2008/04/27 - 2008/05/04
5850位(同エリア6187件中)
oyajimodeさん
- oyajimodeさんTOP
- 旅行記13冊
- クチコミ0件
- Q&A回答4件
- 36,273アクセス
- フォロワー0人
想像するに世界で最も平坦な地であろう観光エリア。かねがね老後のお楽しみにしておこうと思ってきたオランダやベルギーですが、花の季節に誘われて、ついついツマミ食いをしてしまいました。
今回の旅のテーマは、オランダ絵画に描かれてきた「オランダの光」(空、雲、水、大地、花)をこの目で確かめること。そして「ベルギーの星」(レストラン)をこの舌で確かめること。
題して「オランダの光とベルギーの星を求めて夫婦旅」。
先ずはオランダ編です。
-
これまではスキポールを中継してヨーロッパ各地へ行くことが多かったのに、当のアムステルダムを訪れる段になって直行じゃないなんて!?少々がっかりはしましたが、「初のフィンエアー、初のヘルシンキ空港(初の北欧)じゃないか!」と気を取り直してムーミン号に搭乗。機材は古めで、楽しみにしていたパーソナルテレビもありませんでしたが、エコノミーの座席も心持ち広めで快適に過ごせました。
-
空港でもムーミンがお出迎え。どの国の空港を訪れても、ご当地ならではの顔、顔、顔に当然のことながら出くわし、退屈しない。ムーミンに登場するキャラや、カウリスマキの映画で見かけたような顔立ちが、ここそこに歩いています。
空港のショップでは北欧らしいスッキリとしたデザインの雑貨がたくさん並んでいて、乗り継ぎ客たちの目を楽しませてくれました。 -
曲線美の競演。
ムーミンも明らかにメタボ? -
アムステルダムのホテルにチェックイン後、軽く晩御飯を食べようと、カフェ・アメリカン(アメリカンホテル)にタクシーで繰り出しました。
アールヌーボー調の時代がかった店のインテリアとジャズトリオのBGMに長旅の疲れもしばし忘れます。窓に映る暮れなずむ街の色の変化をゆっくりと楽しみました。
街の灯りが夜を照らすのは九時も過ぎてからのことでした。 -
季節のスペシャルメニューとしてあったアスパラガス(ホワイト)料理を二人揃って早速に注文。美味しかった。
でも、欲を言えば、折角のフレッシュなアスパラなのですから、アルデンテ?にもう少し歯ごたえも残した方が美味しいと思うのだけれど。(後々に何度か食べたアスパラ料理も含めて夫婦揃っての意見) -
「アンネの家」の前にて。
自転車道の整備状況は想像以上で、本当にうらやましい限り。道路行政について物議をかもしてますが、日本も自動車道はもうそこそこでいいから、むしろ自転車や歩行者用の道路整備にもっとお金を使ってほしいもの。
今回アムステルダムでは正味一日しかなく、結局レンタサイクルを利用するチャンスはありませんでした。たとえば街のアウトラインをある程度つかめた旅の二日目以降なら、レンタサイクルは確かに便利でしょうし、何よりも最高に楽しいのでは。あちらこちらにレンタサイクル屋・レンタバイク屋はありましたし、大勢の観光客が利用しています。もちろん現地の方々にとっても自転車は足がわり。その結果、街のありとあらゆるポール(=地面から垂直に立っているモノ)には自転車やバイクがつなぎ停められています。どれもこれもがオランダサイズの太っといチェーン。 -
こんなのも走ってます。言うならば「乗り合い自転車」。中にはビール飲みながら宴会気分の人もいます。カープや坂などでは大歓声が上がりノリノリでした。
-
拡大するとこんな感じです。「博多どんたく」並に、結構なスピードで奇声をあげながらカーブを曲がりこなしていきます。
-
国立博物館前での一コマ。毎日お買い物に出かけるお母さんのママチャリには結構な容量のカゴが装備。買い物カゴから花が覗いているのはオランダらしいかと。
-
只今建物の修復中とかで心配しましたが、レンブラントやフェルメールの名作を国立博物館では予定通り堪能。本物の芸術ならではの理屈を越えた質感。やっぱり凄いは、レンブラント。フェルメールが描いたオランダの光も美しかった。
-
2日後の4月30日は女王様の誕生日(祝日)。その日は路上で誰が何を売っても構わないそうで、街中が大変な賑わいになるのだとか。既に目抜き通りの一等地?では場所取りが始まっていました。と言っても、「ここ取ったどぉ!」とチョークで線を引いて名前を書いておくといった程度のことで、何だかホノボノとしています。
-
