2010/06/24 - 2010/06/24
441位(同エリア731件中)
だんぞうさん
明治神宮の歴史は、意外に浅い。
明治天皇が崩御され、大正の世になり、そして更に明治天皇の妻であった昭憲皇后(当時は大正天皇の時代なので、皇后ではなく天皇の母である「昭憲皇太后」になっていた※)が、崩御された後、二人に縁が深い代々木の地に、人工的に森を作り、創建されたのが始まり。
※このため、「明治天皇・昭憲皇太后」という天皇:天皇の母の称号という、不思議な表記で、夫婦を祀っていることに。
もともとは、彦根藩井伊家下屋敷跡ではあったのだが、明治神宮自体は、素晴らしい森になるよう、(当時にして)「百年先も森であれ」との長期計画的な視点の下に整備・育成され、大部分は、人の手によって新たに創られた場所なのである。
このプロジェクトがあったためか、明治神宮の森は、とても美しい。
私が好きな「森」としては、自然が創りあげた、奥入瀬渓流の森(http://4travel.jp/traveler/danzo/album/10468263/)が、あるのだが、明治神宮という人工の森は、あの手付かずの美しさとはまた違った、細かなところまで配慮が行き届き、大きな樹もありながら、光に満ちた豊かな表情を見せてくれる。
小学生の頃から幾度となく訪れたお気に入りの場所のひとつではあるのだが、無料の敷地内に、一箇所、有料の庭が存在する。
「御苑」である。
明治神宮が造られた当時、大部分が畑であったが、この、御苑一帯は、その頃から、既に、整えられていたという。
入場料500円(小中学生は200円)を払うと入ることが出来る御苑には、見事な花菖蒲ゾーンが広がっている。その花菖蒲を潤わせている川を遡ると、そこに「清正井(きよまさのいど)」がある。
加藤清正が自ら掘ったとも言われるこの井戸は、こんこんと、水が沸き続け(毎分60リットルだとか)、近年は、パワースポットとしてマスコミでも紹介されているため、清正井専用の、整理券が配られるほど。
人が多くなると、荒れてしまう場所って、少なくない。そんな不安から、清正井を訪れてみることにした。
確かに、この清正井周辺は、すごい人の数。
しかし、御苑をちょっと離れて、脇道に入れば、いつもの、あの静かな森が、待っている。
明治神宮は、そんな、素敵な森だと、思うのです。
- 交通手段
- 徒歩
PR
-
明治神宮の朝。
-
代々木側から、北参道入り口へと続く道。
信号の青が、この緑色の世界への許可証に思える。 -
緑が綺麗。
-
原宿側の喧騒に比べ、代々木側の北参道は、比較的、人の流れが少ない。
観光ツアーのルートからは外れているからだろうか、歩くと落ち着く。 -
造られた森、であるためか、道幅は広く、天もひらけている。
「森」という単語には、鬱蒼としたイメージが強いのだが、ここの森は、光がふんだんに取り込まれて、明るい。 -
この広い道を、何人かのプロフェッショナルが、掃き清める。
砂利の上の落ち葉だけを、優しくかき集めるワザは、まさしく職人(タモリさんは上手でしたが)。 -
明治神宮。
早朝から、それなりに人通りが多い。 -
明治神宮、原宿側入り口近く。
南参道にかけられた橋の下の流れは、御苑の中の池、花菖蒲の川を辿り、やがて、清正井に至る。 -
陽の光を浴びた樹々が、嬉しそう。
-
御苑の、二つある入り口の、御苑東門。
御苑は、基本、9:00〜16:30 (11月〜2月は、16時まで)だが、花菖蒲の見頃のこの時期(6月)だけは、ちょっと拡大し、8:00〜17:00 (土日は〜18:00)という、大サービス状態。
ただし、清正井の整理券を配っているのは御苑北門(本殿近く)のみ。 -
御苑東門の石段。
-
北参道、南参道が交わった場所より、御社殿へ続く道にある大鳥居。
このちょっと先の左側に、御苑北門がある。 -
森のグラデーションが好き。
-
大鳥居。
-
人を喰らいそうな樹。
夜には遭遇したくないかも。 -
新緑が、夏を目前に、かなりやる気まんまん。
-
道の端にコンクリを見なければ、ここが人工の森だということを、忘れてしまいそうになる。
-
明治神宮は、北参道と南参道だけではなく、多くの小径が存在する。
不意に迷い込みたくなるような、そんな魅力的なわき道が、たくさん。 -
誘われるまま、わき道に入りこむ。
-
明治神宮は、森の中を歩いているだけで、楽しい。
この道が、あの道とつながっていたり。 -
たくさん、モノが、隠せそう。
-
曲線美が素晴らしい。
-
光の溢れる森。
背が高い樹は、大抵、立派。 -
明治神宮は、都心にあるのに。
ここでは、都会を忘れる。 -
モノクロで撮ってみた。
-
この樹の半ば……
-
これは、新しい、芽?
