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住吉大社(すみよしたいしゃ)は、日本全国の住吉神社の総本社で海の神である住吉三神・底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)と息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)=神功皇后(じんぐうこうごう)を祀っている。<br />西暦200年、神功皇后が三韓征伐より七道の浜に帰還した時、神功皇后への神託により豪族の田裳見宿禰(たもみのすくね)が、住吉三神を祀ったことが創建と言われているが史実を裏付けるものは無い。<br />江戸時代までは境内馬場(現在の住吉公園)は海に面し、白砂青松の風光明媚の代表地とされ、風景の絵模様は「住吉模様」と呼ばれ紫式部『源氏物語』には明石の君に関連した重要な舞台として描かれている。『一寸法師』は子宝に恵まれなかった初老の夫婦が住吉大社に参り、子供を出産し、その子供が住吉津から細江川を下って大阪湾に出、淀川をのぼり、京都へ向う話になった。<br />国宝の本宮は奥から第一本宮(底筒男命)第二本宮(中筒男命)第三本宮(表筒男命)が縦(東西)に並び、第三本宮の右に第四本宮(息長足姫命) がある。 <br />反橋(そりばし)は淀殿が寄進したもので、池に映える朱色の半円形が美しい。住吉の象徴として太鼓橋 (たいこばし) とも呼ばれている。古代は、この橋の近くまで波が打ち寄せられていたとのこと。<br />反橋(そりばし)を渡ったところに川端康成(かわばた やすなり1899−1972年)の文学碑がある。康成が幼い頃、住吉大社の太鼓橋を渡った思い出を小説『反橋』(1948年発表)に「反橋は上るよりもおりる方がこはいものです。私は母に抱かれておりました」と描いている。川端康成の母ゲンは1902年、康成3歳の時に結核で亡くなっており、「母に抱かれて太鼓橋を渡ったことは康成にとって、母のぬくもりと愛情を肌で感じたとても大切な思い出に違いない」と考えながら文学碑を感慨深く見た。この橋を渡るのは、神さまに近づくのに罪や穢 (けが) れを祓 (はら) い清めるためで反っているのは、地上の人の国と天上の神の国とをつなぐ掛け橋として、虹にたとえられているそうだ。<br />松尾芭蕉(まつお ばしょう1644−1694年)は旧暦の1694年10月12日に南御堂前の花屋仁右衛門宅で亡くなる1ヶ月前、9月13日に住吉大社を参詣し、神社の「升の市」を楽しんだ。「升の市」の後に句会を催す段取りになっていたが、死の1月前のこと、体調が悪かったのだろう、句会を欠席した。欠席の口実に<br /><br />「升買うて分別かはる月見かな」<br /> の句を詠んだ。「升の市」で升を買ったら、家を思い出して月見よりも家でくつろぎたくなった。という苦しい言い訳だ。芭蕉が行くところ、どこても俳聖と呼ばれた偉大な俳諧師の指導を受けたい人達が待っていて、芭蕉が休養することは難しかったのだろう。気の毒なことだ。住吉公園に「升買うて分別かはる月見かな」 句碑がある。<br />住吉大社は大勢の歴史に残る人物が参拝した大阪を代表する神社の一つだ。<br />(写真は住吉大社の太鼓橋)<br />

日本の旅 関西を歩く 大阪の住吉大社

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2007/06/12 - 2007/06/12

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さすらいおじさん

さすらいおじさんさん

住吉大社(すみよしたいしゃ)は、日本全国の住吉神社の総本社で海の神である住吉三神・底筒男命(そこつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、表筒男命(うわつつのおのみこと)と息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)=神功皇后(じんぐうこうごう)を祀っている。
西暦200年、神功皇后が三韓征伐より七道の浜に帰還した時、神功皇后への神託により豪族の田裳見宿禰(たもみのすくね)が、住吉三神を祀ったことが創建と言われているが史実を裏付けるものは無い。
江戸時代までは境内馬場(現在の住吉公園)は海に面し、白砂青松の風光明媚の代表地とされ、風景の絵模様は「住吉模様」と呼ばれ紫式部『源氏物語』には明石の君に関連した重要な舞台として描かれている。『一寸法師』は子宝に恵まれなかった初老の夫婦が住吉大社に参り、子供を出産し、その子供が住吉津から細江川を下って大阪湾に出、淀川をのぼり、京都へ向う話になった。
国宝の本宮は奥から第一本宮(底筒男命)第二本宮(中筒男命)第三本宮(表筒男命)が縦(東西)に並び、第三本宮の右に第四本宮(息長足姫命) がある。
反橋(そりばし)は淀殿が寄進したもので、池に映える朱色の半円形が美しい。住吉の象徴として太鼓橋 (たいこばし) とも呼ばれている。古代は、この橋の近くまで波が打ち寄せられていたとのこと。
反橋(そりばし)を渡ったところに川端康成(かわばた やすなり1899−1972年)の文学碑がある。康成が幼い頃、住吉大社の太鼓橋を渡った思い出を小説『反橋』(1948年発表)に「反橋は上るよりもおりる方がこはいものです。私は母に抱かれておりました」と描いている。川端康成の母ゲンは1902年、康成3歳の時に結核で亡くなっており、「母に抱かれて太鼓橋を渡ったことは康成にとって、母のぬくもりと愛情を肌で感じたとても大切な思い出に違いない」と考えながら文学碑を感慨深く見た。この橋を渡るのは、神さまに近づくのに罪や穢 (けが) れを祓 (はら) い清めるためで反っているのは、地上の人の国と天上の神の国とをつなぐ掛け橋として、虹にたとえられているそうだ。
松尾芭蕉(まつお ばしょう1644−1694年)は旧暦の1694年10月12日に南御堂前の花屋仁右衛門宅で亡くなる1ヶ月前、9月13日に住吉大社を参詣し、神社の「升の市」を楽しんだ。「升の市」の後に句会を催す段取りになっていたが、死の1月前のこと、体調が悪かったのだろう、句会を欠席した。欠席の口実に

