2009/05/11 - 2009/05/11
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にゃんこ姫さん
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東京・上野で開かれている「国宝・阿修羅(あしゅら)展」は、
あいかわらずの人気のようです。
GWが終わった昨日あたりでも、入場者5千人を数えるほどだとか。
私は昔、この阿修羅像に会いに、はるばる奈良の「興福寺」まで
行ったくらいに好きなのですが。
延々と長い列に並んだあげく、人の頭越しにちらっとしか見えない、
などという羽目になるのは目に見えているので、行くのを
ためらっていました。
それが、主催の新聞社の企画で、休館日を利用しての特別拝観が
でき、しかも地元からのバス送迎つきという、願ってもない
ツアーが発表されたのです。
さっそく電話したのはいうまでもありません。
ところが、朝一番から何度かけてもお話し中で、1時間半後に
やっとつながった時は、すでに満員。
諦めきれずに、キャンセル待ちを依頼しておいたら、
そういう人が多かったらしく、急遽、追加のバスが出ることになり、
めでたく参加できることになりました。
バンザイ!!
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 観光バス
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
「国宝・阿修羅展」の会場は、
上野公園内の「東京国立博物館」
です。 -
門を入るとすぐ、こんな立て看板が
目につきます。
「興福寺創建1300年記念」
だそうです。
今回は、半世紀ぶりに2度目の来都
だそうです。
(前回は、昭和27年とか。) -
「国立博物館」の中の『平成館』が
会場です。 -
会場の正面にも、こんな大きな
表示が。
会場内は撮影禁止なので、せめて、
こういう形ででもご紹介しておきます。 -
「ミュージアム・ショップ」で
買った印刷物の複写です。
実物の素晴らしさは、1%も
伝えられませんが。
これが「阿修羅像」。
ほの暗い部屋に、静かに佇んで
おられました。 -
3つの顔がありますが、
これが正面のお顔です。
美しいと言ったら不謹慎なので
しょうが・・・。 -
周りに人がたくさんいるのに、
みなさん、沈黙のまま鑑賞して
いました。
ここでは、しぜんに厳粛な気持に
なります。 -
この展示の特別なところは、
ガラス越しでない直接展示ということ。
これって、すごいことですね。
なにしろ、国宝なのですから。
というわけで、興福寺まで行っても
絶対に見ることができない背面も
見られます。 -
一緒に展示されていた「八部宗像」
のひとつ『迦楼羅(カルラ)』像。
これも国宝です。 -
「八部宗像」のひとつ『乾闘婆(けんとうば)』。
獅子の冠り物をつけています。 -
重文「薬上菩薩像」。
☆なお、この「国宝・阿修羅展」は、6月7日(日)
まで、「東京国立博物館・平成館」で、
その後、7月14日(火)〜9月27日(日)
「九州国立博物館」(福岡県太宰府市)で
巡回展示されるそうです。
公式サイトは、下記。
http://www.asahi.com/ashura/ -
この後、ビュッフェ・スタイルの
昼食となるのですが、
我々は追加のバスだったため、
本来予定されていた老舗の「東天紅」
でなく別のレストランになりました。
これは、ひどかった!
(>_
バスを待つ間に見つけた、舗道の絵タイル。
「不忍池(しのばずのいけ)と寛永寺
(かんえいじ)」でしょうか。 -
こんなタイルも。
「上野動物園」の象徴的存在だった
パンダは、とうとう
1頭もいなくなってしまいましたが。 -
さて、次は重要文化財に指定されている
「旧岩崎邸」です。
これも、ツアーの行程に含まれていています。
かねてから一度見たいと思っていたのですが、
上野公園から不忍池をはさんで反対側なので、
歩くには遠いのです。
きょうは、バスで近くまで行けます。
嬉しい♪ -
話には聞いていましたが、非常に
均整のとれた壮麗な建物です。
明治29年の建築なんて、すごい!
