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<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />8月3日(木)Tineo 29.3km<br /><br />結局ゆうべ、アルベルゲに泊まったのは、私たち5人とオラヤたち3人のスペイン人、そしてベルギーの夫妻だけだった。<br />朝食もキッチンにあったパンをもらい、コーヒーを飲んで出発した。<br /><br />朝から小雨。<br />そして本格的な雨へ。<br /><br />やっと辿り着いた最初の村でみんなが集っていそうなbarを探したがみつからない。<br />とうとう村の出口まで来てしまった。<br />そこでオラヤとユリアに会い、二人はパンを買いに行くということなので、一緒についていった。<br />パンを買ったはいいけれど、近くのBarは閉まっていて、軒下のテーブルに座って食べることにした。<br />みんなはどこにいるんだろう?<br />一人で歩くならそれでいい。でも、もし私のことを待っていてくれたら、そこへ行かなくてはならない。<br />みんなを探すのだって苦労なのだ。<br />お陰でこんな雨の中、閉店のBarの軒下で暖かい飲み物もなく、パンをかじらなくてはいけないのだ。<br />そこにどこかのBarですでに休んだ4人がやってきた。<br />巡礼路から小道に入ったBarに居たと言う。<br />それじゃあ、探してもわからないはずだ。<br />4人に悪気はない。<br />ロベルトは<br />「僕のこと、怒っている?」<br />「うん。」<br />ロベルトに対して怒っているわけではなかった。<br />彼らと一緒に歩くのか、そうでないのか。中途半端な状況になってしまった。<br /><br />ここで、今の自分の気持ちをぶちまけた。<br />ロベルトのことは大好きだった。たぶん前世で、彼は私のお父さんだったに違いない。<br />なんでも彼には言うことができるのだ。<br />大好きなロベルトに、自分の最も見せたくない部分をさらし出すのは抵抗があったが、いつでも彼は、大真面目に聞いてくれた。<br />話すことで、救われていくのがわかる。<br />「今までの巡礼では、楽しい思い出ばかりなのに、今回はなぜかロンリーでミゼラブルなの。天気のせいかもしれないけれど。」<br />「きっと巡礼が終わって、日本に帰ってから思うよ、『いい巡礼』だったって。」<br /><br />その後の道は、雨でぬかるんで大変だった。<br />目の前に、大きな水たまりがある。どうやってこれを渡ろうか。考えるのもけっこう楽しいひとときだった。<br />結局、最初の2~3歩はうまくいったものの、続かない。どぼどぼっと柔らかい土に足を埋める。<br />くるぶしまで泥に浸かっていく。<br />もうお手上げだ。<br />話すことで気持ちが軽くなったせいか、はたまたヤケクソか、気にしないでどんどんぬかるみに入っていく。<br /><br />山道が終わる頃、ロベルトから電話が入った。<br />アルベルゲまでの近道を教えてくれたのだ。<br />サッカー場を越えたらその横の道を入っていく。<br />アルベルゲは丘の中腹にあり、眺めの良い場所だった。<br />中に入ると、泥だらけのブーツがたくさん並んでいる。<br />そこへロベルトが出てきて、<br />「ベッドが一つだけ足りないんだ。」<br />廊下の隅にあったマッサージ用ベッドを指して、これしか残っていないから、自分がここに寝ると言う。<br />見れば少々小さくて、私にぴったりのサイズである。<br />「私がここで寝るよ。だってサイズがちょうどいいもん。」<br /><br />ここには見知らぬ巡礼者がたくさんいた。<br />オラヤとユリアもいた。<br />ベルギーの夫妻もいて、テーブルで食事をしていたら、ワインを分けてくれた。<br />彼ら以外の大多数は、初めて見た面々だった。<br />外に出ると、下の景色が見渡せ、山々も見える。<br />ここで2件の電話をすることにした。<br />最初はヤスミーナという、巡礼後にボランティアを予定しているアルベルゲの管理人だ。<br />今月の15日にはそこへ着く約束になっていたが、今まで頑張って急いで歩いてきたのに、ここ数日はスピードを落としているので、どうなるかわからなかったからである。<br />「ヤスミーナ、お願いがあるんだけど・・・・。」<br />「なぁに?私ができることならなんでも協力するわよ。」<br />「あのね、もし『15日に巡礼宿に着けない』って言ったら困る?」<br />「そうね、ちょうどボーイフレンドが19日までいるから心配しないで。だいじょうぶよ!」<br />良かった!もっと早く電話して、聞いておけばよかったくらいだった。<br /><br />そしてもう一件は、二年前の巡礼の道で出会ったフェルナンドであった。<br />フェルナンドとは、その後冬に会ったり、メールや電話でずっと交友が続いていたが、今回は何度電話をしても繋がらなかったが、ここでやっと繋がった。<br />フェルナンドのお父さんが先月亡くなって、忙しかったようだった。<br />去年の暮れにセビリアで会った時に、すでに病院通いや手術をしていたのだった。<br />「今どこに居るの?」<br />「えっと、どこだ?」<br />そばにいたユリアに受話器を渡し、地名だけを言ってもらった。<br />「じゃあ、来週ラ・コルーニャにホリデーに行くから、もしかしたら会いに行けるかもしれないよ。わからないけれど。」<br />どちらにせよ、巡礼後のボランティア先はフェルナンドの家に近いので、どちらにせよ、そのうち会うことになるだろう。<br /><br />二本の電話によって、気持ちもすっかり明るくなった。<br />マッサージ用のベッドは、廊下の隅にあり、洗面所に近かったので、出入りが少々うるさかったが、室内の方が、誰かの大きなイビキで大変だったそうである。<br />ベッドはなかなかの寝心地であったし、熟睡することが出来た。<br />

