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1988年9月24日午前4時45分、西ベルリンの宿で起床。<br />昨日調べていたS−Bahn5時34分に間に合うつもりだったが、少し早い。<br /><br />ホテルの隣のマクドナルドが開いていたので、ビッグマックとコーヒーを朝食にする。<br />フリードリッヒシュトラッセ駅で東ドイツへ入国する。<br />この駅は西ベルリンの鉄道駅だが、東ドイツの空中にあるので、駅の下へ降りれば東ドイツだ。<br /><br />そこでパスポートコントロール(入国審査)、そのときにトランジットビザ(通過ビザ)を取る。<br />その値段が5ドイツマルク。<br /><br />東ベルリンに入ってS−Bahnでリヒテンバーグ駅まで直通。<br />西ベルリンで、東ベルリンからプラハ、プラハからニュルンベルグの切符を購入してある。<br />東ベルリンで切符を買ったほうが安いのは決まっている。<br />しかし、東ドイツは通過するだけだったので、両替をするつもりがなかったからだ。<br />両替をすれば必ず無駄な端数が出てくるし、この時期、国外で東ドイツマルクなんて通用しないに決まってるからね。<br /><br />朝のコーヒーのせいで、東ドイツのリヒテンバーグ駅のトイレに行く。<br />トイレの入り口で、1.5東ドイツマルク要求される。<br /><br />東ドイツマルクがないので、西ドイツマルクで払う。<br />が、もちろん東ドイツマルクはもっともっとずーっと価値が低い。<br /><br />最初は1マルク払って、お釣りをもらおうとしたら、断られる。<br />僕はただ東ドイツのコインがほしかっただけなんだけれども、僕はドイツ語が話せないので、結局コインは手に入らなかった。<br /><br />7時20分に列車がホームに入り、7時32分出発予定のプラハ行き列車は、7時38分に出発する。<br />一応席を予約しておいたが、2等の定員8人のコンパートメントに、僕とドレスデン行きの東ドイツ人のおじさん2人だ。<br /><br />ドレスデン到着が10時13分。<br />おじさんが降りて、コンパートメントは僕1人。<br /><br />これからチェコスロバキアとの国境へ向かうのだから当然、列車もガラガラになる。<br />隣のコンパートメントではビールを飲んで大声で騒いでいる。<br /><br />また、列車を見てまわると、フーリガン風の若者がこれもまたビールを飲んでいる。<br />かなり社会的に荒れた雰囲気だね。<br />東欧では東洋人への人種差別が激しいので、見つかって文句をつけられないように、できるだけおとなしくして過ごす。<br /><br />実際このあと、東欧社会主義国が崩壊した後、世界旅行者協会のロシアからの帰国子女Y嬢が東ドイツの列車に乗ったところ、消化剤を吹きかけられたこともある。<br /><br />10時45分にチェコスロバキアへ入り、列車の中で入国審査がある。<br />僕はウィーンでチェコスロバキアのビザを取っていたのでそれを見せると、可愛い鉄道マークの入国スタンプを押してくれる。<br /><br />次に税関職員がやってくる。<br />が、特に調べることはなくて「カメラやビデオカメラを持っているか」と英語で聞くだけだった(ちなみにこの時は僕はカメラを持ってなかった)。<br /><br />この時期問題だったのが、チェコスロバキアでは滞在一日あたり15ドルの強制両替が存在したこと。<br />チェコの役人に聞くと、「プラハでやれ」との返事。<br /><br />列車はエルベ川の左岸を上流へと走る、<br />つまり、僕が進行方向へ向かって座ると左側にエルベ川が見える。<br /><br />エルベ川の川幅はそれほどのことはないが、輸送船などがひっきりなしに通っていることを見ると、かなり深いのだと思う。<br /><br />プラハの旧市街<br /><br />列車が到着したのはプラハのHOLESOVICE駅で、ベルリンから6時間かかった。<br />ここから地下鉄で3つ目のプラハ本駅(HLAVNI駅)へ移動する。<br /><br />が、チェコスロバキアの通貨コロナがない。<br />また、両替所も見当たらない。<br /><br />ということは、地下鉄にただ乗りしなければならない。<br />無事にただ乗りしてプラハ本駅へ。<br /><br />ここで両替所を捜すが見つからず、近くのホテルを片っ端から回る。<br />エスプラナーテホテルでは両替をやってない。<br /><br />エウロパホテルでは「あと40分待て」と言われる。<br />アンバサダーホテルでやっと両替できた。<br /><br />15ドルが140コロナに替わる。<br />公定レートはこの時期、1ドルが5.4コロナ。<br /><br />これもよくわからない話だが、それに75パーセントのボーナスをつける。<br />つまり、2倍近くになって、1ドルが9コロナになるらしい。<br /><br />このことは、考えても疲れるだけなので、考えないことにした。<br />駅へ戻って、地下にあるロッカーへバックパックを入れて、町へ歩き出す。<br /><br />プラハで問題だったのが、西ベルリンで買った切符の経路が、僕が乗りたい列車のルートと違っていたこと。<br />その切符が使えるのかどうかということだった。<br /><br />が、それは乗る前に考えることにする。<br />どうせプラハで切符を買いなおしても、ぐっと安いはずだったからね。<br /><br />プラハを歩いてまわる。<br />火薬塔、旧市街広場、カレル端、小地区広場、プラハ城、黄金小路など。<br /><br />ところで、この時期、とにかく物価が安かった。<br />生ビールのジョッキが20円くらいだったのかな。<br /><br />とにかく、15ドル両替したものを、ビールを飲んでもつまみをとって使い切れない。<br />さらに、ホテルでステーキを食べても、ワインを飲んでもまだお金は余っていた。<br /><br />黄金小路の切手屋での「おいおい誘い水かよ」事件があったりした。<br />そのあと、ニュルンベルグへの列車の切符のルートが間違いないのか、それを確かめるのにバタバタしたよ。<br /><br />このころ、チェコスロバキアは東欧革命の前夜で、町に緊張感が走っていた。<br />他にもエピソードはいろいろあるが、ここではこれだけにしておこう。<br /><br />ここでは『切手問題』『切符問題』『駅のロッカー問題』があったが、その詳細は秘密。<br /><br />参考)ヨーロッパ21日間の旅<br />http://www.midokutsu.com/europe/eurailpass.htm<br /><br />【旅行哲学】強制両替、異常に安い物価、東欧(プラハ)から西欧(ニュルンベルグ)へ脱出の列車、これを体験してないと、本格的な旅行者じゃないよね。<br /><br />http://www.midokutsu.com/europe/prague.htm<br /><br />

