2008/09/12 - 2008/09/22
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Shuntatatataさん
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「リビア、今 扉は開かれた」
2年前、そう書かれたある雑誌を見て、まさに“一目惚れ”してしまった・・・
「砂漠」その言葉のイメージをそのまま映し出したような砂しかない砂漠、蒼い地中海に映える遺跡。
それまで場所はおろか、どんな場所かも知らなかった「リビア」という国が強烈に脳裏に焼きついた!
ただどうやって行くかのか? それもわからず2年が経っちまった。
強烈な印象が消え失せ、もう忘れかけていた今年、見つけてしまったのだ♪
遂に創刊された地球の歩き方「リビア」を!
もう衝動買いです。
そしたら、「行きてーっ!」って気持ちに歯止めが利かなくなっちまいました。
- 旅行の満足度
- 4.0
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-
長い長い入国までの道のりを経て、念願のリビアに降り立ったはいいんだけど、
なんか、いきなりクタクタである(笑)
だけど、ホテルに行ってゆっくり熟睡・・・なんてわけにはいかないのだ。
今回もなかなか素敵なハードスケジュール。
到着したその夜にさらに国内線で砂漠の都市セブハへ向わなきゃいかん。
しかも飛行機は夜10時だってゆーのさ。
ホテルで横になれるのはいったい何時になるんだろうか・・・
太陽はまだ高い。
ガイドのアブサラームに連れられて、トリポリの旧市街を散策する。
リビアは他のアラブ諸国に比べるとかなり整備された大都市ってのが第一印象だった。
だけれども旧市街に入ると、こんなたまらなく素敵な路地があるのさ。
路地好きにはたまらない♪ -
旧市街をさらにさらに奥へと進む。
絶対一人じゃ無理だろ?ってなくらい路地は入り組んでいる。
うーん、こういうとこは一人で歩きたい(笑)
リビアでは歩いているとやたら“緑色”の布を目にする
なんとこの緑一色がリビアの国旗なのだ!
無地一色の国旗って他にあるんだろーか?
きっと経済的にもいーんだろうなぁ〜
緑色の布一枚あれば、それは国旗だもんな。
写真はトリポリの迷路のような旧市街。 -
ところで、今、ラマダンの真っ最中らしい・・・
いや、実はちゃんとラマダンの時期は調べたのだ。
で、今は終わっているはずだったのだ。
で、いざ来てみたら、まだ半月も残っていると言う。
なぜ?
何を調べてきたんだ、おれは?
去年の情報を見てきたんかなぁ〜
ラマダン、この約1ヶ月の間、ムスリムの人たちは日の出から日の入りまで、食べ物はおろか水すら飲まない。
ラマダン中は街中も人そぞろ。
夜になると一転するんだけどね・・・それは後ほど。 -
羽田から関空、ドバイ、トリポリさらに国内線でセブハへ。
着いたのは夜中の12時近く。
クタックタである。。。
セブハへ向う飛行機の中の記憶がほとんどない。
ホテルに着くやいなや、そりゃもう爆睡である
写真は翌朝、ホテルの窓から眺めるセブハの街。
いよいよ「旅」が始まる・・・ -
ロビーに行くと、すでにサラームが待っていた。
遅刻なんてあたり前と思っていたのに、リビア人(サラームは?)はとても時間に正確のようだ
だけど、いきなりの予定変更。
一気に遠くのアカクスまで行くはずだったんだけど、比較的近いウバリ砂丘へ先に行くことに。
どうやらあまりに疲れ果てていた昨日の僕たちを見て予定を変更してくれたらしー。
こういう予定変更は大歓迎。
ってか、タクヤも俺もあまり予定を把握してない・・・
昨夜、あれだけ爆睡したにもかかわらず、二人とも車の中ではすぐさま爆睡・・・
ふと目が覚めると目の前にもこもこっとした砂漠がっ!!! -
ウバリ砂丘へ入る前に、オアシスの町テケルキーバへ。
今日はここのロッジに泊まることになるらしー。
砂漠をバックになかなかのところだ♪
ここで料理人アマルとそのドライバー ムハマンドと合流する。この二人とタクヤと僕、アブサラーム、ドライバーのアマルの計6人でこれから4日間 砂漠での寝食を共にするのだ! -
われらが寝床。
この日、他にお客はおりませぬ。
夜中にビートルと呼ばれるカブトムシみたいなのが徘徊する。 -
内装はこんなん。
昼間は暑くて中に居られません (T T) -
さぁーーーーー砂漠へ!
