美瑛(びえい)旅行記(ブログ) 一覧に戻る
9月10日(木)<br />羽田に行くにはどうしても都心部を通らなければならないが、そこをどう短時間で通れるかで、家を出る時間が決まる。この日は9時出発のANAなので7時に出れば充分なのだが渋滞が始まる前に羽田に行き、羽田で朝食を食べることにした。<br />東名は順調。保土ヶ谷バイパスは渋滞が始まっていたが、そんなに大したことはなく羽田に到着。第二パーキングの4階は連絡通路と直結しているので、もう満車だった。朝食はいつもの門左衛門で鯵の開き定食。このお店も今日は多少空いている感じがした。<br />チェックインはANAカードで簡単。席は早めに予約したので前の方の4Fと4E。でも今日の飛行機はエアバス社の飛行機だったので、幅がそんなに広くなかった。それに前方を映し出すテレビも付いてなかったので窓から外を見るしかなかった。台風が行ってしまった後なので上空でも天気が良く、久しぶりにいろんな景色を見て飛ぶことができた。松島湾の上空などと思っているうちに、もう着陸態勢。釧路空港は何度も帰りの飛行機に乗っているので、車で走ると海から結構内陸に入った場所にある、という印象を持っているけれど、飛行機だと海から陸に入ってすぐに飛行場がある、という感じで到着した。<br />荷物はスーツケースも機内に持ち込んだのですぐに到着ロビーへ。トヨタレンタで手続きをしてすぐに出発。今日の車はパッソだったが、3列シートで6人も乗れる車だった。パッソは小さいのを売りにして発売したのに6人も乗ったんじゃ小さい感じがしない。釧路周辺は何度も来たことがあるし、名所といえば釧路湿原と丹頂鶴公園くらいしかないので通過。最初の目的地は花畑牧場。これは帯広の先にあり、襟裳岬へ行く方向にあるので、時間があれば襟裳岬まで、なんて思っていたが、計画段階でそれは距離も時間もとても無理なことだと分かった。<br />釧路空港を出たあとは釧路国道と言われる国道38号線へ出る。白糠というところで海沿いの道になり、そこに道の駅もある。海岸にはしらぬか恋問海岸という標識が出ている。ここでお茶を仕入れて出発。国道は1車線だが、ところどころに「ゆずり車線」というのが設けてあって、そこで遅い車を抜くことができる。ところが、1車線の道をしばらく走ると僕の車を抜いて行く車がある。僕もそれなりのスピードで走っていたのに随分速い車がいるな、と思ったが、そこで始めて「そうか、ここは北海道なんだ」と改めて感じた。<br />そこからは、僕も1車線道路でも遅い車を抜いていくことにしたが、ちょうど僕の前を結構早い4?トラックが走っていたので、その車についていった。地理や取締り状況が分からないところでは、こういう目標になる車がいてくれると助かる。<br />やがて、下頃辺川という川を渡り、豊頃町に入る。十勝川という大きな川の河原は大型ダンプがたくさんいて工事をしていたが、その一角にハルニレの木という町の記念物があるので行ってみる。ハルニレの木は日立のコマーシャルで有名になった「この木何の木…」の木だ。テレビほどは大きくなかったが、それでも雄大な木が青空に向ってそびえていた。<br />この十勝川から花畑牧場までは、そう遠くないはず。カーナビの到着予定時刻もあと30分くらいなものだ。ところが、この車のカーナビはどういう設定をしてあるのか知らないが国道はほとんど示さない。道道や農道など裏道ばかり。おかげでこんな何もないところに、本当に花畑牧場があるのか、と思うくらい人とも車とも出会わずに花畑牧場に到着した。それは、もう突然、というくらいに何もない草原の中に車や観光バスが出現する。それでもこういう場所だから駐車スペースなんかは心配するほどのこともなく、裏側にたくさん停めることができる。お昼を食べずにここまで来てしまったので、ホエー豚丼というのを食べようかとも思ったが、時間はもう2時なので、ここで食べてしまったら夕食が食べられないと思って止めにした。先にパフェに行ってアイスを食べる。僕はマンゴーアイスに生キャラメルの掛かったカップアイスで文子はキャラメルソフト。おみやげショップでは生キャラメルとか冷蔵品をいろいろ売っていたが、これから先2日間観光する僕たちには難しいものばかり。それでも通常温度で大丈夫なクッキーと自分たちで食べる生キャラメルを買った。外には子馬や子羊がいて触れ合えるようになっている。玄関側の方には花壇があって、まだラベンダーが咲いていた。こうした風景を写真に収めて出発。道路の脇には、テレビにも登場する花畑牧場の大きな看板があるので、これも写真に撮る。<br />ここからは帯広に向かい、途中から山道の方に入って然別湖というところまで行く。そこの湖畔の温泉旅館が今日の宿だ。例によって、このカーナビは訳の分からないところを通そうとする。しかし、この付近まで高速道路が延びてきていて、まだ工事中の帯広までは無料で通れるという案内があったので高速のインターに向う。と、その途中の草原の彼方に鶴らしき白い鳥が動くのを文子が発見する。すぐに停めて写真を撮ったが、遠すぎてはっきりと写すことはできなかった。ペンタックスの一眼レフを持ってきたのに、ワイド系のズームレンズしか持って来なかった。こういう時こそ望遠レンズがないとダメだね。<br />高速道路は大樹町方面に向って伸びているが札内近くにインターがある。次のインターが幸福となっていたので、そこで降りてみる。幸福駅は、昔のJR広尾線の駅だったが、広尾線の廃止によって閉鎖された。でも、一時は「愛の国から幸福へ」というキャッチコピーもあってブームになったくらいだから、駅舎がそのまま保存されている。今日、寄ってみたら当時の列車も繋留展示されていた。線路も残っているので、そこだけ切り取れば、まだ廃線ではないかのような感じになる。僕も電車の前に立ったり駅舎のところで写真を撮ったり、思わぬ拾い物でもしたような感じだった。<br />高速道路に戻っても、無料区間は帯広の手前で終わり。尤も、そこから先に行ってしまうと今日の目的地から遠くなる。十勝川を渡り鹿追町のあたりで陸上自衛隊の駐屯地を過ぎ、道はだんだん上り坂になって然別湖に向って行く。結構登った感じがするあたりに、扇ガ原展望台というのがあって帯広市内が見下ろせるようになっている。今日は遠くが霞んでしまってあんまり良い景色は見れなかった。<br />然別湖湖畔温泉ホテル風水に着いたのは4時半を回っていた。車は玄関前に駐車できたが修学旅行生がいるとかで、お風呂は混雑しているらしい。部屋に行って案内を見ていると、この近隣の宿には無料でお風呂に入れる仕組みがある。