スペイン巡礼「北の道21」8月3日(木)Tineo 29.3km

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2006/08/03 - 2006/08/03

33位(同エリア42件中)

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38

night-train298

night-train298さん
















8月3日(木)Tineo 29.3km

結局ゆうべ、アルベルゲに泊まったのは、私たち5人とオラヤたち3人のスペイン人、そしてベルギーの夫妻だけだった。
朝食もキッチンにあったパンをもらい、コーヒーを飲んで出発した。

朝から小雨。
そして本格的な雨へ。

やっと辿り着いた最初の村でみんなが集っていそうなbarを探したがみつからない。
とうとう村の出口まで来てしまった。
そこでオラヤとユリアに会い、二人はパンを買いに行くということなので、一緒についていった。
パンを買ったはいいけれど、近くのBarは閉まっていて、軒下のテーブルに座って食べることにした。
みんなはどこにいるんだろう?
一人で歩くならそれでいい。でも、もし私のことを待っていてくれたら、そこへ行かなくてはならない。
みんなを探すのだって苦労なのだ。
お陰でこんな雨の中、閉店のBarの軒下で暖かい飲み物もなく、パンをかじらなくてはいけないのだ。
そこにどこかのBarですでに休んだ4人がやってきた。
巡礼路から小道に入ったBarに居たと言う。
それじゃあ、探してもわからないはずだ。
4人に悪気はない。
ロベルトは
「僕のこと、怒っている?」
「うん。」
ロベルトに対して怒っているわけではなかった。
彼らと一緒に歩くのか、そうでないのか。中途半端な状況になってしまった。

ここで、今の自分の気持ちをぶちまけた。
ロベルトのことは大好きだった。たぶん前世で、彼は私のお父さんだったに違いない。
なんでも彼には言うことができるのだ。
大好きなロベルトに、自分の最も見せたくない部分をさらし出すのは抵抗があったが、いつでも彼は、大真面目に聞いてくれた。
話すことで、救われていくのがわかる。
「今までの巡礼では、楽しい思い出ばかりなのに、今回はなぜかロンリーでミゼラブルなの。天気のせいかもしれないけれど。」
「きっと巡礼が終わって、日本に帰ってから思うよ、『いい巡礼』だったって。」

