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9月21日から10月31日まで、エチオピアの北部ティグレ州の岩窟教会群を<br />旅して来ました。<br />エチオピアでは、ラリベラは世界遺産で有名で、多くの方が訪れたことと思い<br />ますが、あまり知られていない、北部の岩窟教会は、知らない方も多いかと<br />思います。<br />違いは、時代的には、ラリベラ以前の教会群で、4世紀から18世紀頃に<br />かけて、築かれた教会群です。<br />キリスト教伝来と共に、イスラム教も入ってきて、ある種宗教戦争も伴い、<br />その迫害を防ぐためにも、険しい山頂付近の環境が、自然の砦としての機能を<br />もっていたのでしょう。<br /><br />一般的でない行程で、個人ではほぼ不可能な旅なので、少し詳しく報告します。<br />日本からは、タイ航空で、バンコクまで行き、バンコクで、エチオピア航空に<br />乗り継ぎ、一路アジスアベバへ入りました。<br />エチオピア航空は、バンコク始発ではないので、機内に入ったとたん、ほぼ満員<br />のアルジェリア人やエチオピア人で、蒸せかいすような臭いと雰囲気で、早くも<br />出発前にアフリカを実感させられました。<br />聞いた話ですが、いつでも満席で、手荷物もままならない状態だそうで、私も<br />わずかな手荷物だけで、ほとんどは搭乗直前で、預け荷物にさせられてしまい<br />ました。<br /><br />今回の旅でのエチオピアの気候諸状況は、気象的には、全日晴れ、一度も雨は<br />降らず、気温は平均で、最高26度最低15度、昼間は、強烈な日差しで、<br />体感的には30度以上あり、しかし湿度が無いため長袖でも運動しなければ<br />汗ばむことがありませんでした。<br />灼熱の太陽下、未舗装道路で、サングラスをし、埃よけでマスクをしていると、<br />マスクの隙間からの息で、ジリジリと暑く寒くはないのに、サングラスのレンズ<br />が曇ったことから、気温の低さを感じました。<br /><br />アジスアベバでは、ヒルトンホテルを利用したので、全く問題ありませんで<br />したが、一歩、地方へ出ると、結構なホテルでも蚤が室内にも出没し、<br />私は刺されるといったことがありませんでしたが、他の同行した人達は、<br />「抗ヒスタミン剤」や「副腎皮質ホルモン」等強力な痒み止めでも治まらず、<br />もちろん、キンカンも抑えにならない、痒さに襲われていました。<br />今回の対策は、現地で購入のゴキブリ殺虫剤をまめに室内やベッドに噴霧する<br />ことで、被害は最小限になりましたが、にほんから、何か蚤用の殺虫剤を<br />持参することも良いかと思います。<br /><br />到着日にアジスアベバで、旅に必要な資材を買い集め、翌朝、トヨタ・ランド<br />クルーザーで、最初の目的地ADIGRAT(アディグラト)目指し朝6時に出発<br />しました。<br />総距離数900Kmにもなり、一日目は約400Km程のWELDIYA(ウェルディヤ)<br />まで約11時間ほど掛け進むこととなります。<br />二日目、約300Km程のMEKELE(メケレ)に約9時間程で到着、その先<br />悪路になるのだそうで、一泊し約3時間最初の目的地ADIGRAT(アディグラト)<br />に到着しました。<br /><br />エチオピアの正月は9月11日、正月行事の一つ、マスカル祭が9月27日に<br />各地で行われますが、割と伝統的で、規模の大きいとされる、アディグラトで<br />観ることにしました。<br /><br />エチオピアに精通される方には、おなじみなのでしょうが、私には、これが<br />キリスト教の行事とは信じがたい…そんな印象を受けました。<br />街の各教会から司祭が集まり、細めの枝を束ねたたいまつを、アディグラト<br />ではサッカー場の真ん中に約3m程、太さ直径2m程の大たいまつにし、<br />各司祭の説教や歌や踊りの後、点火し、20分程で、ほぼ灰になってしまい<br />ました。<br />その灰を目指し、集まった2〜3000人ほどの市民が囲み、主催者の号令を<br />待ちきれず、ジリジリと輪を縮め、ついには規制しきれず、灰の奪い合いと<br />なりました。<br />この灰を、額に十字に塗る者、入れ物に集める者、大たいまつの灰は、あっと<br />いう間に消失しました。<br /><br />画像?「マスカル祭」<br /><br />次に、目指したのは、アディグラトから車で3時間程のエチオピア正教会の<br />総本山と言えるくらいの、由緒正しい、「DEBRE DAMO デブラダモ」修道院です。<br />ここは、標高2800mグランドキャニオンみたいなテーブルマウンテンの<br />頂上にあります。<br />今回の趣旨は岩窟教会ですが、ここはそういった意味からは、岩窟ではありま<br />せんが、ティグレ周辺の教会の中核的な存在であることや、エチオピア人が<br />だれしも、ここを要としていることから、岩窟教会の総元締めのような存在です。<br />デブラダモには、総計9日滞在しましたが、さすがに邦人観光客は無く、外国人<br />観光客と言えば、ヨーロッパ人や多くのイスラエル人が訪れていました。<br />また、周辺には宿泊施設は無く、アディグラトに泊まり、片道3時間程の車移動<br />で訪れることが良いかと思います。<br />私たちは、修道院の食事施設の庭を借り、テント生活をいたしました。<br /><br />画像?「デブラダモ」<br /><br />画像でもお分かりのように、どうやって登るのでしょう…?<br />まさか、エレベーターがあるわけでなし…<br />岩肌の見えるギリギリ上まで急斜面を歩いて登り、岩肌の部分の約20mを、<br />牛革で編んだ直径5Cm程のロープを頼りに、慣れないと足場の分からない<br />岩壁を登って行きます。<br />私の場合、まあまあで、現地の人が、2分程で登れるところを、約3分で登る<br />ことが出来ました。<br /><br />画像?「登頂」<br /><br />山頂部は、東京ドーム3個を並べたほどの広さで、意外なほど小さな教会が<br />登ってすぐの所にあり、その先は修道士たちの家々と3カ所のサッカーコート<br />程の草地です。<br /><br />画像?「教会」?「修道士の家々」<br /><br />ここには、普段は、正修道士が60人程と、お寺で言えば小坊主に当たる少年<br />達が相当数生活していました。<br />毎週日曜日、午前1時頃から7時頃まで、ミサが行われていて、平日は、個々に<br />朝教会を訪れて、礼拝しているそうです。<br /><br />画像?「ミサ」<br /><br />続く<br />

