2008/03/22 - 2008/03/22
49位(同エリア57件中)
BO/Mさん
2008年3月22日早朝、ハイフォンで暴風雨があった。
市内、ハーバービューホテル周辺の道路でも倒木、約10時間後に訪れたのだが、道をふさいでいた木はチェーンソーで切り刻まれ、回収を待っている状態だった。
ハイフォンはベトナム北部の主要貿易港。
港では、コンテナが崩れ落ち、かなりの損害を出した事と推察される。 空のコンテナばかりでは無く、輸入陸揚げされたものやこれから輸出される為にヤードに入れられたものも含め、被害に遭った様だ。
詳しい事は月曜日以降の各社、港湾管理業者等の報告を待つ段だが、実際に見た感じでは、少なくない被害が見られた。
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ハイフォンはベトナム北部を代表する貿易港の一つ、もう一つはカイラン港と言う、ハロン湾に近い、地図上ではハイフォン港よりちょっと海岸線を北上した位置になります。
2008年3月22日早朝、そのハイフォン港及びハイフォン市内で暴風雨が吹き荒れ、市内では倒木や看板等が吹き飛んだり、と言う若干の被害、そして港は吹きっさらしの情況から、荷物を積み込む箱=コンテナが崩れる被害に遭いました。
昼頃、その情報を聞きつけ、午後ハノイを出て、夕方18:30頃、漸くハイフォン市内に到着、ハーバービューホテルに向かいました。 -
行く途中も、暴風によりなぎ倒された街路樹が散見されましたが、既に時間は10時間後でも有り、大半は片付けられたのだろう、と思われます。
暑い気候の土地柄、年中落葉する広葉樹が多く、木も実はあまり風には強くないのだと思われます。
ハーバービューホテルを背にして、斜め右側の道路対岸では、比較的大きな樹木が倒れ、チェーンソーで切り刻まれ、道路脇で回収待ちの状態でした。 ここは、港側から広く一直線に伸びる道の為、風の通り道なのでしょうか、幾つかの木々が倒れていました。 -
近付いてゆきます。 正確に何時に突風が吹いたのかは情報として未だ入手しておりませんが、人的被害は今の所耳にしていません。 大木が倒れたりする場面は、台風による暴風雨等で実際に経験した方も居るでしょうが、かなり怖い情況ではないか、と考えます。 風の音に混じり、木がベキベキ、凄い音を立てながら折れてゆく・・・、風や雨がやんでも、それで終わりだろうか、と疑心暗鬼になる事と思われます。
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既に切り刻まれて道路脇にまとめられていますが、この木ばかりでは無く、多くの倒木が早朝のハイフォン主幹道路を塞いだのだろう、と推察されます。
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ここからの画像は、特定できる番号やら、色で特定出来る企業など、繊細な情報も入るので、上塗り処理を一部してあります。
ハイフォン港は、河川港で、川沿いに幾つもの「ヤード」が存在します。
それぞれに、バラ荷(コンテナに入らない・入れないもの)やコンテナを扱っていますが、コンテナも、当然「ヤード」に整然と並べられて管理しています。
今回の突風で、崩れたり飛ばされたりしたコンテナがありました。
このコンテナは、「ヤード」の壁を越えて公道に転げ落ちたものです。 電線をなぎ倒し、横倒しになっていました。 この先の「ヤード」に行って色々と見た後戻って来ると、大型クレーンがワイヤー掛けして、取り除いていました。 10時間以上過ぎたこの時点でも、そうした回収作業が行われていた訳です。 -
近付いて行くと、電柱を横倒しにして、その上に覆い被さっている情況が分かります。
コンテナ自体は、横倒しになっており、壁を越えて、この公道に隣接する「ヤード」に並べてあったものが突風に飛ばされ(!)たものです。 -
転げ落ちたコンテナを車の窓を開けて通り過ぎながら撮った画像。
見事に壁を乗り越えて、横転しています。 -
これは、上から降ってきた(転落してきた)コンテナで損壊した下段コンテナの様子。
風、でコンテナが降る、なんて、当たり前ですが普段は絶対に有り得ない情況です。
