1962/03/08 - 1962/03/08
68位(同エリア96件中)
ソフィさん
1962年3月8日(水)
本日から昨日一緒だったクルーゾーさんと二人で、ドイツ国境に近いロレーヌ地方を一泊旅行してくる。
パリ東駅を早朝7時の電車で出発し、コンフランと言う小さな駅で下車して「橋梁保守ギャング」を訪問。
これは主として鋼橋のきめ細かい補修を入念に行うために編成された、特殊技能を備える常設の移動修理班で、そのために特別編成された列車に何時も寝泊まりしていて、必要な機材を備えながら次々と橋の傷みを修理して回る。
それなりの機能を持ち、日本ではお目にかかれない組織なので、興味深く学ぶ。
田舎のひなびたレストランで心のこもった昼食をいただいた後、メスまでドライブする。
メスは、ドイツ語ではメッツと発音、ドイツの国境から近く、普仏戦争、第一次大戦、第二次大戦と、世界戦史に残る大激戦が繰り広げられた。
この戦場で失われた命は、100万人を下らないとされ、この野原を走ると、痛々しさに満ちている。
野山を覆うように立ち並ぶ十字架の群れには、人間の悲しさと愚かさが満ち満ちている。
工事現場や工場を訪ねながら、再度列車に乗って夕刻ナンシーに着く。
今晩の宿は、ホテル・ラ・ショップ・ロレンス。
この街の中心部にあるスタニスラス広場の鉄柵は、繊細な優美さ、金色の色合い、落着いた形のバランスなどで、これほど美しい都市構造物はめったにない。
この街は15世紀ごろからガラス工芸が盛んだったが、鉄鋼業の隆盛とともに中産階級が増加し、エミール・ガレを旗手とするアール・ヌヴォーのガラス器で世界に名高くなった。
夜、この芸術の都を歩く。
スタニスラス広場に面したカフェで、照明された建築や鉄柵に向き合いながら、静かにその気を感じる。
写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問54カ国、文章1,590件 写真6,770枚)、
http://4travel.jp/traveler/katase/
スイスの写真が美しい「片瀬貴文さんのマイページ」(文章625件 写真2,400枚)
http://4travel.jp/traveler/takafumi/
ブログの作成日順に並んでいる「片瀬貴文の記録」(文章1,650件)
http://blog.alc.co.jp/d/2001114
(片瀬貴文)
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