2009/12/23 - 2009/12/30
3790位(同エリア6210件中)
冷風扇さん
昨年、メキシコのコスメル島のオールインクルージブプランのあるホテルに宿泊。
2泊以上するとアラカルトレストランでの食事ができるということで、メキシコ料理レストランを予約しようとしたところ・・・「そっちは今日は休みです。」とあっさり言い放たれました。
不況の影響もあってかホテルのお客も少なく、毎日は開けてなかったのです。
でも毎日ブッフェディナーっていうのも味気ない。
「じゃあ、オリエンタルの方は?」
「開いてますよ。予約しますか?」
このひと言でオリエンタルレストランを予約。
ブッフェ会場の前にあるレストランなので、食事に行くたびに店の前においてあるメニューを覗いてその斬新な料理名を見て笑っていたのですが、まさか食べることになるとは・・・。
メキシコ的アジアの解釈をアレグロコスメルのTHE ORIENTALとカンクンの和食屋、中華やなどのレポを交えて写真でお伝えします。
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
-
アレグロコスメルのロビー上階にカリビアンブッフェレストラン、バー、そしてこのオリエンタルがあります。
見開き2ページというなかなか厳選されたメニューなのですが、読んでいると、ベトナム風だったり、中華風だったり、はたまたお約束のようにスシという文字まで。
東洋的ってこととはいえ、一体どういうスタンスなのかが不思議でした。 -
そしてこれがレストランの入口。
どーん。とばかりにブッダ。
でも、このブッダはたぶん大乗仏教とかそっちですね。東南アジアチックです。
ベトナムと中国と日本という3つの国にこのイメージはあまりありません。まあ、この中ではベトナムっていうところでしょうか。
でもベトナム人の信仰心は日本人と似ていて「どの宗教かと言えばまあ仏教」的なものなので、こう仏像をおくならどうせならタイ料理屋とかの方がしっくりくる。扉もしかり・・・(コワイ)。 -
さて、料理です。
まずはアペタイザーのスシコンビネーション。
エビとサーモン、キュウリとにんじんというシーフード&ベジタリアンの組み合わせ。
エビを巻きずしにする辺りが斬新ですし、っていうかカッパ巻きでいいじゃん!なんでにんじんも(勿論、生にんじん)!
やっぱり色合いの美しさから思いついたのかなぁ。
しかも醤油が入っている器はなんとおちょこです。
酒器だってこと知らないのだろうか・・・。
ご飯がうるち米ではなくインディカ米を使ってあるのでちょっとご飯はすし酢がべちょっとなっていました。
おまけに巻き方汚い・・・。 -
アペタイザー二品目。串揚げの照り焼きソース。
出てきたものをみてびっくり。これなんだと思いますか?
なんとバナナとチーズが串にささった天ぷらです。それに甘辛い醤油ソースがかかっています。
バナナはあれです。マレーシア、インドネシアで食べられるピーサンゴレンに似ている。ピーサンゴレンに甘辛醤油たれをかけている感じ。
東南アジアの調理法と日本の串揚げというネーミングが合体した斬新な料理。
チーズはインドのパニールが近い。脂肪分が少なくぎゅっと水分を絞った豆腐にも似ている。
まさにオリエンタルミックス。 -
お次はスープです。レモングラスと生生姜入りのエビスープということでしたが、これでした。
千切りの生姜とエビの入った濃い醤油味のすまし汁。
写真は載せませんが、もう一方のチャイニーズヌードルスープにはヌードルは入っておらず、全く同じスープにエビの代りに魚が入っておりました。
ほんだしに醤油と砂糖を入れて味を調えたスープにエビと生姜を入れたのかな。レモングラスはどこへ行ったのやら。 -
エビの照り焼き。
照り焼きという名称で、これが出てくるとはつゆほどにも思わなかった。照り焼きの意味わかってませんね?