エチオピアの北部ティグレ州の岩窟教会群

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2007/09/21 - 2007/10/31

18位(同エリア22件中)

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inacyan

inacyanさん

9月21日から10月31日まで、エチオピアの北部ティグレ州の岩窟教会群を
旅して来ました。
エチオピアでは、ラリベラは世界遺産で有名で、多くの方が訪れたことと思い
ますが、あまり知られていない、北部の岩窟教会は、知らない方も多いかと
思います。
違いは、時代的には、ラリベラ以前の教会群で、4世紀から18世紀頃に
かけて、築かれた教会群です。
キリスト教伝来と共に、イスラム教も入ってきて、ある種宗教戦争も伴い、
その迫害を防ぐためにも、険しい山頂付近の環境が、自然の砦としての機能を
もっていたのでしょう。

一般的でない行程で、個人ではほぼ不可能な旅なので、少し詳しく報告します。
日本からは、タイ航空で、バンコクまで行き、バンコクで、エチオピア航空に
乗り継ぎ、一路アジスアベバへ入りました。
エチオピア航空は、バンコク始発ではないので、機内に入ったとたん、ほぼ満員
のアルジェリア人やエチオピア人で、蒸せかいすような臭いと雰囲気で、早くも
出発前にアフリカを実感させられました。
聞いた話ですが、いつでも満席で、手荷物もままならない状態だそうで、私も
わずかな手荷物だけで、ほとんどは搭乗直前で、預け荷物にさせられてしまい
ました。

今回の旅でのエチオピアの気候諸状況は、気象的には、全日晴れ、一度も雨は
降らず、気温は平均で、最高26度最低15度、昼間は、強烈な日差しで、
体感的には30度以上あり、しかし湿度が無いため長袖でも運動しなければ
汗ばむことがありませんでした。
灼熱の太陽下、未舗装道路で、サングラスをし、埃よけでマスクをしていると、
マスクの隙間からの息で、ジリジリと暑く寒くはないのに、サングラスのレンズ
が曇ったことから、気温の低さを感じました。

