2001/08 - 2001/08
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SATORUさん
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この日もいつものように朝7時から始められるホテルの改装工事の作業の音で目が覚めた。あまりの騒音に再び寝ることが出来ず、ホテルの一階に降りてホテルから出されるフランスパン・ベトナムコーヒーを食べた。
その後、この日はチェックアウトをする予定だったので、レセプションで4日分の宿泊費二人分32ドル、ホテルで手配した空港までの白タクの費用5ドル、計37ドルを払おうとした。しかし、レセプションのねーちゃんは電卓をはじいて、どこでどうなったのか知らないのですが、56ドルと値段を提示してきた。「その値段は違うだろう」と言って、彼女に再び電卓で計算するように促した。
彼女は再び計算をはじめ、今度は45ドルという値段を提示してきた。故意とも取れる彼女の行動に腹が立ったので、彼女から電卓を取り上げ、彼女に電卓を見せながら、一つ一つ順を追って計算し、37ドルである事を告げ、37ドルだけを置いて、出発の準備を整えるために自分の部屋へと戻った。
私達が乗る予定であったフィリピン航空のマニラ行きは11時過ぎの出発だったので、9時に空港へ着くように白タクを手配し、8時半に宿を出発した。いつもはニコニコしていて、愛想の良かったレセプションのねーちゃんも、この一件で後味の悪さが残った。
白タクの車中で、友人にもこの一件についてどう思うと尋ねると、彼も「あれはただの計算間違いと違う」と言っていた。彼の意見を聞き、「さすがに、友人の言うことは違うわ」と思い、私も「故意で計算間違いをして私達からお金を余分にとろうと思っていたのでは・・・」と考えると無性に腹が立ったので、自分に「あの一件はただの計算間違えだったに違いない」と言い聞かせた。
「白タクの運ちゃんに余計にお金を払わなければいけないのでは」という不安もあったが、そういったことも無く無事に空港に着くことができた。空港に着くと、この地に降り立った時と同様に、空港の外は人々でごった返していた。出発ロビー入り口で、警官に空港チケットとパスポートを提示し、空港内へ入った。
搭乗手続きが行われるカウンターは、ほんの少ししかなかった。私達が今回マニラまで行くフィリピン航空の搭乗手続きはすでに始まっていた。ホーチミンの空港はコンピューターのシステムが整っていないのかどうかはわからないが、航空会社が控えに持っている座席表は手書き、搭乗券はハンコで便名が押されていて、自分の座席番号はシールで貼られていた。今まで飛行機には数十回乗ってきたが、このような何の飾りもない質素な飛行機チケットを貰ったのは初めてだったので驚いた。
私達は搭乗手続きを終わらせ、難なく出国手続きも終え、搭乗口へと向かった。「このホーチミン・フィリピン路線は恐らく乗客は少ないから快適な飛行機旅行が楽しめるであろう」と考えていた。
私達はマニラの空港でブルネイへ向かう飛行機の乗り継ぎ時間が3時間しかなかったが、フィリピン航空機は一時間位遅れてフィリピンの首都・マニラからホーチミンへ到着した。フィリピンの空港で本当に乗り継ぎがうまいこといくのかと心配になりながら飛行機に乗り込んだ。飛行機に乗り込むと、自分の予想に反して座席が全て埋まっていた。
飛行機は一時間遅れてホーチミンを出発した。飛行機に乗っている間、私は黄金の国・ブルネイに行くことが出来るという期待感から胸を躍らせていた。
飛行機は数時間後、フィリピンの首都マニラに到着した。私達はブルネイに行くために、国際線を乗り継ごうと思い空港職員に「ロイヤル・ブルネイ航空の搭乗カウンターはどこか?」と尋ねた。すると、その空港職員は「一度フィリピンに入国して第2ターミナルに行かなければいけない」といった。この時初めて私達が第一ターミナルにいること、そして第一ターミナルはフィリピン航空のみのターミナルであることを知った。しかし、私達はフィリピンについて全く知らなかったし、ましてやマニラの空港の第二ターミナルがどこにあるのかもわからなかった。