三菱財閥「岩崎家」の本邸として
建てられたもの。
設計は、イギリス人建築家
ジョサイア・コンドルです。 -
詳しい説明板です。
興味のある方は、拡大してご覧
ください。 -
北側から見たところ。
見る位置によって、様式が
全く変わります。 -
靴を脱いで、中に入ります。
こちらは『洋館』部分です。
重文の暖炉。
邸内の至る所に、重文があります。 -
凝った造りの天井。
-
装飾のある仕切りガラス。
-
特殊な壁紙を貼った屏風です。
-
順路は2階から。
この大階段も、貴重な物です。 -
このガラス窓も、重文。
-
壁には、特殊な技術の壁紙が
貼られています。。 -
そのひとつ。
「金唐革紙」といいます。
凹凸のある手触りです。
(これは、見本。
触れます。) -
実物の壁と額絵。
-
「婦人客室」。
う〜ん、いかにも・・・。
鹿鳴館風の衣装の女性たちを
座らせてみたいですね。 -
これも、貴重な重文だそうです。
大理石かな。 -
2階のバルコニーです。
ギリシャ風の円柱と、繊細な
手すり。 -
バルコニーから庭を
見下ろしたところ。
左手奥の建物が「ビリヤード室」です。 -
かつては、1万5千坪の敷地!に
20棟も!の建物があったそうです。
正面に見えているマンションのあたりも、
岩崎邸の敷地でした。 -
2階奥の目立たない隅にある
「トイレ」。
といっても、これがスゴイ代物
なのです。
竣工当時そのままの水洗式トイレ
だそうです。
それも、機構そのものは現代の
方式と同じとか!
洗面台のボウルは、かの有名な
英国王室御用達の陶磁器メーカー
「ロイヤル・ドルトン」製。 -
大階段2階部分の彫刻です。
-
1階と2階を結ぶ「大階段」は、
支柱のない構造です。
これは、1階部分の化粧柱。
アカンサス風の花模様の装飾があります。
貴重な重文です。 -
突然ですが、これが「アカンサス」。
庭に植えられています。
ギリシャ建築の一様式「コリント式」
の柱頭の装飾も、このアカンサス
だと言われています。 -
1階部分です。
この暖炉も重文ですが、壁や、
鏡に映っている天井、暖炉の上の
蝶の標本?の置物も面白い。 -
1階東側の「サンルーム」です。
明治後期に増築されたといわれています。 -
これも重文。
サンルームにあるスティーム暖房です。
こんな物にまで装飾があるなんて、
凝っていますね。 -
横手の扉には、ステンドグラスが。
-
和室部分へ。
当時は、洋室部分は接客用で、
家族は和室部分で生活していたそうです。 -
和室部分の小庭。
-
同。
-
当時の板絵の残るふすま。
薄暗い廊下の奥にひっそりと
ありました。 -
説明がなければ見落とすところでしたが、
じつは、ふすまの把手にも意匠が
凝らされています。
この形は、岩崎家の家紋である「三階菱」に
なっているのです。 -
よく見れば、ふすまの上の欄間も
「三階菱」。 -
これは、どこにあったのか
気づきませんでした。
こうした木製部分のひとつひとつにも、
現在では入手困難な木材が使われて
いるとのこと。
はあぁ・・・。
ため息が出そうです。 -
庭に面した洋館南側のベランダ。
ギリシャ風の列柱が並んでいます。
しかも、これもよく見れば、1階の柱が
ドーリア式、2階の柱はイオニア式と、
異なった意匠になっていました。 -
洋館の東側?側面です。
まるで、中世ヨーロッパのお城のよう。 -
広大な岩崎邸で、現在残っている
建物は、洋館、和館と、この撞球室
