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【再び、クロアチアへ】<br />早めの昼食後、12時45分のバスでモスタルを発ち、17時半に再びクロアチアのスプリットへ着きました。今回の夕食は地元の人の推薦で旧市街のはずれにあるレストランへ行きました。大正解です。まず、新鮮な魚のカルパッチョ。次に手長えびの cardinale というのを頼みました。これが絶品です! 見た目は、真ん中に日本のお子様ランチのようなライスがあり、回りに薄いハムで巻いた手長えびです。一見した時は、ボリュームもないし、お子様ランチか? という感じでしたが、食べると最高でした。生ハムが手長えびとマッチして、とろける様な味でした。ライスもリゾットのような、そうでないような、でも、とにかくおいしかったです。オリーブ油で焼いたズッキーニ、茄子等の野菜も上品で絶品でした。しかも、これでたったの152knです。今回の旅の中でも、最高ランクでした。<br /><br />今夜は国境こそ越えませんが、また長距離移動です。スプリットを午後8時15分に出発です。目的地のプリトヴィッツエ湖群(これも世界遺産)にはまた真夜中の1時45分にしか着きません。湖畔のホテル、ベルビューも電話で予約しています。バスの途中で休憩が2回ほどありましたが、ある休憩所のレストランではお客さんがコーラスで歌っていました。そう言えば、ドブロヴニクでも見かけました。歌好きの国民なのでしょう。しかも、上手にハモっていました。予想通り、何もない真っ暗なところがバスの降車地ですが、結構クロアチア人もおせっかいで、バスの中の何人もの人が私にここで降りるんだと教えてくれました。憎めない人たちです。<br /><br />昨夜、寝る前に次の目的地、リエカへのバスの時間を聞くと15時のしかありません。ですから、嫌でもここプリトヴィッツェ湖群国立公園でゆっくり過ごすしかありません。9時頃ゆっくり起きても、まだ5時間はたっぷりあります。ここは山の中ですが、たくさんの湖があり、今回の旅行の各地と同じで湖の水の色がエメラルドグリーンでとてもきれいです。ドブロヴニクのバス停で会った日本人女性二人が最高で是非行くべきだと言ってた通りです。ちょっとした滝も沢山あります。但し、滝に関してはナイアガラの滝を見飽きている私には物足りません。高地にある中国の九寨溝もこんな感じなんだろうなと想像しながら絶景を楽しみました。ここは、少し辺鄙な場所でバスの便も悪く、今回の少しハードなスケジュールで立ち寄るのをあきらめようかと考えもしましたが、あきらめなくてよかったです。さすが、世界自然遺産です。<br /><br />一日に一便のみの午後3時のバスに遅れては大変なので、早めに昨夜降ろされた三叉路でバスを待ちます。ホテルの受付の女性の話では黄色いバスだそうです。しかも、自分の感覚と反対で昨日と同じく北上するはずなのに、昨日と逆の方向でバスを待てと聞いています。緊張してバスを待ちます。すると、さっきの女性が帰宅途中らしく、バス停はもう少しあっちだと指差されます。なるほど、昨夜は少しでもホテルに近いところでバスが停まってくれたらしく、よく見ると近くに小屋のようなバス停があります。そこで、アメリカ人の女性と話をしながら待っていると白い小さなマイクロバスが来ます。違うと思いましたが、念のために手を上げて停まってもらい、リエカ行きかと尋ねると、途中の Senj まで行き、そこからバスを乗り換えると言われました。半信半疑ですが、停めてよかった。とにかく乗ります。本来のリエカ行きと違うのか、やたら小さなバス停に停まります。時間も予測よりだいぶ多くかかります。Senj では、乗り換えに40分程度も待たされました。<br /><br />不安で一杯でしたが、何とか午後7時前には目的地のリエカに着きました。