フィリピン航空が一時間遅れでマニラに到着してくれたおかげで、私達のトランジットの時間は2時間しかなかったので、何が何か全くわからず、とりあえずフィリピンを出国することにした。
入国審査場には多くの人々が縦横無人に並んでいた。私は時間が無かったので、「早くしてくれ」という気持ちで、人々の後ろに並びました。(前には偶然、中年の日本人のおっちゃんだった)数十分間待たされ、私の番が回ってきて、難なく入国することが出来た。
次に税関へと進んだ。私は入国審査の際に前にいたおっちゃんの後ろに並んだ。フィリピンに入国する際には、出入国カードに加え、税関に申請する書類を提出しなければいけなかったので、税関職員は彼に英語で、
職員:「書類は?」
おっちゃん:「???(彼は英語がわからなかった)
職員:「カード」
私:「入国審査の前に書いていた税関に申請するカードは?(おっちゃんに)
おっちゃん:「そんなもん貰ってへんわ。」
私:「(税関職員に)彼はカードを貰ってないと言っているけど。」
入国審査の前で、空港職員に税関申請書を書いてもらっているおっちゃんの姿を見ていたので、税関申請書を持っているか無くしてしまったのだろうと思った。彼は当然の如く他の税関職員にどこかへ連れて行かれ、その後彼を見ることは一切なかった。
私はと言うと、時間が無いのにも関わらず、税関職員に「荷物を開けろ」と言われたので、「私は飛行機を乗り継ぐために第二ターミナルへ行かなければいけない。とりあえず時間が無い。」と言うと、中をあけたのですが一つ一つ荷物を検査せず、荷物検査は形だけで終了した。
この時点で私達はまだ第二ターミナルがどこにあるのかさっぱりわからなかったので、周りの警察官、空港職員に「第二ターミナルはどこにある?」と尋ねたが、返ってくる答えは全て「タクシーで行け」とのことでだった。しかし、私は空港で乗るタクシーほど怖いものは無いと考えているので、どうしても歩いて行こうと考えていた。
数人に場所を聞き、やっとどの方向に進めば第二ターミナルへと着くのかがわかった。確かに第二ターミナルへ続く道は歩いている人を一人も見なかった。場所が広い空港ということもあって、第一ターミナルから第二ターミナルへ行くのには3、40分くらいの時間を要した。
私と友人は「何で空港のターミナルがフィリピン航空専用のターミナルとその他の飛行機のターミナルとに別けられてるんや?普通、国内線と国際線っていうような分け方をするやろ。例え前者の別け方をしていても、ターミナル間を往復するような無料シャトルバスみたいなものを運行するのは普通じゃない?何て不便な空港何や。」と私達はフィリピン・マニラの空港には不満がいっぱいあった。
結局、第二ターミナルへ着いたのは、飛行機が出発する1時間前だった。この時点で少々「ムッ」としていたので、空港入り口で警官に「日本人?」と聞かれたのですが、彼のいったことを全く無視して第二ターミナル内へと入った。
私達は飛行機が出発する1時間前に到着したので、搭乗手続きは始まっていた。搭乗手続きを終え、フィリピンに入国したのもつかの間、すぐに出国した。私達は一度フィリピンに入国したがために、空港使用税11ドルを払わなければいけなかった。「外貨をできるだけフィリピンに落とさせるために、空港をわざと不便なものにしているのではないだろうか」と思った。
出国審査、税関を通り抜け、ロイヤル・ブルネイ航空の出発する搭乗口へ向かった。搭乗口へ向かう途中私は搭乗口近くにあるトイレに寄り、用をたし手を洗うために洗面台へと向かった。すると、その洗面台を掃除していたと思われるフィリピン人男性が水道の蛇口をひねってくれ水を出してくれた。私が手を洗い終えると今度はその男性は手を拭くために、ハンドペーパーを手渡してくれた。やけにこの空港はサービスがいいなと思いながらも、「絶対何かある」と感じていた。すると、彼は案の定自分の手のひらに乗せられている千円札を見せた。このとき、彼がチップを要求しているのだと言うことに気づいたが、無視してそのままその場を離れた。
後から友人にこの出来事を話すと、私達がここに来る一年前にもマニラ経由の飛行機に乗ってきた際、トイレに行くと同じような感じでチップを要求された。と言っていた。
