バナーラス (バラナシ)旅行記(ブログ) 一覧に戻る
インド旅行の記事を延々(9)件も書いているのに、まだ3日目のままである。濃い〜旅行といえば、間違いなく濃い。<br />タージ・マハルは間違いなくハイライトだが、バラナシの雰囲気もまた、キョーレツなインドだった。<br />使ったタクシー代の支払を巡りスッタモンダしながら、京都からの「学生さん」が行くとかいう宿について行くことにした。<br />それが「クミコの宿」という日本人宿だった。<br /><br />バラナシの市内だが、ガンガー(ガンジス川)に近づくにつれて、くねくねと迷路のような路地になる。ちゃんと宿に戻れるか不安になるような路地は、人も歩くが牛・・ウシも通る。それも、誰に飼われているともわからないようなウシが、1人で、いや「一匹」で路地を歩いているのだから、そんな光景を初めて見たら目をまんまるくしてしまうだろう! (絶対写真撮ってるはずなのだが・・見あたらない〜)<br /><br />くねくねと曲がりながら、ガンガーを見下ろせるナイスな場所に、クミコの宿があった。<br />宿を仕切っているのは、クミコさんという威勢のいい女性・・・ここに住んでもう30年くらいになるという・・・恰幅の良いオバサンだった。感じの良い、白いヒゲもじゃの仙人みたいなインド人のオジサンがいる。クミコさんはこの仙人みたいなオジサンを叱りとばしたり、店にやってくる行商人とシビアな交渉をしたり、結構忙しい人だった。<br />「学生」さんは、ここの3階にある大部屋に滞在すると決めた。<br />泊まるわけでもないのにノコノコ上がり込んだ私は、1階のロビー(ってほどでもない)にガイドブックや日本のマンガ本などが沢山あるのを見てホッとした。ここで情報が仕入れられる、と。日本人旅行者が結構たくさん滞在していた。いるところにはいるもんだ。<br /><br />あっという間に夕方になり、一服した学生さんと外出した。食事はベジタリアンのカレー。ホウレンソウのような緑がかったカレーは、いままでの食事と代わって辛くなかった。アグラまではナンを食べていたが、こんどはサイズも小さく円形のチャパティだ。「肉食系」の私には少し物足りなかった。<br />夕食を終えて外に出ると、ものすごい数の人が歩いている。そしてヒンドゥーの宗教関係者なのか・・・? ほとんど全裸、ふんどし一枚のオトコ達がウジャウジャいる。まるでハダカ祭だが、身体になんか塗っていたりして雰囲気はちょっと違う。そういえばヒンドゥーの祭りがあるとか、デリーの旅行会社では言っていたが、そういうことか。<br /><br />「学生さん」と途中で分かれ、宿に戻る。<br />相変わらずヒゲの親父がフロントの、いや正確には入口に入ってすぐの所に置かれた机・・・その前にでんと座っているだけだが、部屋の鍵を受け取って上がろうとすると、「チョット待て」と言ってきた。<br /><br />「オレは手相を占う。ちょっと手をみせてもらえんか?」<br /><br />なんじゃそりゃ?だが・・・はいどーぞ。<br /><br />「オマエは真面目な性格だ。人の話をよく聞き、ビジネスではチャンスを掴み成功する運をもっている・・」云々。<br />で、そのうちにニヤリと笑って、<br />「・・しかし、オマエはオンナ好きだな。ところがそれを隠して、オンナ運が無い」 うっ、そうきたか〜<br />「じゃ、オッサンあんたオレの恋愛運とかも占ってみろよ」<br /><br />これが失敗だった。<br /><br />「ここから先は、大事な話だ。オマエの部屋で話す・・・」<br /><br />ハメられたか。こいつ何を企んでいやがるんだ?<br />どう考えても・・・よくない展開でしょう。<br /><br />で、フロントのオヤジは私の部屋にノコノコやってきた。そして、<br />「オマエは聖地にいる。ここでたくさん&quot;お布施&quot;をすれば、運勢は良くなるだろう。そうだな100ドルの&quot;お布施&quot;を・・・」<br /><br />この宿に連れてきた運転手のように、今度はわたしがマジ切れする番だった。<br /><br />「ここの宿は一泊50ルピーだろ、100ドルもの金額をお布施しろなんてアリエナイ(impossible)って! 」<br />「おまえ達外国人は、カネをたくさん持ってヒンドゥー教徒の聖地に来ているのだ、100ドルなんてたいした額ではないだろ」<br />「それはアンタにカネを出す理由にまったくならない。」<br />「私がオマエの為にお布施をして祈りをあげてもらうのだ。それには十分なお金が必要だが、それで幸福になれるのに、なりたくないのか」<br />「オレはヒンドゥー教徒ではない。尊敬はしても、宗教が違う以上、お祈りをしてもらうつもりは無い。」<br /><br />ニューデリーに着いたときからインド人と「戦い」を繰り広げてきたが、ここまでやり合うのは初めてだった。そもそも私は「無宗教」だが、無神論は時に危険と見なされる(イランのように無神論者を犯罪者として捕らえる国すらある)から、ここは「異教徒」ぶりを見せるしかなかった。<br />フロントのオヤジは、情に訴える戦術に変更してきた。<br /><br />「この国は貧しい。収入も無く苦しんでいる人がたくさんいるのに、オマエはそういう人はビタ一文出さないとでもいうのか?」<br /><br />どっかで聞いた論理だ。そう、エジプト・カイロのタクシー運転手ともやったなコレは。<br />「平等」とか「公平」なんていう概念は、それをもたない人に訴えても無益である。<br />この不毛な議論は延々1時間は続いていた。<br />トドメを刺すか。<br /><br />「そんなことは言っていない。オマエは本当に貧しい人の為にカネを使えるのか、だったらオマエはオレをそういう所に連れて行け。オレが自分で彼らに&quot;お恵み&quot;をしてやる。それなら問題ないんだろ?」<br /><br />デカイ声でまくし立てながら、自分で自分の英語に酔っていましたよ。(笑)<br />どのようにして言葉が出てきたのか、思い出せないのだが・・ただただカンペキな英文だった。それも、まるでネイティブになったような気分で、超高速弾丸トークだった。<br />フロントのオヤジは、とうとう諦めた。<br />肩を落としてションボリしたオッサンは、もうさっきまでの押し売りトークはどこかへ行ってしまい、単なる物乞いトークになっていた。<br /><br />「わかった・・ただ、オマエのために占いまでしたんだ。何か私にくれるものはないかね?」<br /><br />「ねぇよ! 失せろこの野郎!!」 と言ってもよかったのだが、この「口論」にはさすがにウンザリしていた。そう、ビタ一文カネを出さないという意味で勝利した以上、これ以上彼をこの部屋に長居させる必要は無かった。<br />・・・<br /><br />こういう旅行の時はいつ捨ててもいいくらいの服を着ている。<br />デリーは寒く、アグラも涼しかったが、バラナシは随分暖かい。彼は私のジーンズが欲しそうだったが、それも却下だった。代わりにもうツブしてもよいパーカーを渡すと、素直に出て行った。はてこんな暖かい所で役に立つのか・・・知るかそんなこと。<br /><br />早々にシャワーを済ませて部屋に戻ったあと、ベッドや荷物を動かしてドアの前を「バリケード」でかため、早々に眠った。<br />2泊するつもりだったが、明日出て行ってやる。<br /><br />この宿の名前がもう思い出せない。旅行ノートから出てくることがあったら、他のバックパッカーのために、思いっきり公開しておきたい。<br /><br /><br /><br />インドの旅が、まだ続く。長いな長すぎる。。。(笑)<br /><br />2009-12-21