但し、目的地と言ってもようやくここからバスでなく列車の線路があるというだけです。スロヴェニアとの国境に近いリエカ(クロアチア)から、明日の目的地のスロヴェニアの世界遺産、シュコツィヤン鍾乳洞のなるべく近くまで行って泊まる予定です。聞いたこともないけど、ピヴカと言う町までの切符を買っています。その前に、ゆっくりとおいしい物を食べる予定で、地球の歩き方に書いてあった駅からも近いイタリア料理店へ行きました。ここも大正解でした。前菜にプロシュート(生ハム)を注文し、手長えびのグリルを主菜に頼みました。そして、ここでもオリーブ油での焼き野菜が最高においしかったです。しかも、盛り付けも野菜をうまく積み上げています。こんなのは初めて見ました。珍しくデザートまで頼んでしまいました。合計、328knですが、大満足です!<br /><br />そして、20時45分の列車でリエカを出発し22時15分にピヴカという聞いたこともない、その上に地球の歩き方にも載ってない小さな駅へ着きました。途中、珍しく国境を越える時にパスポートをチェックに来ました。大失敗です。ホテルどころか、駅前には何もありません。久しぶりに「野宿」を直感しました。とにかく、歩いてみることにしました。30分ほど歩いてようやく「町」が見えてきました。一軒喫茶店風の店がかろうじて開いているので、中に入りました。英語で聞いてみると、この村には一軒もホテルはないそうです。一番近いホテルは10km程離れた隣町のようです。地図に出ているポストイナです。最初からここまで行っておけばいいのでした。取り敢えず、電話でホテルを予約します。お店の人に頼んでタクシーはないかと聞くとないそうです。客としていた数人の若者がピヴカの駅まで送ってくれると言います。まだ列車があるかもしれないと言うのです。途中で、かすかな期待を込めて、ついでにお金を払うからポストイナの駅までいっそのこと送ってくれないかと頼みました。でも、飲酒運転の取調べがうるさいので、遠くまでは送ってあげることはできないと断られてしまいました。残念! <br /><br />でも、駅について時刻表を読んでくれると、確かに24時35分に目的地と言っても隣の駅のポストイナまでの列車があります。1時間以上何もない駅で待ちます。もちろん、切符なんかは売っていません。でも、私には確信がありました。電車で一駅、わずか10分くらいで深夜の列車。まず、乗務員が切符をチェックに来ることはないだろうと、来れば嘘じゃないので買う場所がなかったと主張するしかないと。<br />案の定、料金は払わずにキセルするしかありませんでした。<br /><br />ポストイナの駅からは地図では近そうで、何とかなりそうです。でも、夜遅く少しでも迷いたくないので、慎重に方向を示す交通表示を読んでいると、若いカップルが車で通りかかり声をかけてくれました。ホテルの名前を言うと、送ってくれると言います。しかも、助手席の女性は美人! さすがに、野宿を覚悟した後のホテルまでの道のりで、優しさが身にしみます。こんなことで、一気にこの初めての国、スロヴェニアに対する印象がすこぶる良くなります。ホテルでは疲れているし、鍾乳洞を見に行くために明日の朝も早いので、すぐに寝ます。<br /><br /><br />【スロヴェニア】<br />翌朝金曜日、ポストイナから Devacia の駅へ行きます。実は、ポストイナにも有名な鍾乳洞があるのですが、両方へ行く時間はなさそうです。ポストイナ鍾乳洞もトロッコに乗り、地下道を疾走して下っていくそうで面白そうですが、世界遺産のシュコツィヤン鍾乳洞を選びました。でも、朝早過ぎて、駅からシュコツィヤン鍾乳洞へのバスはありません。仕方がないので、もらった地図を頼りに約1時間歩いて9時20分に鍾乳洞へ着きました。途中、高速道路の上の橋は歩かされるし、もっとひどいのは最後の半分は山道で標識も少しあやしげでした。