(ビリヤード室)」の3棟だけです。
これも洋館を設計したのと同じ
コンドルの設計です。
洋館の意匠とは全く違う、スイスの
山小屋風の木造建築になっています。
これは、当時の日本では非常に
珍しいものでした。 -
独立したビリヤード室が
造られるのは極めて希なことで、
地下通路で洋館と連結されているそうです。 -
庭の隅のほうには、いろいろな木や
花が植えられていました。
珍しい緑色の花。 -
これもまた、ヨーロッパのお城のような
塀の飾り。
写真では判りにくいのですが、紋章の形の
真ん中に、岩崎家の家紋「三階菱」の
レリーフがあります。 -
かなり傷んで読みにくくなってしまった
説明板ですが。
この「三階菱」の形が「三菱」の
社章の基になったのだそうです。 -
岩崎邸の外塀を内側から見た
ところ。
レンガと黒漆喰(しっくい)の表面を、
ていねいな本磨きで仕上げてあります。
黒漆喰は耐水性と耐火性に優れているため、
商家や蔵によく用いられました。
耐震補強工事の際、同時に発掘された瓦だけを
使って復元されました。
そのため、6.5メートルのみの復元と
なりました。 -
岩崎邸を出て、その外塀を通りの側から
見たところです。
以上、想像以上に立派な旧岩崎邸に、
いささか圧倒されながら、帰路に
ついたのでした。
ちなみに、これらの土地・建物は、
税金として物納されたものとか、
管理人さんが説明してくれました。
執事のような制服でしたが、もしかすると、
本当に執事なのかも。
ー完ー
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この旅行記へのコメント (5)
-
- 前日光さん 2009/05/14 18:53:07
- 岩崎邸も阿修羅展も。。。
- こんばんは〜
ちょっとお久しぶりですね!
この旅行記のどちらにも、行ったんですよ。
阿修羅展は、もちろん最近ですが、岩崎邸は、
昨年の春頃かな?
上野公園なども行ったのですが、なんとなく全体的に
うまく撮れてない感じで、頓挫してしまいました。
岩崎邸は、どの程度撮影ができるのか分からず、
階段とか、素敵な細工などを撮ってもいいのかな?
なんて、考えているうちに撮らず終いになってしまったんです。
そんなこと聞けばいいのに、とお思いでしょうが、そのぅ、私、
人に物を尋ねるのが大の苦手なんですよ。
素敵なステンドグラス!どこにあったのか覚えていません。
ビリヤードの室も撮ったのになぁと、今、にゃんこ姫さんの
旅行記を見ていたら、無性にアップしなかったことを後悔(/_;)
でも、お陰様できれいなお屋敷の数々を見せていただきました。
ありがとうございます。
もちろん1票!
前日光
- にゃんこ姫さん からの返信 2009/05/15 07:51:02
- RE: 岩崎邸も阿修羅展も。。。
- 前日光さん、おはようございます。
ご丁寧なコメント&投票、ありがとうござい
ました。
> 岩崎邸は、どの程度撮影ができるのか分からず、
> 階段とか、素敵な細工などを撮ってもいいのかな?
> なんて、考えているうちに撮らず終いになってしまったんです。
> そんなこと聞けばいいのに、とお思いでしょうが、そのぅ、私、
> 人に物を尋ねるのが大の苦手なんですよ。
あ、それって、判ります!
そんな時、私はとりあえず撮ってしまうのですね。(笑)
もちろん、「撮影禁止」の表示がない時に限りますが。
それで注意されたら、
「あ、ダメなんですか!?
