1976/07 - 1976/07
10位(同エリア82件中)
ソフィさん
1976年7月
それから間もなく、今まで「お互いにしっかりやりましょう」と元気の良かったザイール運輸省の首席参事官ユマが、泣き言を言うようになった。
「ここまで運輸省としてはベストを尽くしてきたが、これ以上動きようがなくなりつつある」
「この段階で一番欲しいのは、日本政府の後押しだ」
「ほかの国に比べて日本の動きは不十分だから、カタセさんから大使を早く派遣するよう、日本政府に要請して欲しい」
これまで私がザイール運輸省を督促する側だったのが、彼らが日本の奮起を促すように、形成が逆転してきたわけだ。
しかしここで冷静に考えれば、「石油ショック」という大きな世界経済の流れの中で、ザイールは財政赤字のために借款を返済する能力を失っており、そのような環境の中で日本だけが強引にマタディ架橋プロジェクトを進めていいものかどうか。
このプロジェクトは、大西洋岸バナナ港の完成と、マタディ橋からバナナ港に至る150キロの鉄道の開通を待って、その機能がフルに発揮できることになる。
バナナ港については、フランス・ベルギーの連合が調査を進め、いずれ工事財源を確保することが期待されている。
150キロの鉄道については、日本が建設する予定だったのだが、石油ショックによる工事の高騰で今のところ工事費のめどが付いていない。
何れの工事についても、財源の見通しがほとんどない現状なのだ。
ジャーツ(海外鉄道技術協力協会)が引き揚げてから、マタディ橋工事の調査着手を急いで推進しなければならない理由は、なくなった。
日本人専門家の日本・ザイール両国に対する信頼もすっかり安定しており、私が到着した半年前とは様変わりしている。
しばらくは、新たな環境の中でこの国のこれからについてゆっくり考えながら、仕事を進めてゆきたい。
写真は、ソフィーさんのマイページ(写真5,800枚)、
http://4travel.jp/traveler/katase/
スイスの写真が美しい、片瀬貴文さんのマイページ(写真2,400枚)
http://4travel.jp/traveler/takafumi/
文字が大きくて読みやすい、片瀬貴文の記録
http://blog.alc.co.jp/d/2001114
もっと読みやすい「人生漫歩録」
http://kk1717.blog83.fc2.com/
などもご覧ください。
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