世界遺産に行くのに、こんな道を歩かせるとはスロヴェニアも大した国です。10時からの最初のツアーまで待たされました。14ユーロです。でも、中は壮観でした。さすがに、唯一の世界遺産の鍾乳洞だけあって、巨大な地下空間です。100メートルも高いところに吊り橋がかかっています。はるか下の谷底には川が流れています。よくこんな所を発掘したものだと感心します。本来は真っ暗闇ですから、発掘作業も大変だったはずです。<br /><br />2時間程度の鍾乳洞ツアーが終わった後で、イスラエル人のグループの一人に声をかけられ、日本人にしては珍しく英語ができるなと言われました。確かに、イスラエル(ユダヤ)人は放浪を余儀なくされた民族で、言葉も上手です。敷地内の唯一のレストランで、ソーセージの入ったスープなどを食べました。まぁまぁの味でした。スロヴェニアまで来ると、イタリアよりむしろオーストリアの影響が強いようです。駅までのバスには時間があるので、時間を有効に使うためにタクシーを呼ぶようにレストランの人に頼みました。そしたら、経営者らしい人が知人という白タクを呼んでくれました。しかも運転手は若い女性です。いくら取られるのか内心不安でしたが、何と友達で共同経営者みたいなものだと無料でした。昨夜に続きまたスロヴェニアの国の印象がよくなりました。<br /><br />Devacia の駅へ着くと、午後3時過ぎで早くも切符売り場は閉まっていました。朝時間があったので、売り場の女性から情報を得ていてよかったです。ずっと、時刻表で不思議だったのですが、イタリアのトリエステはすぐ近くのはずなのに、何故か列車がないのです。朝聞いていたので、近くの Sezana 駅までの切符を買っています。そこからは、バスが出ていると聞いています。Sezana の駅に着いて聞くと、歩いてすぐの所にバス停がありました。受付の女性に聞くと、バスが出たばっかりで2時間近く待たないといけません。たった1ユーロですが。タクシーでいくらか聞くと20ユーロと言います。それで、さすがに時間を優先し、タクシーを呼んでもらいました。待っている間に、トリエステにこんなに近いのに列車がないなんて、両都市で喧嘩でもしているのかと聞きました。そんなことはないらしく、以前にはあったがみんな車で行くので乗る人がいなくなったそうです。ちょっと信じがたい話ですが。国境を越えてイタリアのトリエステなのに、ここでは検問も何もありませんでした。須賀敦子の本で読んだとおり、坂を下ってトリエステの港が見え、駅のあたりで降ろしてもらいました。<br /><br />これで、バルカン半島、旧ユーゴスラビア諸国のクロアチア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、スロヴェニアを回りました。内戦で国が分かれただけあって、何となく顔や料理も少し違っているのがわかりました。私には35年以上も前にユーゴスラビア人に会った記憶があります。AFSの一年間の高校留学が終わって、1台のバスにその地区の世界中からの留学生が集まり、約1週間のバス旅行をさせてもらえました。ペンシルベニア州のゲティスバーグ、ボストンなどをホームステイしながらの楽しいバス旅行でした。後部にあるバスのトイレに何人入れるか試してみたり、馬鹿騒ぎもしました。そのうちの一人がユーゴスラビア人の女の子でキスした思い出があります。彼女はへたでした。今考えると彼女の顔は、モンテネグロかボスニア・ヘルツェゴヴィナ、または今回行っていないセルビアでしょう。明らかに、クロアチアではありません。もう一人キスしたフランス人の女の子は上手でした。こんなしょうもない事は35年以上たった今でも鮮明に覚えています。いつまでたっても楽しい青春の思い出です。<br /><br />(続く)<br />