それで、修学旅行生を避けて、向い側にあるホテル福原というホテルに行く。泊まるホテルの方で渡された証明書みたいなものを渡すとお風呂へ案内してくれる。こっちの温泉は修学旅行生もいなくて静かな温泉だった。男湯の方は僕のほかに一人だけだったので、のんびり浸かっていられた。この温泉との行き来には道路を渡らなければならないが、来る時にはチョッキだけでは寒いくらいだったのに、帰りはチョッキを着なくても暑いくらいだった。この帰り道で文子がお土産屋に寄って缶ビールを買ってきたが、これが後で役にたった。<br />夕食は6時からにしておいたが、ここでは部屋食。品数は結構あったが北海道らしいものが少なかった。それでもオショロコマの塩焼きなんかは美味しかった。この食事の時には、普通は配膳したあと、飲み物の注文を聞いて、それから鍋物に火を点けるものだが、ここではそんなこともなく勝手に火を点けて行ってしまった。で、飲み物はさっき文子がかってきた缶ビール。これがなかったら夕食が並んでから改めて買い物に行かなければならなかった。さらに、夕食が終わったあとフロントに電話してもなかなか片付けに来ない。片付けに来たのは30分以上経ってからだった。その上、テーブルの上に置いていったお茶の道具にはお茶の葉も入っていなかったし湯飲みも1個しかなかった。もうこの旅館の評価は最悪。こういう評価はクチコミで広げてやろう。北海道の宿で良かったのはホテル礼文と札幌市内の一流ホテル。それ以外の場所では、あんまり良い宿に出会わない。支笏湖の丸駒温泉旅館なんか最悪だったし、富良野の新プリンスホテルも東京や横浜に比べて同じホテルなのか、と思うくらいスキー宿的になってしまっていた。十勝川温泉の三余庵や小樽の蔵群は良いらしいが、やっぱり値段が高い。せめてホテル礼文程度のサービスはしてもらいたい。ホテル礼文だってコンクリート造りの5階建てだったし、料金が格安だった訳でもない。それでも他の宿と何が違うかというと、我々が受けるサービスに心がこもっているかどうか、ということだ。ここに書いたような小さなことの積み重ねがサービスということ。それができないようなところは営業できないくらいにしてやらないと宿も自分の何が悪いのか分からないだろう。まあ、それでも食事が良かったのと部屋からの展望があった分だけ支笏湖の丸駒温泉よりはマシ、という程度の評価だ。<br /><br />9月11日(金)<br />部屋からは然別湖が良く見える。朝7時には早朝クルーズの観光船が出て行く。今日も良い天気のようだ。今日は少し走るので食事も早め。朝食はだいたいどこもバイキングだ。文子は和食系で僕はパン系のものを取ってきた。食後に湖畔と桟橋を歩いて早々に出発。明日は午後から天気が悪くなるようなことを言ってるので、今日のうちに回れるだけ回っておきたい。<br />然別湖から富良野へは狩勝峠を越える国道38号線へ出る。宿を出てしばらく行くと大きく開けた白樺峠というところに出る。ここは緑の草原と白樺林、それに青空の中を舗装道路が真っ直ぐに伸びていて長野の長門牧場へ行く道を思い出させる。この周辺は大雪山国定公園の一部なのでヌプカウシヌプリ山なんていうアイヌ語の山の登山道なんかもある。こういう景色は大好きなところなのでここで何枚か写真を撮ったが、その間中、道端に停めてある僕達の車を抜いていく車は1台もいなかった。<br />峠を下ると昨日の鹿追という町だが、大型ダンプが行く手を塞ぐ。でも直進路なので簡単に抜くことができる。鹿追から昨日の道と別れ新得という町の方へ向う。この町で国道38号と合流し、狩勝峠へと登って行く。狩勝峠は、以前来た時にも越えた峠。その時は富良野から麓郷の森を通って足寄の方へ走ったのだが、ずっと雨で展望も何もなかった。今回は天気も良く展望は期待できそう。でも登りに入って2車線になったのに、僕の前を走る車は誰もいない。仕方がないので上限を70?に抑えて走っていたのが正解。少し先の登坂車線で左側の軽自動車の中から見張っている警官がいた。頂上には休憩所と展望台がある。まだ早い時間なので休憩所にも誰もいなかったが、そこに車を止めて道路の反対側にある展望台へ行く。ここからは今登ってきた帯広から十勝の方を見下ろす感じだ。展望台のワキには天然の芝生があって綺麗になっている。少し歩くとここに鉄道を敷いたときに殉職した人の記念碑があるそうだが、そこまでは行かなかった。<br />狩勝峠を下ると町としては、もう中富良野町になる。今回の旅行は美瑛、富良野の美しい風景をできるだけたくさん見ておきたい、というのが目的。そのために、計画した時から北海道新聞社が出している「風景ガイド美瑛・富良野」という写真集を買って、行きたい写真のところに印をつけてきた。それによると、富良野と中富良野にはあんまり撮影ポイントがないので、カーナビの設定は最初から上富良野駅に設定しておいた。ところが、前にも書いたとおり、このカーナビの設定がどうなっているのか分からないが、カーナビは国道を離れ裏道を行くように指示している。その道は麓郷の森へ行く方の道だった。麓郷の森も前回の時に観光しているので立ち寄らず、牧場と農場の草原の中を通って上富良野に向う。別にガイドに載っていなくても、このへんの景色はどこもみんな美しい。上富良野に着く前に、草原の中の1本の木が気になったので写真を撮る。ここから上富良野の駅は近かった。でも、買ったガイドブックは美しい風景の写真と撮った場所は載っているが、道路地図ではないので場所がイマイチはっきりしない。仕方がないので一旦駅へ行き、そこから分かり易い日の出公園ラベンダー園へ行く。しかし着いたのは日の出公園オートキャンプ場。ここにトイレがあったのでトイレだけ借りて次のスポットへ。十勝岳連峰と丘の連なりが美しい、とされているスポットを求めて日新ダムのほうへ。ここだろう、という場所へは行くことができたが、撮影の季節が違っていたり朝晩の風景が違っていたりで、確定は難しい。でも、風景を求めて走っているうちに、向日葵が群生しているところも撮れた。<br />この道から反対側の丘に、花が美しく見えている場所があるのでそこへ行く。そこはフラワーランド上富良野だった。見晴らしの良い丘の上に色とりどりの花が植えられ、少しだがラベンダーもあった。ここは入園は無料だが、中の施設が有料。園内を1周するトラクターバスがあったが、一人500円だった。丘の上にあるお花畑なので、花と一緒に丘の下の風景も良く見える。農場は、もうみんな刈り込みの最中だった。