2007/06/10 - 2007/06/10
651位(同エリア795件中)
もろずみさん
4トラでは多くの方がアップされているので今更珍しくもありませんが、雨の日に江戸博のジオラマを撮りに行ってきました。
なにせ朝から雷もゴロゴロ。こんな日は屋内に限ります。
江戸東京博物館にはずいぶんお世話になってます。常設展には年間10回は来ているはず。
もちろん年間パスポートを持ってます。
いつも江戸ゾーンだけで東京ゾーンには今まで数回しか足を踏み入れたことがないという偏った趣味ですけど。
展示は何度も見ていますが、お気に入りは寛永の町人地、両国橋西詰の繁華街等のジオラマです。
双眼鏡が置いてあってこれを覗いているだけであっという間に時間が過ぎていきます。
今回はカメラを持ち込んで、八丁堀同心になった気分で江戸市中見回りと洒落込みました。
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日本橋を渡って江戸へとタイムスリップ。
この橋は実際の橋の半分だけですが、寸法は実寸で造られています。
木組みだけでこの大きさには畏れ入ります。 -
日本橋の北詰は今日も大賑わい。活気がありますね。
車のない町とはこういう光景なのか。 -
いろいろな人が橋を渡っていきます。
双眼鏡で覗いてみたり、ズームで狙ってみたり。
本日は博物館内部なのでノーフラッシュです。
おかげで手ブレはご容赦。
え?ジオラマチックでかえって良い? -
ここは日本橋の北詰。っていうことは室町一丁目ですか。
現代では全く面影はなくなってしまいましたが、賑わいは一緒。 -
ジオラマはいかに本物らしく撮るかにかかっています。
じっくり見ると人形は表情があって今にも歩き出しそうな臨場感。
棒天振りの売り声が聞こえてくるような、いや実際(頭の中で)聞こえてました。 -
木戸から町へと踏み込みます。
大通りと比べると道は細く町家や長屋が並んでいます。
まぁ臨場感ありますね。 -
井戸端で洗濯している長閑な光景を発見。
話し声が聞こえてくるようです。
一体一体が実によくできています。 -
じっくり見ていくと毎回新たな発見があります。
町辻で曲芸をしているのを遠巻きに見ている人たち。 -
こちらの路地では正月の獅子舞を発見。
江戸の町の四季の光景があちこちにあります。 -
一際間口の広い大店。
紋を見ればおわかりのように三井越後屋の駿河町の店です。 -
「現金掛け値なし」商法が大当たりした越後屋。
店の風情は変わりましたが今も老舗の貫禄が残っています。
一昨年だったか、これと同じ光景が日本橋室町一丁目に出現しました。
でも、すでに解体されて今は跡地はフットサルコート。 -
この人形の精巧さには舌を巻きます。
大柄な相撲取りらしき人を振り返る商家のお嬢さん。
店先からも小僧さんたちが見ています。 -
おっと、手代さんお出掛けですか?
しっかり物語ができあがってますね。 -
店の中も覗けるようになってます。
忙しく立ち振る舞う奉公人たち。 -
大得意のご新造さんのお帰りです。
この場面は今まで何度も撮ってみましたがうまくいきません。
照明がまともに当たるからですかね。 -
日本橋から神田へと向かえば神田祭の真っ最中。
一番山車の大伝馬町の諌鼓鳥。 -
三番山車は旅籠町一丁目。
山車人形は翁で名工・仲秀英の作。さすがです。 -
神田祭は将軍の上覧を仰いで山車が江戸城内に繰り込んだという天下祭。
みんなで弾けるのは昔も今も同じです。 -
白丁・黒烏帽子で担いでいるのは昔の二之宮神輿です。
今の三之宮にそっくりですね。
神田祭については書き出すと止まらなくなるのでこの辺りでお終い。 -
ぶらぶらと日本橋から両国橋の西詰へとやってきました。
ここは江戸の一大歓楽街。今日も人が大勢遊びに来てます。 -
娯楽の少ない時代にいろんなものが密集した人気スポットの筆頭です。
日本橋界隈と比べて人がみんな楽しんでいる雰囲気。
これは矢場でしょうか。 -
実に細かいところまで作り込まれていますね。
季節柄スイカが並んでいる水菓子屋です。
一切れ何文? -
大川縁りに建ち並んでいるのは水茶屋です。
両国の川開きの日というのでどこも大繁盛。 -
こういった興業小屋がいくつもあります。
手前の長屋風の建物は髪結い床だそうです。 -
両国橋から人の波が途切れることがありません。
さてどの小屋に入ろうかな?という風情の人ばかり。 -
おっと、橋の上で何やら喧嘩のようです。
火事と喧嘩は江戸の華。 -
さて、そろそろ芝居見物にでも行きますか。
大川で花火見物も乙なものですが、あいにく今日は外は雨なので・・・。 -
向かった先は猿楽町の中村座。
こちらはジオラマですが、本物もちゃんとあります。
このところ歌舞伎観てないなぁ。何しろチケット争奪戦に連戦連敗ですから。 -
江戸っ子の象徴、花川戸の助六と三浦屋の揚巻。
等身大の歌舞伎舞台です。
歌舞伎の場面は絶対に小屋では撮れませんので、ここは貴重な撮影スポットです。 -
こちらが本物の中村座。
休日は江戸博寄席が行われているのでそれも楽しみ。
今日は落語とバイオリン漫才という出し物でした。
今日のところは江戸博はこれくらいにしましょう。
ひと休みして深川にでも渡りましょうか。 -
外はまだ本降りの雨。歩くのは面倒なので乗り物移動。
猪牙舟で乗りつけたのは深川は佐賀町河岸。
はい、こちらはジオラマではありません。 -
深川江戸資料館は大体の人が江戸博とセットで訪れる所です。
館内に大掛かりな深川の町が映画のセットのように構築されてます。
建物は変わりましたが、町の風情は外と変わりません。 -
かなりリアルな裏店の長屋の風景。
通路の真ん中に羽目板まで敷かれています。 -
先ほど日本橋の町中でも見掛けた「二八蕎麦」の屋台。
これを担いで商売していたわけですが、結構大きいし重いです。
蕎麦の値段は二八の拾六文。これも幕末には三八の弐拾四文に高騰したと言います。 -
深川は埋め立て地なので運河を縦横に張り巡らした水の都でした。
江戸時代はベニスだったとも言います。
となると、さしずめこれがゴンドラっていうこと? -
どれも良くできてますが、この船宿は特に凝っています。
それにしても野外展示でこういう町並の再現はありますが、室内にあるのは珍しいです。
ラスベガスのカジノにはいろいろな町がありましたが、江戸風はなかったですからね。 -
深川はいずれゆっくりとリアルの旅行記を書いてみようと思ってます。
今日のところはこれくらいにして再び大川を渡りましょうか。 -
と、突然半鐘が鳴りました。すわ火事か?