プラハ@チェコ(チェコスロバキア)

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1988/09 - 1988/09

4102位(同エリア4282件中)

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みどりのくつした

みどりのくつしたさん

1988年9月24日午前4時45分、西ベルリンの宿で起床。
昨日調べていたS−Bahn5時34分に間に合うつもりだったが、少し早い。

ホテルの隣のマクドナルドが開いていたので、ビッグマックとコーヒーを朝食にする。
フリードリッヒシュトラッセ駅で東ドイツへ入国する。
この駅は西ベルリンの鉄道駅だが、東ドイツの空中にあるので、駅の下へ降りれば東ドイツだ。

そこでパスポートコントロール(入国審査)、そのときにトランジットビザ(通過ビザ)を取る。
その値段が5ドイツマルク。

東ベルリンに入ってS−Bahnでリヒテンバーグ駅まで直通。
西ベルリンで、東ベルリンからプラハ、プラハからニュルンベルグの切符を購入してある。
東ベルリンで切符を買ったほうが安いのは決まっている。
しかし、東ドイツは通過するだけだったので、両替をするつもりがなかったからだ。
両替をすれば必ず無駄な端数が出てくるし、この時期、国外で東ドイツマルクなんて通用しないに決まってるからね。

朝のコーヒーのせいで、東ドイツのリヒテンバーグ駅のトイレに行く。
トイレの入り口で、1.5東ドイツマルク要求される。

東ドイツマルクがないので、西ドイツマルクで払う。
が、もちろん東ドイツマルクはもっともっとずーっと価値が低い。

最初は1マルク払って、お釣りをもらおうとしたら、断られる。
僕はただ東ドイツのコインがほしかっただけなんだけれども、僕はドイツ語が話せないので、結局コインは手に入らなかった。

7時20分に列車がホームに入り、7時32分出発予定のプラハ行き列車は、7時38分に出発する。
一応席を予約しておいたが、2等の定員8人のコンパートメントに、僕とドレスデン行きの東ドイツ人のおじさん2人だ。