<br />ここを出たのは12時を回っていたが、早めに食べないと昨日みたいに食いっぱぐれてしまっても困る。上富良野の次は美馬牛と思って走っていると左手に大きなレストハウスがある。文子が松尾ジンギスカンって書いてある幟を見つけたので行ってみる。フラノーブルマツオという店で、大きな土産物兼レストランだが滝川の松尾ジンギスカン直営だった。で、お昼はここに決定。久しぶりに食べる松尾ジンギスカンは美味しかった。12時を回っていたのにお客さんが少なかったが、僕なんかの後から次々と入ってきていた。食後にお土産を見る。チョコレートやバターサンドなど何でも揃って、発送もしてくれるのでみんなここで買ってしまうことにした。お土産屋のおばさんが、海産物を買うと送料が無料になる、と教えてくれたので日高昆布も買ったら1万円を越えてしまった。でも、おみやげはさっきのフラワーランドでもポプリを買ったし、もうこれ以上は買う必要もない。<br />ファーム富田はここから近い。10分くらいで着いてしまった。ここは観光客が多く、バスも止まっている。ここでは夕張メロンのカット(250円)とソフトクリームを食べた。富田ファームから深山峠へ向う途中、例によって何の案内もないところを美しい風景に向って入っていく。地名も何も分からないが草原、としか表現のしようがない綺麗な牧草地があって、こういう誰もいないところなら自由に写真も撮ることができた。その中でポプラの木が1本だけ立っているところもあって、それは絵になる光景だった。そういう知らない道だったのに、やがて「上富良野八景 パノラマロード」という標識があるところに出る。ここは小高い丘の上になっていて、その名のとおり富良野の町をパノラマのように見ることができた。こういう美しい風景との偶然の出会いがあるからレンタカーで自由に走りまわるのが好きなのだ。<br />ここからは「風景ガイド美瑛・富良野」に載っているコースを辿る。上富良野町から国道237号線に出る。深山峠を越えてしばらく行くと、右手に綺麗に彩られたお花畑が見えてくる。これが菅野ファーム。ここは以前来た時と全然変わっていなかった。お花畑の中に入るのは禁止になっているのも同じ。ただ、あの頃よりも規模が大きくなって丘の頂上まで全部、お花畑になっていた。さっき行ったフラワーランドよりもこちらの方が断然綺麗。国道沿いということもあって観光客も多かった。若い女性のグループを撮ってあげたら、代わりにその人たちが僕なんかを撮ってくれた。<br />本当は、「風景ガイド美瑛・富良野」に載っている地域を全部回りたいが、時間はもう<br />3時を回っているので少し急ぐ。美馬牛あたりは素通りして、丘が緑や茶色で彩られ、まるでパッチワークのようだ、ということで名付けられた「パッチワークの丘」へ行く。<br />ここへ行く途中にある「ジェットコースターの道」は実際に道路にそういう名前の標識があるのですぐに分かる。そこを通り、1本ポプラというのを撮影する。でも1本ポプラだったら、僕がさっき撮影してきた有名でない方のポプラの方が綺麗だと思う程度の風景だった。さらに少し行くと大勢の人がいるポプラがある。昔のニッサンスカイラインのコマーシャルで有名になった「ケンとメリーの木」。これも有名になり過ぎているが、風景自体はそんなに大したものではない、と思った。それにこういう有名地では観光客や車を入れずに写真を撮ることの方が大変だ。この周辺にはもう一つ有名な風景がある。それはマイルドセブンの丘。やはりタバコのCMで有名になったところ。これもすぐ分かったが、こっちは下から写真を撮るので人は入らない。それに撮影している人も少ない。時間も夕方に近くなっていたので、こっちの方が良い写真が撮れた、と思っている。<br />今日の泊まりはフラノ寶亭留。富良野駅まで戻らなければならないので今日の観光はここまでにした。国道を通って菅野ファームの前を抜け深山峠を超え、富良野に出る。途中から国道を離れ少し滝川寄りの道を行くが一部道路工事などもやっていた。滝川へ向う道にぶつかり、それを滝川方面にちょっとだけ走り、空知川を渡るとすぐにホテルの看板がある。国道38号からいくらも中には入らないが、森に囲まれた中にホテルがあって騒音も聞こえない。車は玄関前で降りて荷物も降ろし、すぐにチェックインになる。車はスタッフの人が駐車場まで持って行ってくれた。チェックインは中庭を見渡すテーブルに座っていると洒落た若い女性がやってきて部屋の説明や食事の説明などをしてくれる。チェックインはスマートで長野の別亭一花みたいだった。部屋への案内もこの女性がやってくれる。部屋は112で1階の一番端。フロントが3階だったがここは3階以上はないので部屋数も24くらいしかない。部屋の中にはお風呂もあるしベッドが並んでも余裕のある部屋の大きさ。アメニティは充実してるし、まったく申し分のないホテルだ。部屋の前には広大な中庭があり、ラベンダーをはじめいろいろ植わっている。でも、雰囲気的にはゴルフ場のクラブハウスのようだ。中庭の植木を芝生に置き換えると、そのまま打ち下ろしのコースに出て行けるような感じの建物。それでも大浴場は温泉になっている。時間で男女入れ替え制だが、夕方のこの時間は女性が3階、男は1階だった。男湯は小さな露天風呂もあるのだが誰もいなかったので貸切で入っていられた。このホテルは部屋の鍵も二つ出してくれるのでどっちが先に出ても安心。部屋で涼む間も無く夕食の時間。夕食はフランス料理のフルコースになるので、服も洋服のままで行く。浴衣はなく甚平を出してくれるが食事の際は最低限羽織を着ることになっている。食事は大きな食堂だがテーブル2つ3つで薄いカーテンのようなもので仕切られ、少しでも他の人との接触が少なくて済むように配慮されている。ここでのサービスもソムリエ以外、全て女性。僕なんかのテーブルを担当したのは背の小さな可愛い女性だった。この日のメニューは、滝川産北海あい鴨とイベリコ豚頬肉のパテ プチサラダ添え、野菜とえりも産銀聖のテリーヌ 玉葱のヴィネゲレットソース、とうもろこしのポタージュ ジュ・ド・マイスの泡を浮かべて、積丹産ヒラメのポワレ ラベンダーソース、レモンのグラニテ カルダモンのジュレ、ふらの牛フィレ肉のポワレ ふらのツバイゲルトレーペの赤ワインソース、または、当別・田畑農場産黒豚のプレゼ、デザートがサヴァラン・クラシック ココナッツのグラス フルーツ添え、そしてコーヒーというもの。肉は僕が牛フィレ肉で文子は黒豚にした。お酒は部屋の冷蔵庫も別室にあるバーも何でも飲み放題なのだが食堂のワインは高かったのでグラスワインを頼んだ。