「升買うて分別かはる月見かな」
 の句を詠んだ。「升の市」で升を買ったら、家を思い出して月見よりも家でくつろぎたくなった。という苦しい言い訳だ。芭蕉が行くところ、どこても俳聖と呼ばれた偉大な俳諧師の指導を受けたい人達が待っていて、芭蕉が休養することは難しかったのだろう。気の毒なことだ。住吉公園に「升買うて分別かはる月見かな」 句碑がある。
住吉大社は大勢の歴史に残る人物が参拝した大阪を代表する神社の一つだ。
(写真は住吉大社の太鼓橋)

  • 住吉大社前の路面電車。<br />

    住吉大社前の路面電車。

  • 住吉大社の碑。<br />

    住吉大社の碑。

  • 住吉大社参道から見た光景。<br />

    住吉大社参道から見た光景。

  • 住吉大社の太鼓橋。<br />

    住吉大社の太鼓橋。

  • 住吉大社の太鼓橋から見る光景。<br />

    住吉大社の太鼓橋から見る光景。

  • 住吉大社の太鼓橋。<br />

    住吉大社の太鼓橋。

  • 住吉大社の太鼓橋から見る光景。<br />

    住吉大社の太鼓橋から見る光景。

  • 住吉大社の太鼓橋。<br />

    住吉大社の太鼓橋。

  • 住吉大社の太鼓橋を渡った思い出を「反橋」に綴った川端康成の文学碑。<br />

    住吉大社の太鼓橋を渡った思い出を「反橋」に綴った川端康成の文学碑。

  • 住吉大社の境内。<br />

    住吉大社の境内。

  • 住吉大社の本宮。<br />

    住吉大社の本宮。

  • 第一本宮の内部。<br />

    第一本宮の内部。

  • 第一本宮と新婚カップル。<br />

    第一本宮と新婚カップル。

  • 第二本宮の内部。<br />

    第二本宮の内部。

  • 第三本宮にお参りする人たち。<br />

    第三本宮にお参りする人たち。

  • 第三本宮の内部。<br />

    第三本宮の内部。

  • 第四本宮にお参りする人。<br /><br /><br />

    第四本宮にお参りする人。


  • 第四本宮の内部。<br />

    第四本宮の内部。

  • 住吉大社の池。<br />

    住吉大社の池。

  • 住吉大社の境内地図。<br />

    住吉大社の境内地図。

  • 住吉大社の森。<br /><br />

    住吉大社の森。

  • 住吉公園の花壇。住吉公園(すみよしこうえん)は、大阪府営公園としては浜寺公園とともに1873年に指定された大阪で一番歴史のある公園。<br />住吉公園は市民公園で、花壇や池、遊戯施設、コートなどがあるが古くは住吉大社の境内で馬場があった。鎌倉時代の元寇の時は、蒙古撃退のための住吉大社による住吉大神への「浜祈祷」は、住吉公園の前に広がっていた住吉の浜で行われた。<br />

    住吉公園の花壇。住吉公園(すみよしこうえん)は、大阪府営公園としては浜寺公園とともに1873年に指定された大阪で一番歴史のある公園。
    住吉公園は市民公園で、花壇や池、遊戯施設、コートなどがあるが古くは住吉大社の境内で馬場があった。鎌倉時代の元寇の時は、蒙古撃退のための住吉大社による住吉大神への「浜祈祷」は、住吉公園の前に広がっていた住吉の浜で行われた。

  • 住吉公園の松尾芭蕉の句碑。<br />

    住吉公園の松尾芭蕉の句碑。

  • 住吉公園の花壇。

    住吉公園の花壇。

  • 住吉公園の松尾芭蕉の句碑の説明板。<br />

    住吉公園の松尾芭蕉の句碑の説明板。

  • 住吉公園の花壇。

    住吉公園の花壇。

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