飛鳥山公園溢れる紫陽花の丘

2008/06/21 - 2008/06/21

音無親水公園から歩いてすぐの場所、公園からも見える場所に
飛鳥山公園があります。王子駅を電車で通り過ぎる時車窓からも
見えるこの公園は紫陽花で包まれた丘のようにも見えます。
周辺には昭和の雰囲気を残す居酒屋等の街並みもとても素敵で
なんだか時が止まったような場所に感じられます。

車窓からはこの時期紫陽花の色とりどりの風景が見えますが
実際にそばまで行って見てみると本当に沢山の紫陽花達が
斜面いっぱいに咲き乱れています。

時おりすぐ横を電車が凄い勢いで通りすぎるので、轟音と共に
吹き抜ける風に山全体が揺れるようです。
天気がそれ程良くなかったせいか訪れる人もそれ程多くなく
すごくゆったりと紫や水色、ピンク色の紫陽花を眺めながら
歩くことが出来ました。
素敵な紫陽花の丘を眺めて癒される昭和の風景。

エリア 王子・十条(東京)

• 交通手段: JRローカル

音無親水公園をぐるっと周り、綺麗な水色の
紫陽花を沢山見ましたが、その公園からも見える場所
道路を挟んで反対側は飛鳥山公園です。

ユリの花でしょうか。
美しい色のドレスを纏った貴婦人たちが歩いている
私の足を止めました。

公園脇の民家の花壇でしょうか、沢山の花達が
良く手入れされて楽しそうな表情を浮かべています。

しゃがんで地面に近い場所から見るとまるで
花達の視線で風景を見ているようです。
青や鮮やかなオレンジ色がとっても綺麗でした。

さらに歩いて公園の方へ行くと、そこはまるで
昔懐かしい昭和の風景のようでした。
木造の重厚な木の色合いがある風景。
まるで幼い頃にタイムスリップしたようです。

降った雨の雫が辺りの木々を濡らして、
瑞々しい緑色をより一層輝かせています。

ここ飛鳥山公園は春は６５０本のソメイヨシノが咲く
お花見の名所として有名です。

江戸時代、八代将軍徳川吉宗は享保の改革の施策
としてここを整備し、庶民の娯楽の場として
今に成り立っています。

明治６年には上野、芝、浅草、深川と共に
日本最初の公園に指定されました。

そんな飛鳥山公園は約１，３００株の紫陽花たちが
「飛鳥の小径(こみち)」に沿って約３５０メートルに
渡って植えられているそうです。

飛鳥の小径はＪＲ線の線路沿いで、一本道は
ずっと先まで紫陽花に包まれています。

紫陽花は雨の日を楽しくしてくれる花。
水玉が額にたまってキラキラしています。

雨が降ったり、やんだ後の空気はジメジメして
いやなものですが、紫陽花の水色を眺めていると
涼しい風が心臓を撫でて身体を冷ましてくれる
気がします。

そんな紫陽花達はここで時おり電車からの突風を
受けて、スタジアムの客席が波打つように
全体が揺れ始めます。

紫陽花を求めてこの時間から早くもカメラを持って
歩いている人がいました。私もそのひとりなのですが
じっと構えたまま微動だにせずシャッターチャンスを
狙っているようでした。

飛鳥山公園には博物館や資料館もあります。
今日はこの小道を紫陽花を眺めながらただ
歩くだけですが、時間があったらいつか見てみたい。

力尽きて地面に落ちる水色。

こんな鮮やかな色の紫陽花も咲いていますが
全体的には青系が多いようです。

ピンクはその土地がアルカリ性なのだそうです。
酸性が強いと水色になります。

小さなつぶつぶが沢山集まってビットマップで
描いた絵のような感じになっています。

涼しげな風景を見ていてもやはりこの時期の
湿気は暑いです。
でもそんな湿気を身体に浴びていると、毎年訪れる
東南アジアの地が恋しくなります。

身体を包む暑さと湿気に押しつぶされそうになる
アジアの熱気。耳もツーンと聴こえなくなるあの
空気。

日本にもまもなくそんな暑さがやって来るでしょうか。
まだ３０度に満たない気温でしたが十分に夏の空気。

この飛鳥山公園の紫陽花が枯れる頃にはきっと夏
真っ盛り、今年も厳しい暑さになるようです。

地面の水溜りに写る紫陽花にじっとカメラを向ける
人がいました。邪魔にならないように
私も歩きながらそっと地面に向かってカメラを
向けました。

紫陽花がグラデーションしています。
青から紫、紫からピンク、自然が織り成す風景
色はとっても素敵でした。

まもなく隣駅の上中里までやってきます。
３５０メートルの紫陽花のこみち、東京の夏は
これから本番を迎えます。