2009 福建省の旅?　世界遺産『福建土楼』を訪ねる

2009/04/18 - 2009/04/18

客家(ハッカ)という言葉を初めて聞いたのはいつの頃だろうか。
黄河流域、中原に住んでいた漢民族が乱を逃れ南方に移住し、住み着いた子孫と言われる。
爾来、福建・広東省を中心とする河南地方の山間部を根拠に共同生活し、華僑として東南アジアに暮らす人々も多い。
一方で、勤勉性や商才を生かし政治、経済の担い手となった著名人を多数輩出している。

中華民国初代総統である孫文、宋靄齢・宋慶齢(孫文夫人)・宋美齢(蒋介石夫人)の宋家三姉妹、その父宋耀如(チャーリー宋)
台湾総統であった李登輝、中国共産党最高指導者の小平、シンガポール初代首相リー・クァンユー(李光耀)などなど。

『福建土楼』（世界遺産：1113　2008年）
独特の形をした集合住宅「土楼」は、福建省と広東省に一部の山間部に点在し、客家人が外部からの侵入・襲撃を防ぐために造られ、一族が集合して暮らしておる。多くは円形あるいは方形で３層〜４層の構造、最下部の壁厚は1.8メートルもあり、粘土と藁そしてもち米でつき固められて造られておる。

エリア 中国

厦門のホテルを８時出発、土楼を目指します。
今回の旅行で「福建土楼」を見ようと計画し、最初は厦門から龍岩経由のバスによる移動を考えましたが１日では到底無理。
そこでホテル発の現地ツアーを調べてみましたが、お目当ての「田螺抗土楼」が入っているコースが見つかりませんでした。
結局、現地ガイド付きの専用車で回ることにしました。

厦門から西へ、漳州西で一般道に
ここまで４０分、それにしても中国の高速道路の建設は凄まじい

トイレ休憩によった果物やさん？

小振りのバナナ意外においしい
一帯はバナナ畑が広がっていました。

盆栽

ガジュマルの盆栽

車窓から

福建土楼が世界遺産に登録され、道路が急ピッチで整備されています。
道路の幅員を確保するのが先決、側面の勾配が急で土砂崩れしている箇所が沢山見られました。
いかにも中国、そのうち車が巻き込まれる事故が起きないか心配です。

正面に土楼が

隧道(トンネル)の入口は土楼の形

車窓から

田螺抗土楼の集票場

修学旅行でしょうか

集票場から田螺抗まで１２キロメートル

土楼の分布図

観覧台前の混雑ぶり

田螺抗土楼

米中国交樹立前、ＮＡＳＡの人工衛星写真解析で核サイロと間違ったのもうなずけます。

少し下って側面から、周りは棚田

田螺抗土楼の配置図

最初に方形の歩雲楼に入ってみます。

中はこんな感じ

祖堂

土楼は１階が共同の食堂やキッチン、２階が倉庫、３階以上が寝室だそうです。

２階

３階は生活空間、お邪魔してゴメンナサイ

後方は和昌楼、その後ろに展望台

階下を見下ろすと

笑顔の素敵な幼児とお父さん

田螺土楼群にお住まいの人々は、黄さん一族だそうです。

和昌楼に行ってみます。右は端雲楼（端の偏は王）

チョット可愛かったので

和昌楼

端雲楼

振昌楼

文昌楼

この楼は楕円形です。
田螺抗村は田圃に田螺(タニシ)がいたことに由来するそうで、タニシを家鴨が食べたことからこの楼は家鴨の卵の形に作られたそうです。

昼食は土楼の側の飯店で
「蒸した家鴨の肉」は美味、 ビールの肴に最高
「山菜と筍の炒め物」
「玉子焼」卵の香りが
「大根と豚肉ののスープ」

田螺土楼群を下側から見るとこんな感じ
正面が文昌楼、その右が昼食をいただいた飯店

永定へ向かう車窓から。

裕昌楼、700年前の建物

途中の塔下村で、先刻の中学生の一団が。

道路状況

福建省で最大の承啓楼
この村に住むのは、江さん一族

祖堂

左側の僑福楼

承啓楼と隣接する方形の世澤楼
双方の屋根の隙間が微妙。

世澤楼

一番右の五雲楼は崩壊寸前？
祖堂だけは手入れがされておりました。

永定土楼文化民族村に到着
航海の安全を祈願し、媽祖神を祀っています。

振成楼
2006年1月にこの地を訪れたの「ガキさん」旅行記では、周りに水田が残っておりました。

ガキさんの旅行記
　http://4travel.jp/traveler/minagaki/album/10051727/

内側は８区画に分かれております。

永定土楼文化民族村は完全に観光地化しており、小川の両側には沢山の土楼が残っております。

景陽楼

朝陽楼

未完成なのか、一部取り壊したのか

福裕楼

玉成楼

旅行記締めくくりはお酒で