アドリア海沿岸(バルカン半島)諸国 紀行文 (4)

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2009/06/23 - 2009/06/26

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空飛ぶドクター

空飛ぶドクターさん

【再び、クロアチアへ】
早めの昼食後、12時45分のバスでモスタルを発ち、17時半に再びクロアチアのスプリットへ着きました。今回の夕食は地元の人の推薦で旧市街のはずれにあるレストランへ行きました。大正解です。まず、新鮮な魚のカルパッチョ。次に手長えびの cardinale というのを頼みました。これが絶品です! 見た目は、真ん中に日本のお子様ランチのようなライスがあり、回りに薄いハムで巻いた手長えびです。一見した時は、ボリュームもないし、お子様ランチか? という感じでしたが、食べると最高でした。生ハムが手長えびとマッチして、とろける様な味でした。ライスもリゾットのような、そうでないような、でも、とにかくおいしかったです。オリーブ油で焼いたズッキーニ、茄子等の野菜も上品で絶品でした。しかも、これでたったの152knです。今回の旅の中でも、最高ランクでした。

今夜は国境こそ越えませんが、また長距離移動です。スプリットを午後8時15分に出発です。目的地のプリトヴィッツエ湖群(これも世界遺産)にはまた真夜中の1時45分にしか着きません。湖畔のホテル、ベルビューも電話で予約しています。バスの途中で休憩が2回ほどありましたが、ある休憩所のレストランではお客さんがコーラスで歌っていました。そう言えば、ドブロヴニクでも見かけました。歌好きの国民なのでしょう。しかも、上手にハモっていました。予想通り、何もない真っ暗なところがバスの降車地ですが、結構クロアチア人もおせっかいで、バスの中の何人もの人が私にここで降りるんだと教えてくれました。憎めない人たちです。

昨夜、寝る前に次の目的地、リエカへのバスの時間を聞くと15時のしかありません。ですから、嫌でもここプリトヴィッツェ湖群国立公園でゆっくり過ごすしかありません。9時頃ゆっくり起きても、まだ5時間はたっぷりあります。ここは山の中ですが、たくさんの湖があり、今回の旅行の各地と同じで湖の水の色がエメラルドグリーンでとてもきれいです。ドブロヴニクのバス停で会った日本人女性二人が最高で是非行くべきだと言ってた通りです。ちょっとした滝も沢山あります。但し、滝に関してはナイアガラの滝を見飽きている私には物足りません。高地にある中国の九寨溝もこんな感じなんだろうなと想像しながら絶景を楽しみました。ここは、少し辺鄙な場所でバスの便も悪く、今回の少しハードなスケジュールで立ち寄るのをあきらめようかと考えもしましたが、あきらめなくてよかったです。さすが、世界自然遺産です。

一日に一便のみの午後3時のバスに遅れては大変なので、早めに昨夜降ろされた三叉路でバスを待ちます。ホテルの受付の女性の話では黄色いバスだそうです。しかも、自分の感覚と反対で昨日と同じく北上するはずなのに、昨日と逆の方向でバスを待てと聞いています。緊張してバスを待ちます。すると、さっきの女性が帰宅途中らしく、バス停はもう少しあっちだと指差されます。なるほど、昨夜は少しでもホテルに近いところでバスが停まってくれたらしく、よく見ると近くに小屋のようなバス停があります。そこで、アメリカ人の女性と話をしながら待っていると白い小さなマイクロバスが来ます。違うと思いましたが、念のために手を上げて停まってもらい、リエカ行きかと尋ねると、途中の Senj まで行き、そこからバスを乗り換えると言われました。半信半疑ですが、停めてよかった。とにかく乗ります。本来のリエカ行きと違うのか、やたら小さなバス停に停まります。時間も予測よりだいぶ多くかかります。Senj では、乗り換えに40分程度も待たされました。

不安で一杯でしたが、何とか午後7時前には目的地のリエカに着きました。但し、目的地と言ってもようやくここからバスでなく列車の線路があるというだけです。スロヴェニアとの国境に近いリエカ(クロアチア)から、明日の目的地のスロヴェニアの世界遺産、シュコツィヤン鍾乳洞のなるべく近くまで行って泊まる予定です。聞いたこともないけど、ピヴカと言う町までの切符を買っています。その前に、ゆっくりとおいしい物を食べる予定で、地球の歩き方に書いてあった駅からも近いイタリア料理店へ行きました。ここも大正解でした。前菜にプロシュート(生ハム)を注文し、手長えびのグリルを主菜に頼みました。そして、ここでもオリーブ油での焼き野菜が最高においしかったです。しかも、盛り付けも野菜をうまく積み上げています。こんなのは初めて見ました。珍しくデザートまで頼んでしまいました。合計、328knですが、大満足です!

