1996/01/31 - 1996/02/02
1155位(同エリア1433件中)
北風さん
1996年1月31日、タイのバンコクより、ビルマの竪琴で有名なMYANMAR(ミャンマー)へ!
旧名ビルマのこの国は、映画でもわかるように、日本の占領地でもあった。
現在もアンサンスーチー女史の監禁問題などで世界のニュースを賑わしている。
政情不安なこの国だが、なんと今年はミャンマー観光年と言う事で、VISA代半額(US$10)!
まるで、新商品のキャンペーンみたいな企画に、一抹の不安を覚えるが、この国には、3大仏教遺跡の一つ、「パガン」がある。
行かねば!
- 同行者
- 一人旅
- 航空会社
- ミャンマー・ナショナル航空
PR
-
旅日記
『ヤンゴン国際空港の関門』
意外とまともなミャンマー航空のシートに深々と座り、これからやれねばならないシナリオを、もう一度チェックしてみる。
全ての始まりは、ミャンマーの強制両替が原因だった。
ミャンマーでは、国の外貨規制の為、観光客はUS$300相当の外貨を、空港で有無を言わさず両替しなければならない。
仮に2週間滞在しても、使いきれる額ではなかった。
しかも、出国時に余ったお金は、低いレートでしか再両替してくれないらしい。
ここで、「蛇の道は蛇」の例えどうり、長期旅行者の「抜け道情報」が登場する。
どんな国でも、強制的な規制には抜け道があり、その情報が集まるのがバンコクだった。
バンコクで入手した情報では、空港に到着してパスポート・コントロールを抜けると、すぐ目の前に強制両替所があるらしい。
ここで団体ツーリストが両替している間、一時、通路のトイレで10分ほど時間をつぶし、その後団体ツーリストの最後尾について一緒に動けば、両替チェックに引っかからないとの事だったが・・・
機内に着陸準備のアナウンス
が流れる。
さて、本番が迫ってきた。 -
空港のドアを開けると、爽やかなエアコンの風が出迎えてくれた。
同じ飛行機に乗っていた白人ツーリストの団体が、ぺちゃくちゃとおしゃべりをしながら、続々とパスポートコントロールに並び始める。
計画通り、彼らの後から手続きを済ませると、噂で聞いたとおりの強制両替所が目に飛び込んできた。
気の早い白人が、我勝ちに両替に向かう中、さりげなく、努めてさりげなく、1人トイレに向かおうとしたのだが・・・
背後と前後には、コレステロールで武装したアメリカンのおばちゃん達が!
では、横から・・と抜けようとすると、「横入りするなよ」と、ミャンマー軍の兵隊達のきつい眼差しが!
だめだ!動けない!
シナリオとは違う状況の中、為す術も無く、脂肪の壁にはさまれながら、強制両替所の前へ!
混雑を極めた両替所の前で、やっと周りの壁が崩れて視界が開けた。
向こう側の税関職員と目が合う。
ん?何だ?手招きしているぞ?
両替所からトコトコと歩いていくと、現地語で何やらまくし立てられ、空港玄関を指差された。
そして、誰に止められる事無く、いとも簡単に空港の表玄関に到着!
どういう事だろう?
今日は、ついているんだろうか?
疑問は、タクシードライバーが、ビルマ語で話し掛けてきた時に氷解した。
・・・どうやら、俺は現地人、つまり、ツーリストに見られてないらしい。
・・・確かにサンダルで国際空港に降り立つ日本人は少ないかもしれない。
強制両替をしなくてすんだから、本来ならば喜ぶべき所なのだが、今ひとつスッキリしないのは何故だろう? -
<YANGON(ヤンゴン)>
社会主義国ミャンマーの首都「ヤンゴン」は、近代的な高層ビルの変わりに、植民地風の2〜3階建ての建物が並ぶ、なかなか趣のある街並みだった。
物資も、ベトナム並に町に溢れている。
国をあげて外貨規制をしいている為か、ヤンゴンの安ホテルは意外と高かった。
なんと、最低US$10からしか部屋がない!
お金がないツーリストもいるのだが・・・ -
昼時、ホテルの前は家族連れで溢れかえる。
どうやら、小学校のようだ。 -
さすが、インド、タイ、中国、ラオスに国境を接している国だけあって、様々な人種のオンパレードだ。
噂では、東南アジア一親切な民族だというのだが、本当だろうか?
あのインド人もいるのだが? -
<ミャンマーの人々>
この国では、男も女も老若男女問わず、「ロンジ-」と呼ばれる筒状の布を腰に巻いている。
(現代では、かなり西洋文化が入ってきたそうだが)
涼しそうな民族衣装だが、これと似たものを俺はインドで見たことがある。
名前は「ロンギ」 -
旅日記
『ミャンマーのブラック・マーケット』
空港で両替しなかった事は、現在使えるお金がゼロを意味していた。
外貨規制をしいているこの国では、ツーリストは現地の通貨とは違う「FEC」というツーリスト専用のお金を使わなければならない。
とりあえず、FEC30ドル程入手する為に、街中の政府直営銀行に行く事にした。
そして現在、俺は銀行の木造の床に立っていた。
とても近代的とはいえない造りの店内は、まるで閉店しているかのように客が1人も見当たらない。
あの窓口に入った鉄格子は何を意味するのだろう?
鉄格子の向こうから、「おいで、おいで」をしているおっちゃんと目が合った。
人相と言い、鉄格子といい、まるで、囚人との面会に来たみたいな気分になる。
おっちゃんが鉄格子の向こうから、小声で話しかける。
「両替に来たんだろ。俺が公定レート、US$1=120KYATSで現地通貨に替えてやる。FECに両替しなくても問題ないから」
ここは、政府直営銀行のはずだった。
と、いう事は、俺は今、政府職員から堂々と闇両替を持ちかけられていると言うことになる。
しかも、壁に掲げているサインボードには、公定レートUS$1=7KYATSの表示が・・
つまり、公定レートと闇レートの差が「17倍!」もあると言う事か!
47カ国旅行して、こんな国は初めてだった。
一体この国の経済はどうなっているんだろう? -
ヤンゴンの街は「スーレー・バゴダ」を中心に設計されているらしかった。
-
バコダの周りはロータリーになっていた。
しかし、あの雑然と道路を横切るアジアらしい光景が見られない。
聞けば、横断歩道以外のところを横切ると罰金を取られるとの事。
・・・さすが社会主義 -
<シュエダゴン・バゴダにて>
ヤンゴン観光のハイライトとも言える「シェダゴン・バゴダ」は、歴代の王が、その体重分の金を貼り付けた集大成との事。 -
境内は、金ピカのバゴダに負けないぐらいに、贅を尽くした造りになっていた。
-
境内は、大理石?の様なピカピカ・ツルツルの床石が敷き詰められている。
右を見ても、左を見ても、下を見ても、ピカピカの輝きが!
なんか、雪山に来たみたいに目がチカチカする。 -
仏像が納められた寺院の窓さえも、非常に手の込んだ作り。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
北風さんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
ヤンゴン(ミャンマー) の人気ホテル
ミャンマーで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ミャンマー最安
689円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
0
13