大勢の人出となるそのお祭りのためなのでしょう、男性用の簡易トイレが公園に大量に待機しておりました。これもダッチデザインというのでしょうか、なかなかシャレてます。でも、かなりオープンです。思いっきり開けっぴろげです。
話は変わりますが、トイレが林立する後ろのボタン桜が臭う、いや、匂うが如くに綺麗。オランダ・ベルギーの旅を通じて満開のボタン桜をあちこちで見かけました。 -
街の中心地で一つを見かけました。日本人には若干抵抗があります。しかも、便器のポジションがオランダ人用ですので、平均的な日本人には背伸びが必須です。背伸びしても届くかどうか際どいです。きっと出も悪いような気がします。
-
芳香剤替わりと言っては何ですが、綺麗な花を紹介しましょう。オランダなのですから。ジイゲル花市の花屋の店先です。
-
円安、ユーロ高で、日本人には何でも高くつきますが、「花は安い!綺麗!」と家内の羨ましがることしきり。
-
花市の通りから小路に入ったところに一軒のお店が。「おぉ、なかなかシャレた佇まいの店じゃないか、コーヒーでも飲んで一服するか?」と足を向けるが、どうにもヘンな雰囲気。男が裸で横たわるプロンズ像。入口の脇には男同士が接吻するデザインの壁掛け。ム、ム、ム、これは・・・。写真を撮って、そそくさと立ち去りました。
-
アンティーク通りと言われるニューウェ・スピーゲル通りで、家内はお眼鏡に適うシュガーキャスターを発見。
-
久しぶりに見る家内の真剣なまなざし。店員は品物に刻まれた刻印の意味や体系を懇切丁寧に教えてくれました。
-
考えてみれば少子化の進む日本では、この種のオシャレな赤ちゃんブティックをとんと見かけなくなったような。当節は味気ない「赤ちゃんデパート」のようですから、赤ちゃん用品は。
-
さて、オペラの前に腹ごしらえ。スキポール空港では寿司カウンターの前を決して素通りできない私。アムステルダムの散策の途中で目にした回転寿司屋さんもやっぱり素通りできませんでした。ムント塔近くの美しい運河沿いのお店で、何故かしらその店名は「ZUSHI」。私たちが席に座り、そうこうしているうち早々に満席となりました。
-
驚きました。30席ほどのお店ですが、周りを見回しても日本人と思しきは私たち夫婦だけで、お客さんの全てが外国?人。私たちが陣取った隣の先客は、「おぉ、日本人だな、ホレ見ろ、俺たちだってこうやって寿司をカッコよく決めてるんだぜ!」とばかりに得意気な笑顔を私に投げかけてくれました。
お箸の使い方など皆さんとてもお上手でビックリ。変則的な私なんぞは、いやはや、恥ずかしい限り。私たちが注文するネタとか食べ方が横目で視られているような気がして、少々緊張。回転寿司屋さんでこんなに襟を正して?食べたのは始めてのことでした。
バナナロールだとか一風変わったネタもありますし、また、凝った巻物が多くて一見ではそれが何なのかが分かりづらいという難点もあります。でも、それはそれで「寿司」がご当地の食べ物として消化され、根付いていってるということでしょう。寿司好きには本当に嬉しい世界への普及ぶりです。 -
どちらかと言えば回っているのは「巻きモノ」と「ツマミ系」(刺身や点心のようなもの)が中心で、「握り」は板さん?に注文して食べました。
これはイカ。細かに包丁も入れてありそれなりの仕事をしています。「オランダ色」のこの皿が幾らの皿だったか記憶にはありませんが、ともかく、ちょっとしたディナー感覚の出費にはなりました。 -
コンセルトヘボウとは折り合いがつきませんでしたが、ミュージックシアターでオペラ「仮面舞踏会」(ヴェルディ作)を楽しみました。チケットは日本からネットで購入。プリントして持参した申し込み記録を、入口近くのチケット売場でチケットに交換してもらいます。こういうことが当たり前になって、本当に便利になりました。
18世紀のボストンの総督府が舞台となっている原作を、現代の企業社会に置き換えたとても斬新な演出。時代設定や人物までもが現代に置き換えられるのはとても珍しい。総督は新興企業の社長、小姓は社長秘書、秘書は社長の片腕(参謀)、女占い師はビルの掃除婦、といった按配。セリフには違和感もあるだろうにとは思うのですが、現代に置き換えても確かにドラマとしては十分に通用してしまうお話。古めかしい時代劇であるよりも、むしろ活きたドラマに仕上がっていたような気がしました。賛否両論あるでしょうが、私はとても感心。面白かった。 -