キュウリ、紫タマネギ、アスパラなどの野菜と共にエビを炒めてありますが、油がすごく控えめ。
油を絡めてオーブンで焼いた後にソースをかけたのでは?と思ったくらい。
そして、角にちょこっと乗っているのはなんと、酢飯でした。
さっきの巻きずしの残り?! -
こちらはポークwith3種のソース。
豚肉が3種類の味つけで出てくるのやと思いきやこちらも想像とは全く違いました。やっぱり英語ってメニューの表現に限界がありますねぇ。(個人的に中国語:漢字の表現力に感心する。)
説明には「オリエンタルスイート&サワーソースで和えた豚」ってことでしたが、スイート&サワーっていうと中華の酢豚思い浮かべませんか?
ええと先ほどの照り焼きのソースに酢が混ぜてありました。脂っ気はやはり少なく、焼いた野菜と肉にソースを上からかけてある。
ご飯はやっぱり酢飯。 -
デザートです。ジンジャームースだそうです。
私はアジアでこの手のケーキは食べたことありませんが、スポンジの上に乗った生クリームに生姜の絞り汁が混ざっています。
上品な甘さの中に生姜の辛みがぴりっとくる。
これは割とキライではありません。意外と美味かった。
でもどこの料理なんだろう?生姜を使ったお菓子って日本や中国にもなくはないですが。 -
こちらは「エキゾチックフルーツの鉄板焼き」です。
全く持って想像しがたかったので頼んでみました。
Exquisite combination of exotic fruits, served in rice pasta chest over a mirror of midori souce
頼んでみたらシュー生地に照り焼きソースで炒めたフルーツが乗っていました。ライスパスタはどこに行った?
緑ソースが気になったのですが、残念ながら緑ソースはかかっておらず。材料がないので適当にアレンジしたらしい(思えば、ジンジャーケーキもマンゴーソースではなかった)。 -
ピニャコラーダ。
いえ、オリエンタルには関係ないのですが、食事の後、毎日隣のバーで飲んでから戻っていたので。
この日は口直しにピニャコラーダなんて飲んでみました。
氷とココナッツミルクをミキサーで混ぜるだけでできるピニャコラーダミックスを使っていました。
あとはモヒートをやたらに薦められたなぁ。
(モヒートはキューバのカクテル) -
と、オリエンタルの扉の前に戻って総括をしてみます。
前菜、スープ、メイン、デザートに至るまで、基本的な味つけは同じでした。「TERIYAKI」と称する甘辛醤油味です。
アジアには砂糖が入った甘い醤油が売られていますが(日本にも一部地域ではある)、それを使っているのかと思いました。
「これは何かある!」とメキシコのスーパーの調味料売り場をチェックすると。ありました。TERIYAKIという名の甘辛醤油が。しかも出してるのキッコーマン。
つまりこのレストランのほとんどの料理はこのキッコーマンの照り焼きソースをベースにしていて、これに酢を入れたりしていたんですね。どれも同じ味だったもんな〜。(すしの醤油には普通の醤油が添えられていたのはある意味感心する)
そうか。この味を流行らせたのはキッコーマンか。
アジアの味がメキシコ人(客の外国人?)の舌に合わせて変化したのか、アジアは遠すぎて解釈が間違っているのかはわかりませんが、面白かったです。
まずくて食べられない料理ではないところがまた感心する。
お隣のベリーズの激マズ中華に比べたらなおのこと。まあ、メキシコ料理って美味いもんね。(ベリーズは食べ物に多くを望んではいけないと思った。)
参考:中華がこれほどまずい国も珍しい・・・(T-T) 【ベリーズ中華と軽食編】
http://4travel.jp/traveler/fkubo/album/10290306/
でも、料理が出てくるたびに「ああ、もうっ。あたしが代りに作りたい!」っていう衝動に駆られます。
ちなみに油の使用が少ないのはホテルの方針だと思います。ブッフェの食事も全体的に味付け、油控えめで、玉川温泉を彷彿とさせる。 -
おまけ。
メキシコのショッピングセンターのフードコートには必ず中華と和食(すし)コーナーがあります。
フードコートの中華はおかずを2,3品チョイスし皿に盛ってもらうスタイル。
一見普通の鶏のあんかけですが、甘酢あんがとにかく甘い。砂糖がたっぷりです。
メキシコ人は酸っぱい味が苦手なのかなぁ?と思った。(だったら甘酢あんにしなければいいと思うのだが。)
中華にパンっていうのもアジア人の私には珍しい取り合わせ。 -
こちらはカンクンの日本料理屋(日本人経営)の天丼。
日本人経営とはいえ従業員は全てメキシコ人で、お客もメキシコ人が主のようで、まあ、こんなもんかなぁという感じでありました。ご飯はたしかうるち米だった。(カリフォルニア米かな?)
