初冬のスロバキア１（ブラチスラバ）

2007/11/13 - 2007/11/23

11月11日はMARTIN（マルティン）という名前の日で、スロバキアはこの日を境に雪が降ると言われている。今年もやはり雪が降った。
今大きく変わろうとしているこの国は非常に元気だ。ブラチスラバでは車が急激に増えて朝の通勤ラッシュは凄まじい。車も格段と高級化し駐車場を探すのも大変だ。違法駐車車両を運び去るレッカー移動もかなり繁盛している。それにしてもアパートの価格上昇は凄まじく3年前の倍近くになっているものもある。
いよいよこの街を離れて郊外に家を建てて住む時代に入ったようである。私の友人も市内から20kmほど離れた新興住宅地に家を建てていた。16ｍ平米の大豪邸である。この場所は現大統領の家もある高台の高級住宅地にあり、いつ完成するのかと尋ねると平然と来年9月だという。何と1年以上になるではないか。なるほど厳寒の季節には工事ができないのだ。来年お前が来たらこの部屋に泊まってもらうんだ、と嬉しそうに話してくれる彼の顔は満面の笑みである。8月に長男が誕生し仕事も絶好調、彼の脳裏にはすでにこの家は完成しており子供と遊ぶ姿すら出来ていた。今の元気のない日本との違いをまざまざと感じる。
ブラチスラバのUFOレストラン（あちらではウッフォと呼ぶ）で食事をご馳走になった。ブラチスラバに住んでいてもこの店に入ったことのある人は少ない。あまりにも高くて（通常の4倍）一般人には嫌われている。おりしもこの日は雪が降りおまけに猛烈な風が吹く。橋の上に位置するUFOは揺れる。トイレに入ったら何とバケツが2個、まさかと思って部屋を見回したがやはりここらしい。眼前はブラチスラバの雪降る街並みが一望できる。思い切って用を足した。下から丸見えではないかと思いつつ。用が済んだらシャワーが出た。やっぱりここがトイレだったようだ。安心した。それにしても悪趣味なトイレだ。
建設ラッシュ、交通ラッシュ、大型ショッピングセンター…どんどん変化するスロバキア。やっぱり私はこの街に魅力は感じない。

エリア スロバキア

• 航空会社: オーストリア航空

今回が5回目のスロバキア訪問となるが、高級車が急激に増えている。ブラチスラバの通勤ラッシュと駐車場難は今後大きな社会問題となるであろう。都市の再開発はすでに始まった。

ここも大型ショッピングセンターとなる。街のあちこちで大型クレーンが立ち並ぶ。K社の建設機械が好調なのも理解できる。日本のシャッター通りの寂しさを彼等ももうじき見ることになるだろう。

おやおやブラチスラバも雪になってきた。今日は積もりそうだ。それにしても高級車が増えたものだ。お父さんがベンツ、お嬢さんがＢＭＷ、確実にこの国でも貧富の差が顕著になってきた。これから私たちはＵＦＯレストランへ行く。どんな所なのか？なかなか行くことのない高級レストラン。雪はどんどん降ってくる。

ブラチスラバを流れるドナウ川の橋の上にそびえるUFOタワー。馬鹿げた価格の食事と、悪趣味なトイレに私は二度とこの店に入ることはないだろうと思った。この日は10cmの雪と強風。忘れ得ない日となった。大金を投じて私をもてなしてくれた友人たちに感謝。
http://www.u-f-o.sk/en/

UFOタワーから眺める夜のブラチスラバ。この景色を見ながら用を足す私はなぜか罪悪感すら感じた。悪趣味だ！何たるトイレだ！

ＵＦＯタワーから眺めるブラチスラバ。左手にはブラチスラバ城が見える。右手にはこの画像では見えないが新しくできた橋、アポロ橋もある。この橋の建設は実に面白い工法で作られた。川の片側で橋を組み立て、橋に付けた浮きと船を使って対岸まで９０度運びそこで固定する方法だ。
http://www.most.pokorny.sk/

UFOタワーの内部。床もテーブルも平らではなく傾いている。強風のあおりで建物全てが揺れていた。外は雪、早くホテルに帰らなければ。・・・予想的中。ホテルは皆満室。友人の家に泊めてもらった。友人の家はとても温かかった。夏タイヤの彼のベンツを雪降る中、彼の力持ちの友人と必死に押したことも忘れない日だ。

悪趣味のトイレ。まさかここで・・・でも。
心配になって女性用トイレの事を聞きました。
ご安心ください。ノーマルなトイレだそうです。

NOTE:
I used this unique photo. I will delete it soon
when there is a problem.

新築中の友人宅。16?の大豪邸だ。スロバキア大統領の私邸と同じ街にある。33歳でこの豪邸を建てる彼のエネルギーに脱帽。来年はこの家に泊めてもらうことになりそうだ。それにしても凄い！

総2階建てのこの家は1階がガレージと機械室（暖房機器）、食料の貯蔵室、納戸。2階がリビングや客室など。読書家の彼の書籍できっと彼の部屋は埋め尽くされるであろう。20人の来客を想定するリビングは彼のスケールの大きさを物語る。来年9月の完成が私にとっても待ち遠しい。

職人さんたちもやっぱり私が気になるようだ。日本人で良かったと思った。今のところ日本人はこの地では非常に評判が良い。是非ともこのまま評判を落とさないで欲しいと心から願っている。

棟梁と友人。棟梁は実に良い顔をしている。きっと良い仕事をしてくれるに違いない。友人Martin君の長男の名前もやはりMartin君。アメリカならMartinジュニアなんだろうけれども…。Martinkoとなるのか？でも彼のお父さんはなんと呼ぶのか？　ややこしくなりそうだ。

近所のレストランで食事をご馳走になった。きっと大統領もここで食事をするのだろう。とても雰囲気の良い店であった。大統領の家も見せてもらったが、ガードマンに気を使いつつ写真を撮る勇気が私にはなかった。来年は大統領と写真を撮る予定である？この大統領の評判はすこぶる良い。不思議なくらい誰と話をしても褒める。きっと人格者なのだろう。国家と品格！

朝のブラチスラバオフィス街。

静かに今日も始まる。

これからこの街がどんどん高層化ビルの建設ラッシュとなり、かつての社会主義時代の建物がどんどん取り壊され、そして近代的なビルが立ち並ぶだろう。ＥＵへの加盟はこの国を今大きく変えようとしている。ある人にはビッグチャンスかも知れないが、この街に長年住むお年寄りには何とも居心地の悪い状況と化するだろう。この現象はどこの国でも同じことだが。