アジスアベバでは、ヒルトンホテルを利用したので、全く問題ありませんで
したが、一歩、地方へ出ると、結構なホテルでも蚤が室内にも出没し、
私は刺されるといったことがありませんでしたが、他の同行した人達は、
「抗ヒスタミン剤」や「副腎皮質ホルモン」等強力な痒み止めでも治まらず、
もちろん、キンカンも抑えにならない、痒さに襲われていました。
今回の対策は、現地で購入のゴキブリ殺虫剤をまめに室内やベッドに噴霧する
ことで、被害は最小限になりましたが、にほんから、何か蚤用の殺虫剤を
持参することも良いかと思います。

到着日にアジスアベバで、旅に必要な資材を買い集め、翌朝、トヨタ・ランド
クルーザーで、最初の目的地ADIGRAT(アディグラト)目指し朝6時に出発
しました。
総距離数900Kmにもなり、一日目は約400Km程のWELDIYA(ウェルディヤ)
まで約11時間ほど掛け進むこととなります。
二日目、約300Km程のMEKELE(メケレ)に約9時間程で到着、その先
悪路になるのだそうで、一泊し約3時間最初の目的地ADIGRAT(アディグラト)
に到着しました。

エチオピアの正月は9月11日、正月行事の一つ、マスカル祭が9月27日に
各地で行われますが、割と伝統的で、規模の大きいとされる、アディグラトで
観ることにしました。

エチオピアに精通される方には、おなじみなのでしょうが、私には、これが
キリスト教の行事とは信じがたい…そんな印象を受けました。
街の各教会から司祭が集まり、細めの枝を束ねたたいまつを、アディグラト
ではサッカー場の真ん中に約3m程、太さ直径2m程の大たいまつにし、
各司祭の説教や歌や踊りの後、点火し、20分程で、ほぼ灰になってしまい
ました。
その灰を目指し、集まった2〜3000人ほどの市民が囲み、主催者の号令を
待ちきれず、ジリジリと輪を縮め、ついには規制しきれず、灰の奪い合いと
なりました。
この灰を、額に十字に塗る者、入れ物に集める者、大たいまつの灰は、あっと
いう間に消失しました。

画像?「マスカル祭」

次に、目指したのは、アディグラトから車で3時間程のエチオピア正教会の
総本山と言えるくらいの、由緒正しい、「DEBRE DAMO デブラダモ」修道院です。
ここは、標高2800mグランドキャニオンみたいなテーブルマウンテンの
頂上にあります。
今回の趣旨は岩窟教会ですが、ここはそういった意味からは、岩窟ではありま
せんが、ティグレ周辺の教会の中核的な存在であることや、エチオピア人が
だれしも、ここを要としていることから、岩窟教会の総元締めのような存在です。
デブラダモには、総計9日滞在しましたが、さすがに邦人観光客は無く、外国人
観光客と言えば、ヨーロッパ人や多くのイスラエル人が訪れていました。
また、周辺には宿泊施設は無く、アディグラトに泊まり、片道3時間程の車移動
で訪れることが良いかと思います。
私たちは、修道院の食事施設の庭を借り、テント生活をいたしました。

画像?「デブラダモ」

画像でもお分かりのように、どうやって登るのでしょう…?
まさか、エレベーターがあるわけでなし…
岩肌の見えるギリギリ上まで急斜面を歩いて登り、岩肌の部分の約20mを、
牛革で編んだ直径5Cm程のロープを頼りに、慣れないと足場の分からない
岩壁を登って行きます。
私の場合、まあまあで、現地の人が、2分程で登れるところを、約3分で登る
ことが出来ました。

画像?「登頂」

山頂部は、東京ドーム3個を並べたほどの広さで、意外なほど小さな教会が
登ってすぐの所にあり、その先は修道士たちの家々と3カ所のサッカーコート
程の草地です。

画像?「教会」?「修道士の家々」

ここには、普段は、正修道士が60人程と、お寺で言えば小坊主に当たる少年
達が相当数生活していました。
毎週日曜日、午前1時頃から7時頃まで、ミサが行われていて、平日は、個々に
朝教会を訪れて、礼拝しているそうです。

画像?「ミサ」

続く

航空会社
エチオピア航空

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  • マスカル祭

    マスカル祭

  • デブラダモ

    デブラダモ

  • デブラダモの登り口

    デブラダモの登り口

  • 教会

    教会

  • ミサの様子

    ミサの様子

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