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ロシアの地方劇場めぐり (6)

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2007/11 - 2007/11

1390位(同エリア1410件中)

JIC旅行センター

JIC旅行センターさん

◆◆11月17日◆◆
ノヴォシビルスク4日目

 11:30、ついにチェックアウトします。就学ビザがあっても72時間以上ひとつの都市に滞在する場合は外国人登録が法律上必要になるのですが、外国人登録してくれるホテルは高いところばかりなので、面倒になって17日夜発のノヴォシビルスク〜タタールスカヤ駅の寝台列車の往復切符を購入します。駅にはタイムスケジュールを検索する端末もあるので(そこそこの規模の駅なら必ずあります)、その場で適当に決めました。ということで、あとは一回市外に出て滞在時間のカウンターをリセットすればよいだけなので、晴れ晴れした気分で市街の芸術関連の施設を一気に回ります(笑)。

 音楽のレベルが高いと聞いていたのですが、確かにオペレッタ劇場、フィラルモーニアなど、外観からしてオッと思わせるところが多いです。その中でも一番の収穫は、ドラマ劇場“GLOBE THE NOVOSIVIRSK ACADEMIC YOUTH THEATRE”でしょうか。実際行ってみると近代的な劇場でまず人目を引きますし、チケット売り場に行ってみると、ポスターや公演予定表からマネージメントの確かさ、公演水準の高さが伺えるので、もし今度この都市に行くときは、是非観にいこうと思います。

◆◆11月18日◆◆
サンクトペテルブルグへ

 朝06:15、タタールスカヤ駅に到着です。こぢんまりしていてかわいらしい駅ですが、ちゃんと休憩所(仮眠室)もシャワーもあります。今までそれなりの規模の街しか行ったことがなかったので、これはこれで貴重な体験をしたなと思いました。待合室は木の温もりがあって、居心地がよかったです。そして、08:14にまた列車に乗ります。

 普通、列車に乗るときは、自分の乗る車両の乗務員さんにチケットとパスポートを見せないと通してくれないのですが、今回は停車時間1分程度ということで「どの車両でもいいから早く乗れ!」と急かされ、慌しい乗車になりました。そして14:48にノヴォシビルスクに戻ってきます。ここには空港が2つあるのですが、どちらの空港か分からなかったので、とりあえずは規模が大きいタルマチェヴォ空港へ。駅前から50ルーブルの直通バスがでています。

 やっぱりペテルブルクに戻ってくるとホッとします。この12日間、「絶対に盗難に遭う可能性がない時間」は一切なかったので、なんだかんだで緊張していたんだなあと帰宅してから実感しました。

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  • ■ロシア国立ノヴォシビルスク劇場<br />“フォーキン・バレエの夕べ”<br /><br /> 世界的なダンサーで、昨シーズンからこの劇場の芸術監督を務めているゼレンスキーが“シェヘラザード”を踊るということで行ってみました。考えることはみんな一緒なのか、観客がまばらだった昨日とはうって変わって9割以上の客の入りです(笑)。<br /><br />“ショピニアーナ”ではマズルカを踊ったクリスチーナ・スタロスチナの跳躍がとても軽やかで印象的です。ロマン・ポルコーブニクはあまりにも少年らしすぎて、この役に必要な浮世離れした雰囲気が足りなかったのですが、ソロもサポートもソツなくこなしていました。<br /><br /> 第2部は“韃靼人の踊り”だけなので15分程度。あっという間でした。男性ソリストのマクシム・グリシェンコフがパワフルでよかっただけに、「メイクと衣装、もうちょっとかっこよくしてあげて…。ついでに女性陣の衣装も…」と心の底から強く思いました。<br /><br /> そして最後は“シェヘラザード”です。ゾベイダのナタリア・エルショワはポーズもいいポジション研究しました、という感じで健闘していましたが、もうちょっと自然なお色気が欲しかったです。ゼレンスキーに関しては、地方都市に突然世界の横綱級が登場した形なので、バレエファンとしていいものを観たなぁと素直に思いました。<br /><br /><br />■旅行全体を通じて<br /><br /> なんと言っても、バレエが好きで今回この旅行を決行したようなものなので、まずバレエについてですが、男性の方がレベルの差が露骨に表れると実感しました。女性ソリストに関しては、ペルミ、エカテリンブルク、ノヴォシビルスクと、どの都市を比べてもそれほど差はありませんが、地方で「王子様」を見つけるのはとても難しいです。<br /><br /> 世界最高峰といわれるサンクトぺテルブルクのワガノワ・バレエ・アカデミーでさえ、才能ある少年を数多く確保するのは難しくなっているそうですから、地方は推して知るべしなのかもしれません。また、才能ある卒業生はどんどん中心都市、または海外へ流れて行ってしまうそうですから、当分地方都市にとっては厳しい時代が続きそうです。<br /><br /> ですが、全般に芸術施設というハコに関しては、地方であっても全く見劣りはしません。もちろん中身のほうは格差を感じずにはいられませんでしたが、モスクワやサンクト・ペテルブルクのチケット価格が実力以上に膨張している昨今、中心都市で1000ルーブリ以上払って「???」というものを見るよりは、300ルーブリくらいでそこそこの公演が見られるなら、それはそれでいいのかなという気もします。<br /><br /> 地方ですからカンパニー数はそう多くないので、どれを見ようか迷うことがないのも「クラシック」への敷居を低くさせる強みの一つであると思います。<br /><br /> ですから、「クラシック芸術に興味はあるけど楽しめるかはちょっと自信がない」という方は、まずは地方都市で気軽にデビューしてみてはいかがでしょうか。<br /><br />〜終〜