オランダ人たちの巨人ぶりも目の当たりにしました。聞けばオランダ人成人男性の平均身長は185cm、女性は175cmなのだとか。でも、観光を通じてそれほどまでには実感は伴いません。思うに、観光客は移民層と接する機会が多いからではないかと勝手に推察しています。
ところが、オペラの会場に集った人たちのそのデカイこと。この種の会場に足を運ぶ人たちは、相対的にアッパーミドル層が多いでしょうし、おのずとオランダ社会のコアの人たち、つまりは、純粋な?オランダ人の比率が高いのではないでしょうか。男も女もともかくデカイ。実を言うと私は184cmで、日本では巨漢で通っています。そんな私が人ごみに埋もれ、生まれて初めて平均以下の安息感(?)を感じることが出来ました。
デカイのは観客ばかりではありません。オランダの歌い手たちのデカイこと。主役級は外国からの招聘歌手ですが、脇役は地元中心かと。辛いのは招聘されるままにノコノコやってきたテノール(主役・社長役)。声は良いのですが、この人がまた不幸なことに根っから小さい。相対的にどうしても「池乃めだか」に見えてしまう。歩行するに限界ほどのシークレットシューズで精一杯頑張ってはくれたものの、ジャイアンツとの格差はとてもカバーできたものではない。きっとこのテノール歌手は「二度とオランダなんかで歌うもんか!」と心に誓ったに違いありません。 -
オランダと聞いて誰もが思い浮かべる原風景。カモもカメラ慣れ?しています。決まりすぎてて返って落ち着かん?
-
書き漏らしましたが、ここはザーンセ・スカンス。
生憎の小雨交じりの曇天。でも、これはこれで美しい。灰真珠色がかったオランダ。
天気予報は「晴れ」「曇」「雨」マークの全てが盛り込まれたズルイものですが、なるほど天気は驚くほど目まぐるしく変わりました。青空が美しいなあと思って少し目を離していたそのすきに、雨が降り出していたりします。でも、その時々の天気のその時々の景色はそれぞれに美しいし、空も雲も、日本での見え方とはどことなく異なっています。旅情がそう思わせるのかもしれませんが、「オランダの光」は確かにあるように感じました。 -
オランダは都市も田園地帯も到るところに運河が張り巡らされていますし、その水がオランダならではの景色に一役買っています。そういえば、水を張った田んぼが山や空を映す田植えの季節は、日本でも景色がいつもと違って目に映ります。水が光を映す分、世界が二倍に広がるような。
-
キューケンホフ公園に近づくにつれ、広大なチューリップ畑が広がりだします。ザーンセ・スカンスから一転しての晴天。広々とした大地の上に更に広々とした空が広がります。平坦なオランダでの景色の8割方は空です。
-
雲がとっても美しい。まさにオランダ絵画の雲。うっとり見とれてしまいます。寛ぎます。
-
なるほど、よく手入れされている素晴らしい公園でした。サンサーンスの白鳥が聞こえてきそうな完璧すぎる決まり方です。
-
チューリップの季節だけ公開されるというのはまことに勿体無いような。きっと日本ならば、チューリップの次はバラ、バラの次は・・・という風に、通年営業できるような公園に仕立てることでしょうに。でも、チューリップに特化し、チューリップに一点集中しているからこそ、この見ごたえなのでしょう。
-
チューリップも色々です。
-
これがチューリップ?
-
これもチューリップ?
-
なかなかいい感じの彫像があちらこちらに点在しています。
-
気分爽快。日頃は苦虫かみつぶしたような顔をしている私でさえ、彫像に誘われ思わずこんなことをしてみたくなります。
-
こんな気持ちは万国共通のようです。
-
こんなことも童心に返ってしたくなる気分。
-
風車もあります。
-
公園のベンチで苺を食べる。自然とそういう気分になるのです。見透かされてます。苺も本来の爽やかな味。「何でも甘けりゃ良いというわけでもないのよ!」と言いたげな味。見た目に反して意外に軽いホイップクリームとの相性もバツグンでした。
-
デルフト焼の工房にて。
さすがは巨人の国・オランダ、私の足でも余裕しゃくしゃくのキングサイズでした。 -
デルフト焼の「夜警」。
-
チューリップの五輪挿し?渋い色合いが綺麗。渋くていいなあと思うものは、とてもお高い。
-
デルフト焼のバス経路図。
・・・・・バスはベルギー編へと続く。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
オランダ の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
44