高千穂・五ヶ瀬旅行記(ブログ) 一覧に戻る
今回の九州旅行のひとつの目的が高千穂へ行くこと。<br />たいていは高千穂峡や神社、天の岩戸神社などがメインなのだが<br />そこは鉄道マニアの私のこと、高千穂鉄道に興味関心が向いていた。<br />高千穂鉄道は本来延岡高千穂間50kmを運行していた第三セクター。<br />2005年9月6日の台風14号による増水で第一五ヶ瀬川橋梁、第二五ヶ瀬川橋梁が流失するなど<br />全線にわたって甚大な被害を受け、運行休止となった。宮崎県や沿線自治体が復旧費用の<br />負担に難色を示したため、高千穂鉄道としての復旧・運行再開を断念し、<br />全線廃止とすることが決定された。2007年9月6日に延岡 - 槇峰間が廃止、<br />翌2008年12月28日に高千穂 - 槇峰間も含む全線が廃止された。(wikiより)<br />レンタカーなどで旅行された人ならわかると思うが九州は観光客に対して<br />標識などの案内が不親切である。<br />もう少し、丁寧親切な案内標識があっても良いと思う。<br />この高千穂駅に行くにも二度ほどUターンを余儀なくされた。<br />カーナビはついているのだが、廃線跡を歩くには役に立たない。<br />まだ完全に廃線になってから2年足らず。<br />線路も駅舎もまだ現役に近い状態だった。<br />どうやら敷地内は観光施設に転用されているようであったが当日は休業。<br />軌道内に入って見回すと奥に取り残された車両が保存されていた。<br />鉄道ファンには人気の路線だったし、台風被害の前まではそれなりに営業できていただけに<br />この状態は残念と言うしか無い。<br />それにしても実に惜しい鉄道遺産である。<br /><br />廃線といっても完全に人がいなくなったわけではないらしい。<br />駅舎には張り紙があり「本日休業」。<br />何かの営業をやっているらしい。<br />ネット検索してみると高千穂あまてらす鉄道というのにぶつかった。<br />http://www.torokko.jp/<br />どうやら、残った線路を使ってアトラクションをしている会社があるらしい。<br />最終的には路線の復旧が目的なのだろう。<br />心強い。<br /><br />阿蘇高森から高千穂へ向かう。<br />快適な山岳道路を下って行くと目の前に蒸気機関車と電車が現れる。<br />ブレーキをかけてとりあえず駐車場に入る。<br />道の駅とある。<br />どうしてこんなところに機関車や電車、さらにトンネルがある。<br />ちょうど昼時だったので食事タイムを兼ねて散策する。<br />蒸気機関車は8620、通称ハチロクである。<br />大正時代の名機。<br />たしか最近阿蘇の方で復活運転をしたと聞いている。<br /><br />電車は車内を改装して食堂として使われている。<br />これは明らかに廃線になった高千穂鉄道の最新型の車両のようだ。<br />内外装とも綺麗である。<br />敷地内にトンネルがあってお酒の貯蔵庫として使っているそうだ。<br />お酒がどうこうよりなぜこんな山の中に鉄道施設があるのか不思議だ。<br />廃線になった高千穂鉄道は延岡から高千穂まででこんなところは通っていないはず。<br />トンネルの掲示物を読んでようやくわかった。<br />日清戦争のあと軍部の思惑もあって九州横断鉄道の計画があったとのこと。<br />延岡から熊本まで、阿蘇高森まで現在南阿蘇鉄道が。<br />そして延岡から高千穂まで高千穂鉄道が。<br />その間の阿蘇の外輪山をくぐるルート23kmが戦後に工事が進むことになる。<br />ところが高森の大出水で工事が中断、その後国鉄の民営化等で工事はなくなってしまった。<br />取り残された施設が清算されてこのような道の駅になったとのこと。<br />80年代に横断鉄道断念、05年に台風で高千穂鉄道も廃線に。<br />なんとも鉄道マニアには悲しい土地である。<br /><br />帰宅してからwikiを使って九州横断鉄道について調べてみた。<br />すると熊本県側は南阿蘇鉄道の高森とある。<br />そういえば高森でわけのわからない施設を見てきた。<br />「高森湧水トンネル公園」<br />どうして湧水なのにトンネルなのか。<br />現地では理解できなかったが帰宅して調べてようやくわかった。<br />九州横断鉄道の入り口だったわけだ。<br />異常出水のため工事が中断してそのまま廃止になってしまった。<br />それを逆手にとってトンネルそのものを水源として使っているそうだ。<br />南阿蘇鉄道の沿線にはところどころに湧水がある。<br />本当に自然の恵みの多いところである。

まぼろしの九州横断鉄道と高千穂鉄道廃線跡を歩く

6いいね!