とうもろこしのポタージュは、大きなお皿の上に小さな容器が一つ。あまりにもアンバランスなほどだが、その中身はとっても美味しかった。レモンのグラニテというのも小さな容器で出てくるが、これは口直しのゼリーのようなもの。それでもこれも美味しかった。そして牛フィレ肉の柔らくて美味しかったこと。赤ワインソースがとっても合っていた。<br />昨日のホテルが悪過ぎたせいもあるが、北海道では久しぶりに良いホテルに泊まった。予約の時には必ずクチコミを見ているのだが、然別湖のホテル風水に良い評価をしている人はどんな感覚をしているのだろう?黒川温泉「野の花」とか遠刈田温泉「だいこんの花」とかに泊まってから評価をして貰いたいものだ。その宿単独の評価ではなく、相対的に見てもらえば該当のホテルの評価も必然的に決まってくる。僕の場合は、前述の「野の花」と「だいこんの花」がベスト2だ。これを基準に考えても、今回の「フラノ寶亭留」は結構良い評価を付けることができる。<br /><br />9月12日(土)<br />旅の最終日は、今回は計画して来なかった。腹案としては、旭川の旭山動物園へ行く、富良野美瑛の回っていないところを回る、などのことを考えていたが、昨日は結局美馬牛あたりを飛ばして観光したので、昨日回らなかったところへ行くことにした。<br />ホテルの朝食は、本格的ホテルらしくバイキングではなくテーブルサービス。朝起きて庭を散歩したら、すっかりお腹が空いてしまったので予約時間よりも20分くらいも早く行ってしまったが、ちゃんと対応してくれた。しかも、サービスしてくれた人が昨日の人たちよりもさらに綺麗な人。ここのホテルは綺麗な人しか採用しないのかも。卵も温かく久しぶりの本格的アメリカンスタイルの朝食だった。<br />チェックアウトはカードで済ませ車へ。まずは美馬牛へ向う。国道で深山峠を過ぎたあたりから適当に左の道に入るとすぐにジェットコースターの道に出会った。ここを直進。今日は大雪山系の山々が雪を被っているのが見える。朝のうちだからこその風景。この道路周辺でも綺麗な風景は結構撮れる。国道を渡って美馬牛の駅へ。ここは無人駅。ホームも小さなものだが、わりと綺麗になっていた。少し待つと1両だけの電車がやってきて停車していった。ここの駅は、電車が発着する時間になると駅員の制服を着た人が車でやってきて改札をするらしい。電車が行ったあと、その人に断って、線路に下りていつもの撮影をした。<br />ここからほど近いところに四季彩の丘、という観光地がある。観光地とはいうものの、さすがにここは綺麗なので外せない。丘の広さや花々の色合い、それに遠景になる木々など、ここは昨日のフラワーランドよりもダントツに綺麗だった。ここでもトラクターバスが動いているが、これだけ綺麗だと撮影しながら歩いた方が楽しい。ラベンダーの濃い紫を背景に文子を撮っていたら、この公園の写真を売っている女性に見つかり、一緒のところの写真を撮られてしまった。でも、結果的には出来が良かったので、その写真も買ってきた。<br />ここを出てその周辺を少し走る。ここにも有名な木がいくつかある。最初は哲学の木。丘の斜面に1本だけ首をかしげたように立っている。その丘が緑の草原だから余計風情がある。それから親子の木。これは丘のちょっとした稜線に子どもと手を繋いだ形に見える木のこと。哲学の木の方から行くとたいしたことがないように見えたが、反対側に行くと下の道路に出て、そこからの形が写真で見るとおりの木だった。<br />しばらく走って新栄の丘展望台へ着く。ここにも多少の花畑があるがさっき四季彩の丘を見てきた目には何の変哲もない丘に見える。<br />文子が菅野ファームでピュアホワイトというコーンを買いたいというのでそこへ向う。ここも土曜日のワリには空いていて昨日と同じくらいの観光客だった。菅野ファームからいくらも走らない国道沿いに大きなドライブインがある。そこで昼食。観光地だし名物もないので無難にラーメンを頼む。量はたいしたことがないが、旭川はラーメンの本場の一つなので、それなりに美味しかった。<br />このドライブインのほぼ向い側にトリックアートの美術館がある。何も北海道に来てまでこんな所に行かなくても良いと思うのだが、塩原へ行った時に面白かった経験がある。入場料は高かったが、入ってみた。歩く犬や、テーブルが飛び出してあたかも座って食べているように見える絵とか、それなりに面白かった。<br />再びパッチワークの丘の方へ向う。昨日ひととおり見ているので特に撮影もしないで通過。撮影ポイントには昨日よりも多くの車が止まっていた。ここから十勝岳方面へ向うと観光客も来ないような山深い場所になる。それでも美しい景色を求めて行ってみたが、途中に「熊出没注意」の看板が出てきたのでついにあきらめた。でも戻る途中、広大な牧場があって緑の草原が美しかった。<br />ここから天人峡温泉は近い。時間はまだ3時前なので行ってみる。山は近いけど走ってみると意外と時間が掛かった。天人峡温泉に着いたのは3時丁度くらいだった。トンネルを抜けたところにある無料駐車場に車を止め、橋を渡ったところにあるパークホテルで聞いてみると日帰り入浴OKとのこと。700円で安かった。お風呂は内湯と露天があるが、露天は仕切りが完全ではない半混浴のような作りだった。他の入浴客も来ないうちに暑くなって外に出る。お風呂場の外に待合所もないし暑いので早々に屋外に出て川面を吹く風で涼んでいた。この川は忠別川といって大雪山系の忠別岳から流れてくる。この川の両側が柱状節理になっていて、滝が各所にあるのは層雲峡と同じだった。<br />今日の帰りの飛行機は18時50分旭川空港発。遅い出発なので時間はまだある。夕食は旭川にしようと思ってそっちへ向う。旭川では駅前に行ってみたが、駅前のビルなんかに美味しい食べ物屋が見つからず、ありふれた定食みたいのを食べただけだった。帰りの飛行機はANAとエアドウの共同運航便。この便も前のほうの席を確保できた。羽田へ着いたのは21時35分。お土産屋ももう閉店しているし、こんな遅い時間に帰ってきたのは久しぶり。駐車場ではプラドが寂しそうに止まっていた。<br /><br /><br />ひさしぶりの北海道だった。富良野・美瑛の風景も綺麗だった。泊まったところも2泊目のホテルはとっても良かった。でも何となく物足りないのは、北海道に付き物の海産物が少なかったからかもしれない。今回の旅は全部内陸ばかりだった。<br />でも、緑と花々の美しさは充分満足できた旅だった。<br />

