ニュージーランド・ハイキングの旅2010：：11日目：グランドトラバース Day5：ルートバーンフォールズロッジへ

2010/01/03 - 2010/01/03

2010年1月3日．旅行11日目，グランドトラバース5日目．昨晩から激しく雨が降っており，朝も全く降り止まない．今日はルートバーンでもっともきれいなセクションなのに，，，雨だ．オーシャンピークコーナー，ホリフィールドフェイスなど，見晴らしのいいはずの場所は真っ白．山肌にはたくさんの滝が見えた．ロッジで昼食後，まだ止まない雨の中を歩き続ける．しかし，ハリス湖を通り過ぎたあたりから雨が止み，周囲が見え始め，ロッジのあるルートバーン滝の付近では青空も見えてきた．ロッジには3時ごろに到着．このロッジもものすごくきれいで，居心地最高だった．食後，夕焼けがきれいだったので再度滝までいって，夕焼けを楽しんだ．あ，そうだ．デザートのパンケーキは飛んでくるのであった．

★この日のGPS＋写真記録★
http://homepage2.nifty.com/mauilover/100103.mht

＜ニュージーランド・ハイキングの旅2010：：旅行の全体像＞
http://4travel.jp/traveler/mauilover/album/10419293/

エリア クイーンズタウン(ニュージーランド)

今日はグランドトラバース（ルートバーン）のハイライトともいえる行程．美しい山，湖などが連続する．はずが，，，豪雨．朝から豪雨なのだ．

しかし，他のメンバたちも含めて，誰も嫌がる様子なし．雨は雨で受け入れている感じ．朝食後，9時半から歩き始める．

マッケンジー湖を見ながら急なのぼりを上がっていく．雨で前がよく見えない．ふと顔を上げると，湖の向こう側はたくさんの滝が生まれていた．

ちなみに，雨でも身体はぜんぜん濡れない．ゴアテックスのレインウェア，最高．

少し風があって手や顔は冷たい．でも，そんなにつらくはない．

昼食場所のハットまで，普通ならゆっくり歩いて3〜4時間はかかるのだろう．しかし雨で早足になったせいか，2時間半くらい，12時ごろにハットについてしまった．ここではガイドさんがお湯を沸かして待っていてくれる．あったかい飲み物でひとやすみ．．．外は，雨．

ハットで昼食をとる仲間たち．みんな，湯気を出しながら休んでいたのがおかしかった．

雨は，止まない．．．もともとのプランでは，コニカルヒルまでのハイクも含まれていたが，残雪があって危ないうえに雨なので行こうという声が起きなかった．昼食後，そのまま先に歩く．

ハリス湖．雨でもとても美しい．しばし見とれた．幻想的．

たたずんで，見つめる妻．雨降ってるのにね．．．

湖を過ぎると下りに入る．トレイルは，川になっている．写真，わかるかなあ．．．でも大丈夫，ゴアテックスのブーツだから．ぜんぜん濡れないのだ．

なんだか，少し周囲が明るくなってきて，雨が小止みになった．目の前の開けた景色がきれいに見えてくる．

ハリス湖の方を振り返るとまだ深い雲の中．たぶんあっちでは雨が強く振っているのだろう．しかしこの辺は雨がほとんど降っていない．

進行方向，雲が切れて少し空の青さが見えてきた．ひょっとして，少し天候が回復してきたかもしれない．

突然目の前の景色が開けた．ルートバーンフラットが見えた．もう今日宿泊するロッジは目前だ．そして，青空がいよいよ見え始めた．ここに荷物を置いて，フラットを眺めてのんびりとする．雨は止んだ．

この場所，ルートバーン滝のすぐ横．まだハリス湖の方は曇っているみたい．

すばらしい景色．一緒にハイキングしていた仲間たちも，しばし立ち止まって，じっと景色を眺めていた．さあ，ロッジに行こう！

荒れ狂うルートバーン滝．雨の後ですごい水量だ．轟音が響き渡っていた．

ハリス湖のハットを出てから2時間，午後3時ごろにロッジ到着．このロッジも新しくてすばらしい．ホテルのような部屋を，また2人で使っていいといわれた．なんだか，他の人に申し訳ない気持ちになった．

ロッジでビールを飲んでくつろいでいると，スコットランドからの家族がなにやら盛り上がりながら外に出て行った．我々も，滝の上まで行ってみようと外に出ると，，，彼らは滝つぼに入って泳いでいた．．．しかし，水の流れが強くてちょっと浸かって上がってきたようであったが．．．彼ら，ちょっと不思議な人たちだなあ．．．

再び滝の上まで戻って，のんびりと景色を眺める．青空が少し顔をのぞかせている．美しい景色だなあ，とそう思った．雨の後だしね．

高い山には残雪が残っている．しかし翌朝，この頂上はまた色を変えるのであった．．．

皆さんがくつろぐロビー．まるでホテルのよう．．．これが最後の夜かと思うと，かなりさびしい気持ちがした．

食堂の前にあるテラスからは，まさにこの風景が見えるのであった．美しい．．．

サラダ．うまい．

ステーキ．これもうまい！

（今後このルートを歩く人たちのためにはこの話を書かない方が楽しみが残っていいのかも知れないけど，ごめんなさい，書いちゃいます）．

食後，ガイドの1人がなにやら話を始めた．みんな静かに聞き入る．そして，最後に，「で，このロッジではパンケーキをお皿で受け取って食べる習慣ができたの．だから，みんなこれからやるよ！！」と言った．そう，デザートのパンケーキは，飛んでくるのを皿で受け取るのだ！

ガイドさんがフライパンにパンケーキを乗せて，後ろ向きに投げ上げる．それを，お皿で受けるのだ！　私も妻も完璧に受けて拍手喝采！！　ちょっと冗談がわかりそうなおじさんには，細かく切り分けたパンケーキを投げたりして，食堂は大盛り上がりだった．

これ，床に落ちたらどうするか？　もちろん，食べる．誰も，文句も何も言わずに食べていた．日本だったら衛生上どうのこうの，ということになるだろう．でも，そんなこと誰も気にしていない感じだった．

食後，まだ空が明るく，そして夕日で赤くなりかけた．妻と一緒に再び滝の上に行ってみた．雲が赤く光り，その色が川に反射して，とてもきれいだった．来てよかったなあ，と思っていたら，，，ガイドさんたちも上ってきた．彼らもこういう景色を見るのが好きなんだそうだ．

足元を見ると，白いきれいな花が咲いていた．ヨーロッパアルプスにあるエーデルワイスととても似ていた．ただし，ぜんぜん種類は違うのだとか．．．

雲は赤く染まって，そしてその色が消えて，今日も終わるのでした．．．さあ，少しコーヒーでも飲んで寝よう．残念だけど，明日でこの夢のような日々も終わりだなあ，と思うと，本当にさびしさを感じた．

＜ニュージーランド・ハイキングの旅2010：：旅行の全体像＞
http://4travel.jp/traveler/mauilover/album/10419293/