2007/12/22 - 2008/12/26
29位(同エリア38件中)
Mark & Risbeauさん
- Mark & RisbeauさんTOP
- 旅行記51冊
- クチコミ0件
- Q&A回答77件
- 68,875アクセス
- フォロワー1人
【http://4travel.jp/traveler/marktanaka/album/10222296/からつづく】
モロ・ベイから海岸沿いに北上すると、ハーストキャッスルのあるサン・シメオンの集落を通過した辺に、ゾウアザラシが集う海岸がある。何もない閑散とした海岸沿いに、突然広い駐車場とたくさんの車が停まっているのを見かけたらそれがそのゾウアザラシ海岸である。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
PR
-
確かにゾウのような顔
2年前の秋口に立ち寄ったときには、ただでさえ寒々とした風景に小雨まで降っていた。車から出るのも煩わしく早々に立ち去ったのだった。今回は好天に恵まれ、延々と続く海岸に寝転がっている無数のゾウアザラシを見て、訪れた子供たちだけでなく、大人達もかなりはしゃいでいる。 -
ナメクジ多発生海岸
この光景をみてりす坊曰く、「まるでナメクジが大量発生したみたい。」 -
荒々しい冬のカリフォルニアの海
この辺から、海岸は男性的な荒々しい姿に変わる。この海を左に見ながら、1時間半上下左右に激しく振れる州道1号を北に向かう。 -
今晩の宿ミッション・ランチ
カーメルに着くと、まず今晩の宿Mission Ranchに向かった。ミッションランチは、1850年代に開かれたカリフォルニアの酪農牧場の草分けである。後には会員制クラブや戦時中の将校クラブとして活用されたが、1980年代にはマンション開発のため取り壊しの危機に直面した。カーメル市民のクリント・イーストウッドさんが救済に乗り出し、あわやのところで歴史的な牧場を買い取ったのだった。 -
居間のクリスマスツリー
イーストウッドさんは、老朽化した建物や荒れ放題だった敷地を丁寧に修復・改装し、歴史的な雰囲気を残しながら、この土地をかつてないほど魅力的なホテルとレストランに作り替えた。実際にここに泊まってみて、よく手入れされた芝や草花、営繕の行き届いた建物、農家風にこざっぱりとまとめられた客室を見るにつけ、彼がこの土地に注いだ愛情を強く感じた。 -
農家をイメージした素朴な内装
-
夕暮れのカーメル
チェックインを済ませると、車で5分ほど住宅街を通り抜けて、カーメルのダウンタウンに向かった。景観を維持するため高層建築が禁止されているような街は他にもあるが、カーメルの場合は街灯の設置まで制限されている。日が暮れると、森のように鬱蒼と木々が茂る住宅地に入った途端たちまち鼻を抓まれても分からないほど真っ暗な闇が広がっている。
昔ながらの村の雰囲気を維持するためカーメルには次のようなユニークなルールがある。
■個人所有地の玄関の照明は25ワット以内、歩道は15ワット以内にすること。公共道路といえども、審査と許可なく照明を設置してはならない
■住所に番地を振らない。(だから、「どの通りとどの通りの交差点からどっち側に何軒目」というような言い方をする)
事前に都市計画委員会の承認なく、新築・改築をしてはならない
住民は郵便局まで郵便物を受け取りに出向くべし(郵便局は住民の社交場)
■個人は「駐車禁止」の看板を掲示してはならない
■30日以内の短期賃貸はしてはらない
ここまではまあ分からないでもないが、次に至っては何を意図しているのかすら不明である。
■一個人はガラージ・セールを12ヶ月に1度以上催してはならない
■市の許可なくハイヒールを履いてはならない
ちょっと勢いに乗りすぎちゃったか。カリフォルニアには時々エキセントリックな規則がある。
ちょっと贅沢な夕食にありつこうと、ウインドウショッピングをしながら数多いレストランをあれこれ物色した。慎重に検討の結果選んだ店は、外から見た雰囲気も悪くなく、値段もそこそこ立派だったのに、味では見事に裏切られた。料理が出てきたころ、オウナー・シェフと思しきあまり趣味のよくなさそうなビール腹のおじさんがポロシャツ姿でテーブルを回ってきた。このおっさんが作ると知ってたら、この店には入らなかっただろうに。
満たされないまま宿に戻り、明日に備えることにした。 -
羊は静かに草を食み
翌朝、ホテル付属のレストランで朝食。レストランの前には広大な草原があり、その遙か先には真っ青な荒海が見える。窓の外では、沈黙の羊たちがのんびり草をはんでいる。朝食は特筆するほどのものではなかったが、レストランの窓から見える素朴な風景にはたっぷり満足した。 -
ミッション・カーメル 祈りの庭
朝食後、北カリフォルニアらしいひんやりした空気の中を、宿の名前の由来にもなっているミッションを目指して歩いた。ミッション・カーメルは、宿から歩いて10分ほどの処にある。カリフォルニアに現存する21のミッションの中でも、最も美しいといわれるスペイン様式の教会である。
18世紀まだ未開の土地だったカリフォルニアの原住民に文明(つまりキリスト教)を授けるため、スペイン教会はフニペロ・セラ神父Padre Junipero Serraを派遣した。彼は、既にスペイン領だったメキシコからカリフォルニア探検に繰り出す軍隊に従軍してミッションを次々と建設し、土着のインディオへの布教の拠点としたのだった。ミッションを建てるため彼らが通った道はEl Camino Real(王の道)と呼ばれ、今日に至るまで州道や国道として重要な道路として活用されている。 -
ミッション・カーメル フニペロ・セラ神父
ミッション・カーメルは正式にはSan Carlos Borromeo de Carmeloといい、16世紀ミラノのボロメオ大司教(1538-1584)の名を取っている。この教会はその後建設されることになる一連のミッションを管理する本部として、1770年に設立された。また、この教会は1784年に亡くなったセラ神父が葬られた場所でもある。 -
ミッション・カーメル内部に潜入
僕らが訪れたころ、ちょうど日曜の礼拝が終わるころで、信者さんたちが退去したあと聖堂のなかに入ってみた。こぢんまりとした歴史を感じさせる教会だ。背後上方には、立派なオルガン・パイプが並んでいた。
歴史によると、この教会は19世紀半ばに一時崩壊し、30年ばかりそのまま放置されていたらしい。19世紀末に何とか資金が集まり仮修繕を行ったが、今日見られる本来の姿に復元されたのは1930年代のことだそうだ。現在では、21のミッションのなかで最も本来の姿に忠実に復元された教会である。風情あるパティオや墓地をぐるりと見て歩いたあと、次の目的地に向かう支度のため宿に戻った。 -
ミッション・ランチ いい宿でした
【http://4travel.jp/traveler/marktanaka/album/10222577/につづく】
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
Mark & Risbeauさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
12