ドレスデン到着が10時13分。
おじさんが降りて、コンパートメントは僕1人。

これからチェコスロバキアとの国境へ向かうのだから当然、列車もガラガラになる。
隣のコンパートメントではビールを飲んで大声で騒いでいる。

また、列車を見てまわると、フーリガン風の若者がこれもまたビールを飲んでいる。
かなり社会的に荒れた雰囲気だね。
東欧では東洋人への人種差別が激しいので、見つかって文句をつけられないように、できるだけおとなしくして過ごす。

実際このあと、東欧社会主義国が崩壊した後、世界旅行者協会のロシアからの帰国子女Y嬢が東ドイツの列車に乗ったところ、消化剤を吹きかけられたこともある。

10時45分にチェコスロバキアへ入り、列車の中で入国審査がある。
僕はウィーンでチェコスロバキアのビザを取っていたのでそれを見せると、可愛い鉄道マークの入国スタンプを押してくれる。

次に税関職員がやってくる。
が、特に調べることはなくて「カメラやビデオカメラを持っているか」と英語で聞くだけだった(ちなみにこの時は僕はカメラを持ってなかった)。

この時期問題だったのが、チェコスロバキアでは滞在一日あたり15ドルの強制両替が存在したこと。
チェコの役人に聞くと、「プラハでやれ」との返事。

列車はエルベ川の左岸を上流へと走る、
つまり、僕が進行方向へ向かって座ると左側にエルベ川が見える。

エルベ川の川幅はそれほどのことはないが、輸送船などがひっきりなしに通っていることを見ると、かなり深いのだと思う。

プラハの旧市街

列車が到着したのはプラハのHOLESOVICE駅で、ベルリンから6時間かかった。
ここから地下鉄で3つ目のプラハ本駅(HLAVNI駅)へ移動する。

が、チェコスロバキアの通貨コロナがない。
また、両替所も見当たらない。

ということは、地下鉄にただ乗りしなければならない。
無事にただ乗りしてプラハ本駅へ。

ここで両替所を捜すが見つからず、近くのホテルを片っ端から回る。
エスプラナーテホテルでは両替をやってない。

エウロパホテルでは「あと40分待て」と言われる。
アンバサダーホテルでやっと両替できた。

15ドルが140コロナに替わる。
公定レートはこの時期、1ドルが5.4コロナ。

これもよくわからない話だが、それに75パーセントのボーナスをつける。
つまり、2倍近くになって、1ドルが9コロナになるらしい。

このことは、考えても疲れるだけなので、考えないことにした。
駅へ戻って、地下にあるロッカーへバックパックを入れて、町へ歩き出す。

プラハで問題だったのが、西ベルリンで買った切符の経路が、僕が乗りたい列車のルートと違っていたこと。
その切符が使えるのかどうかということだった。

が、それは乗る前に考えることにする。
どうせプラハで切符を買いなおしても、ぐっと安いはずだったからね。

プラハを歩いてまわる。
火薬塔、旧市街広場、カレル端、小地区広場、プラハ城、黄金小路など。

ところで、この時期、とにかく物価が安かった。
生ビールのジョッキが20円くらいだったのかな。

とにかく、15ドル両替したものを、ビールを飲んでもつまみをとって使い切れない。
さらに、ホテルでステーキを食べても、ワインを飲んでもまだお金は余っていた。

黄金小路の切手屋での「おいおい誘い水かよ」事件があったりした。
そのあと、ニュルンベルグへの列車の切符のルートが間違いないのか、それを確かめるのにバタバタしたよ。

このころ、チェコスロバキアは東欧革命の前夜で、町に緊張感が走っていた。
他にもエピソードはいろいろあるが、ここではこれだけにしておこう。

ここでは『切手問題』『切符問題』『駅のロッカー問題』があったが、その詳細は秘密。

参考)ヨーロッパ21日間の旅
http://www.midokutsu.com/europe/eurailpass.htm

【旅行哲学】強制両替、異常に安い物価、東欧(プラハ)から西欧(ニュルンベルグ)へ脱出の列車、これを体験してないと、本格的な旅行者じゃないよね。

http://www.midokutsu.com/europe/prague.htm

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