その後の道は、雨でぬかるんで大変だった。
目の前に、大きな水たまりがある。どうやってこれを渡ろうか。考えるのもけっこう楽しいひとときだった。
結局、最初の2~3歩はうまくいったものの、続かない。どぼどぼっと柔らかい土に足を埋める。
くるぶしまで泥に浸かっていく。
もうお手上げだ。
話すことで気持ちが軽くなったせいか、はたまたヤケクソか、気にしないでどんどんぬかるみに入っていく。

山道が終わる頃、ロベルトから電話が入った。
アルベルゲまでの近道を教えてくれたのだ。
サッカー場を越えたらその横の道を入っていく。
アルベルゲは丘の中腹にあり、眺めの良い場所だった。
中に入ると、泥だらけのブーツがたくさん並んでいる。
そこへロベルトが出てきて、
「ベッドが一つだけ足りないんだ。」
廊下の隅にあったマッサージ用ベッドを指して、これしか残っていないから、自分がここに寝ると言う。
見れば少々小さくて、私にぴったりのサイズである。
「私がここで寝るよ。だってサイズがちょうどいいもん。」

ここには見知らぬ巡礼者がたくさんいた。
オラヤとユリアもいた。
ベルギーの夫妻もいて、テーブルで食事をしていたら、ワインを分けてくれた。
彼ら以外の大多数は、初めて見た面々だった。
外に出ると、下の景色が見渡せ、山々も見える。
ここで2件の電話をすることにした。
最初はヤスミーナという、巡礼後にボランティアを予定しているアルベルゲの管理人だ。
今月の15日にはそこへ着く約束になっていたが、今まで頑張って急いで歩いてきたのに、ここ数日はスピードを落としているので、どうなるかわからなかったからである。
「ヤスミーナ、お願いがあるんだけど・・・・。」
「なぁに?私ができることならなんでも協力するわよ。」
「あのね、もし『15日に巡礼宿に着けない』って言ったら困る?」
「そうね、ちょうどボーイフレンドが19日までいるから心配しないで。だいじょうぶよ!」
良かった!もっと早く電話して、聞いておけばよかったくらいだった。

そしてもう一件は、二年前の巡礼の道で出会ったフェルナンドであった。
フェルナンドとは、その後冬に会ったり、メールや電話でずっと交友が続いていたが、今回は何度電話をしても繋がらなかったが、ここでやっと繋がった。
フェルナンドのお父さんが先月亡くなって、忙しかったようだった。
去年の暮れにセビリアで会った時に、すでに病院通いや手術をしていたのだった。
「今どこに居るの?」
「えっと、どこだ?」
そばにいたユリアに受話器を渡し、地名だけを言ってもらった。
「じゃあ、来週ラ・コルーニャにホリデーに行くから、もしかしたら会いに行けるかもしれないよ。わからないけれど。」
どちらにせよ、巡礼後のボランティア先はフェルナンドの家に近いので、どちらにせよ、そのうち会うことになるだろう。

二本の電話によって、気持ちもすっかり明るくなった。
マッサージ用のベッドは、廊下の隅にあり、洗面所に近かったので、出入りが少々うるさかったが、室内の方が、誰かの大きなイビキで大変だったそうである。
ベッドはなかなかの寝心地であったし、熟睡することが出来た。

  • 今日は雨・・・・・・・

    今日は雨・・・・・・・

  • こんなぬかるみも越えて

    こんなぬかるみも越えて

  • 今日のアルベルゲとビンゲン

    今日のアルベルゲとビンゲン

  • 今日の私のベッドです

    今日の私のベッドです

  • ユリアとオラヤもいました

    ユリアとオラヤもいました

  • ビンゲンと夕日

    ビンゲンと夕日

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