天ぷらがクリスピーでフリッターに近いのと、天つゆがかかっているのではなく、甘めのあんかけ仕様。
天つゆだとこっちの人には辛く感じるんだろうか?
今思えばメキシコ人って醤油の辛さが苦手なのかも。 -
こちらはモレーリアの町はずれにあったフードコートにて。ご飯の上におかず3品盛りにしてもらった。
酢豚ならぬ酢鶏に野菜炒め。そして春巻きです。
酢豚はケチャップの甘みが強かった。
野菜炒めはさっぱりと塩胡椒で味つけしてあって、家で作った野菜炒めのようです。
春巻きは揚げスギなくらいにカリッカリにあがっていました。欲張って頼みすぎて食べきれなかった。
フードコートの中華コーナーは安くて手軽なので、メキシコの味に飽きた時や野菜をたっぷり食べたい時に利用しました。
和食コーナーは基本的に巻きずし。でもお客がいるの見たことなかった。
それでもスーパーのお総菜コーナーにもすしは必ずあって、人気なのか不人気なのか不明なのでした。
日本人の目からすると美味しくなさそうだったけども。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Krisflyerさん 2010/01/19 19:08:50
- こういう解釈はおもしろいですね。
- アジアから遠く離れたメキシコ、たぶん本当のアジアを見たこと無い人たちがイメージを膨らませて一生懸命作ったという努力が伝わってきますね。それにしてもいきなりブッダとは・・・・。日本の洋食屋でいきなりジーザスが出迎える事も無いであろうに。
解釈は面白いながらも出来るだけ上品に仕上がっているところがいいですね。酢飯を使うのはどうかと思いますが、チリに慣れているメキシコ人にとっては、ライスに何らかの味が付いていた方が分かりやすいのかもしれません。
隣国のすべての料理を破壊している事に比べると・・・・・。
- 冷風扇さん からの返信 2010/01/20 12:34:21
- RE: こういう解釈はおもしろいですね。
- 私は長旅だと時々アジアの食事が恋しくなることがあって、
そういう時は大抵中華を食べるんですが、がっかりすることもあります。
(イスラム国家で豚を食べたくて入ったのに豚がなかったりして)
でも、これはアジアの味であってアジアの味でないところが面白かった。
まあ、スープは針生姜入りのうどんつゆ飲んでるみたいでしたけど。
すしといい、スープといい、和食はバランスが難しいかも。
>それにしてもいきなりブッダとは・・・・。
でも確かにブッダがいると何となくアジア料理出してそうですよね(笑)
わかりやすいってゆったらわかりやすい。
オリエンタルっていうネーミングはあながち間違ってない。
> チリに慣れているメキシコ人にとっては、ライスに何らかの味が付いていた方が分かりやすいのかもしれません。
そういえば中米ではプレーンライスって余り食べませんね。
ライス=おかずの一つで大抵がピラフですもんね。
だからメインの皿に添えられて出てきたのかと思えば納得する。
でも別にパンは出てこなかったので、アジアではライスが主食ということも
理解して出していたんですね。なるほど〜。
それとやっぱりスペインの影響もあると思うんですが、
メキシコ料理ってソースの文化じゃないですか。
だから、炒めたり焼いたりした食材にソースをかけるっていう
調理法は自然なんでしょうね。
だからキッコーマンはTERIYAKIという名前のソースを発売したと。
例えとしてはおかしいですが、SUKIYAKIソングと似たような現象かも。
意味は全く違うが和のイメージがあると言う意味で。
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