宿の奥に見える砂丘を越えると、あっという間に
一面 砂 砂 砂・・・ -
イメージ通りの岩のない、砂だけの「砂漠」ってのは実は初体験なのだ。
進んでも進んでも砂!
すっげー感動です。
← ふと隣をみると、移動レストラン車がっ!
砂漠を疾走する車が一台・・・
うーん、かっこいい♪ -
ふと車が止まった。
後部座席から前をみると・・・
目のまえに見えるのは空だけ?
あれっ?
窓から乗り出して確認してみると、砂丘が崖のように急降下!
わおっ! -
坂を下るタクヤ。
色が同じでわかりにくいけど、なかなかの急勾配。
できれば転げ落ちて欲しかった(笑)
車に乗って一気に走り下るのもなかなか気持ちよい♪ -
変わらない景色、だけど眠気を吹き消す刺激的な砂漠が続く。
急に車が曲がり、山を昇り始めたかと思うと急にUターン。
すると目の前には不自然に突然湖が現れた。。。
砂漠のオアシス マフォ湖だ。
はぁ〜・・・いい♪ -
砂をすくってみる。
ものすごく極めの細かい砂だ。
そしてかなり熱い!
出発したころは涼しいくらいだった気温はすでに灼熱だ。
ちょっとだけ、それだけでも外を歩くのはかなりの苦痛だ。 -
また車に乗り込みしばらくナツメヤシが点在する砂漠を疾走する。
前後左右に激しく揺られる、、、すると前方に大きな砂丘が現れた。
朽ち果て、捨てられた村の跡を抜けるとその先に新たな湖が見えてきた。
4つの湖をもつウバリ湖群の中で、最大の大きさをほこるガブロン湖だ!
なんでも前方にそびえる砂丘もこの周辺で最も大きいらしい。
しかもこの場所でスノボーならぬ、サンドボー(?)ができるらしい!
ちょっとやってみたい気はするけど、暑すぎるのでそもそも靴をはきたくない。 -
ここにはちょっとした伝説がある。
大昔にやってきた聖人アオンがこの地で息絶えた。
彼の亡骸は砂丘の中腹にある墓に埋葬され、この地を見守る守り神となったそうな。
アオンが何者なのかは知らない。
← 中腹に立っている棒がそのお墓らしい。
問題はそこまで行けるのか?ってことだ。
すでに気温は軽く40℃を超えている?
うーん、タクヤとの協議の結果、せっかくだからってことで行ってみる。 -
一歩進むと足先がまったく見えなくなるほどずぶずぶ沈んでいく。
しかも、この砂がまた熱い熱い・・・
砂丘を駆け上るタクヤ。。。
いや、残念ながら彼は止まっている。
とても走れん。
この斜面の砂はとてもやわらかく、僕たちが歩くと上から雪崩のように砂が流れてくる。
歩みを止めても、一度流れ出した砂は止まらない。
結局、僕たちの3メートルくらい上まで砂が崩れた。
なんかすごい。
ふと映画とかで見たことのある「流砂」を思い出した。あれってほんとうにあるんだろうか? -
砂丘の中腹で一休み。
上から眺めるガブロン湖は絶景だ♪
ちなみにこのガブロン湖、泳げるらしい。
しかも塩分が高く、死海のように浮かぶらしいー!
ただ、間近で見るとちょっと・・・。
沢登り好きなタクヤもここでは拒否。 -
見上げると聖人アオンの墓だ!
ようやくここまで来た!
あとちょいっとは思ったのですが、二人ともあまりの暑さにこれ以上登る気にはなれない。
「帰ろう」 そう意気投合して砂丘を下りました。 -
湖岸に藁のような木々で作られた掘立小屋が見えてきた。
戻ってきたー!
中に入ると念願の食事が準備されているではないか♪ -
昼食は「豆」がメインのこんな一皿。
リビアの料理は意外にも野菜がふんだんに使われている。
豆はともかく、トマトやきゅうりはこの灼熱でカラカラの喉と胃にとてもありがたい。
地球の歩き方には、砂漠での食事は毎食同じと書かれています。
まさにその通り!
多少のアレンジはありますが。。。 -
なんでも、9月はリビア旅行のオフシーズンらしい。
それは何故か?
それは・・・暑いから(TT)
9月が一番暑い、そう言うサラームはラマダン中で水も飲んでいない。
かなり申し訳ない時期にうちらは旅行しているらしい。
実際、砂漠を旅する間、他の旅行者には一人も会わなかった。
食事をした小屋からの眺め。
掘っ立て小屋の日陰はとても涼しい…んだけど基本の気温が高すぎるのか、水を飲まずにはいられない。
すまねぇサラーム。 -
数時間の休憩後、再び車に乗り込む。
何の目印もない砂漠を突き進む。
いったい何を目印に走っているんだろうか?