富良野・美瑛の美しい風景を求めて

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2009/09/13 - 2009/09/15

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秘湯マニア

秘湯マニアさん

9月10日(木)
羽田に行くにはどうしても都心部を通らなければならないが、そこをどう短時間で通れるかで、家を出る時間が決まる。この日は9時出発のANAなので7時に出れば充分なのだが渋滞が始まる前に羽田に行き、羽田で朝食を食べることにした。
東名は順調。保土ヶ谷バイパスは渋滞が始まっていたが、そんなに大したことはなく羽田に到着。第二パーキングの4階は連絡通路と直結しているので、もう満車だった。朝食はいつもの門左衛門で鯵の開き定食。このお店も今日は多少空いている感じがした。
チェックインはANAカードで簡単。席は早めに予約したので前の方の4Fと4E。でも今日の飛行機はエアバス社の飛行機だったので、幅がそんなに広くなかった。それに前方を映し出すテレビも付いてなかったので窓から外を見るしかなかった。台風が行ってしまった後なので上空でも天気が良く、久しぶりにいろんな景色を見て飛ぶことができた。松島湾の上空などと思っているうちに、もう着陸態勢。釧路空港は何度も帰りの飛行機に乗っているので、車で走ると海から結構内陸に入った場所にある、という印象を持っているけれど、飛行機だと海から陸に入ってすぐに飛行場がある、という感じで到着した。
荷物はスーツケースも機内に持ち込んだのですぐに到着ロビーへ。トヨタレンタで手続きをしてすぐに出発。今日の車はパッソだったが、3列シートで6人も乗れる車だった。パッソは小さいのを売りにして発売したのに6人も乗ったんじゃ小さい感じがしない。釧路周辺は何度も来たことがあるし、名所といえば釧路湿原と丹頂鶴公園くらいしかないので通過。最初の目的地は花畑牧場。これは帯広の先にあり、襟裳岬へ行く方向にあるので、時間があれば襟裳岬まで、なんて思っていたが、計画段階でそれは距離も時間もとても無理なことだと分かった。
釧路空港を出たあとは釧路国道と言われる国道38号線へ出る。白糠というところで海沿いの道になり、そこに道の駅もある。海岸にはしらぬか恋問海岸という標識が出ている。ここでお茶を仕入れて出発。国道は1車線だが、ところどころに「ゆずり車線」というのが設けてあって、そこで遅い車を抜くことができる。ところが、1車線の道をしばらく走ると僕の車を抜いて行く車がある。僕もそれなりのスピードで走っていたのに随分速い車がいるな、と思ったが、そこで始めて「そうか、ここは北海道なんだ」と改めて感じた。
そこからは、僕も1車線道路でも遅い車を抜いていくことにしたが、ちょうど僕の前を結構早い4?トラックが走っていたので、その車についていった。地理や取締り状況が分からないところでは、こういう目標になる車がいてくれると助かる。
やがて、下頃辺川という川を渡り、豊頃町に入る。十勝川という大きな川の河原は大型ダンプがたくさんいて工事をしていたが、その一角にハルニレの木という町の記念物があるので行ってみる。ハルニレの木は日立のコマーシャルで有名になった「この木何の木…」の木だ。テレビほどは大きくなかったが、それでも雄大な木が青空に向ってそびえていた。
この十勝川から花畑牧場までは、そう遠くないはず。カーナビの到着予定時刻もあと30分くらいなものだ。ところが、この車のカーナビはどういう設定をしてあるのか知らないが国道はほとんど示さない。道道や農道など裏道ばかり。おかげでこんな何もないところに、本当に花畑牧場があるのか、と思うくらい人とも車とも出会わずに花畑牧場に到着した。それは、もう突然、というくらいに何もない草原の中に車や観光バスが出現する。それでもこういう場所だから駐車スペースなんかは心配するほどのこともなく、裏側にたくさん停めることができる。お昼を食べずにここまで来てしまったので、ホエー豚丼というのを食べようかとも思ったが、時間はもう2時なので、ここで食べてしまったら夕食が食べられないと思って止めにした。先にパフェに行ってアイスを食べる。僕はマンゴーアイスに生キャラメルの掛かったカップアイスで文子はキャラメルソフト。おみやげショップでは生キャラメルとか冷蔵品をいろいろ売っていたが、これから先2日間観光する僕たちには難しいものばかり。それでも通常温度で大丈夫なクッキーと自分たちで食べる生キャラメルを買った。外には子馬や子羊がいて触れ合えるようになっている。玄関側の方には花壇があって、まだラベンダーが咲いていた。こうした風景を写真に収めて出発。道路の脇には、テレビにも登場する花畑牧場の大きな看板があるので、これも写真に撮る。
ここからは帯広に向かい、途中から山道の方に入って然別湖というところまで行く。そこの湖畔の温泉旅館が今日の宿だ。例によって、このカーナビは訳の分からないところを通そうとする。しかし、この付近まで高速道路が延びてきていて、まだ工事中の帯広までは無料で通れるという案内があったので高速のインターに向う。と、その途中の草原の彼方に鶴らしき白い鳥が動くのを文子が発見する。すぐに停めて写真を撮ったが、遠すぎてはっきりと写すことはできなかった。ペンタックスの一眼レフを持ってきたのに、ワイド系のズームレンズしか持って来なかった。こういう時こそ望遠レンズがないとダメだね。
高速道路は大樹町方面に向って伸びているが札内近くにインターがある。次のインターが幸福となっていたので、そこで降りてみる。幸福駅は、昔のJR広尾線の駅だったが、広尾線の廃止によって閉鎖された。でも、一時は「愛の国から幸福へ」というキャッチコピーもあってブームになったくらいだから、駅舎がそのまま保存されている。今日、寄ってみたら当時の列車も繋留展示されていた。線路も残っているので、そこだけ切り取れば、まだ廃線ではないかのような感じになる。僕も電車の前に立ったり駅舎のところで写真を撮ったり、思わぬ拾い物でもしたような感じだった。
高速道路に戻っても、無料区間は帯広の手前で終わり。尤も、そこから先に行ってしまうと今日の目的地から遠くなる。十勝川を渡り鹿追町のあたりで陸上自衛隊の駐屯地を過ぎ、道はだんだん上り坂になって然別湖に向って行く。結構登った感じがするあたりに、扇ガ原展望台というのがあって帯広市内が見下ろせるようになっている。今日は遠くが霞んでしまってあんまり良い景色は見れなかった。
然別湖湖畔温泉ホテル風水に着いたのは4時半を回っていた。車は玄関前に駐車できたが修学旅行生がいるとかで、お風呂は混雑しているらしい。部屋に行って案内を見ていると、この近隣の宿には無料でお風呂に入れる仕組みがある。それで、修学旅行生を避けて、向い側にあるホテル福原というホテルに行く。泊まるホテルの方で渡された証明書みたいなものを渡すとお風呂へ案内してくれる。こっちの温泉は修学旅行生もいなくて静かな温泉だった。男湯の方は僕のほかに一人だけだったので、のんびり浸かっていられた。この温泉との行き来には道路を渡らなければならないが、来る時にはチョッキだけでは寒いくらいだったのに、帰りはチョッキを着なくても暑いくらいだった。この帰り道で文子がお土産屋に寄って缶ビールを買ってきたが、これが後で役にたった。
夕食は6時からにしておいたが、ここでは部屋食。品数は結構あったが北海道らしいものが少なかった。それでもオショロコマの塩焼きなんかは美味しかった。この食事の時には、普通は配膳したあと、飲み物の注文を聞いて、それから鍋物に火を点けるものだが、ここではそんなこともなく勝手に火を点けて行ってしまった。で、飲み物はさっき文子がかってきた缶ビール。これがなかったら夕食が並んでから改めて買い物に行かなければならなかった。さらに、夕食が終わったあとフロントに電話してもなかなか片付けに来ない。片付けに来たのは30分以上経ってからだった。その上、テーブルの上に置いていったお茶の道具にはお茶の葉も入っていなかったし湯飲みも1個しかなかった。もうこの旅館の評価は最悪。こういう評価はクチコミで広げてやろう。北海道の宿で良かったのはホテル礼文と札幌市内の一流ホテル。それ以外の場所では、あんまり良い宿に出会わない。支笏湖の丸駒温泉旅館なんか最悪だったし、富良野の新プリンスホテルも東京や横浜に比べて同じホテルなのか、と思うくらいスキー宿的になってしまっていた。十勝川温泉の三余庵や小樽の蔵群は良いらしいが、やっぱり値段が高い。せめてホテル礼文程度のサービスはしてもらいたい。ホテル礼文だってコンクリート造りの5階建てだったし、料金が格安だった訳でもない。それでも他の宿と何が違うかというと、我々が受けるサービスに心がこもっているかどうか、ということだ。ここに書いたような小さなことの積み重ねがサービスということ。それができないようなところは営業できないくらいにしてやらないと宿も自分の何が悪いのか分からないだろう。まあ、それでも食事が良かったのと部屋からの展望があった分だけ支笏湖の丸駒温泉よりはマシ、という程度の評価だ。

