汗）　でもググッてみたところそのキーワードでトップから２番目に出てくるのは隊長のブログでしたヨ。（ワタクシ３番）　＾＾
  
  茶柱

• nakamasananiwaさん 2010/09/14 11:50:22

  ♪◎

  
  そおだったんやね、そおだったんや！
  
  おいら連れて行かれた２番目に美味しいというとこがたまたま色々はいってるやつやったんやね
  
  う〜ん、これは行かねば！
  
  ありがとう、堪能させてもらいました。それにしても美味そうや

  茶柱タツ子さん からの返信 2010/09/14 12:00:10

  RE: ♪◎

  隊長、しつこいですけど、本当に美味しいんです。＾＾
  
  「美味しいバクテーはシンガポールにはない、マレーシアだ」といっていた
  友人の旦那さんの言葉は本当でした。
  黒いバクテーは少なくともマレーシアですね♪♪
  特に毛山稿のは今思い出してもヨダレが・・・・
  ↑ただアクセス悪すぎです。是非、スバルで！