【旅行記】遙かなるインド・2007(9)

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2007/02 - 2007/02

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okura

okuraさん

インド旅行の記事を延々(9)件も書いているのに、まだ3日目のままである。濃い〜旅行といえば、間違いなく濃い。
タージ・マハルは間違いなくハイライトだが、バラナシの雰囲気もまた、キョーレツなインドだった。
使ったタクシー代の支払を巡りスッタモンダしながら、京都からの「学生さん」が行くとかいう宿について行くことにした。
それが「クミコの宿」という日本人宿だった。

バラナシの市内だが、ガンガー(ガンジス川)に近づくにつれて、くねくねと迷路のような路地になる。ちゃんと宿に戻れるか不安になるような路地は、人も歩くが牛・・ウシも通る。それも、誰に飼われているともわからないようなウシが、1人で、いや「一匹」で路地を歩いているのだから、そんな光景を初めて見たら目をまんまるくしてしまうだろう! (絶対写真撮ってるはずなのだが・・見あたらない〜)

くねくねと曲がりながら、ガンガーを見下ろせるナイスな場所に、クミコの宿があった。
宿を仕切っているのは、クミコさんという威勢のいい女性・・・ここに住んでもう30年くらいになるという・・・恰幅の良いオバサンだった。感じの良い、白いヒゲもじゃの仙人みたいなインド人のオジサンがいる。クミコさんはこの仙人みたいなオジサンを叱りとばしたり、店にやってくる行商人とシビアな交渉をしたり、結構忙しい人だった。
「学生」さんは、ここの3階にある大部屋に滞在すると決めた。
泊まるわけでもないのにノコノコ上がり込んだ私は、1階のロビー(ってほどでもない)にガイドブックや日本のマンガ本などが沢山あるのを見てホッとした。ここで情報が仕入れられる、と。日本人旅行者が結構たくさん滞在していた。いるところにはいるもんだ。

あっという間に夕方になり、一服した学生さんと外出した。食事はベジタリアンのカレー。ホウレンソウのような緑がかったカレーは、いままでの食事と代わって辛くなかった。アグラまではナンを食べていたが、こんどはサイズも小さく円形のチャパティだ。「肉食系」の私には少し物足りなかった。
夕食を終えて外に出ると、ものすごい数の人が歩いている。そしてヒンドゥーの宗教関係者なのか・・・? ほとんど全裸、ふんどし一枚のオトコ達がウジャウジャいる。まるでハダカ祭だが、身体になんか塗っていたりして雰囲気はちょっと違う。そういえばヒンドゥーの祭りがあるとか、デリーの旅行会社では言っていたが、そういうことか。