9月11日(金)
部屋からは然別湖が良く見える。朝7時には早朝クルーズの観光船が出て行く。今日も良い天気のようだ。今日は少し走るので食事も早め。朝食はだいたいどこもバイキングだ。文子は和食系で僕はパン系のものを取ってきた。食後に湖畔と桟橋を歩いて早々に出発。明日は午後から天気が悪くなるようなことを言ってるので、今日のうちに回れるだけ回っておきたい。
然別湖から富良野へは狩勝峠を越える国道38号線へ出る。宿を出てしばらく行くと大きく開けた白樺峠というところに出る。ここは緑の草原と白樺林、それに青空の中を舗装道路が真っ直ぐに伸びていて長野の長門牧場へ行く道を思い出させる。この周辺は大雪山国定公園の一部なのでヌプカウシヌプリ山なんていうアイヌ語の山の登山道なんかもある。こういう景色は大好きなところなのでここで何枚か写真を撮ったが、その間中、道端に停めてある僕達の車を抜いていく車は1台もいなかった。
峠を下ると昨日の鹿追という町だが、大型ダンプが行く手を塞ぐ。でも直進路なので簡単に抜くことができる。鹿追から昨日の道と別れ新得という町の方へ向う。この町で国道38号と合流し、狩勝峠へと登って行く。狩勝峠は、以前来た時にも越えた峠。その時は富良野から麓郷の森を通って足寄の方へ走ったのだが、ずっと雨で展望も何もなかった。今回は天気も良く展望は期待できそう。でも登りに入って2車線になったのに、僕の前を走る車は誰もいない。仕方がないので上限を70?に抑えて走っていたのが正解。少し先の登坂車線で左側の軽自動車の中から見張っている警官がいた。頂上には休憩所と展望台がある。まだ早い時間なので休憩所にも誰もいなかったが、そこに車を止めて道路の反対側にある展望台へ行く。ここからは今登ってきた帯広から十勝の方を見下ろす感じだ。展望台のワキには天然の芝生があって綺麗になっている。少し歩くとここに鉄道を敷いたときに殉職した人の記念碑があるそうだが、そこまでは行かなかった。
狩勝峠を下ると町としては、もう中富良野町になる。今回の旅行は美瑛、富良野の美しい風景をできるだけたくさん見ておきたい、というのが目的。そのために、計画した時から北海道新聞社が出している「風景ガイド美瑛・富良野」という写真集を買って、行きたい写真のところに印をつけてきた。それによると、富良野と中富良野にはあんまり撮影ポイントがないので、カーナビの設定は最初から上富良野駅に設定しておいた。ところが、前にも書いたとおり、このカーナビの設定がどうなっているのか分からないが、カーナビは国道を離れ裏道を行くように指示している。その道は麓郷の森へ行く方の道だった。麓郷の森も前回の時に観光しているので立ち寄らず、牧場と農場の草原の中を通って上富良野に向う。別にガイドに載っていなくても、このへんの景色はどこもみんな美しい。上富良野に着く前に、草原の中の1本の木が気になったので写真を撮る。ここから上富良野の駅は近かった。でも、買ったガイドブックは美しい風景の写真と撮った場所は載っているが、道路地図ではないので場所がイマイチはっきりしない。仕方がないので一旦駅へ行き、そこから分かり易い日の出公園ラベンダー園へ行く。しかし着いたのは日の出公園オートキャンプ場。ここにトイレがあったのでトイレだけ借りて次のスポットへ。十勝岳連峰と丘の連なりが美しい、とされているスポットを求めて日新ダムのほうへ。ここだろう、という場所へは行くことができたが、撮影の季節が違っていたり朝晩の風景が違っていたりで、確定は難しい。でも、風景を求めて走っているうちに、向日葵が群生しているところも撮れた。
この道から反対側の丘に、花が美しく見えている場所があるのでそこへ行く。そこはフラワーランド上富良野だった。見晴らしの良い丘の上に色とりどりの花が植えられ、少しだがラベンダーもあった。ここは入園は無料だが、中の施設が有料。園内を1周するトラクターバスがあったが、一人500円だった。丘の上にあるお花畑なので、花と一緒に丘の下の風景も良く見える。農場は、もうみんな刈り込みの最中だった。
ここを出たのは12時を回っていたが、早めに食べないと昨日みたいに食いっぱぐれてしまっても困る。上富良野の次は美馬牛と思って走っていると左手に大きなレストハウスがある。文子が松尾ジンギスカンって書いてある幟を見つけたので行ってみる。フラノーブルマツオという店で、大きな土産物兼レストランだが滝川の松尾ジンギスカン直営だった。で、お昼はここに決定。久しぶりに食べる松尾ジンギスカンは美味しかった。12時を回っていたのにお客さんが少なかったが、僕なんかの後から次々と入ってきていた。食後にお土産を見る。チョコレートやバターサンドなど何でも揃って、発送もしてくれるのでみんなここで買ってしまうことにした。お土産屋のおばさんが、海産物を買うと送料が無料になる、と教えてくれたので日高昆布も買ったら1万円を越えてしまった。でも、おみやげはさっきのフラワーランドでもポプリを買ったし、もうこれ以上は買う必要もない。
ファーム富田はここから近い。10分くらいで着いてしまった。ここは観光客が多く、バスも止まっている。ここでは夕張メロンのカット(250円)とソフトクリームを食べた。富田ファームから深山峠へ向う途中、例によって何の案内もないところを美しい風景に向って入っていく。地名も何も分からないが草原、としか表現のしようがない綺麗な牧草地があって、こういう誰もいないところなら自由に写真も撮ることができた。その中でポプラの木が1本だけ立っているところもあって、それは絵になる光景だった。そういう知らない道だったのに、やがて「上富良野八景 パノラマロード」という標識があるところに出る。ここは小高い丘の上になっていて、その名のとおり富良野の町をパノラマのように見ることができた。こういう美しい風景との偶然の出会いがあるからレンタカーで自由に走りまわるのが好きなのだ。
ここからは「風景ガイド美瑛・富良野」に載っているコースを辿る。上富良野町から国道237号線に出る。深山峠を越えてしばらく行くと、右手に綺麗に彩られたお花畑が見えてくる。これが菅野ファーム。ここは以前来た時と全然変わっていなかった。お花畑の中に入るのは禁止になっているのも同じ。ただ、あの頃よりも規模が大きくなって丘の頂上まで全部、お花畑になっていた。さっき行ったフラワーランドよりもこちらの方が断然綺麗。国道沿いということもあって観光客も多かった。若い女性のグループを撮ってあげたら、代わりにその人たちが僕なんかを撮ってくれた。
本当は、「風景ガイド美瑛・富良野」に載っている地域を全部回りたいが、時間はもう
3時を回っているので少し急ぐ。美馬牛あたりは素通りして、丘が緑や茶色で彩られ、まるでパッチワークのようだ、ということで名付けられた「パッチワークの丘」へ行く。
ここへ行く途中にある「ジェットコースターの道」は実際に道路にそういう名前の標識があるのですぐに分かる。そこを通り、1本ポプラというのを撮影する。でも1本ポプラだったら、僕がさっき撮影してきた有名でない方のポプラの方が綺麗だと思う程度の風景だった。さらに少し行くと大勢の人がいるポプラがある。昔のニッサンスカイラインのコマーシャルで有名になった「ケンとメリーの木」。これも有名になり過ぎているが、風景自体はそんなに大したものではない、と思った。それにこういう有名地では観光客や車を入れずに写真を撮ることの方が大変だ。この周辺にはもう一つ有名な風景がある。それはマイルドセブンの丘。やはりタバコのCMで有名になったところ。これもすぐ分かったが、こっちは下から写真を撮るので人は入らない。それに撮影している人も少ない。時間も夕方に近くなっていたので、こっちの方が良い写真が撮れた、と思っている。
今日の泊まりはフラノ寶亭留。富良野駅まで戻らなければならないので今日の観光はここまでにした。国道を通って菅野ファームの前を抜け深山峠を超え、富良野に出る。途中から国道を離れ少し滝川寄りの道を行くが一部道路工事などもやっていた。滝川へ向う道にぶつかり、それを滝川方面にちょっとだけ走り、空知川を渡るとすぐにホテルの看板がある。国道38号からいくらも中には入らないが、森に囲まれた中にホテルがあって騒音も聞こえない。車は玄関前で降りて荷物も降ろし、すぐにチェックインになる。車はスタッフの人が駐車場まで持って行ってくれた。チェックインは中庭を見渡すテーブルに座っていると洒落た若い女性がやってきて部屋の説明や食事の説明などをしてくれる。チェックインはスマートで長野の別亭一花みたいだった。部屋への案内もこの女性がやってくれる。部屋は112で1階の一番端。フロントが3階だったがここは3階以上はないので部屋数も24くらいしかない。部屋の中にはお風呂もあるしベッドが並んでも余裕のある部屋の大きさ。アメニティは充実してるし、まったく申し分のないホテルだ。部屋の前には広大な中庭があり、ラベンダーをはじめいろいろ植わっている。でも、雰囲気的にはゴルフ場のクラブハウスのようだ。中庭の植木を芝生に置き換えると、そのまま打ち下ろしのコースに出て行けるような感じの建物。それでも大浴場は温泉になっている。時間で男女入れ替え制だが、夕方のこの時間は女性が3階、男は1階だった。男湯は小さな露天風呂もあるのだが誰もいなかったので貸切で入っていられた。このホテルは部屋の鍵も二つ出してくれるのでどっちが先に出ても安心。部屋で涼む間も無く夕食の時間。夕食はフランス料理のフルコースになるので、服も洋服のままで行く。浴衣はなく甚平を出してくれるが食事の際は最低限羽織を着ることになっている。食事は大きな食堂だがテーブル2つ3つで薄いカーテンのようなもので仕切られ、少しでも他の人との接触が少なくて済むように配慮されている。ここでのサービスもソムリエ以外、全て女性。僕なんかのテーブルを担当したのは背の小さな可愛い女性だった。この日のメニューは、滝川産北海あい鴨とイベリコ豚頬肉のパテ プチサラダ添え、野菜とえりも産銀聖のテリーヌ 玉葱のヴィネゲレットソース、とうもろこしのポタージュ ジュ・ド・マイスの泡を浮かべて、積丹産ヒラメのポワレ ラベンダーソース、レモンのグラニテ カルダモンのジュレ、ふらの牛フィレ肉のポワレ ふらのツバイゲルトレーペの赤ワインソース、または、当別・田畑農場産黒豚のプレゼ、デザートがサヴァラン・クラシック ココナッツのグラス フルーツ添え、そしてコーヒーというもの。肉は僕が牛フィレ肉で文子は黒豚にした。お酒は部屋の冷蔵庫も別室にあるバーも何でも飲み放題なのだが食堂のワインは高かったのでグラスワインを頼んだ。とうもろこしのポタージュは、大きなお皿の上に小さな容器が一つ。あまりにもアンバランスなほどだが、その中身はとっても美味しかった。レモンのグラニテというのも小さな容器で出てくるが、これは口直しのゼリーのようなもの。それでもこれも美味しかった。そして牛フィレ肉の柔らくて美味しかったこと。赤ワインソースがとっても合っていた。
昨日のホテルが悪過ぎたせいもあるが、北海道では久しぶりに良いホテルに泊まった。予約の時には必ずクチコミを見ているのだが、然別湖のホテル風水に良い評価をしている人はどんな感覚をしているのだろう?黒川温泉「野の花」とか遠刈田温泉「だいこんの花」とかに泊まってから評価をして貰いたいものだ。その宿単独の評価ではなく、相対的に見てもらえば該当のホテルの評価も必然的に決まってくる。僕の場合は、前述の「野の花」と「だいこんの花」がベスト2だ。これを基準に考えても、今回の「フラノ寶亭留」は結構良い評価を付けることができる。

