中世の鉄「たたら製鉄」と玉造温泉

2008/11/10 - 2008/11/10

島根県の広島側の中国山地、奥出雲地方には「たたら製鉄」と呼ばれた中世の製鉄方法が伝承され、近代製鉄が起こるまでは、日本一の鉄の産地だった。
現在では「たたら製鉄」は消滅し、携わっていた「たたら師」も存在しないが、吉田町には当時の鉄の歴史を知ることができる記念館がある。

エリア 木次・雲南(島根)

松江から車で2時間程度中国山地に入った吉田町は、たたら鉄の産地で、当時たたら鉄で栄えた街並みがかすかに残る。
鉄の歴史博物館では、当時のたたら鉄の製法や街の様子を展示してある。

http://www.tetsunorekishimura.jp/index.htm

たたら鉄の製法の展示

朝鮮半島から伝わった製鉄の技法で、川から砂鉄を分級したうえで回収し、薪を燃やした炉で鉄を作る。

当時の集落の様子

製鉄に携わったたたら師と呼ばれる集団が集落を形成していた。

たたら鉄で作られた刀、やかん、などが展示されている。

入り口には、鉄の塊が置かれている。
途絶えてしまったたたら師たちの製鉄技法を、大学の先生やこの土地の子孫達が再現し、記録ビデオに収めた時の鉄の塊だ。

周辺は、室町地代に鉄を始めたという田部家を中心にした城下町のような街並みがある。

今夜の宿、玉造温泉は大きな旅館が並ぶ温泉町だ。最近のＮＨＫドラマ「だんだん」と石見銀山の効果で、宿泊客が増えていると言う。
（部屋の窓から温泉街を望む）

玉造温泉「皆美旅館」
玉造温泉でも大きく施設が整った皆美旅館。
それぞれに露天風呂がある2箇所の大浴場、ナイトクラブ、売店など、施設が充実し、露天風呂つきの客室もある。

大浴場の入り口

露天風呂がある大浴場の前には、外に足湯のある庭園、エステやマッサージルームなどもある。
おなかが空けばラーメンもある。

リゾート会員権施設に泊まることが多いが、浴衣一枚で施設内を行き来できる温泉旅館には、かなわないと思う。