2010/03/30 - 2010/03/30
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jsbachさん
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東海道線の吉原駅から岳南鉄道線に乗る。私の好きなローカル線の一つである。理由はいくつもあるが、短い路線のわりに景色や沿線が変化に富んでいることと、本数がそこそこあること、ローカル線と産業路線が微妙にミックスしていて、鄙びているのに活気も感じられるといったあたりだろうか。
吉原から岳南富士岡あたりまでは工場地帯を走る。工場への引込み線が何本も別れ、頭上をパイプラインが交錯し、高い煙突からは間断なく煙が吐き出されている。そんな風景も、富士岡から先は一変し、住宅街の裏手や畑が目立つようになる。だんだん家も少なくなってきたと思ったところで新幹線の高架をくぐり、唐突に線路は途切れる。終点の岳南江尾である。
駅前には店一軒ない。住宅地や町工場が散在するだけである。近くの幹線道路の向こうにはもはや家はなく、浮島が原の広大な野原が広がっている。
ここで、線路の北側を走るいかにも旧街道らしい佇まいの細い県道を歩く。沿道には寺社が点在しているが、いずれも道路から少し奥まったところにある。そして、いずれも見事な桜が枝を広げている。ちょうど満開で、実に見事なものだが、訪れる人もなく静かなものである。枝にはメジロがさかんに動き回って蜜をすっている。
神谷の駅の辺りから街並みの裏の斜面を登る。ほどなく東名高速道路の掘割が現れ、その向こうに赤い鳥居が見える。スルガの豪族の古墳で、県下隋一の規模だという。それほどの古墳があるということは、古代からこのあたりは交通の要衝だったのだろう。古墳の上にある小さな社におまいりして、石段を降りると、目下には高速道路が、平野には新幹線が横切り、駿河湾に沿った海岸には東海道の松原が細く延びているのが一望できた。
さらに歩いて須津(すど、と読む)駅のあたりで遅い昼食。その名も「うなぎや」という名の鰻屋に入る。やがて出てきた鰻のタレ控えめで香ばしい香りを楽しんでから、帰りの電車に乗った。
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岳南鉄道吉原駅。いかにもローカルというか、閑散とした駅です。切符を買ったら、硬券でした。
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岳南江尾駅と神谷駅の間にあったお寺です。
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満開の桜の枝を、蜜を求めるメジロがしきりに伝っていました。
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神谷駅の近くにある浅間古墳です。古代スルガの豪族の陵墓だとか。
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浅間古墳からさらに茶畑の中を登っていくと、第二東名高速の工事現場が現れました。すでに路盤は出来上がっていて、あとは舗装するだけといったところでしょうか。
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須津駅の近くにあるお寺です。こちらも花が満開でした。
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須津駅近くの鰻屋さんで遅い昼食にしました。
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岳南鉄道の電車です。かつて京王井の頭線を走っていた電車なのだそうですが、いまは一両きりでコトコトと走っています。
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