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<br />2010年4月8日(木)<br /><br />集札番のおじいさんが、声をかけて来る。<br /><br />「御泊まりは、どちらですか」<br /><br />旅人にとって、地元の人から声をかけられるのは、嬉しいものである。<br /><br />何か共同社会の仲間に入れてもらった気持がするから・・・。<br /><br />「竹の倉山荘です」と答えると、「私の縁戚です。あそこは親切で良い宿ですよ」とのことだった。<br /><br /><br />駐車場では、やや小型のオープンカーがひときわ目立った存在だった。<br /><br />わきに立っている二人の若者に「カッコいいね」と声を掛けると、少し照れながら「レンタカーです」と答えが返って来た。<br /><br />別府まで船で来て、レンタカーでここまで来たらしい。<br /><br /><br />「幾らくらいしましたか」と問うと「8時間で1万5千円」だそうだ。<br /><br />しかし九重、阿蘇の山並みを眺めながら、この好天化のドライブは、どんなに快適だったろうか。<br /><br />旅人同士の語り合いも、旅には欠かせない楽しみだ。<br /><br /><br />白川水源までの途中に、もうひとつどこかの水源を訪ねようと考える。<br /><br />とにかく地図を見れば、この辺りはあちこち水源ばかりなのだ。<br /><br /><br />道端に「池の川水源」と言う看板を見つけて、立ち寄る。<br /><br />数台の駐車場と、雨凌ぎの小屋掛けがあるが、片隅でトラックの洗車に汗を流しているあんちゃんがいるだけで、ひっそりしている。<br /><br /><br />泉には寒椿の散った花がたくさん浮き、風情を添えている。<br /><br />こんこんとわき出る清水に見とれていると、30歳前後と見える男女がやって来た。<br /><br />声をかけて見ると、毎日ここに水汲みに来るそうだ。<br /><br />「この水は美味しくて、どんな料理の味も良くなりますよ」<br /><br />と、さも泉が自分のもののように、得意げに話してくれる。<br /><br /><br />この二人は、滋賀県から移住してきたという。<br /><br />「この土地に憧れて、昨年引っ越ししたのですよ」<br /><br />「御職業は?」と訊いて、間もなく「無粋な質問だったな」と反省する。<br /><br /><br />われわれの年代は、とにかく稼ぐことが先決なのだ。<br /><br />しかし彼らは、「飢えをしのぐことくらいどこでもできる」と思っているらしい。<br /><br />「ここは空気や水が良いばかりでなく、人間が素晴らしいのです」<br /><br />近所の人が手を取り足を取り、野菜作りの手ほどきをしてくれ、上達中という。<br /><br />「ニンジンの葉がこんなに美味しいとは、ここに来て初めて発見しました」<br /><br />出来が悪いと、自分で育てた立派なニンジンをくれるのですよ。<br /><br />よほど話したいことが多いらしく、話が途絶えない。<br /><br /><br />白川水源は、70歳を過ぎてから3度目の訪問だった。<br /><br />もう時間が遅いので、昼間はいっぱいの訪問客は、途切れがちだった。<br /><br /><br />車を置いて流れに沿う道を歩いていると、向かいからやって来たおばさんが親しそうに声をかけて来る。<br /><br />「阿蘇の山は、機嫌が良かったり、悪かったりするのですよ」<br /><br />「エっ〜!?」<br /><br />「機嫌の悪い日は、たくさん煙を吐きます」<br /><br /><br />「黙って座れば豆腐のサービス」<br /><br />広告の幟旗を見ながら、二人連れのおばさんが通り過ぎようとしておられる。<br /><br />それを見て、私は声をかけた。<br /><br />「あの豆腐はとても美味しいですよ」<br /><br />「幾らしますか」<br /><br />「最初の試食は無料です」<br /><br />お二人は直ぐにきびすを返し、店内に消えておかれた。<br /><br />私は温かい心の交流を感じ、嬉しい。<br /><br /><br />いつもブログに御来訪、有難うございます。<br /><br />このブログに関する写真を、「ソフィーさんのマイページ」の「ほっこり熊本【03】【04】【05】に搭載しております。<br /><br />「ソフィーさんのマイページ」(訪問54カ国、文章1,590件 写真6,770枚)を<br />どうぞご覧ください。<br />http://4travel.jp/traveler/katase/<br /><br />エーゲ海クルーズやスイスの写真が美しい「片瀬貴文さんのマイページ」(文章625件 写真2,400枚)<br />http://4travel.jp/traveler/takafumi/<br /><br />ブログの作成日順に並んでいる「片瀬貴文の記録」(文章1,650件)<br />http://blog.alc.co.jp/d/2001114<br /><br />(片瀬貴文)<br />