砂漠は風が作ったものだろうから、その形は目印にはならないんじゃないだろうーか。
こんなところに置いていかれたら間違いなく死ぬだろうな。
砂漠で脱水死って最も苦しい死に方じゃないだろうか・・・恐るべし。
おれとタクヤは暑さにやられて、やや口数少なめ(笑) -
3番目の湖、ウンメル・マー湖。
穏やかな湖面に映る砂丘がきれいだ。
近くの木陰で休憩していると、サラームが何やら周囲のヤシから木の実らしきものを採っている。
「チョコレートだ」っとうれしそうに渡されたその実は何やら干し柿のよーだ。
食べてみると、、、これがかなりうまい!
これはデーツと呼ばれるナツメヤシの実。
なんでもリビアだけで90種類くらいあるらしく、リビアにいる間、かなりはまってよく食べた♪ -
高い木にも、低い木もデーツの実がたわわに実っている。
あれを見ていると、砂漠で遭難しても意外に生きていられるじゃないか?っとか思ったりして。 -
最後の湖、マンダラ湖を一望する砂丘の上へ。
このマンダラ湖には水がない。
枯れた湖だ。
そもそも「オアシス」その存在そのものが不思議でならない。
通ってきた砂漠はあまりにも過酷だったはずだ。
その中に何故に突然、緑生茂るオアシスがあるんだろう?
ちなみにオアシスの語源はリビアに存在した都市の名前らしい。
そう、まさにオアシス発祥の地にある「オアシス」に僕たちはいるのだ! -
マンダラ湖を望む砂丘にて。
こんな砂だけの砂漠に憧れていたのだ♪ -
サラームとドライバーのアマルと。
-
宿に戻り最高に気持ちいいシャワーを浴びた。
最高に気持ちいいシャワーだ!
最高に気持ちいいシャワーだ!
ほんとに!(TT)
夜は部屋が冷めるまで外の椅子に座って眠った。。。
気が付くとタクヤが何処にもいない。
気にしない、気にしない。 -
翌朝、誰もいないジェルマの遺跡へ。
ここは1世紀頃に栄えたガラマンテス人の都。
このガラマンテス人って単語を覚えるのにかなり苦労した。
サラームの説明によく出てくるんだけど、まったく覚えられん。 -
何もない広大な風景の中をしばらく走っていると、突然車が道から外れて駐車場(木陰)に入った。
お茶の時間らしい♪
この木、木陰で休むためにできたようなこの木には旅の間、何度も何度もお世話になる。
ちなみに木陰が涼しいのは人間様だけじゃないらしく、この木の下にはかなりの確率で何者かの“黒い忘れ物”がある・・・ -
木陰に机をおけば、なんて優雅なティータイムだろうか?
おやつはお馴染みデーツを使ったデーツサンド。
これがなかなかうまい♪ -
これから向う砂漠へ向け、途中の町でシャーシと呼ばれる顔にまく布を手に入れた♪
沢山ある布の中から自分好みの色を選ぶことができる
黒の人が多く、アマルの黄色レアだ(笑
巻き方は意外と簡単で、慣れてくると自分なりのアレンジが可能。
なんでも地方によってちょっと巻き方が違うらしい。うちらのはトゥアレグ族風かな?
なかなか様になっているではないか。
砂漠の旅にはこれが欠かせないのだ・・・
かなり重宝したさ。 -
アカクス山脈へ向う拠点アウィーナートに着く。
食事を終え、行くぞーっと思いきや、お昼寝タイム。
派手に飾られたマフラージでしばし睡眠だ。
今はラマダン中、何も飲まない、食べないガイドやドライバー達も寝て休養しないとさすがに耐えられないらしい。
なので食後は基本的にお昼寝となった。
「眠ると喉の渇きを忘れることができる」サラームが何度もそう言っていた。
この灼熱の中、飲まず食わずは相当きついんだろう・・・
サラームは僕たちに何度も言う。
「ラマダンやってみないか?」と(笑) -
アウィーナートからはいきなり舗装されていない道に突入した。
途中、多くのラクダに遭遇。
そして景色は不思議な形をした岩が点在するとても怪しげな場所へ -
そして最初に現れたのが、親指ー!
その名も指の岩を意味するアダーと呼ばれる奇岩だ。
何やら「ボタン」を押しているような感じかね? -
アダーの近くにあったラクダの壁画
-
陽が徐々に傾いてきた・・・
今日はこの近くで野営になるようだ♪
アマルが周囲を見回しながら車を走らせる。
どうやら野営に最適な場所を探しているよーだ。
って、決まってないんですか?