トイレを済ませ私達は搭乗口の前に着いた。私達は搭乗手続きをしたのが遅かったということもあり、搭乗口へ行って間もなく飛行機に搭乗することが出来た。飛行機に乗る際、私達はファーストクラス、ビジネスクラスを通ってエコノミークラスの自分の席に着いたが、私達はこの機内を見てブルネイがお金持ちの国であることを実感させられた。
ファーストクラスの座席は本皮張りに加え、手を置く所は「金」だった。その他、実際に見ていないが、ファーストクラスのトイレの洗面台、便所も金で出来ているという噂が有るほどでした。(「金」と言ってもめっきではありません。本当の「金」そのものです。)
飛行機は午後4時半に出発した。飛行機が動き出すと、機内にはコーランが流れ始めた。その後、すぐに飛行機はブルネイの首都バンダル・スリブガワンに向けて離陸した。「たった数時間の滞在にもかかわらず、度重なる嫌な思いをさせられたフィリピンには、二度と来るものか」という気持ちを胸に秘め、飛行機の窓から眼下に広がるフィリピンの風景を眺めていた。
飛行機に乗っている乗客の数は、相当少なく客室乗務員は一人一人にとても丁寧に接してくれた。特に機内食を持ってきてくれたとき、普通どの飛行機会社も「ビーフ オア フィッシュ?」とだけしかいわれないが、ロイヤル・ブルネイ航空では「ビーフ・・・・・、オア フィッシュ・・・・・」とその日のメニューを言ってくれた。今まで機内食はあまり美味しいと感じたことが無かったが、この航空会社の機内食は比較的美味しかったような気がする。
飛行機は午後9時前に市内から約7キロの所にあるブルネイの空港に着いた。飛行機の乗客が少なかったので、入国審査もスムーズにいった。その日泊まる宿を全く決めていなかったので、入国審査の際入国係官に、
私:「ここから、市内に行くのにはどのようにして行けばいいのか?」
入国審査官:「バスは終了してしまったので、タクシーしかない。」
私:「いくら位かかる?」
係官:「15ブルネイドル」
私:「ブルネイには安宿はあるのか?」
係官:「ユースホステルに行けばいい。名前はポサビリアだ」
私:「ポサビリア?」
係官:「そうだ。他のブルネイのホテルは非常に高い。ポサビリアに行け」
といったやり取りがった。入国管理官はとてもフレンドリーに接してくれた。その他、この入国審査官とはブルネイの見所やこの時開催されていた「ブルネイ・イスラミック博覧会」のことなどについて話をした。結局、入国審査官と私は20分位話続けた。
次に私達は税関へ向かった。税関では、職員から「酒・タバコは持っていないか?」ということのみ聞かれ、「持っていない」と言うとすぐに終わった。ちなみにイスラム教徒が多数を占めるブルネイでは、タバコは吸うことが出来るのですが、お酒を買うこともできなければ、飲むこともできない。(外国人は数リットルの酒を持ち込むことができ、人目につかないところ(ホテルの部屋)では飲むことができるみたい。(ロイヤル・ブルネイ航空の中でもお酒は用意されていない。)
私達は事前に「バスは終了してしまっている」と聞かされていたので、仕方なく市内へ行くために空港前に止まっていたタクシーに乗った。タクシーの運ちゃんは交通手段がこのタクシーしか無いということを知っているので、料金は入国審査官に言われた値段よりも700円多く取られた。
市内に行くまでそんなに時間はかからなかったが、市内に着くまで回りの様子は真っ暗で何があるのかさっぱりわからなかった。そして、私達が目指していたユースホステル「ポサビリア」に着きました。
ポサビリアに着きはじめに宿の一室(ホテルのレセプションを兼ねている)のドアをノックした。すると、一人の非常にうさんくさい中年男性が出てきた。「ここに泊まりたい。値段はいくら?」と尋ねると、彼は「ここは5つ星の宿だ。10000ブルネイドル」と吉本新喜劇のせりふのようなべたべたのギャグで値段を言った。しかし、この日度重なる移動によって疲れて思考能力が低下していた私達は、この言葉を信じてしまい一瞬放心状態になってしまった。
その後彼は笑いながら10ドルと訂正し、私達は宿泊することにした。オーナーが言っていた五つ星の部屋は、全く役に立たないクーラー付きのドミトリー(4人部屋)、シャワー、トイレ共同と言うものだった。
私達は大変疲れていたので、すぐに寝た。本当に長い一日が終了した。
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