2008/12/29 - 2008/12/29
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Junjunさん
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以前から『方丈』『石庭』と並んで興味があった社寺の建築物の中に『多宝塔』がありました。
もちろん、五重塔や三重塔からも整然と並んだ屋根や垂木の美しさ、日本古来の建築手法や時代ごとの特徴を見出すことはできます。
しかし、『多宝塔』の白く膨らんだお餅の様なものはなんだ!!と、いつも見るごとに思わせてくれます。
石山寺には国宝に指定されている多宝塔があります。
しかも、ひょんなところから見つけたものに『石山寺縁起』という14世紀に描かれた絵巻物を目にする機会があったことから、意を決して訪れることにしました。
本当は五箇荘に行きたかったのですが、JR能登川駅からかなり距離があることを知った時点で行き先を変えてしまいましたが、面白い発見もあり、楽しむことができました。
年末の旅行時の写真ですがお楽しみいただければと思います。
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JR石山駅から乗り換えますのは、京阪電鉄石山坂本線の京阪石山駅。その駅に降り立った時に「え?駅ホームが短い!!どういうことだ?」と不思議に思いました。
やってきた電車を見ると、そこには普通の電車よりも細く小ぶりで、2両しかない「おけいはん」。びっくりです。
そんな電車でございますために、終着駅石山寺駅は田舎のローカル線の駅舎の様な形でした。 -
その石山寺駅から石山寺までは徒歩で参ります。
瀬田川を左に見ながら、「お、ここは琵琶湖マラソンのコースか!?」とワクワクしながら歩くこと・・・・ -
10分強!!!!!!!意外に遠いではございませんか。
お寺に参るのにそんなことは言っていられません。
石山寺の三門です。冬場の14時くらいということもあって、逆光気味で苦労しました。というわけで、今回の旅行記はお恥ずかしい写真が多々ありますが、お付き合いくださいね。 -
年末ということもあり、門松が置かれています。
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切り方を変えて・・・
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山門を潜ると参道が続きます。
これは桜でしょうかね。 -
石山寺の参道脇には幾つかの塔頭が並びます。
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すこし中を観させて頂きます。
綺麗に整えられたお庭です。 -
瓦も失礼して・・・
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これも・・・塔頭かと思いきや、門左下に「出口」と書かれていました。
なんだか不安になり入ることを躊躇います。 -
さてさて、拝観料を納めて中へと入りましょう。
ここはナントカの庭です。
すみません、もう覚えていません。 -
本堂へ上がる石段です。どのようなところかワクワクしますね。
初詣用の提灯でしょうか。 -
あがった所は石の敷き詰められた広場。あれ?この風景ってどこかで見た事があるような。と、不思議な感覚です。
しかも、正面にお目当ての多宝塔が!!
きっとガイドブックやらなんやらでこの風景を見たことがあるのでしょうね。 -
階段右にある観音堂です。
中を覗き込む親子。←知らない人です -
そして左側には蓮如堂とその奥に本堂。
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本堂説明の看板。
ほうほう、え?なんですと〜〜!? -
こちらの本堂も国宝だったのですね。しかも滋賀県下で最も古い木造建築だそうです。
内陣(ないじん:ご本尊を御祀りするところ。いわゆる仏様の空間)は平安時代の建築、外陣(げじん:お祈りをするところ。いわゆる人の空間)は淀君の修補だそうですので17世紀初頭ですね。 -
虹梁(こうりょう)です。
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内部は勿論「ノ〜 ピクチャー」ですので....。
石山寺本堂は懸造ですね。先ほどの広場から見るとでは想像できませんでした。 -
本堂脇の三十八社です。こちらの屋根は流造りです。
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さて、ぐるッとまわって行きましょう。
石山寺には四季折々の花が植えられているようでした。 -
ご覧の通り、寒椿がみごろ・・・、終わりを迎えておりました。いや、これからでしょうか。
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12月ですがジュウガツザクラです。
名前の通りきっと出遅れた花たちでしょうね。 -
上のほうまで上がりまして、源氏乃苑です。
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この石山寺の本堂内?には「源氏の間」があり、そちらで紫式部が源氏物語を書いたと伝わるそうです。
昨年は源氏物語誕生1000年ということもあり、全国で企画展が開催されていましたね。 -
こちらは光堂。光源氏の光??と勝手に解釈しましたが、ご覧の通り、ピカピカに光っています。
このように真新しいお堂でも、数百年すれば国宝になるのでしょうか。 -
ぐるっとまわってきまして、瀬田川側の崖に張り出すように月見亭があります。
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よくみると『玉座』つまり天皇陛下がお座りになられてということです。大正天皇が座られたのですね〜
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その下には石山寺の名前の由縁ともなる硅灰石の庭もあります。
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さてさて、お目当ての多宝塔が見えてまいりました。
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瀬田川方向正面から。美しい・・・、というよりは、かわいい
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逆光を避けて反対側へまわります。
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寄ってみます。
やはりこの整然と並んだ垂木、幾重にも重なる組物、白く丸い部分、多宝塔は素晴らしい。近くから見るとかなり背が高く感じますが、遠くから見ると安定感があります。つまり、見た目以上に横の広がりが強いのでしょうね。
しかも、下層:方形、上層:円形の平面に宝形屋根。つまり石山寺の多宝塔は上から見ると正方形をしているのです。 -
すこし高ぶった気をとりなおして
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経蔵には面白いものがあります。
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そう、年月が経ってできた木の割れ目にお金を挿して補修しているのです。
そんなわけはありませんが、こんな所にお金をお供えする人もいるのですね。文化財破壊との境界がこれではわかりません(笑) -
そして鐘楼。鐘を突くところです。
桁行3間、梁間2間、白い袴腰をつけた珍しい意匠です。昭和28年の解体修理によってかなり修理され、「袴腰は白漆喰に、棟は短くなって・・・」と看板にありましたので、本来の姿とは異なるようですね。 -
さて、本堂脇の広場まで戻ってまいりました。
この石庭にもお金を挿してお供えしてありました。これがまた見事に、ちょうどいい場所に挿してあるんですよ。 -
その石庭と多宝塔。
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別れを惜しむかのようにもう1枚
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最後にかわいい逆立ちした鬼瓦。
石山寺。思っていた雰囲気とは全く違いましたが、源氏物語、平安中期の本堂内陣、鎌倉時代の多宝塔など、非常に歴史ある寺でした。思いがけない歴史と出会えた散策でした。
思いがけないでもう1つ。この後の帰りに徒歩で京阪の石山寺駅まで行くか、バスの時刻を確認してバスでJR石山駅まで良くか悩んだ末に徒歩を選択。その駅までの中間地点でJR石山駅に行くバスが通り過ぎることは、この時はまだ知るよしもなかったのでした。
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この旅行記へのコメント (1)
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- ドクターキムルさん 2009/11/09 16:34:35
- 鬼瓦は左にあります。
- 鬼瓦ではありません。左にあるのが鬼瓦です。
お寺には一番多く見られる飾り瓦です。珍しくはありません。
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