そして、20時45分の列車でリエカを出発し22時15分にピヴカという聞いたこともない、その上に地球の歩き方にも載ってない小さな駅へ着きました。途中、珍しく国境を越える時にパスポートをチェックに来ました。大失敗です。ホテルどころか、駅前には何もありません。久しぶりに「野宿」を直感しました。とにかく、歩いてみることにしました。30分ほど歩いてようやく「町」が見えてきました。一軒喫茶店風の店がかろうじて開いているので、中に入りました。英語で聞いてみると、この村には一軒もホテルはないそうです。一番近いホテルは10km程離れた隣町のようです。地図に出ているポストイナです。最初からここまで行っておけばいいのでした。取り敢えず、電話でホテルを予約します。お店の人に頼んでタクシーはないかと聞くとないそうです。客としていた数人の若者がピヴカの駅まで送ってくれると言います。まだ列車があるかもしれないと言うのです。途中で、かすかな期待を込めて、ついでにお金を払うからポストイナの駅までいっそのこと送ってくれないかと頼みました。でも、飲酒運転の取調べがうるさいので、遠くまでは送ってあげることはできないと断られてしまいました。残念! 

でも、駅について時刻表を読んでくれると、確かに24時35分に目的地と言っても隣の駅のポストイナまでの列車があります。1時間以上何もない駅で待ちます。もちろん、切符なんかは売っていません。でも、私には確信がありました。電車で一駅、わずか10分くらいで深夜の列車。まず、乗務員が切符をチェックに来ることはないだろうと、来れば嘘じゃないので買う場所がなかったと主張するしかないと。
案の定、料金は払わずにキセルするしかありませんでした。

ポストイナの駅からは地図では近そうで、何とかなりそうです。でも、夜遅く少しでも迷いたくないので、慎重に方向を示す交通表示を読んでいると、若いカップルが車で通りかかり声をかけてくれました。ホテルの名前を言うと、送ってくれると言います。しかも、助手席の女性は美人! さすがに、野宿を覚悟した後のホテルまでの道のりで、優しさが身にしみます。こんなことで、一気にこの初めての国、スロヴェニアに対する印象がすこぶる良くなります。ホテルでは疲れているし、鍾乳洞を見に行くために明日の朝も早いので、すぐに寝ます。


【スロヴェニア】
翌朝金曜日、ポストイナから Devacia の駅へ行きます。実は、ポストイナにも有名な鍾乳洞があるのですが、両方へ行く時間はなさそうです。ポストイナ鍾乳洞もトロッコに乗り、地下道を疾走して下っていくそうで面白そうですが、世界遺産のシュコツィヤン鍾乳洞を選びました。でも、朝早過ぎて、駅からシュコツィヤン鍾乳洞へのバスはありません。仕方がないので、もらった地図を頼りに約1時間歩いて9時20分に鍾乳洞へ着きました。途中、高速道路の上の橋は歩かされるし、もっとひどいのは最後の半分は山道で標識も少しあやしげでした。世界遺産に行くのに、こんな道を歩かせるとはスロヴェニアも大した国です。10時からの最初のツアーまで待たされました。14ユーロです。でも、中は壮観でした。さすがに、唯一の世界遺産の鍾乳洞だけあって、巨大な地下空間です。100メートルも高いところに吊り橋がかかっています。はるか下の谷底には川が流れています。よくこんな所を発掘したものだと感心します。本来は真っ暗闇ですから、発掘作業も大変だったはずです。

