ストライキで飛行機が飛ばなくなった場合の対応～ミュンヘンへ行けなかった編～

2010/01/20 - 2010/01/20

2010年１月20日、アイルランドの主要空港（ダブリン、コーク、シャノン）にて空港管制官の組合がストライキを決行したため、アイルランドを出発するほとんどの航空便がキャンセルせざるを得ない状況となった。

私はこの日、ダブリン→ミュンヘン間をエアリンガスにて飛ぶ予定にしていたが、搭乗予定の便がキャンセルとなってしまった。

そのことを当日の朝、エアリンガスからの「空港がストライキを行ったため、我々は飛行機を飛ばすことができない。便の変更を無償で行うのでＷＥＢで行ってください」というメールによって知ることになる。

「変更してくれ」と言われても、エアリンガスのミュンヘン便は１日１便。明日（21日）に変更したとしても、明日（21日）のアリタリア航空ミュンヘン→ローマ便の出発時間に接続できないじゃないか・・・。

困った私は、「こういう場合はＷＥＢや電話ではなく、空港へ直接行ってカウンターで話をしたほうが様々な情報が得られる」という経験を思い出したので、早朝さっそくダブリンの空港へ行くことにした。

エリア ダブリン(アイルランド)

• 同行者: 一人旅
• 航空会社: エア･リンガス

朝方は雨だった。ぼんやりと明るくなってきたころにユースホステルを出発して、空港へ向かう。

空港へ行く通常のバスは2.4ユーロで行くが、いろいろ停車するので時間がかかる。だいたい旅行者はオコンネルストリートから空港へ向かう急行バス６ユーロの便を使うことが多いのだろう。

ダブリンの空港。事前にストライキのことは報道されていたようで、閑散としている。アメリカ行きの便など長距離のフライト以外ほとんどがキャンセル状態。

キャンセルの表示がズラリ。
ミュンヘン行きも当然キャンセル。

ミュンヘンで予約を入れていた宿もキャンセルする。公衆インターネットは空港のあちこちにあるけども、料金が高い。1時間で６ユーロ！。しかも、日本語が読めなかったりする。

今回ほど、モバイルＰＣを持参してＷｉＦｉで接続できればよかったのに?と思った旅はなかった。

このように、格安航空会社を使ったり、ネットでホテルを予約したりする旅のスタイルをとる場合は、やはりモバイルＰＣがあったほうがいいのだと思う。

変更してもらったダブリン→ローマ便は朝の７時発！　早い時間に空港に行くのはしんどいので、空港近くの「トラベロッジ」64ユーロに宿泊することにした。

空港から近くとはいえ、シャトルバスは無く、路線バスで移動するかタクシーに乗って移動することになるのだが・・・。

今回の旅で一番良かった宿。トラベロッジのような「郊外型のモーテル」は車で宿泊することを前提としているので、車がないと逆に不便だが、２階建てのシンプルな外観や、ちょっと狭めの廊下、そしてシンプルだけども広々としていて落ち着ける部屋の構造などは好きなので、よく利用している。

「イビス」も部屋の雰囲気が予想できるために間違いがなく、気に入っているホテルチェーンだ。

テレビのニュースでも、今日の空港ストライキのニュースを大きく報道している。

テレ東の「レディス４」的な主婦向けの情報番組でも、「本日のストライキ。あなたは支持しますか、支持しませんか？」というテーマで議論していた。

視聴者から電話で意見を募集していた。

ライアンエアーの経営幹部もインタビューに答えていた。

今回は空港の管制官の組合のストライキなので、航空会社も「飛ばしたくても飛ばせない」被害者であるという立場を強調されていた。

組合の幹部は、今回のストライキを正当化して賃上げを要求していた。

しかし、アイルランドの空港利用客は年々減少傾向にあって、仕事量が減っている中での賃上げ要求のためのストライキとなっているようだ。

しかし、公共交通機関のストで一番困るのは「利用客」なのだ。空港で便を変更したり、その後の予定が狂ったりと、経済的損失は計り知れないものがある。

アイルランドという国の信用にもかかわる問題だ。

と、そのようなことを考えながら、足止めを食ったホテルで買ったギネスビールを飲みながらテレビを見ていた。

明日はきちんと飛ばしてほしいものだ。

翌日、ミュンヘンは見ることができなかっただ、無事にローマに到着し、次の便に接続することができた。