    ■ロシア国立ノヴォシビルスク劇場
    “フォーキン・バレエの夕べ”

     世界的なダンサーで、昨シーズンからこの劇場の芸術監督を務めているゼレンスキーが“シェヘラザード”を踊るということで行ってみました。考えることはみんな一緒なのか、観客がまばらだった昨日とはうって変わって9割以上の客の入りです(笑)。

    “ショピニアーナ”ではマズルカを踊ったクリスチーナ・スタロスチナの跳躍がとても軽やかで印象的です。ロマン・ポルコーブニクはあまりにも少年らしすぎて、この役に必要な浮世離れした雰囲気が足りなかったのですが、ソロもサポートもソツなくこなしていました。

     第2部は“韃靼人の踊り”だけなので15分程度。あっという間でした。男性ソリストのマクシム・グリシェンコフがパワフルでよかっただけに、「メイクと衣装、もうちょっとかっこよくしてあげて…。ついでに女性陣の衣装も…」と心の底から強く思いました。

     そして最後は“シェヘラザード”です。ゾベイダのナタリア・エルショワはポーズもいいポジション研究しました、という感じで健闘していましたが、もうちょっと自然なお色気が欲しかったです。ゼレンスキーに関しては、地方都市に突然世界の横綱級が登場した形なので、バレエファンとしていいものを観たなぁと素直に思いました。


    ■旅行全体を通じて

     なんと言っても、バレエが好きで今回この旅行を決行したようなものなので、まずバレエについてですが、男性の方がレベルの差が露骨に表れると実感しました。女性ソリストに関しては、ペルミ、エカテリンブルク、ノヴォシビルスクと、どの都市を比べてもそれほど差はありませんが、地方で「王子様」を見つけるのはとても難しいです。

     世界最高峰といわれるサンクトぺテルブルクのワガノワ・バレエ・アカデミーでさえ、才能ある少年を数多く確保するのは難しくなっているそうですから、地方は推して知るべしなのかもしれません。また、才能ある卒業生はどんどん中心都市、または海外へ流れて行ってしまうそうですから、当分地方都市にとっては厳しい時代が続きそうです。

     ですが、全般に芸術施設というハコに関しては、地方であっても全く見劣りはしません。もちろん中身のほうは格差を感じずにはいられませんでしたが、モスクワやサンクト・ペテルブルクのチケット価格が実力以上に膨張している昨今、中心都市で1000ルーブリ以上払って「???」というものを見るよりは、300ルーブリくらいでそこそこの公演が見られるなら、それはそれでいいのかなという気もします。

     地方ですからカンパニー数はそう多くないので、どれを見ようか迷うことがないのも「クラシック」への敷居を低くさせる強みの一つであると思います。

     ですから、「クラシック芸術に興味はあるけど楽しめるかはちょっと自信がない」という方は、まずは地方都市で気軽にデビューしてみてはいかがでしょうか。

    〜終〜

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