9月12日(土)
旅の最終日は、今回は計画して来なかった。腹案としては、旭川の旭山動物園へ行く、富良野美瑛の回っていないところを回る、などのことを考えていたが、昨日は結局美馬牛あたりを飛ばして観光したので、昨日回らなかったところへ行くことにした。
ホテルの朝食は、本格的ホテルらしくバイキングではなくテーブルサービス。朝起きて庭を散歩したら、すっかりお腹が空いてしまったので予約時間よりも20分くらいも早く行ってしまったが、ちゃんと対応してくれた。しかも、サービスしてくれた人が昨日の人たちよりもさらに綺麗な人。ここのホテルは綺麗な人しか採用しないのかも。卵も温かく久しぶりの本格的アメリカンスタイルの朝食だった。
チェックアウトはカードで済ませ車へ。まずは美馬牛へ向う。国道で深山峠を過ぎたあたりから適当に左の道に入るとすぐにジェットコースターの道に出会った。ここを直進。今日は大雪山系の山々が雪を被っているのが見える。朝のうちだからこその風景。この道路周辺でも綺麗な風景は結構撮れる。国道を渡って美馬牛の駅へ。ここは無人駅。ホームも小さなものだが、わりと綺麗になっていた。少し待つと1両だけの電車がやってきて停車していった。ここの駅は、電車が発着する時間になると駅員の制服を着た人が車でやってきて改札をするらしい。電車が行ったあと、その人に断って、線路に下りていつもの撮影をした。
ここからほど近いところに四季彩の丘、という観光地がある。観光地とはいうものの、さすがにここは綺麗なので外せない。丘の広さや花々の色合い、それに遠景になる木々など、ここは昨日のフラワーランドよりもダントツに綺麗だった。ここでもトラクターバスが動いているが、これだけ綺麗だと撮影しながら歩いた方が楽しい。ラベンダーの濃い紫を背景に文子を撮っていたら、この公園の写真を売っている女性に見つかり、一緒のところの写真を撮られてしまった。でも、結果的には出来が良かったので、その写真も買ってきた。
ここを出てその周辺を少し走る。ここにも有名な木がいくつかある。最初は哲学の木。丘の斜面に1本だけ首をかしげたように立っている。その丘が緑の草原だから余計風情がある。それから親子の木。これは丘のちょっとした稜線に子どもと手を繋いだ形に見える木のこと。哲学の木の方から行くとたいしたことがないように見えたが、反対側に行くと下の道路に出て、そこからの形が写真で見るとおりの木だった。
しばらく走って新栄の丘展望台へ着く。ここにも多少の花畑があるがさっき四季彩の丘を見てきた目には何の変哲もない丘に見える。
文子が菅野ファームでピュアホワイトというコーンを買いたいというのでそこへ向う。ここも土曜日のワリには空いていて昨日と同じくらいの観光客だった。菅野ファームからいくらも走らない国道沿いに大きなドライブインがある。そこで昼食。観光地だし名物もないので無難にラーメンを頼む。量はたいしたことがないが、旭川はラーメンの本場の一つなので、それなりに美味しかった。
このドライブインのほぼ向い側にトリックアートの美術館がある。何も北海道に来てまでこんな所に行かなくても良いと思うのだが、塩原へ行った時に面白かった経験がある。入場料は高かったが、入ってみた。歩く犬や、テーブルが飛び出してあたかも座って食べているように見える絵とか、それなりに面白かった。
再びパッチワークの丘の方へ向う。昨日ひととおり見ているので特に撮影もしないで通過。撮影ポイントには昨日よりも多くの車が止まっていた。ここから十勝岳方面へ向うと観光客も来ないような山深い場所になる。それでも美しい景色を求めて行ってみたが、途中に「熊出没注意」の看板が出てきたのでついにあきらめた。でも戻る途中、広大な牧場があって緑の草原が美しかった。
ここから天人峡温泉は近い。時間はまだ3時前なので行ってみる。山は近いけど走ってみると意外と時間が掛かった。天人峡温泉に着いたのは3時丁度くらいだった。トンネルを抜けたところにある無料駐車場に車を止め、橋を渡ったところにあるパークホテルで聞いてみると日帰り入浴OKとのこと。700円で安かった。お風呂は内湯と露天があるが、露天は仕切りが完全ではない半混浴のような作りだった。他の入浴客も来ないうちに暑くなって外に出る。お風呂場の外に待合所もないし暑いので早々に屋外に出て川面を吹く風で涼んでいた。この川は忠別川といって大雪山系の忠別岳から流れてくる。この川の両側が柱状節理になっていて、滝が各所にあるのは層雲峡と同じだった。
今日の帰りの飛行機は18時50分旭川空港発。遅い出発なので時間はまだある。夕食は旭川にしようと思ってそっちへ向う。旭川では駅前に行ってみたが、駅前のビルなんかに美味しい食べ物屋が見つからず、ありふれた定食みたいのを食べただけだった。帰りの飛行機はANAとエアドウの共同運航便。この便も前のほうの席を確保できた。羽田へ着いたのは21時35分。お土産屋ももう閉店しているし、こんな遅い時間に帰ってきたのは久しぶり。駐車場ではプラドが寂しそうに止まっていた。