ほっこり熊本【06】人との出会いが楽しい旅

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2009/04/08 - 2009/04/08

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15

ソフィ

ソフィさん


2010年4月8日(木)

集札番のおじいさんが、声をかけて来る。

「御泊まりは、どちらですか」

旅人にとって、地元の人から声をかけられるのは、嬉しいものである。

何か共同社会の仲間に入れてもらった気持がするから・・・。

「竹の倉山荘です」と答えると、「私の縁戚です。あそこは親切で良い宿ですよ」とのことだった。


駐車場では、やや小型のオープンカーがひときわ目立った存在だった。

わきに立っている二人の若者に「カッコいいね」と声を掛けると、少し照れながら「レンタカーです」と答えが返って来た。

別府まで船で来て、レンタカーでここまで来たらしい。


「幾らくらいしましたか」と問うと「8時間で1万5千円」だそうだ。

しかし九重、阿蘇の山並みを眺めながら、この好天化のドライブは、どんなに快適だったろうか。

旅人同士の語り合いも、旅には欠かせない楽しみだ。


白川水源までの途中に、もうひとつどこかの水源を訪ねようと考える。

とにかく地図を見れば、この辺りはあちこち水源ばかりなのだ。


道端に「池の川水源」と言う看板を見つけて、立ち寄る。

数台の駐車場と、雨凌ぎの小屋掛けがあるが、片隅でトラックの洗車に汗を流しているあんちゃんがいるだけで、ひっそりしている。


泉には寒椿の散った花がたくさん浮き、風情を添えている。

こんこんとわき出る清水に見とれていると、30歳前後と見える男女がやって来た。

声をかけて見ると、毎日ここに水汲みに来るそうだ。

「この水は美味しくて、どんな料理の味も良くなりますよ」

と、さも泉が自分のもののように、得意げに話してくれる。


この二人は、滋賀県から移住してきたという。

「この土地に憧れて、昨年引っ越ししたのですよ」

「御職業は?」と訊いて、間もなく「無粋な質問だったな」と反省する。


われわれの年代は、とにかく稼ぐことが先決なのだ。

しかし彼らは、「飢えをしのぐことくらいどこでもできる」と思っているらしい。

「ここは空気や水が良いばかりでなく、人間が素晴らしいのです」

近所の人が手を取り足を取り、野菜作りの手ほどきをしてくれ、上達中という。

「ニンジンの葉がこんなに美味しいとは、ここに来て初めて発見しました」

出来が悪いと、自分で育てた立派なニンジンをくれるのですよ。

よほど話したいことが多いらしく、話が途絶えない。


白川水源は、70歳を過ぎてから3度目の訪問だった。

もう時間が遅いので、昼間はいっぱいの訪問客は、途切れがちだった。


車を置いて流れに沿う道を歩いていると、向かいからやって来たおばさんが親しそうに声をかけて来る。

「阿蘇の山は、機嫌が良かったり、悪かったりするのですよ」

「エっ〜!?」

「機嫌の悪い日は、たくさん煙を吐きます」


「黙って座れば豆腐のサービス」

広告の幟旗を見ながら、二人連れのおばさんが通り過ぎようとしておられる。

それを見て、私は声をかけた。

「あの豆腐はとても美味しいですよ」

「幾らしますか」

「最初の試食は無料です」

お二人は直ぐにきびすを返し、店内に消えておかれた。

私は温かい心の交流を感じ、嬉しい。


いつもブログに御来訪、有難うございます。

このブログに関する写真を、「ソフィーさんのマイページ」の「ほっこり熊本【03】【04】【05】に搭載しております。

「ソフィーさんのマイページ」(訪問54カ国、文章1,590件 写真6,770枚)を
どうぞご覧ください。
http://4travel.jp/traveler/katase/

エーゲ海クルーズやスイスの写真が美しい「片瀬貴文さんのマイページ」(文章625件 写真2,400枚)
http://4travel.jp/traveler/takafumi/

ブログの作成日順に並んでいる「片瀬貴文の記録」(文章1,650件)
http://blog.alc.co.jp/d/2001114

(片瀬貴文)

  • 竹の倉山荘の<br />ご馳走<br />阿蘇の赤牛<br />天草大王

    竹の倉山荘の
    ご馳走
    阿蘇の赤牛
    天草大王

  • 天草大王

    天草大王

  • 猫の七福神

    猫の七福神

  • 翌朝もご馳走だった

    翌朝もご馳走だった

  • 庭先の手水鉢にも<br />花びらいっぱい

    庭先の手水鉢にも
    花びらいっぱい

  • 友人ドクターの<br />愛車「ジャガー」

    友人ドクターの
    愛車「ジャガー」

  • 緑と桜のまだら模様が<br />美しい

    緑と桜のまだら模様が
    美しい

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