すみませ〜ん。」
って。(笑)
というのは、以前、やはり撮っていいのかどうか
判らない時があって、遠慮していたら、
あとで、
「なんだ。撮影できたのね。」
と、悔しい思いをした経験がありますので。
じつは、内緒ですが、「阿修羅展」の時も、
撮ろうとしたのです。
当然ダメだろうとは思ったのですが、
休館日の展示では、「禁止」の
表示がなかったし、他にも撮っている人が
いたので。
案の定、
「ご遠慮ください。」
と言われてしまいましたが。(^_^;)
> 素敵なステンドグラス!どこにあったのか覚えていません。
あ、あれは偶然見つけたので、たぶん、
気がついた人は少なかったと思います。
目立たない場所だったし。
たまたま、管理人の人が、そのドアから
出ていったので。(笑)
> ビリヤードの室も撮ったのになぁと、今、にゃんこ姫さんの
> 旅行記を見ていたら、無性にアップしなかったことを後悔(/_;)
残念ですね。
私も拝見したかったです。
よろしければ、今からでも・・・。
前日光さんの旅行記も、久しぶりに
たくさんUPされていたので、
楽しく読ませていただきました。
-
- みにくまさん 2009/05/13 13:34:52
- こんにちは〜
- みにくまです。
阿修羅展行かれたようで、羨ましいです。
阿修羅展はこちらでも凄い評判になっていて、見に行きたいのですが、東京はちょっと厳しいです・・。
それにしても、展示が始まってからしばらく経つようですが、まだまだ大人気で、入館するのにも30分待ち?という話をお聞きしました。
こんなに珍しい彫像を、同じ空間で全方位から見られるなんて、本当に羨ましいです。
でも、これだけ人がいたら、ゆっくりじっくり眺められるような状況ではないでしょうね。
それでも、私も機会があれば見に行きたいです^^
- にゃんこ姫さん からの返信 2009/05/13 19:54:24
- RE: こんにちは〜
- みにくまさん、今晩は。
> 阿修羅展行かれたようで、羨ましいです。
>
> 阿修羅展はこちらでも凄い評判になっていて、見に行きたいのですが、東京はちょっと厳しいです・・。
>
> それにしても、展示が始まってからしばらく経つようですが、まだまだ大人気で、入館するのにも30分待ち?という話をお聞きしました。
日によっては、40〜50分待ちとか!
私は、ちょっと勘弁・・・ですね。
その意味でも、休館日に見られたのは非常に幸運だったと、
感謝しています。
このツアーでは、あちこちの出発地から54台のバスが出たそうですが、
それでも、時間で区切って振り分けたので、
通常の開館日よりは、ずっと落ち着いて見られました。
じつは、あのツアーでは、拝観前に興福寺の執事の方の
特別講演があったのです。
今、興福寺には拝観者が来ないと言っておられました。
> こんなに珍しい彫像を、同じ空間で全方位から見られるなんて、本当に羨ましいです。
> でも、これだけ人がいたら、ゆっくりじっくり眺められるような状況ではないでしょうね。
>
> それでも、私も機会があれば見に行きたいです^^
ブログにも書きましたが、
東京での公開が終わった後、九州で巡回展示
されるそうです。
う〜ん、それでも、みにくまさんのお住まいからは
遠いですね。
それでは・・・だいぶ先になりますが、
10月17日(土)〜11月23日(月・祝)、
本家の「興福寺・国宝特別公開二〇〇九」が
あるそうですよ。
「帰山記念」に「お堂で見る阿修羅」として、
通常は宝物館に展示される阿修羅像をはじめ、八部衆・
十大弟子像の14体すべてを仮金堂に安置して、
公開するとのことです。
(「ぜひ見に来て下さい。」とは、
前述の執事さんの弁。)
これなら、みにくまさんのお家からも、
お出かけになれる距離でしょうか。
そんなに待つのはお辛いかも・・・?
でも、できたらどこかの開催地で、ぜひ
ご覧になるようお奨め致します。
私が昔、興福寺を訪ねた時には、そんなに人が
いなかったような気がしますが。
やはり、「特別公開」などになると、皆さん、
がぜん興味がわくのでしょうか。
みにくまさんは、あいかわらず、おいしい生活を
なさっておられるようで・・・いつも、
羨ましく眺めております。
- みにくまさん からの返信 2009/05/13 21:28:41
- RE: RE: こんにちは〜
にゃんこ姫さん、こんばんは〜。
ご親切にありがとうございます<(_ _)>
九州もちょっと辛いのですが、どうしても見たいということになれば、なんとか日程を調整してしまうかもしれません(^_^;)
秋の興福寺特別公開は、絶対行くと思います!
我が家からだと、小一時間で行けそうな感じなので(*^_^*)
でも、それまでが待ち遠しいですね〜(+_+)
急な東京出張でも起きないかな〜w
では〜(^o^)/
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