2時間程度の鍾乳洞ツアーが終わった後で、イスラエル人のグループの一人に声をかけられ、日本人にしては珍しく英語ができるなと言われました。確かに、イスラエル(ユダヤ)人は放浪を余儀なくされた民族で、言葉も上手です。敷地内の唯一のレストランで、ソーセージの入ったスープなどを食べました。まぁまぁの味でした。スロヴェニアまで来ると、イタリアよりむしろオーストリアの影響が強いようです。駅までのバスには時間があるので、時間を有効に使うためにタクシーを呼ぶようにレストランの人に頼みました。そしたら、経営者らしい人が知人という白タクを呼んでくれました。しかも運転手は若い女性です。いくら取られるのか内心不安でしたが、何と友達で共同経営者みたいなものだと無料でした。昨夜に続きまたスロヴェニアの国の印象がよくなりました。

Devacia の駅へ着くと、午後3時過ぎで早くも切符売り場は閉まっていました。朝時間があったので、売り場の女性から情報を得ていてよかったです。ずっと、時刻表で不思議だったのですが、イタリアのトリエステはすぐ近くのはずなのに、何故か列車がないのです。朝聞いていたので、近くの Sezana 駅までの切符を買っています。そこからは、バスが出ていると聞いています。Sezana の駅に着いて聞くと、歩いてすぐの所にバス停がありました。受付の女性に聞くと、バスが出たばっかりで2時間近く待たないといけません。たった1ユーロですが。タクシーでいくらか聞くと20ユーロと言います。それで、さすがに時間を優先し、タクシーを呼んでもらいました。待っている間に、トリエステにこんなに近いのに列車がないなんて、両都市で喧嘩でもしているのかと聞きました。そんなことはないらしく、以前にはあったがみんな車で行くので乗る人がいなくなったそうです。ちょっと信じがたい話ですが。国境を越えてイタリアのトリエステなのに、ここでは検問も何もありませんでした。須賀敦子の本で読んだとおり、坂を下ってトリエステの港が見え、駅のあたりで降ろしてもらいました。

これで、バルカン半島、旧ユーゴスラビア諸国のクロアチア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、スロヴェニアを回りました。内戦で国が分かれただけあって、何となく顔や料理も少し違っているのがわかりました。私には35年以上も前にユーゴスラビア人に会った記憶があります。AFSの一年間の高校留学が終わって、1台のバスにその地区の世界中からの留学生が集まり、約1週間のバス旅行をさせてもらえました。ペンシルベニア州のゲティスバーグ、ボストンなどをホームステイしながらの楽しいバス旅行でした。後部にあるバスのトイレに何人入れるか試してみたり、馬鹿騒ぎもしました。そのうちの一人がユーゴスラビア人の女の子でキスした思い出があります。彼女はへたでした。今考えると彼女の顔は、モンテネグロかボスニア・ヘルツェゴヴィナ、または今回行っていないセルビアでしょう。明らかに、クロアチアではありません。もう一人キスしたフランス人の女の子は上手でした。こんなしょうもない事は35年以上たった今でも鮮明に覚えています。いつまでたっても楽しい青春の思い出です。

(続く)

同行者
一人旅
交通手段
鉄道 高速・路線バス

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  • プリトヴィッツェ湖群<br />(クロアチア)

    プリトヴィッツェ湖群
    (クロアチア)

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  • リエカ(クロアチア)

    リエカ(クロアチア)

  • リエカのレストラン<br />(クロアチア)<br />手長えびとオリーブ油焼き野菜

    リエカのレストラン
    (クロアチア)
    手長えびとオリーブ油焼き野菜

  • リエカ(クロアチア)の乳児

    リエカ(クロアチア)の乳児

  • ピヴカの寂れた駅

    ピヴカの寂れた駅

  • 鍾乳洞の外部

    鍾乳洞の外部

  • 鍾乳洞内の地上100m以上の橋

    鍾乳洞内の地上100m以上の橋

  • 鍾乳洞

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