口論の末、決まった野営地は、全くもって最高の場所だった。背後にそびえる山の頂上からの眺めはまさに絶景 -
すぐ横に広がる砂漠にはなんとも言えない素晴らしい”風紋”。
この風紋にも憧れていたのだ♪
この旅はたくさんの憧れをかなえてくれるな〜
足跡を残すのがもったいない(笑) -
日の入りまではまだちょっと時間がある。
なので、ちょっと寝転んでみた(笑) -
僕とタクヤはそれぞれ気の向くままに・・・
遠くへ歩いてくタクヤを眺める。
←絵になるな〜 -
ちなみに今夜の野営地はあんなところ
僕の影が映っています。 -
ある“特別な場所”からの眺め。
人間なもので、出すものは出さなきゃいけないもんで、目の前に広がる壮大な景色を記念にカメラに収めてみました。
アウトドア トイレット・・・ -
それぞれ気に入った場所で夕陽を待つ。。。。忍者?
-
砂漠の夕陽。
なんか妙な夕陽だった、赤くならずに薄く霞んで消えていくような。
陽が沈んだということは、ムスリムの彼らにとって待ちに待った「朝食」の時間だ。
ラマダン明けの彼らの朝食は、何故か「デーツ」と「ミルク」。
この黄金の組み合わせで始まるのだ。
この組み合わせがたまらなくうまい!!!!
何度もお裾分けしてもらったんだけど、病み付きになるうまさなのだ。
そして信仰深い彼らは東、メッカの方角へ向かってひざまずく。
赤く染まった空と砂漠にシルエットとして映る彼らの祈る姿にはとても感動してしまった。
いいもの見たな・・・そう感じずにはいられない。 -
砂漠での夜が更ける。
この旅で一番何が素晴らしかったと聞かれれば、間違いなくこの「砂漠での夜」と答えると思う。
写真では残すことができない、なんとも表現しがたい素晴らしい世界。
この夜はほぼ満月。
この月明かりが火も電灯もない砂漠をくっきりと青白く浮かび上がらせる。
あまりの明るさに自分の影がはっきりと砂漠に映り、奇岩の不思議なシルエットを浮かび上がらせる。
妙な高揚感と恐怖を感じながら夜の砂漠を散歩した。経験したことがないような素晴らしい雰囲気♪ -
僕たちはテントを張らずに砂漠に直接マットを敷いて寝た。
目を開けるとそこは空だ♪
夜中の4時頃、ふと目が覚めたとき一瞬、周囲のあまりの明るさにぞっとしたもんだ。
月は僕たちの真上まで来ている、その光ですべてが、遠くにある岩の形まではっきり見える。
僕は起き上がり、背後の山にのぼる。
景色も、雰囲気も、鳥肌もんだ! -
小一時間、山の上にうずくまっていると、薄っすらと東の空が明るくなってきた。
寝床に戻ると隣に寝ていたタクヤの姿もない。
こんな光景見せられりゃ、誰だってじっとしてはいられないんだろう(笑) -
ゴジラに似た奇岩。
月を食うゴジラってとこかな♪ -
夜が明ける。
-
ちなみわれらの寝床はこんな感じ。
砂漠の上で”そのまま”寝た(笑)
風もなく、意外に快適。
暑い時期ってのは悪くないのかもしれない。
早朝はちょっと冷えるけど、今の時期しかこんなことはできないとのことだ♪
今日はウバリよりもさらに巨大なワン・カサ砂丘列へ向かって旅立つ。
砂漠はまだまだ続く。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- acco☆AGOさん 2010/09/03 10:46:59
- はじめまして!
- こんにちは、Shuntatatataさん 。
はじめまして。acco☆AGOです。
リビア、素敵な国ですね、、、、、
Shuntatatataさんの旅行記を読んで、その魅力に引き込まれてしまいました!
臨場感たっぷりの写真と、人を引き付ける文章、、、、
本当に感動しました。
つい先日まで、名前も知らなかった国、リビア。
いつか必ず訪れたい国になりました。
ありがとうございます!!!!!
acco☆AGO
- Shuntatatataさん からの返信 2010/09/07 23:35:11
- RE: はじめまして!
- こんちは。acco☆AGOさん。
Shuntatatataです。
始めまして。
とてもとてもうれしい感想ありがとうございます。
最近、旅行は行くのに、旅行記作るのはおっくうになってたので、
また、書く気力が湧いてきました。
リビアは砂漠がとにかく素晴らしいです。
特に夜。
ちょっと入国が難しい国ですが、よいところですよ。
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