「学生さん」と途中で分かれ、宿に戻る。
相変わらずヒゲの親父がフロントの、いや正確には入口に入ってすぐの所に置かれた机・・・その前にでんと座っているだけだが、部屋の鍵を受け取って上がろうとすると、「チョット待て」と言ってきた。

「オレは手相を占う。ちょっと手をみせてもらえんか?」

なんじゃそりゃ?だが・・・はいどーぞ。

「オマエは真面目な性格だ。人の話をよく聞き、ビジネスではチャンスを掴み成功する運をもっている・・」云々。
で、そのうちにニヤリと笑って、
「・・しかし、オマエはオンナ好きだな。ところがそれを隠して、オンナ運が無い」 うっ、そうきたか〜
「じゃ、オッサンあんたオレの恋愛運とかも占ってみろよ」

これが失敗だった。

「ここから先は、大事な話だ。オマエの部屋で話す・・・」

ハメられたか。こいつ何を企んでいやがるんだ?
どう考えても・・・よくない展開でしょう。

で、フロントのオヤジは私の部屋にノコノコやってきた。そして、
「オマエは聖地にいる。ここでたくさん"お布施"をすれば、運勢は良くなるだろう。そうだな100ドルの"お布施"を・・・」

この宿に連れてきた運転手のように、今度はわたしがマジ切れする番だった。

「ここの宿は一泊50ルピーだろ、100ドルもの金額をお布施しろなんてアリエナイ(impossible)って! 」
「おまえ達外国人は、カネをたくさん持ってヒンドゥー教徒の聖地に来ているのだ、100ドルなんてたいした額ではないだろ」
「それはアンタにカネを出す理由にまったくならない。」
「私がオマエの為にお布施をして祈りをあげてもらうのだ。それには十分なお金が必要だが、それで幸福になれるのに、なりたくないのか」
「オレはヒンドゥー教徒ではない。尊敬はしても、宗教が違う以上、お祈りをしてもらうつもりは無い。」

ニューデリーに着いたときからインド人と「戦い」を繰り広げてきたが、ここまでやり合うのは初めてだった。そもそも私は「無宗教」だが、無神論は時に危険と見なされる(イランのように無神論者を犯罪者として捕らえる国すらある)から、ここは「異教徒」ぶりを見せるしかなかった。
フロントのオヤジは、情に訴える戦術に変更してきた。

「この国は貧しい。収入も無く苦しんでいる人がたくさんいるのに、オマエはそういう人はビタ一文出さないとでもいうのか?」

どっかで聞いた論理だ。そう、エジプト・カイロのタクシー運転手ともやったなコレは。
「平等」とか「公平」なんていう概念は、それをもたない人に訴えても無益である。
この不毛な議論は延々1時間は続いていた。
トドメを刺すか。

「そんなことは言っていない。オマエは本当に貧しい人の為にカネを使えるのか、だったらオマエはオレをそういう所に連れて行け。オレが自分で彼らに"お恵み"をしてやる。それなら問題ないんだろ?」

デカイ声でまくし立てながら、自分で自分の英語に酔っていましたよ。(笑)
どのようにして言葉が出てきたのか、思い出せないのだが・・ただただカンペキな英文だった。それも、まるでネイティブになったような気分で、超高速弾丸トークだった。
フロントのオヤジは、とうとう諦めた。
肩を落としてションボリしたオッサンは、もうさっきまでの押し売りトークはどこかへ行ってしまい、単なる物乞いトークになっていた。

「わかった・・ただ、オマエのために占いまでしたんだ。何か私にくれるものはないかね?」

「ねぇよ! 失せろこの野郎!!」 と言ってもよかったのだが、この「口論」にはさすがにウンザリしていた。そう、ビタ一文カネを出さないという意味で勝利した以上、これ以上彼をこの部屋に長居させる必要は無かった。
・・・

こういう旅行の時はいつ捨ててもいいくらいの服を着ている。
デリーは寒く、アグラも涼しかったが、バラナシは随分暖かい。彼は私のジーンズが欲しそうだったが、それも却下だった。代わりにもうツブしてもよいパーカーを渡すと、素直に出て行った。はてこんな暖かい所で役に立つのか・・・知るかそんなこと。

早々にシャワーを済ませて部屋に戻ったあと、ベッドや荷物を動かしてドアの前を「バリケード」でかため、早々に眠った。
2泊するつもりだったが、明日出て行ってやる。

この宿の名前がもう思い出せない。旅行ノートから出てくることがあったら、他のバックパッカーのために、思いっきり公開しておきたい。



インドの旅が、まだ続く。長いな長すぎる。。。(笑)

2009-12-21

同行者
一人旅
交通手段
鉄道

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