-
御社殿のとこにある、御神木「夫婦楠」。
そう、夫婦なんですよ。
この御社殿付近では、たまに、結婚式をしているのを見かけることがある。
こういうめでたい御神木がある場所で式をあげるのは、なんだかご利益ありそうですね。 -
御苑の説明書き。
-
明治天皇が、酒、特にワイン好きだったということで、おフランスはブルゴーニュからの好意で、毎年贈られてくるワイン樽。ロマネコンティとかもあるのだが、いかんせん、保存状態が、これ(野ざらし)だから……
-
もちろん、日本酒もたくさん奉納。
-
また、北参道&鳥居。
そして、モノクロにしてみた。 -
宝物殿前の広場にて。餌をもらい慣れているのか、何かを食べていると、雀がわらわら寄って来る。
雀好きなので、ちょっと嬉しい。 -
光に満ちた森。
-
屈強の漢達がぶつかりあっているようにも見える。
-
苔むした枝が綺麗。
-
清正井の整理券。
平日にも関わらず、11時の段階で、もらった整理券が、13時入場分。
一人に一枚しかくれないので、グループを代表して誰かがまとめてって作戦は使えない。また、「入るか分からないけれど、とりあえず整理券だけもらっておくわ」と言っていた中年女性の集団は、「確実に入らないならば返して下さい」と、整理券を戻されてた。
確かに、これだけ人気なのだから、仕方ないのだろう。
整理券をもらってしまえば、その後、入場時間が来るまでは、自由なので、ランチの前にもらい、代々木や原宿でランチして、戻ってきたジャストって作戦がオススメ。
尚、私は「13時入場」に対し、12:45くらいに入り口に戻ってきたら、既に10人ほど行列。その後、入場の13時になったら、後にかなり(20〜30人)の行列。
この時配っていたのが、15時分。平日で、二時間シフトってことは、土日だともうちょっと余分に見ておいたほうがいいかも。 -
時間が来て、入場券を買い、行列について、入ってゆく。
花菖蒲の綺麗な時期なので、途中、先を行っていたおばさま方が、立ち止まり、立ち止まりで、行列の先頭を行く、先導の人を見失いかける。
仕方なく、そのおばさま方をスルー(追い抜き)して、先へ進む。
花菖蒲の近辺は、一般の(清正井に行かない)お客さんも多い。
清正井まで、わき道のない一本道、ってとこまで来たら、ここで、整理券を警備の人に渡し、進んでゆく……と、この看板。 -
清正井。
一組づつ、というか、一人づつ楽しめる。
写真を撮り、井戸の中に手をつけたり、深呼吸したり。
ただし、水を飲む、水を汲む、というのはNG。
すぐ脇に、ずっと専属の警備員さんが立っている。 -
後に行列が控えているので、あんまり長居するのも居心地が悪い。
-
パワースポットと言われるだけあって、静謐な空気に包まれている(ような気がする)。
鰯の頭も信心から、じゃないけれど、信じたい人は信じ、信じたくない人は信じなければいい。
清正井の写真を携帯待ち受けにすると、願いが叶うという伝説は、個人的には、嬉しいものです。
毎分60リットルという湧き水は、冷たくて気持ちよいものでした。 -
清正井に続く一本道。
-
緑が本当に綺麗な場所。
光が多いから、なのでしょうか。 -
陽が地面に描く模様。
-
花菖蒲ゾーン。
この奥が、清正井。 -
花菖蒲の菖蒲田は、明治神宮が出来る前(というか明治天皇がご存命の頃)より、既に80余種が植えられていたそうです。
現在は、150種を数えるというその花菖蒲は、それぞれの花の根元に、品種名が書かれています。
ちなみに、ここの花菖蒲は(江戸・伊勢・肥後種のうち)全て江戸種だそうです。
これは「沖津白波」。 -
多分「葵の上」。
-
多分「湖水の色」。
-
蜻蛉が、花菖蒲にとまっている。
-
御苑内の、隔雲亭(かくうんてい)。
中でお茶できたらなぁ。
ちなみに、御苑内には、ところどころに、ベンチがありました。数は少ないけれど。
明治神宮内は、「歩きながらの飲食・喫煙禁止」とか、書いてあり、花菖蒲エリアにも、喫煙所がありました。
明治神宮内でお弁当を食べるならば、御苑内ではなく、宝物殿前の広場に行ってレジャーシート広げるほうがオススメです。
ちなみに、広場にも、喫煙所があったような。
おそらく、灰皿が設置されていない場所での喫煙は、巡回している警備員さんに注意されるのではないかと。 -
よくよく見ると、手入れされている。
-
15時くらいには、こんな看板が。
ちなみに、平日です。 -
原宿側の鳥居。
南参道側より、撮る。 -
陽の光が、入り込みやすい森だから、夕方の美しさもまた格別。
-
夕方の樹洩れ陽。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
残照。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
明治神宮の夕暮れ。
-
基本的には、明治神宮の閉門時間は、日没の近く(月ごとに違う)。
なので、このように照明がついた景色は、あんまり見ない気がする。
夕方散歩したい方は、明治神宮の開門時間を、ちゃんと確認してから行くのがオススメ。
明治神宮の公式HPに書いてあります。
http://www.meijijingu.or.jp/sanpai/index.html -
明治神宮に別れを告げて、代々木方向へ。
-
明治神宮、北参道側の入り口を出てすぐのところの石畳。
今日の散歩は、ここで終了。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
67