おっと、スリバンだ!火事は近いぞ。 -
逃げ出す人たちで橋の上はごった返しています。
見回りのお役目途中なので一緒に逃げるわけにもいかず。
人をかき分け火事場へと向かいます。 -
土蔵を閉めて塗り固める人がいるかと思えば、何も持たずに逃げる人もいます。
パニック状態で迷子まで出ましたね。 -
大八車に荷物を載せて車を引く人、押す人。
江戸は火事が多い土地柄ですからみんな慣れっこ。
手際を心得ているように見えますね。 -
こちらは舟に荷物を載せて避難する人もいます。
それにしても消火はどうするんでしょう? -
やって来ました、町火消し。
竜土水やら梯子を担いで威勢良く火事場に向かいます。 -
屋根に登って纏を振って、次々と瓦をはがしてと勇ましいのが町火消し。
江戸時代にはその命知らずの勇ましさがもてはやされたそうです。 -
この頃の消火は火元を鎮火するのではなく、延焼を防ぐために周囲の家々を叩き壊します。
家が傾くまで、飛んでくる火の粉を浴びつつ纏を振る。
これこそが男の中の男。でも意外と安全第一。 -
おお、だいぶ壊れてきましたね。もうひと踏ん張り。
それにしても現代の消防とは違い過ぎです。 -
はい、一丁あがり!
こうして次々と家を壊していきます。 -
そんなところに大名火消しが登場してきました。
町火消しが自警団だとすれば、大名火消しは大藩お抱えの正規の消防団。
競争意識丸出しで喧嘩は避けようにありません。
だから「火事と喧嘩は・・・」という言葉が生まれたとか。 -
町火消しの四十八組に深川の十六組は、8代将軍吉宗公の時代に名奉行・大岡越前が制定した組織だそうです。
それぞれが意匠を凝らした纏を持っていました。
今それを見られるのは正月の出初め式だけかな? -
火事には出くわしましたが今日のお勤めは無事終了。
結局一日掛かりの取材となりました。何だか江戸中を歩き回った気分。
今日の取材先は3ヶ所。
・江戸東京博物館
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp
・深川江戸資料館
http://www.kcf.or.jp/fukagawaedo-museum
・消防博物館
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/ts/museum.htm
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この旅行記へのコメント (2)
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- コクリコさん 2007/06/16 22:50:21
- 江戸アルキ帖
- 「もろずみ版江戸アルキ帖」ですね。
杉浦日向子さんの後継者はもろずみさんを置いて他にいないと思います。
もろずみさんは何級(だったっけ?)かしらね〜?もう江戸滞在1週間の資格はあるのでは?
私の資格はまだ日帰りといったところでしょうか(^^;)
もろずみさんの旅行記の中でも1,2を争う力作だと思いました!
途中に深川江戸資料館まで入れるとは憎いですねぇ。
すっかり江戸散歩している気分になりました。
確か日本橋からタイムスリップするのでしたよね。
私はちょき舟に乗りたいなァ。呉服屋さんも覗いてみたいし、ぶらぶら歩いて日帰りであわてて東京に戻るのです。
もろずみさんは旅籠に泊まれる資格保持者だから1週間楽しんで下さい。
杉浦さんは、とうとう江戸に住みついてしまいましたね。
江戸博は1人で行ったことはないので、じっくりジオラマを見たことがありませんでした。
今度、ゆっくり江戸の町にタイムスリップして来ようと思います。
4トラで江戸博の旅行記が多いのですか?知らなかったわ〜。
- もろずみさん からの返信 2007/06/17 20:16:17
- RE: 江戸アルキ帖
- コクリコさん、1票ありがとう。
その上、過分なお褒めのコメントありがとうございます。
手ブレの失敗が多かったけど、たくさん撮ったので大作になってしまいました。
人形の中に杉浦日向子先生らしき人を捜しましたが見つかりませんでした。
茶屋でお酒をちびちびやっているかも知れませんね。
江戸博は去年まで金曜が夜間開館だったのでよく行きましたけど、それがなくなったので多少ペースダウン。休日に行ったのは久しぶりです。
深川江戸資料館はもっと久しぶりでした。最後の消防博物館は穴場ではないかな。
江戸の町だけ抜き出すと結構面白いですね。またどこか探してみます。
最近リアルな下町歩きをしてないで、博物館のジオラマでお茶を濁した感が無きにしもあらず。
次は明治の東京で二番煎じを作ってみましょうかね。(^^;
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