余程高積みしていて、風に対しての壁が出来てしまい耐えきれず転げ落ちる、なんて事も余程の突風でない限り有り得ない事ですが、今回は2段目が地上に転げ落ちる程、凄い瞬間の突風が吹いたのだ、と聞きました。 -
これは、「実入り」コンテナが上段より風にあおられて下にあるコンテナの角に落ち、損害を受けた様です。 「実入り」ですから重く、ガッツリと頑丈なコンテナの角に当たり、めり込んでいます。
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海上輸送用のコンテナは、当然頑丈に作ってあり、何年も繰り返し使える国際基準の輸送容器です。 自重も数トンあり、簡単に風で飛ばされたり、転げたりするシロモノではありません。 が、今回の風は局地的に凄いものだったのだ、と考えられます。
頑強に並状加工された鉄板が、斯様に凸凹になるほど叩かれています。 これも、二段目以上の高さから地上に叩きつけられたのだそうです。 -
先程、壁を越えて転落したコンテナが、公道から引き揚げられるクレーンに、「ヤード」から出てきたら出会いました。 横向きのまま、ワイヤーを掛けられてゆっくりと、引き揚げられていました。 損壊したコンテナは、スクラップとなる事でしょう。
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横向きのコンテナが、宙に浮いて引き取られてゆく姿は、港湾地区でも珍しい光景なので、つい撮りました。 ユラユラ、揺れながらゆっくりとした速度で「ヤード」の奥へ去って行きます。
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幾つもある「ヤード」を巡回して、一番端にあり、遮るものが無い「ヤード」に行き着きました。
そこは、非常に大きな「ヤード」で、案内されたのはその奥にある平屋の更に奥。
何か、映画のセットでも見ている様な光景です。
普段整然と並び、高積みされている「べき」コンテナが、もうガチャガチャに重なり合って、微妙なバランスで斜めに止まっています。 -
この現場は、本当に驚き以外の言葉が出て来ない程、凄まじいものでした。 どうしたら、こうなるの? としか言い様のない状態。
突風が一度きりでは無かった事を推察させます。
崩れたコンテナの上に、更に別なコンテナが降って来た、そんな情況なのでしょうか。 -
Act of God (天災、不可抗力)と言う言葉があります。
本当に、人為的にこの状態を敢えて作る事は、しませんし、出来ません。
これを為した時、風がどんな風に吹いたか、現場の状況はどうだったのか、唯一言える事は、現場に居なくて良かった・・・と言う随分当たり前な事でした。
互いの重さで、ギギッっと音をまだ立てながら、微妙なバランスに耐えているコンテナ達が、辛そうな悲鳴を上げていました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 麦さん 2008/03/24 22:52:58
- な、何と、ハイフォンが・・・
- こんばんわ。いつもお世話になります。
実は、今回はハイフォンにも行って見ようと思っていましたが、すごいですね。息を呑みました。こわいこわい。映画のシーンが展開されていますね。
次回にします。BO/Mさんも、危ないところは気をつけていらっしゃいませ。
- BO/Mさん からの返信 2008/03/24 23:11:21
- RE: な、何と、ハイフォンが・・・
- 3月22日のハイフォン港湾地区で生じた災害が、おしなべてハイフォン全体で起きている、と言う訳ではありませんので、その点ご留意下さい。
10時間後に行き、一通り見て回って食後、21時過ぎに同地を離れました。
食堂も普通に営業しており、ごく当たり前の市民生活ぶりでした。
突風が吹く条件、と言うものがあるのだと思いますが、気候の変化が激しい最近の事、なにか竜巻的なものでも起きたのだと言う見方もあります。
まあ、敢えて近付く迄も無いか、と思いますが。
何れにせよ、現状は平和を取り戻している点、ご報告しておきます。
ご連絡有難うございました。
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