仕事で福州市馬尾区　３　馬限山公園内 　英国領事分館　

2009/05/22 - 2009/05/22

英国領事分館の紹介です。

当時の福州馬尾、倉前山に進出した列強各国の足跡を辿ることの出来る展示内容になっています。

エリア 福州(中国)

大砲を見た後は

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この建物は

英国領事分館

１８４０年アヘン戦争以降、列強各国は福州にも拠点を持つようになり

右側の模型

英国領事分館は１８７０年、馬尾民衆の反対がある中で当地に修築されることとなりました。

左側の模型は

福州市倉山区にあった各国領事館

日本領事館の近くには

ロシア領事館、米国領事館

オランダ領事館、イタリア領事館、英国領事館（←本館）、メキシコ領事館・・・

倉山区のこれらの建築物訪問してみたいものです。

さて、ここからは掲示物、展示物の紹介です。

外国籍の人員が増えてくる中で、
領事館周辺に建設された倶楽部や別荘、乗馬施設。

左上は

盲童学校

その他は毓英女中、陶淑女学校等学生の集合写真


右下は
華南女子文理学院跡地、現在の福建師範大学

１８４７年以降、イギリス、アメリカなどの基督教会が福州で学校を創立。これらは文化的な侵略を推し進めたのであるが、

客観的に見ると

福州が中国で最も早く近代教育都市の一つとなることを促進することになったともいえる。

■どのような学校があったかというと
以下、１〜５

１．毓英女中の校舎（現在の福州十六中）

　１８５９年、倉山麦園に創立

２．鶴齢英華書院

１８８１年建立

３．華南女子文理学院

１９０８年、倉山岒後に建立

清末、中国内にあった私立の女子大学３つの内の一つ

４．陶淑女子学校
１８６４年、英国基督教安日間会（聖公会）のスミス夫人が烏山に創設。現在の福建師範大学音楽学部の校舎。

５．尋珍女子中学

１８６３年創立（現在の福州十六中）

続いて

領事館寝室

２５平米

右上は
馬江教会堂

他　教会堂を紹介した写真

■天主堂の紹介　他

以下、このパネル内の写真を
いくつか紹介します（１〜４）

１．潘船浦天主堂
１８６８年に建立。
福州市の閩江大橋南側にあり、福建最大の天主教教会です。

２．馬江天主教堂

３．澳尾巷天主堂

１８４８年に建立された福州に現存する最古の天主教教堂

４．牧師家族の集合写真

第一次大戦以後、英米の教会が五口通商をりようし、福州やアモイへ宣教師を派遣しました。

１８５８年に中国に来た宣教師は８０人、その内のほとんどが福州に滞在していたようです。

このパネルは

１８４８年前後に英国・中華聖公会、米国・公理会によって建設された福州の教会病院の紹介です。

初期においては科による区分はなく、院内の設備も簡単なものでした。

医療対象は各国の在中国の宣教師、領事館職員、船員等でした。

右下の写真は福州市道山路口、孔子廟の北側にある協和医院です。

１８９５年、英国人が倉山潘船浦税関大楼内に創立した郵政官局関連の資料

西洋の近代的な郵政制度が設定されたというのが大方の見方ですが、

別の言い方をすると西洋人が郵政業務を完全に掌握したともいえます。


左上の写真は

福州南街（現八一七北路）
市話明線杆路

現在の繁華街の昔の写真を見るのは興味深いです。

右上の写真は

１８６７年、英商により福州で最も早く設立された近現代的な意義を持つ銀行、　漚豊銀行

左側の説明は

経済略奪は帝国主義侵略の主要手段であり、五口通商以降の海関（税関）、洋行が列強略奪の陣地となり、当時の経済秩序を大きく乱したという説明


写真の建物は　

閩海関　俗称は洋関

１８６１年に英国が倉山潘船浦に建立。

当時の英国領事館員の中には
基督教信者が多数いたのでしょうが、

実際、この馬尾でどのような気持ちで駐在していたのでしょうか。

侵略？布教？・・・

さて、出口も近づいてきました。

以降の写真は
１８４４年から１９０３年の間に福州倉山区に設置された１７国家の領事館関連施設の写真です。


領事館はどれも二層、三層からなる西洋式建築であり、かつ各国の近代建築風格を保持していました。

抗日戦争勃発後は各国領事は撤収、建築物は別の用途に使われるようになりました。


写真は
英国領事館

英国人の別荘

当時の米国領事館

米国領事館跡地と

米国領事館
中国人職員の宿舎跡地は

現在、福州衛生学校の宿舎になっています。

ロシア領事館

現在、福州第九中学事務楼

１９世紀の福州馬尾

倉前山一帯には

列強各国が自国の利益、勢力拡大のために進出、侵略

近代的な文明の流入に恩恵を受けた部分もあったのでしょうが、

地元中国の人たちにとっては
とてもつらく厳しい時代であったに違いありません。


次の旅行記
４　馬限山公園内では

帝国主義政策に抵抗した人民が収容された“梅園監獄”を紹介します。