2010/08/26 - 2010/08/26

628位(同エリア918件中)

0

8

pasokonryoku

pasokonryokuさん

今回の九州旅行のひとつの目的が高千穂へ行くこと。
たいていは高千穂峡や神社、天の岩戸神社などがメインなのだが
そこは鉄道マニアの私のこと、高千穂鉄道に興味関心が向いていた。
高千穂鉄道は本来延岡高千穂間50kmを運行していた第三セクター。
2005年9月6日の台風14号による増水で第一五ヶ瀬川橋梁、第二五ヶ瀬川橋梁が流失するなど
全線にわたって甚大な被害を受け、運行休止となった。宮崎県や沿線自治体が復旧費用の
負担に難色を示したため、高千穂鉄道としての復旧・運行再開を断念し、
全線廃止とすることが決定された。2007年9月6日に延岡 - 槇峰間が廃止、
翌2008年12月28日に高千穂 - 槇峰間も含む全線が廃止された。(wikiより)
レンタカーなどで旅行された人ならわかると思うが九州は観光客に対して
標識などの案内が不親切である。
もう少し、丁寧親切な案内標識があっても良いと思う。
この高千穂駅に行くにも二度ほどUターンを余儀なくされた。
カーナビはついているのだが、廃線跡を歩くには役に立たない。
まだ完全に廃線になってから2年足らず。
線路も駅舎もまだ現役に近い状態だった。
どうやら敷地内は観光施設に転用されているようであったが当日は休業。
軌道内に入って見回すと奥に取り残された車両が保存されていた。
鉄道ファンには人気の路線だったし、台風被害の前まではそれなりに営業できていただけに
この状態は残念と言うしか無い。
それにしても実に惜しい鉄道遺産である。

廃線といっても完全に人がいなくなったわけではないらしい。
駅舎には張り紙があり「本日休業」。
何かの営業をやっているらしい。
ネット検索してみると高千穂あまてらす鉄道というのにぶつかった。
http://www.torokko.jp/
どうやら、残った線路を使ってアトラクションをしている会社があるらしい。
最終的には路線の復旧が目的なのだろう。
心強い。

阿蘇高森から高千穂へ向かう。
快適な山岳道路を下って行くと目の前に蒸気機関車と電車が現れる。
ブレーキをかけてとりあえず駐車場に入る。
道の駅とある。
どうしてこんなところに機関車や電車、さらにトンネルがある。
ちょうど昼時だったので食事タイムを兼ねて散策する。
蒸気機関車は8620、通称ハチロクである。
大正時代の名機。
たしか最近阿蘇の方で復活運転をしたと聞いている。

電車は車内を改装して食堂として使われている。
これは明らかに廃線になった高千穂鉄道の最新型の車両のようだ。
内外装とも綺麗である。
敷地内にトンネルがあってお酒の貯蔵庫として使っているそうだ。
お酒がどうこうよりなぜこんな山の中に鉄道施設があるのか不思議だ。
廃線になった高千穂鉄道は延岡から高千穂まででこんなところは通っていないはず。
トンネルの掲示物を読んでようやくわかった。
日清戦争のあと軍部の思惑もあって九州横断鉄道の計画があったとのこと。
延岡から熊本まで、阿蘇高森まで現在南阿蘇鉄道が。
そして延岡から高千穂まで高千穂鉄道が。
その間の阿蘇の外輪山をくぐるルート23kmが戦後に工事が進むことになる。
ところが高森の大出水で工事が中断、その後国鉄の民営化等で工事はなくなってしまった。
取り残された施設が清算されてこのような道の駅になったとのこと。
80年代に横断鉄道断念、05年に台風で高千穂鉄道も廃線に。
なんとも鉄道マニアには悲しい土地である。

帰宅してからwikiを使って九州横断鉄道について調べてみた。
すると熊本県側は南阿蘇鉄道の高森とある。
そういえば高森でわけのわからない施設を見てきた。
「高森湧水トンネル公園」
どうして湧水なのにトンネルなのか。
現地では理解できなかったが帰宅して調べてようやくわかった。
九州横断鉄道の入り口だったわけだ。
異常出水のため工事が中断してそのまま廃止になってしまった。
それを逆手にとってトンネルそのものを水源として使っているそうだ。
南阿蘇鉄道の沿線にはところどころに湧水がある。
本当に自然の恵みの多いところである。

同行者
カップル・夫婦
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
レンタカー ANAグループ
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • 高千穂駅<br />廃線後もアトラクションなどで使われている形跡がある。

    高千穂駅
    廃線後もアトラクションなどで使われている形跡がある。

  • 信号などは消えているが線路はきれいである

    信号などは消えているが線路はきれいである

  • 奥に取り残された車両を発見、<br />この先が九州横断鉄道ということになる

    奥に取り残された車両を発見、
    この先が九州横断鉄道ということになる

  • 待ってると列車が入ってきそうだ

    待ってると列車が入ってきそうだ

  • 山の中に突然現れたハチロク

    山の中に突然現れたハチロク

  • 高千穂鉄道の車両まであった

    高千穂鉄道の車両まであった

  • トンネルを再利用している道の駅

    トンネルを再利用している道の駅

  • 熊本県側、阿蘇の外輪山の内側に九州横断鉄道の入り口がある。<br />広い切り通しは高森駅をここに移転するため。

    熊本県側、阿蘇の外輪山の内側に九州横断鉄道の入り口がある。
    広い切り通しは高森駅をここに移転するため。

この旅行記のタグ

6いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP