2008/03/22 - 2008/03/22
155位(同エリア290件中)
そよ風さん
東京や横浜ではサクラが開花して、いよいよ春本番です。
野山でも、春を告げるスプリング・エフェラメルの花々が咲きはじめました。
そのスプリング・エフェラメル代表ともいえるカタクリは、何年か前に二子山(埼玉県)の尾根を歩いていて出会ったのですが、花びらをそり上げ、うつむいて咲く花の可憐な姿に、とても愛らしさを感じました。
スプリング・エフェラメル(春の妖精)といわれる花たちは、枯葉の積もる半日陰の林床で、ひっそりと小さな花を咲かせ、私たちに春の訪れを告げてくれます。
ここ津久井湖の近くにある里山は、「城山かたくりの里」として、カタクリの咲く時期だけ一般開放されている個人所有の山です。
よく手入れされたこの山では、カタクリの群落をはじめ、さまざまなスプリング・エフェラメルに出会えます。
ゆるやかにつくられた歩きやすい山道からは、里山に自生する花々の姿を自然のままに見て歩くことができるのも、うれしいです。
長閑な春の一日、お弁当を持って出かけ、花を眺めながらいただくのもよいかと思います。
- 交通手段
- 自家用車
-
カタクリの花の観賞は、群落の立派さからも三かも山が有名ですが、ここ「城山かたくりの里」でも、見事なカタクリの群落が見られます。
-
混雑を避けて、咲き始めの時期を選んで行ったので、まだ群落というほどに花は咲いていませんが、このあたりはカタクリの花でびっしりと埋まります。
-
入園料¥300を払って園内に入ると、すぐに目にとまるのが、鮮やかな色したかわいい花、雪割草。
-
ピンクや紫の小さな花に、「かわいい!!」と女性たちの歓声が聞こえてきます。
-
散策路をひとまわりして歩く間にも、何種類もの花木が見られ、春爛漫の花盛りです。
-
キバナミツマタ
枝が必ず三つに分かれるところから、この名前が付いたそうで、平凡なネーミングでかわいそう・・・ -
たしかに、どの枝も三つに分かれていますね〜
-
ここに来て初めて目にする花がいくつもありました。
そのひとつがこれ、ショウジョウバカマ。
猩々袴と書くのですが、猩々とは中国において想像上の動物で、猿に似た顔なのだそうです。また葉の部分を袴に見たててこの名前が、、不思議?
でも、綺麗な花です。 -
キクザキイチゲ
白い花は見たことありますが、ブルーはここで初めて見ました。
とても雰囲気のある花で、好きです。 -
福寿草
なんとも縁起のよい名前の花です。
お正月(旧暦)の頃に咲くことから、縁起のよい名前が付けられたようですが、根と茎は毒を持っています。 -
エンレイソウ
これは山でよく見る花です。
昔は、食べ過ぎや食あたりの薬草として用いられていて、根を煎じて飲むことで、吐き出す作用を利用したそうです。
命を延ばす意味から、延齢草との名が? -
清純さがウリの白いキクザキイチゲ
おもしろいのは、花弁はなく、花弁のように見えるのは萼片なんですって!
カタクリちゃんと仲良しで、たいがい一緒に咲いています^^ -
手前のピンクは桜玄海躑躅
オレンジはアカバナミツマタ -
サクラゲンカイツツジのアップです。
花は、紙で作ったかと思える軽さがあります。
春の代表ピンクです♪ -
めずらしいキバナカタクリが、一輪だけ咲き始めたところです。
この黄色いカタクリは高山に咲くカタクリで、開花の時期も一般のカタクリより半月ほど遅いそうです。 -
表紙にも掲載した白いカタクリは、カタクリの突然変異だそうです。
花びらを徐々に上に持ち上げてクルンとなる前のポーズです^^ -
こちらは、カタクリ三姉妹^^
どの娘も綺麗!
日向ぼっこしながらお喋りがはずみます。 -
椿散る林床で、独り静かに咲くカタクリ、、、
-
神奈川の歴史では、歌人・小野小町が東北の地より植えたという伝説が残る、ここ「かたくりの里」です。
かたくりは、夜の間は花びらをたたみ、陽光が射し気温の上昇とともに花を開きますが、冷たい雨や気温が低い場合は眠り続ける繊細な花です。
また種子は蟻に運ばれ、発芽から開花まで8〜10年を要しますが、花開くとその命は短く、美しきものの儚さを秘めた花です。 -
近年は里山が利用されなくなり、荒れてしまった山も多いのですが、ここの里山のように、よく手入れをして花を保護し増やすことで、新たに観光としての里山の価値が見出されたことになります。
かたくりの開花時には、橋本駅から臨時バスも運行されています。
里山について理解を深め、貴重な自然を残す意味でも、また自然とのふれあいを手軽に楽しむためにも、里山がこうしたかたちで活性化されるのはよいことですね。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (4)
-
- rokoさん 2008/06/24 21:54:25
- 素敵なところがあるのですね
- 春の妖精たちを拝見してました。
そよ風さんのお住まいの近くなんでしょうか、
素敵なところですね。
100種類にもおよぶ山野草が、自然に近いかたちで見られるのですか、
しかも、のんびりとした雰囲気の中でなんていいですね。
トップを飾る白いカタクリ、とても清楚で美しいです。
ブルーのキクザキイチゲも好きな花です。
ユキワリソウも同時に見られるなんて、贅沢ですね。
可愛い妖精たち、
そよ風さんのコメントと一緒に楽しませていただきました。
roko
- そよ風さん からの返信 2008/06/26 00:15:12
- RE: 素敵なところがあるのですね
- rokoさん、ご丁寧なコメントをありがとうございます。
こちら「城山かたくりの里」は車で1時間くらいのところです。
中央道・相模湖インターへ向かう途中にあって、
よく手入れされた里山に山野草がいっぱい♪
カタクリの時期はたいへん混雑するそうです。
カタクリもユキワリソウも、昔は近所の山どこにでも咲いていた花だそうですが、
開発が進むにつれ、また里山が手入れされなくなってから
どんどん減ってしまった花ですね。
自然と文明が共存していくことの難しさを、よく表していると思います。
こうして野や山に咲く花、
厳しい自然のなかで咲く花にとても愛着を感じます。
そして雨・風・雪にも耐え、その厳しさは微塵も感じさせずに
美しく咲くのですが、自然環境の変化や、心ない人間には脆く弱い、
そういったところは、わたしたち人間社会を暗示しているようにも思えて
自然を深く見つめることで教えられることの大きさを感じています。
あるがままに、美しいものはなおさら、そうあってほしいと思います。
そよ風
-
- 旅猫さん 2008/04/02 08:45:47
- 雪割草!
- そよ風さん、おはようございます。
カタクリの花を見ると、春だなぁって思いますね。
白花は結構見かけますが、黄花は見たこと無いかも。
今年も、どこかでカタクリ見られるかな。
それにしても、津久井湖あたりで雪割草が見られるとはびっくりです!
自生しているものなのですか?
まだ、実物を見たことが無いので、ぜひ一度お目にかかりたいものです。
花の色が楽しめて、可愛いですよね。
瑠璃色のキクザキイチゲ、きれいですねぇ♪
なんともいえない美しさがあります。
昨年、戸隠でたくさん出会いましたよ。
旅猫
- そよ風さん からの返信 2008/04/07 22:22:50
- RE: 雪割草!
- 旅猫さん、いつもありがとうございます!
旅猫さんも綺麗なカタクリをアップしている記事がありましたね、
それに刺激を受けて、今回かたくりの里を訪ねてみました(^.^)
ここ「かたくりの里」はお勧めですよ。
100種類にもおよぶ山野草が、自然に近いかたちで見られます。
しかも、のんびりとした雰囲気がいいです。
雪割草ですが、
高山で見られるサクラソウによく似たユキワリソウとは違うような
気がしますが、園芸種なのでしょうか、
そのへんの区別が私にはよくわかりません。
だけど、色も形も愛らしい花で、
スミレの好きな旅猫さん好みだとおもうのですが、、。
聞いた話では、雪割草に情熱をそそぐ人は多く、
繊細かつ多種多様な花を咲かせるそうで、
咲くまではどんな花が咲くかわからないというのも
楽しみがあるそうです。
春を告げる花たち、
初々しさを感じる花が多いですね!
自然は憎いほどに、すべてを心得ている、、、
いつもそう思わせられます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
4
20