ひさしぶりの北海道だった。富良野・美瑛の風景も綺麗だった。泊まったところも2泊目のホテルはとっても良かった。でも何となく物足りないのは、北海道に付き物の海産物が少なかったからかもしれない。今回の旅は全部内陸ばかりだった。
でも、緑と花々の美しさは充分満足できた旅だった。

同行者
カップル・夫婦(シニア)
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
レンタカー ANAグループ
旅行の手配内容
個別手配
  • この木なんの木気になる気になる見たこともない木ですから・・・<br />日立のコマーシャルで有名なハルニレの木。<br />テレビCMはハワイのハルニレだが、北海道にもある。

    この木なんの木気になる気になる見たこともない木ですから・・・
    日立のコマーシャルで有名なハルニレの木。
    テレビCMはハワイのハルニレだが、北海道にもある。

  • 田中義剛の花畑牧場。<br />綺麗だったが、観光客がいっぱいだった。

    田中義剛の花畑牧場。
    綺麗だったが、観光客がいっぱいだった。

  • 幸福駅と旧JR広尾線<br />昔どおりに保存されている。<br />昭和の昔、「愛の国から幸福へ」というので大ブームになった懐かしい駅。

    幸福駅と旧JR広尾線
    昔どおりに保存されている。
    昭和の昔、「愛の国から幸福へ」というので大ブームになった懐かしい駅。

  • 北海道らしい、どこまでも続く直線路。<br />ここは然別湖へ続く道だが、野付半島の近くでは延々8キロも直線が続くのを経験したことがある。

    北海道らしい、どこまでも続く直線路。
    ここは然別湖へ続く道だが、野付半島の近くでは延々8キロも直線が続くのを経験したことがある。

  • 長野の長門牧場周辺に良く似た風景。<br />でも開放感はさすが北海道、という感じ。

    長野の長門牧場周辺に良く似た風景。
    でも開放感はさすが北海道、という感じ。

  • 狩勝峠。峠の頂上には草原が広がっていた。

    狩勝峠。峠の頂上には草原が広がっていた。

  • 上富良野のお花畑の中で。

    上富良野のお花畑の中で。

  • 上富良野八景近くの大草原。

    上富良野八景近くの大草原。

  • 美瑛周辺。<br />哲学の木

    美瑛周辺。
    哲学の木

  • 美瑛周辺。<br />親子の木

    美瑛周辺。
    親子の木

  • 美瑛周辺。<br />マイルドセブンの丘

    美瑛周辺。
    マイルドセブンの丘

  • 四季彩の丘。<br />季節に合った美しさがひときわ光っていた。

    四季彩の丘。
    季節に合った美しさがひときわ光っていた。

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